成長期 

ルフナ

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1章 中学1年生

入学式

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起きなさーい

ほんの数秒前まで静かな寝息が聞こえていた部屋に、母親の声が響きはじめた

ん、

もう少しだけ寝れそうな気がして目をつむる
だが、10秒程して部屋のドアが開いたと思いきや同時に母親の声も聞こえた

「まさと、今日から中学校なんだから早く起きないと間に合わないよ!」

「ん~…今日から中学校…」

あまり気乗りしない返事をしつつ
ベッドから出る

「朝ごはん食べて、ちゃちゃっと支度して、お母さんも入学式行くけど、まさとのほうが早く出ないといけないんだからね」

「うん」

一言だけ返した

今日から中学生、まだあんまり実感はない。
朝ごはんを食べて身支度をして、朝から慌ただしいお母さんに声をかけた

「行ってきます」

すぐに出ようとしたが

「待ちなさい、ちゃんと髪整えて」

そう言われて、軽く髪を整えてもらった

「後から、行くから気をつけていくのよ」

「うん、わかってる」

そう返して、ドアを開けた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

小学校の時は、歩いて30分かかっていたが、中学は登校できる範囲が2校あったから1番近い中学校にした。
それに友達なんて、1人しかいなかったから近ければどこでもよかった。

1人、ぼんやり歩いていたが
後ろからうるさい足音が近づいてきた
近づいて、離れてくれたらいいのに
僕の横で止まる。

「おっはよ、まさと!
今日から中学校だな!めっちゃ緊張する!」

ほんとに緊張してるのかなと思うくらいの笑顔を1度みて、すぐにさっきまでの景色に目を向ける

「お~い、まさと起きてるか~?
入学式誰がくる?」

「僕のところは、お母さんだけ
お父さんは出張中」

「そっか、そっか!俺んとこは、両方来るんだよな~、他のやつら、お父さん、お母さん両方来んのかな??」

「わかんない」

「だよな!」

と再び笑顔を向けられた。

さっきから、笑顔を向けてくるのは
幼馴染の一輝、幼稚園から一緒にいるのだが、とにかくうるさい。
もう一つの学校に行くと思ったら、なぜか僕と一緒の学校にすると言って聞かなかった。

そうこう、隣が騒がしいのを交わしながら、気づいたら中学校に着いていた。

「まさと、一緒のクラスだといいよな!」

そう言われて、どっちでも良いかなと思った。
2人で背伸びをしながら、クラス分けを見ると。

僕は3組
一輝は1組
別のクラスだった

「え~、まさとと違うクラスじゃん、
俺友達できねぇーよ!」

そう騒いでいる一輝だが
多分、5分したら友達できるだろうなと思った。

「まぁ、一緒の学校だから完全に別れたわけじゃないよ」

なんとなく、フォローの言葉を掛けた

「だな!昼休みとかそっち行くわ!!」

「いや、それはいいよ目立つから」

会話をしながら各教室へと別れていった

1番近い学校を選んだ理由は、他にもあった、小学校の時にからかってくる人がいて、その人から逃げたいというのも理由にあった。

クラスに入って気づいたのは
ほとんど知らない人だった。

あまり、一輝以外と話したりすることもなく、6年間過ごしてきたからか、少し肩身を狭く感じた

しばらくして教室に上級生と思われる人が入ってきた。

「ご入学、おめでとうございます
今から、入学式を行う体育館へ移動するので、廊下に整列してください」

ガヤガヤとした教室から廊下へ出ようとした時、誰かとぶつかってしまった

「っ、前向いて歩けよ」
と、睨まれたのだ

すぐに謝ったが、何も返事はなかった


体育館へ入ると、たくさんの拍手を浴びながら保護者席を通り過ぎ
椅子へ座る。
校長先生や生徒会長、来賓の話を聞きながら、時間が過ぎていった。

担任の紹介を受け、優しそうな男の先生で安心し、体育館を後にした

教室へ戻ると保護者に対して、担任から挨拶があった

「ご入学、おめでとうございます。
私は中学の先生を5年勤めている
坂下守と申します。」

経歴やどんなクラスにしたいかを聞いて
チャイムが鳴った

入学式が終わったと思ったが
お母さんから、写真を撮りたいとお願いされ、入学式の看板があるところで写真を撮った

「疲れてない?」

「…疲れた気はする」

流石に、はじめての環境で疲れた。
それに、あのぶつかったことが少し引っかかっていた。

家に着くと、部屋着に着替えて
ゆっくりと過ごした

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