お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏

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第30話 バザーの後で

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闇のバザー帰りのゆったりとした馬車の中。

老人と向いに座る、中年に差し掛かる男性の姿。

「サルベイン。彼をどう見た。率直な感想を述べよ」

「父上。そうですね…。
店の品揃えから、得意な流通経路を読み解き、品物だけでなく各地の情報まで引き出す見識の高さ。推理眼。
目玉商品の前に、敵の軍資金を削り落としたその手腕。
瞬時の情報解析能力と、決断力。何れを取っても、並の商人では足元にも及びません。

今なら。父に自分を越えると言わしめた、青年の奥深さが解ります。私などに、深淵は見えませんがね」

「お前はそんな彼に、喧嘩を売ろうとしたのだ」

「実に愚か。あの日の己を俯瞰して見られたなら、腹を抱えて笑います。お前に勝てる道理は微塵も無いと」



細く笑う二人の隣に座る、二人の若い男女。

「自意識過剰かな…。どうしても、それ。俺の事言ってる気がしてならない」
「べた褒めだねー。スタン以外に該当者が居たら、超恥ずかしい。浮かれる私も超絶恥ずかしい」

「何も間違いではない。君らの話だ」

「まあ良くないですがまあいいです。聞き流します。
サルベインさん。急で申し訳ないですが、その目玉品の瓶と似た瓶を可能な限り掻集めて下さい。
それと共に、邸内の保管庫の1つを専用でお借りしたいです。俺らが大収納袋を2つも所持していると、糞虫に知られたくないのもので」

「明日の朝一から方々に当たる。其れしきの雑用。任せて貰おう」

「保管庫では足らんな。宝物殿には及ばないが、大金庫の一つをこじ開ける。暗証番号と鍵式。君らだけに教える。
要らぬ忠告だが、暗証は記憶して欲しい」

「とても助かります。最高の切り札のあれだけは、絶対に奪われる訳には行かない。
俺がもし忘れても、フィーネの記憶力は卓越してます」


サルベインが小さく呟く。
「こんな状況でも惚気とは…」

「明日からの3日間。俺らも邸内に張り付きます。依代にして申し訳ないです」

「これは我らの復讐戦でもある。あの豚に一泡吹かせられるのだ。謝罪はこちらの台詞。一切の遠慮は要らぬ」

「助かります。迷惑序でにもう1つ。
後方車に居る双剣使いのソプラン。彼は本番でフィーネの代わりに連れて行く男です。
付け焼き刃ですが、執事役としてゼファーさんに基本的な所作を叩き込んで貰いたい」

「構わぬ。後任の見習いとして随伴させる。礼装もこちらで全て用意させる。身一つで来いと伝えよ。
武装は出来ぬが、彼は問題ないか」

「お言葉ですが、それは現役の冒険者を嘗め過ぎです。
何も持たずとも、人間相手の戦いに臆する事はない。
固定武装しか扱えない。そんな阿呆は中級以上には居ませんよ。手練れのゼファーさんとも、白兵戦闘型が似通う所在りと見ます」

「失言だったな。君らが推すなら安心だ」


今後の展開を軽く打ち合わせしている間に。
低速の馬車数台はロロシュ邸に到着した。



別邸の地下に在る金庫の1つに荷物を置かせて貰い、
何時もの食堂とは別室で、出されたお菓子を摘まみながら、主にシュルツを囲んで暫しの歓談。

「その折は皆様には大変お世話になりました。先日のお食事会では、国防の方を前に碌な挨拶もせず申し訳ありませんでした。本来ならこの場にいらっしゃらないメンバーの皆様。カメノス隊の面々の皆様にもお会いし、お礼に伺いたいのですが。…そちらは後日必ず」

シュルツの言う後日程、重たい言葉はないな。

そんな空気を変えてくれたのは、やはり陽気なトームだった。

「何言ってんだよ。俺たちゃスターレンから依頼された仕事を請け負っただけだ。

ロロシュ様の孫姫。未来の王女様とお近付きになれただけでも庶民には誉れ。一緒に飯まで食って、ゲームしたり。
願っても出来ねえ事ばっかだった。

もしも本当にお姫様になるんだったら、全員纏めて城にでも呼び付けろ。あの時我慢してた我が儘を押し通せ。

今日だってゴンザは居ないが。あいつもあいつで行く直前まで悩んでた。他の残りもな。

だがそんな些細な事はどうでもいい。

前向いて胸張って笑顔振り撒いて。それでもってなら、静かに見守ってくれてた六区の連中に。いつか施しの一つでも回してやりな」

「…はい…。御免なさい。今日は泣かないって…決めていたのに」

フィーネの胸に飛び込み号泣し始めたシュルツは、頭をヨシヨシされていた。あぁ…今夜も嫁さんが奪われる。

まあしゃーなし。

「ただなぁ。もうちょっとばっかし、その…。お嬢を離して貰えると有り難いんだけどよ」

「「?」」疑問顔の女性2名。

何の話だ。

「家のモーラがよぉ。最近お嬢が来ねえって泣き叫ぶんだわぁ。申し訳ない!」

「あ。最近忙しくて行けてなかった…。泊まりは出来ないけど、明日の夕食にでも伺います」

我が嫁が大人気。嬉しい反面、ちと寂しい。俺もヨシヨシされたい…。

「何か作って持って行きます。何がいいですか?」
「そりゃ燻製入りのシチュー一択で」

「しょーがないですねぇ。あれも鍋から目が離せなくて大変なんですよ。いっそ大鍋で…」

シュルツも含めて全員挙手。俺は挙げなくても自動で入ってしまうのだ。ハッハッハッ。

「みんな我が儘だなぁ。シュルツも、ここにはプロの料理人が居るのに」

「頑張って作って貰っているのですが。どうしてもお姉様のお味に程遠く…。お姉様!まだ御夕食まで時間があります。是非ここで作っては貰えませんか」

「えー。どうしよっか」
俺の了解は要るのか?
「いいじゃん。序でに明日の分も作っちまいな!」
何様だ俺は。

「スターレン様の許可が出ました!行きましょう」
「もー」
満更でもない顔で、否定しながらもシュルツに手を引かれて行ってしまった。


「適当に時間潰して、メメットの旦那に報告しに行こうかと思ってたが。作ってくれんなら持って帰れそうだな」

「「「俺も待つ!」」」

元気なメンバーだなぁ。

「なら、待ってる間に。今日の戦利品を試しつつ、訓練所借りて模擬戦やってみませんか?俺もやりたいんですが、ちょっと怪我するだけでも嫁さんがブチ切れるんで。主に観戦ですが」

「おーいいねえ。昼前にお嬢の素振り見て、ガッツリやる気無くしたが、いっちょ腹ごなしにやってみるか」
「四人で模擬戦かぁ。どうすっかねぇ」
「まー待ってても暇だし。ロロシュ様とお話するのも緊張するだけだし。俺はいいぜ」

「お、俺。今日の盾、使ってみたい。皆で攻撃してきて」

「いいねぇ。それだな。カーネギ相手なら、軽く弓も撃てるしよ」

「ソプランさん。ゼファーさんの手が空いたら、手合わせしみて下さい。執事としての要人警護術でも教えて貰って」

「嫌な事思い出させるな。あぁ胃が痛くなってきた。なんで引き受けちまったんだ、俺…」
「逃しませんよぉ」



訓練所の使用許可も降り、5人で思い思いの装備を調えた。

カーネギの大盾以外は全て模造の武器。

模擬戦の初め頃は、カーネギvs3人に加えて、俺が横からロープでちょっかいを出す形式で進めていたら…。

邸内の警護の兵隊も乱入して来るわ。ゼファーさんがソプランに寝技を決めに行くわ。侍女長+手下も加わり、大混戦の様相を呈した。


どうしてこうなった…。


「情けない!!立て!」
城での執務から戻ったロロシュ氏の喝が飛び、兵隊と侍女軍団が再起し、いつの間にか来ていたシュルツの声援が飛び、最終的には仕込みを終えて後は煮込みだけの段階になったフィーネまで参戦した。

「どーして逃げるのみんな!元気じゃない」

それはあなたのハンマーを見れば誰でも逃げるさ!

