17 / 41
幕間。 ※この物語は破壊されました
[美人で天才の幼馴染は落ちぶれた俺を逃してくれない]
しおりを挟むラブコメ界の巨匠、愛斗勇気(あいと ゆうき)
彼はラブコメでいくつものヒット作を作り出している。そんな彼の作風にはある特徴がある。
私立遊嵐学園
全ての作品の舞台が同じ学園なのだ。
そんな彼の作品のうちの一つ
[美人で天才の幼馴染は落ちぶれた俺を逃してくれない]
の登場人物を紹介する。
酒井光 (さかい ひかる)
今作の主人公。
私立遊嵐学園に通う2年生。
中肉中背の平凡な容姿で、運動も並だが、
勝手は神童と呼ばれた程の頭の良さを持つ。
家は普通の中流家庭であり、普通の幼稚園に通っていたが、幼稚園児らしからぬ頭の良さで周囲から浮いていた。そんな中で、年中の時に自分と同じ理由で浮いていた紗雪に出会う。その頃の紗雪は要領が悪く、効率的な勉強のやり方をよく分かっていなかったために幼稚園の受験に落ちてしまって悲しんでいた。
そんな紗雪を勇気づけるために効率の良い勉強の仕方を考え、実践、紗雪の学力向上に貢献する。そして紗雪のために小学校受験を決意し、両親に頼み込む。両親はまさか光が合格するとは思ってなかったが、一人息子で金銭面の心配も特になかったため記念受験のつもりで許可、見事首席で合格し、神童と持て囃す。
翌年、紗雪も首席で合格し、二人で勉強しながら小学校を過ごす。
この頃から紗雪は勉強しか頭になかったが、光も勉強以外で紗雪と何をして良いか分からずずっと勉強していた。
紗雪からの期待と信頼が厚く、それを若干重荷に思いながらもお首にも出さなかった。それは純粋に自分を慕ってくれる紗雪が可愛らしかったこともあるし、年々美人になる紗雪に惹かれていたことも理由だった。
そして来たる中学受験。最難関の中学を紗雪は狙っており、例の如く光も紗雪のため受験を決意する。順当に行けば間違いなく合格していたのだが、当日重度の腹痛に襲われてしまい精彩を欠き、受験に失敗してしまう。
思春期に入っていたこともあり、腹痛だったことを恥ずかしくて紗雪に言えず、また落ちてしまったことに恥を覚えこの頃から紗雪に対して少し気まずくなってしまう。が、受験に失敗した自分に変わらず接してくれる紗雪に気を良くして、紗雪の中学受験を手伝う。
だが紗雪が自分が落ちた中学に首席合格してしまったことで強い劣等感を感じてしまう。
受験失敗で神童とは呼ばれなくなった光に取って、紗雪の面倒を見てあげていることが唯一小さな自尊心を満たせる行為だった。
更に紗雪は中学生になりかなりの美人に成長していて、平凡な自分とは到底釣り合わなそうなことも拍車をかけ、構わず自分に絡んでくる紗雪に苛立ちを感じてしまうようになっていた。
気づけば紗雪は中学生で一番頭が良いとまで言われていて、対する自分は勉強に身が入らなくなり特にレベルが高いとは言えない遊嵐学園に進学していた。
そんなある日紗雪に進学校への転校を勧められ、見下されたと感じてしまいこれを一蹴。
同級生や先輩に普通じゃない人達(他作品のキャラ達)がいることを例に出し、そんな学園に通ってるんだと自尊心を剥き出しにして追い返す。
そんな紗雪が同じ学園に入学してきた。
堂々の首席合格者として。
自分があんなことを言ったから、腐ってしまったからだ。紗雪はもっといい高校に行けたのに。そう思ってしまうと同時に、自分のためにあの教育ママを説得して追いかけてきた紗雪に対して強い感情を再発し、自分から会って謝ることを決意する。
しかし入学早々告白されまくる紗雪に臆し、勇気が出ないまま3年生に上がった時、ついに紗雪が牙を剥いて来た。
毎日毎日自分の教室まで会いに来る紗雪
お弁当を作って来たり、いらないと言ってるのに勉強を教えに家まで乗り込んできたり。
逃げても逃げてもぐいぐいくる紗雪。
そんな紗雪に何でそこまで俺に構うんだと聞いた時、紗雪に告白されることになる。
「同級生に、告白を断り続けて、好きな人でもいるのかと聞かれてしまって。いないと答えたのだけども、私がいつもヒカルはもっと出来る、ヒカルは~...とヒカルの話ばかりしていることを突っ込まれたのよ。
それは好きなんだよと熱弁されて、ね。
正直ヒカルに対してそんな感情を持っているなんて思ってなかったのだけど、確かに私には気軽に話せる男も興味を持つ男もヒカルしかいないわ。だからこの気持ちは好きなのか確かめようとしているのよ」
美人で、片思いしている女の子にそんなことを言われて嬉しくない男はいない。
そこから光も勇気を出して、紆余曲折あれど二人の距離は少しずつ近づいていき、卒業前に告白、晴れて恋人となった。
