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第四章
可憐な少女は扉を開ける⑩
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「そうだ。親しい間柄の河合を利用できれば、ランク5の一ノ瀬も落とせる。しかし、男性恐怖症のコイツに男とのセックスを強要する暗示など掛けてみろ。まずは心が壊れる。人形に、人間は落とせない」
さっきから会話の内容は頭に入ってくるのに、何を言っているのかが理解できない。
「そ、それでいくと、どうします?」
「まずは男子生徒に暗示をかける。いつでも利用できるように。利用価値はある」
「河合は?」
「抵抗感がないモノだ。それこそ、お前が言っていた、百合」
「し、しかし、河合にそんなケはないのでは」
「どうかな?」
楽しそうに笑い、大門が近づいてきた。
「こいつはまだそういう世界があるのを知らないだけだ。心を閉ざしてしまうほどの男性へのトラウマ。頼るのは常に女性。信頼、友情。その先にある、愛。誰にだって、性欲はある」
大門がポケットからカラーカードを取り出した。
それを扇形に広げ、私に見せてくる。
「‥あ、あぁ‥」
「随分深い所まで暗示に掛かっているじゃないか。これなら、そう時間はかからないな」
カラーカードを渡され、私はそれを見る。
赤、青、緑。
重ねると、色が、変わる。
「さぁ。扉を開けようか」
目の前に、人の気配が、した。
その人たちは、ゆっくりと私の身体に触れてくる。
嫌悪感はない。
私がよく知っている匂い。
リラックス出来る、アロマの香水。
あぁ、なんだか、とても
「きもち、いい」
私は、流れに身を任せた。
さっきから会話の内容は頭に入ってくるのに、何を言っているのかが理解できない。
「そ、それでいくと、どうします?」
「まずは男子生徒に暗示をかける。いつでも利用できるように。利用価値はある」
「河合は?」
「抵抗感がないモノだ。それこそ、お前が言っていた、百合」
「し、しかし、河合にそんなケはないのでは」
「どうかな?」
楽しそうに笑い、大門が近づいてきた。
「こいつはまだそういう世界があるのを知らないだけだ。心を閉ざしてしまうほどの男性へのトラウマ。頼るのは常に女性。信頼、友情。その先にある、愛。誰にだって、性欲はある」
大門がポケットからカラーカードを取り出した。
それを扇形に広げ、私に見せてくる。
「‥あ、あぁ‥」
「随分深い所まで暗示に掛かっているじゃないか。これなら、そう時間はかからないな」
カラーカードを渡され、私はそれを見る。
赤、青、緑。
重ねると、色が、変わる。
「さぁ。扉を開けようか」
目の前に、人の気配が、した。
その人たちは、ゆっくりと私の身体に触れてくる。
嫌悪感はない。
私がよく知っている匂い。
リラックス出来る、アロマの香水。
あぁ、なんだか、とても
「きもち、いい」
私は、流れに身を任せた。
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