催眠学校〜今日から君はAV監督〜

本田 壱好

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第二章

あどけない生徒会書記の裏事情②

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教室に着いたけど、すぐには入らない。扉の前で一つ深呼吸して教室へ入る。

後ろの方で何人かの生徒は雑談をしているけど、その他殆どの生徒は皆席に座って本を読んだり勉強をしたりしている。
新しいクラスになって間もないから、だけでの理由じゃない気がする。
このクラスは、意図的なのかわからないけれど、成績の下位の生徒が多く集まっていた。
今日の年度始めの小テストに備えてもう勉強中。
雑談している生徒は成績上位者だけ。
こんな言い方したら、本当に駄目だけど‥。
私は一番右の最前列の席に座って教材を出した。
このクラス、何だか息が詰まる。

他のクラスはここまでではないと思う。
例えば‥

「美兎、おはよう!」

元気よく教室に入ってきたのは、入学式の時から仲良くなった百合智永ゆりともえちゃんだ。

私はホッとした気持ちになり、おはようと挨拶をする。
この子のクラスはきっと明るいと思う。

「あれ?勉強してるの?流石生徒会書記。隙がないねぇ」

周りの視線が痛い。
や、やめてよ智永ちゃん。

「そんなことよりさ!今日生徒会無い日じゃなかった?」

目をキラキラさせながら聞いてくる智永ちゃんに、私は頷く。

「じゃあさ、久しぶりに一緒に帰れるじゃん!」

その場で軽く飛び跳ねると、ショートカットの髪も揺れる。いつもは強い言葉遣いも含めて、どこかボーイッシュな智永ちゃんのこの笑顔は反則級に可愛い。
メイクもしてないのに、ずるいなぁ、と思うけど。

「なによ、嬉しく無いの?」

「え、う、嬉しいよ!」

じーっと目を細め見てくる智永ちゃんは「冗談だよ」とまた笑った。

智永、と教室に入ってきたのは初めて見る女子生徒だった。
「あぁ、今行くよ。じゃあまた放課後ね」
私は控えめに手を振る。
もう新しい友達が出来たみたいだ。
相手の懐に入れる性格の強さが凄く羨ましい。
それに智永ちゃんは頭も良いし、陸上競技でも全国大会に出場するほどの実力者。
私には勿体無いほどの友達だ。

智永ちゃんがいなくなった教室は、またずん、と空気が重くなった気がした。
早く放課後にならないかな。

———
——


ようやく放課後になった。
私は帰り支度をし、智永ちゃんがいる隣の教室に向かおうとしたその時だった。

『生徒会長の一ノ瀬、生徒会副会長の河合
は至急校長室まで来るように。繰り返す、生徒会長の—--』

会長と、副会長が呼ばれた。
教頭先生の声だった。
何の、用事だろう。私と数理ちゃんの名前は呼ばれなかったけど、あ、れ‥。

何だか、目の前が揺ら揺ら揺れている。
意識がぼーっとしてきて、ふわふわと、気持ちいい。

そうだ、私、いかないと。

立ち上がって目的地に向かって歩き出した。

生徒会室には誰もいなかった。
良かった。
ここなら、思う存分アレができる。

私は扉の隙間を少しだけ開けるようにして中に入った。

ほら、ソファの前にカメラも設置されてるし。

かめら‥?
なんで、カメラなんか。

疑問は瞬間的に消え、私はスマホを取り出した。

そう、このあと、連絡しなくちゃ。

智永ちゃんに『生徒会室に一人できて』と連絡する。

まるでそれが与えられた使命のように感じてきて、行動してしまう。

私は三脚に設置しているカメラの撮影ボタンを押した。

やらなくちゃ、しなくちゃ

ほうかご、誰もいない生徒会室、一人で、オナニーをする。

私はソファにもたれてスカートを捲った。
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