紅紗雪(くれない さゆき)
今作のヒロイン。
幼い頃の出来事で光を慕っており、尊敬している。
自分が勉強ができるようになったのは光のお陰と言う気持ちがあるため、今の落ちぶれた光を矯正したいと強く思っている。
光に自分より凄い人が沢山いるとの言葉を間に受け、両親に遊嵐への入学をダメ元で打診する。
が、あっさり許可を出され拍子抜けすることになる。
(裏設定だが、紗雪の両親は遊嵐学園で大恋愛の末結婚しており、また今の紗雪の学力なら高校で寄り道しても問題は少ないと言う気持ちがあった)
そして遊嵐学園に入学するも、あっさり首席合格。同級生は確かに濃い人が多いが、それだけ。特に自分を越える学力の人間も見当たらないまま、2年生に上がる。
光とは喧嘩したっきり会っておらず、どうでもいいと思っていた。その理由を腑抜けてしまったヒカルに呆れ、別にヒカルのことは何とも思ってないからと思っていたが、無意識に友人との会話でもヒカルの名前ばかり出していたことは友人達の中での暗黙の了解だった。自分でも気付いてない心の奥底ではまた拒絶されたらどうしようと思っていたことが会いに行けなかった理由だったのだ。
勉強ばかりで全く自覚はなかったが多少の恋の芽は芽生えていたのだった。
そんな中で、いい加減焦れた同級生達が紗雪を焚き付ける。
そして紗雪は小さな恋心を自覚させられるが、勉強ばかりしていた紗雪にはどうすればいいか分からない。ならばと得意の勉強で数多の恋愛の教科書を読み漁り光に実践。猛アタックを開始して逃げる光を追い回す。
高校2年生の終わり、紆余曲折ありながらも無事に光に告白され、恋人に。
復活した光は難関大学を受験するも、そう上手くはいかず浪人。
だがめげずに二人で仲良く勉強して、晴れて合格、大学で同級生となった。
──────────────────
原作では普通に紅さんは首席で合格したので
光君以外に興味の対象はおりませんでした。
1年生の段階ではまだ恋心はなく、順当に行けば高2になって発芽してましたね。
会えない時間が恋を育むはずでした。
紅さんはこれから得意の勉強で
数多のえっちな教科書を読み漁り、
佐藤君に実践して行きます。
これにて1章終わりです。
2章はこちらでも更新しますが、カクヨムで先行公開しております。
ちなみに本編の紗雪の同級生↓↓
「...紅さん、また佐藤君見てる」
「入学してからずっとだよねー...」
「口を開けば佐藤君の話だし、紅さんって...」
「まぁ佐藤君なら仕方ないんじゃない?私も好きだしー!」
「私もー!あははっ。まぁ紅さんは自覚ないみたいだし、強力なライバルを増やさないようにこれは暗黙の了解ってことで...」
「さんせーいっ」
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?
みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。
普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。
「そうだ、弱味を聞き出そう」
弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。
「あたしの好きな人は、マーくん……」
幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。
よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?


男女比1対99の世界で引き篭もります!
夢探しの旅人
恋愛
家族いない親戚いないというじゃあどうして俺がここに?となるがまぁいいかと思考放棄する主人公!
前世の夢だった引き篭もりが叶うことを知って大歓喜!!
偶に寂しさを和ますために配信をしたり深夜徘徊したり(変装)と主人公が楽しむ物語です!

俺の好きな人は誰かの幼馴染(ヒロイン)らしいけど、知ったことではない
シダ植物。
恋愛
高校生の三枝叶翔は入学して早々今泉柚羽に一目惚れをする。しかし、彼女には仲良くしている幼馴染がいた。そうそれはまるでラブコメの主人公とヒロインのような...。だが、そんなことは関係ない!とアピールをする叶翔の運命は!?ハイスペック男子が全身全霊をかけて誰かのヒロインを搔っ攫っていく。まるで見る人が見れば当て馬のような主人公の送る青春ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる