21 / 35
5章 自分という存在
自分の存在の薄さ
しおりを挟む
僕が紡ぐゼンの物語は僕と出会うところまでやってきた。此処からは実際に僕も見てきた世界が舞台だ。ゼンに僕はどういう存在として映っていたのだろう?周りの誰かの目線から見た世界を想像してみても、僕の存在は底にはなかった。
---草むらの中に1人の男の子だった。
こんなところで何をしているのだろう?。その子は膝を抱えて座り込んでいる。どうやら一人ぼっちみたい。ボクと一緒だ。寂しそうで、哀しそうな顔をしている。あの子と同じ顔に見えた。
この子と仲良くなりたいな。友達になりたいな。虐めてきたりしないよね?ちょっと怖いから、様子を見ていた。じっとこの男の子の事見ていたら、どんどん時間が経ってしまった。夜も遅くなってきてとても寒くなってきた。あそこ暖かそう・・・。少年が抱えてる膝と上半身の間に体を擦り付けていった。虐めてきたりしなかった。とても暖かかった。
そこまで進めて僕は書き綴るのを辞めた。ひょっとしたら最初ゼンの視界に僕は入っていなかったんじゃないだろうか?あまりに寒くて暖を取りに来た先にたまたま僕がいただけじゃないのか。それなのに自分が美化されすぎていないか?次々と疑問、疑念が次々と湧いてきた。だが今は、1日の大半をゼンと過ごすようになっている。仲間と思っていてくれている筈だ。その2つの点がどうしても繋がらなかった。
なるべくよく思われていたいし、それが無意識に働いていないんじゃないか?そこを疑い始めたら僕は何も想像できなくなってしまった。ゼンとの出会いの場面を一旦白紙に戻した。
それから僕はその場面を想像しては打ち消し、想像しては打ち消しの繰り返しとなった。気が付けばあっという間に2週間が経とうとしていた。世間では夏休みが終わろうとしていた。
---草むらの中に1人の男の子だった。
こんなところで何をしているのだろう?。その子は膝を抱えて座り込んでいる。どうやら一人ぼっちみたい。ボクと一緒だ。寂しそうで、哀しそうな顔をしている。あの子と同じ顔に見えた。
この子と仲良くなりたいな。友達になりたいな。虐めてきたりしないよね?ちょっと怖いから、様子を見ていた。じっとこの男の子の事見ていたら、どんどん時間が経ってしまった。夜も遅くなってきてとても寒くなってきた。あそこ暖かそう・・・。少年が抱えてる膝と上半身の間に体を擦り付けていった。虐めてきたりしなかった。とても暖かかった。
そこまで進めて僕は書き綴るのを辞めた。ひょっとしたら最初ゼンの視界に僕は入っていなかったんじゃないだろうか?あまりに寒くて暖を取りに来た先にたまたま僕がいただけじゃないのか。それなのに自分が美化されすぎていないか?次々と疑問、疑念が次々と湧いてきた。だが今は、1日の大半をゼンと過ごすようになっている。仲間と思っていてくれている筈だ。その2つの点がどうしても繋がらなかった。
なるべくよく思われていたいし、それが無意識に働いていないんじゃないか?そこを疑い始めたら僕は何も想像できなくなってしまった。ゼンとの出会いの場面を一旦白紙に戻した。
それから僕はその場面を想像しては打ち消し、想像しては打ち消しの繰り返しとなった。気が付けばあっという間に2週間が経とうとしていた。世間では夏休みが終わろうとしていた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
【完結】雨上がり、後悔を抱く
私雨
ライト文芸
夏休みの最終週、海外から日本へ帰国した田仲雄己(たなか ゆうき)。彼は雨之島(あまのじま)という離島に住んでいる。
雄己を真っ先に出迎えてくれたのは彼の幼馴染、山口夏海(やまぐち なつみ)だった。彼女が確実におかしくなっていることに、誰も気づいていない。
雨之島では、とある迷信が昔から吹聴されている。それは、雨に濡れたら狂ってしまうということ。
『信じる』彼と『信じない』彼女――
果たして、誰が正しいのだろうか……?
これは、『しなかったこと』を後悔する人たちの切ない物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
海神の唄-[R]emember me-
青葉かなん
ライト文芸
壊れてしまったのは世界か、それとも僕か。
夢か現か、世界にノイズが走り現実と記憶がブレて見えてしまう孝雄は自分の中で何かが変わってしまった事に気づいた。
仲間達の声が二重に聞こえる、愛しい人の表情が違って重なる、世界の姿がブレて見えてしまう。
まるで夢の中の出来事が、現実世界へと浸食していく感覚に囚われる。
現実と幻想の区別が付かなくなる日常、狂気が内側から浸食していくのは――きっと世界がそう語り掛けてくるから。
第二次世界恐慌、第三次世界大戦の始まりだった。
6畳間のお姫さま
黒巻雷鳴
ホラー
そのお姫さまの世界は、6畳間です。6畳間のお部屋が、お姫さまのすべてでした。けれども、今日はなんだか外の様子がおかしいので、お姫さまはお部屋の外へ出てみることにしました。
※無断転載禁止
かあさん、東京は怖いところです。
木村
ライト文芸
桜川朱莉(さくらがわ あかり)は高校入学のために単身上京し、今まで一度も会ったことのないおじさん、五言時絶海(ごごんじ ぜっかい)の家に居候することになる。しかしそこで彼が五言時組の組長だったことや、桜川家は警察一族(影では桜川組と呼ばれるほどの武闘派揃い)と知る。
「知らないわよ、そんなの!」
東京を舞台に佐渡島出身の女子高生があれやこれやする青春コメディー。
【9】やりなおしの歌【完結】
ホズミロザスケ
ライト文芸
雑貨店で店長として働く木村は、ある日道案内した男性から、お礼として「黄色いフリージア」というバンドのライブチケットをもらう。
そのステージで、かつて思いを寄せていた同級生・金田(通称・ダダ)の姿を見つける。
終演後の楽屋で再会を果たすも、その後連絡を取り合うこともなく、それで終わりだと思っていた。しかし、突然、金田が勤務先に現れ……。
「いずれ、キミに繋がる物語」シリーズ9作目。(登場する人物が共通しています)。単品でも問題なく読んでいただけます。
※当作品は「カクヨム」「小説家になろう」にも同時掲載しております。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる