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亜人大陸編
229話
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ビルナーとサテュロスさんとの戦闘が始まる頃、僕が下がったところまでサテュロスさん以外の皆が集合した。
「とりあえず無事そうでなによりだ」
「悪い」
「謝ることはない。私もほとんど何も出来なかったからな」
「俺も」
レクスの言葉にノインも同調する。
まるで気にするとでも言っているように。
「僕も良い経験できたわ。こんな反動が来る技を使っても全然敵わへんかったなぁ」
そう言うリーセスはレイに支えてもらいなんとか立っているといった感じだった。
「我らは何一つ出来なかった。だから気に病むことはない」
ウィルマスさんまでもが僕を慰めるようにそう言ってくる。
「・・・・・・ありがとうございます」
◆
これは模擬戦などではなく本当の戦いのため開始の合図はない。
あらゆる方向からビルナーの攻撃として植物が生えてくる。
それなりに速度もあり、先が尖っているため当たれば体に穴があるだろう。
獣人の姿になっているサテュロスはそのあらゆる方向から飛んでくる攻撃を右手で一払いしそれを全て防ぐ。彼は姿によって力が使いやすくなったり使いにくくなったりする。
そもそもの肉体的な力、つまり獣人の力のそういう部分はその姿のときにしか使えない。
かといって精霊の力を獣人の姿のまま無制限に使えるわけでもない。
精霊特有の植物を生やす魔法は獣人の姿だと効率が落ちる。
しかし、彼特有の自分の生やした植物が周りに多いだけ彼の精霊の力が高くなるというのはどちらの姿にも適用される。
そのため本当ならばこの辺り全てを自分の植物にしておきたかったが、ここまでビルナーの植物が広がっていると全てを奪うというのは難しくなる。
◆
戦闘は今、均衡が保たれていた。
ただ、サテュロスは精霊の姿になっている。
これは、ビルナーに近接戦が不利だと考えたからである。
今、この一体の植物は60:40でサテュロスの方が少し上回っている。
そのため均衡は保たれているが少しずつサテュロスが有利になりそうである。
◆
その後方、ギリギリ見える辺りに他の面々の姿があった。
リーセスはレイに看病されつつ地面に横たわっている。
先程までレイに支えられながら立っていたがそれもきつかったのだろう。
後の面々はサテュロスとビルナーの戦闘を見ていた。
「もし、サテュロスさんが負けたら・・・・・・」
カイがそう切り出すが、
「行ってきて良いよ。でも、私たちも一緒に行くけど」
マイの予測通りカイの言葉の続きはもう一度挑戦させてほしいというもの。
マイ達についてきてくれとは言わないつもりであったがマイの言葉に頷く皆の顔は覚悟を決めているような顔であったため断ることは出来なかった。
「とりあえず無事そうでなによりだ」
「悪い」
「謝ることはない。私もほとんど何も出来なかったからな」
「俺も」
レクスの言葉にノインも同調する。
まるで気にするとでも言っているように。
「僕も良い経験できたわ。こんな反動が来る技を使っても全然敵わへんかったなぁ」
そう言うリーセスはレイに支えてもらいなんとか立っているといった感じだった。
「我らは何一つ出来なかった。だから気に病むことはない」
ウィルマスさんまでもが僕を慰めるようにそう言ってくる。
「・・・・・・ありがとうございます」
◆
これは模擬戦などではなく本当の戦いのため開始の合図はない。
あらゆる方向からビルナーの攻撃として植物が生えてくる。
それなりに速度もあり、先が尖っているため当たれば体に穴があるだろう。
獣人の姿になっているサテュロスはそのあらゆる方向から飛んでくる攻撃を右手で一払いしそれを全て防ぐ。彼は姿によって力が使いやすくなったり使いにくくなったりする。
そもそもの肉体的な力、つまり獣人の力のそういう部分はその姿のときにしか使えない。
かといって精霊の力を獣人の姿のまま無制限に使えるわけでもない。
精霊特有の植物を生やす魔法は獣人の姿だと効率が落ちる。
しかし、彼特有の自分の生やした植物が周りに多いだけ彼の精霊の力が高くなるというのはどちらの姿にも適用される。
そのため本当ならばこの辺り全てを自分の植物にしておきたかったが、ここまでビルナーの植物が広がっていると全てを奪うというのは難しくなる。
◆
戦闘は今、均衡が保たれていた。
ただ、サテュロスは精霊の姿になっている。
これは、ビルナーに近接戦が不利だと考えたからである。
今、この一体の植物は60:40でサテュロスの方が少し上回っている。
そのため均衡は保たれているが少しずつサテュロスが有利になりそうである。
◆
その後方、ギリギリ見える辺りに他の面々の姿があった。
リーセスはレイに看病されつつ地面に横たわっている。
先程までレイに支えられながら立っていたがそれもきつかったのだろう。
後の面々はサテュロスとビルナーの戦闘を見ていた。
「もし、サテュロスさんが負けたら・・・・・・」
カイがそう切り出すが、
「行ってきて良いよ。でも、私たちも一緒に行くけど」
マイの予測通りカイの言葉の続きはもう一度挑戦させてほしいというもの。
マイ達についてきてくれとは言わないつもりであったがマイの言葉に頷く皆の顔は覚悟を決めているような顔であったため断ることは出来なかった。
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