「カーネギさん!叩かせてくれるって約束したじゃない!」

「し、してないよ!許して!お願い」

盾が奪われ、フィーネさんはそれを何回か砕き割った。

甲羅盾の再生速度が凄い!付属品まで再生した。
ある意味これが本日最高の掘り出し物かも知れない。

「誰か居ないの?夕食までまだ時間があるわ」

訓練所内には俺と観戦者以外、誰一人立てる者は居なかった。


仕方が無いので。
「フィーネ。ロープで何か形作るから叩いてみて。今日はそれで我慢」
「はーい」

延長して折り合わせ、盾にしたり円柱にしてみたり。蜷局を巻いて蛇みたいに動かしたりと。

打ち合わせの度に、綺麗な高音の金属音が鳴り響いた。


偶々通り掛かり、この惨状を目撃した給仕長は呟く。
「おれ。今日程、給仕やってて良かったと思う日は無い」


垂れ糸は髭であって金属ではない筈だ。
延長させても形を整えても、魔力減少は微小だった。
これは防御にも使える。いい買い物をさせて貰った。

神様の加護も付いてはいな……!?

名前:星雲の垂れ糸(古代兵器。女神の加護:中)
性能:変幻自在。最大延長距離:推定10km
特徴:嘗て古代竜の口髭を拾った名工が、
   独自のトレーニングの為、
   織り成した縄跳び用の撚り糸

   無限自動修復機能搭載
      所有者、装備者限定(燻木智哉の魂に固定化)
      紛失時自動帰還(固定者の元に必ず辿り着く)
      全能力値補正量:+600(所持状態)
      消費魔力:使用量を即時フィードバック
      所持時被毒無効化(一部医薬品を除く)
      
お…俺は、何も見なかった。断じて見てない!

「ご厚意に甘えましょう」
聞こえなーい。なんも聞こえなーい。
俺って今、水竜様の信者の筈だしぃー。
「欲張りですね。そちらも付けると補正量が倍になり、更なる機能が追加されますが」
もういいっす。充分です…。

嬉しい筈なのに、涙が出るのは何故だろう…。


「どうしたの!?スタン。痛かった?何処か痛むの?直ぐに治すから!教えて!」
大切なハンマー放り出して駆け寄る、愛する妻よ。
それは、全然違います。

「うん!大丈夫。嬉し泣き!絶対に、これ嬉し泣き!」



御夕食をかなり遅らせて貰い、別々の館で男女に分かれてお風呂を頂き泥と汗を流した。

フィーネのシチューは今日も大人気。
料理長は悔し泣き。

優に100人前は作られた筈のシチューは、お土産分を除き、ものの数分で皆の胃袋に消えた。

マナー?美味いのそれ。
家主が笑ってるから今日だけ無礼講で。



因みにフィーネのハンマーは、垂れ糸を身に付けていても持ち上げられなかった。

きっと見えてなかった部分で、所有者固定と水竜様の加護でも付いたんだろうさ。マスクと似た様な質感だったし。

見るのも怖いのでもう止めた。




---------------

隊のメンバーも帰り、寝間着に着替え書庫へGO。

今日手に入れた本5冊を手に取った。

全て医学書。こちらの文字で、懇切丁寧に男女別にイラスト付きで…、人体の構造が…、エグい!

食後から時間がかなり経ったにも関わらず吐き気を催してしまったので、そっと閉じた。

ロロシュ氏に許可を取り、カメノスのとっつあんに丸投げしよう。そうするべきだ。

作者の人物像なんてシラネ。



口直しに魔物図鑑を開いた。

数冊在り、読み切れていない。
各地の目撃情報。過去から現在の推移。絶滅種。
新たな種の誕生の可能性。

上位種の情報は疎ら。
竜種の情報は極端に少なく、アザゼル君の情報は無し。

元世界の伝承としては、蠅の王はベルゼブブだが。こちらでは堕天使のアザゼルが名称化されている。

最初に認識した異界人が間違えた…ってそれ俺か!

でも鷹が鳩化している世界だ。ややこしい箇所は多々あるがそう言うもんだとして捉えよう。

何方にしても情報は存在してないんで。


飽くまでも過去の人間が調査出来た範囲までの記載。

魔族については謎。と、触れられてるだけ。
御父上様。貴方の事が知りたいです。

ひょっとしたら、望んで人間に降りた存在が他にも居るかも知れないと希望的に思ったのだが。

死ぬ事を前提とはしていない。けれど死は必然。

フィーネを幸せにする方法。悲しませない方法。

アザゼルを勇者ではなく、自力で倒す方法。

その方法の1つとして。御父上と同種のハーフの子供で生まれ変わる。

肉体寿命も同じ位になれるのではと考えた。
ただ漠然と。

こんな話をすれば、きっとフィーネは泣くだろう。激しい口論にも成るだろう。

どんなに言葉で取り繕うとも。限界と別れは来る。


万寿の樹液。手に入れたあれは使えない。

未だ未知の領域に、世界樹が現生する可能性。
それを探せばいいのか?…何かが違う。

これはそんな単純な話じゃない。

大全集の探訪者は、いったい何を求め、何を見たのか。
そこに何かのヒントが隠されている気がした。

輪廻の枠組みから外れた自分。自然の摂理を覆そうとしている自分。

神様は何処までを許容し、何処まで許さないのか。

ならば、求めるべき物はたった1つ。大全集の3巻目。
「最も深き迷宮、か…」

探訪者が辿り着いた場所。自分にも行ける、と考えるのは傲慢だろうか。

何よりも先に。勇者よりも、聖剣よりも。

「智哉には使命が在る。とは言え、その間をどう生きるかまでは示唆はされていません。人とは何か、人生とは何かを求め生きるのは人類の原理だと、私は思います。
ですが。智哉には相談すべきお相手が居ます。全てを自分勝手に決めていては、単純に嫌われますよ」
きっついぜロイドちゃん。

でも確かに。この問題は一人では決められないな。
諸々の問題が片付いたら、相談してみるよ。

「そうして下さい。…それと、伝えようか悩みましたがお伝えします」
何さ。

「元世界の御母様が、高額宝くじの1等を取られました。
大半を医療費に費やしても、今後の半生で金銭的に困窮する事はない、と思われます。
こちらからは何も出来ず。それが幸せかどうか。断言はもう私たちには出来ませんが」

よかった…のだろうか。それで、あの人が幸せに…。

どうにかして、伝えられないかな。
延命は必要ないんだと。こっちで幸せにやってるよと。

「智哉が使命を果たされた暁に。神に願うのも良いのではないでしょうか。叶えられるかは別として」

1つの手か。望んだ消滅の代わりに願う事。
でもそれも、その時の状況次第だな。

「そう…ですね」
あ、消滅以外で別の何かが浮かぶかもって話ね。
消滅は、もう前言撤回するのは確定だしさ。

それより今更撤回してもいいの?
口約束だったけど、嘘吐き!って怒られないか?

「過剰な加護をお与えになる二大神様が、ですか?
賛成こそすれ、反対を為されるとは思えませんが。
人の願いは移ろい易いもの。それ程度は聞き届けて貰わないと。信者は誰も居なくなるでしょう。
智哉がお好きな、商戦でも在るまいし」

よかった。安心した。

それじゃ。明日からも忙しくなりそうだし。
そろそろ寝るよ。
今日は長話付き合ってくれて、ありがと。お休み。

「お休みなさい。智哉」
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