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亜人大陸編
205話
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リーセス、レイの元を走ってさっていったノインは周りの目を気にしながら移動魔法を使った。
カリアの元に早く駆けつけたいという思いがあったが、そこは冷静だった。
それはカリアが比較的安全な場所にいる事を知っていたからだろう。
逆にそれでも心配なものは心配だったため早く行こうとしていると行った方が正しいのかもしれない。
◆
「大丈夫?」
移動魔法でカリアの居た場所に移動した瞬間にそう声をかける。
そこにはちゃんとカリアも居たのだが、カリアの上司と知らない獣人もいた。
「あ、すみません」
知らない獣人の方は男性だったが、カリアの上司は女性のためノインは堅苦しくなる。
「お疲れさん。もう、こっちに来て良いんか?」
恐らく2人から事情を聞いたのであろう知らない獣人が声をかける。
カリアが声をあげなかったのは他に2人居たからだろう。
「一段落はついたんで」
「まだ、やることが残ってるんだろう?先に行って来なさい。ここのことはわしが責任をもって守ると約束しよう」
「私のことは心配しなくて良いから行ってきて」
カリアのその一押しもあり、ノインは移動魔法にて皆の元へ向かったのだった。
◆
「わしが言うのもなんだが引き止めなくて良かったのかい?」
ノインが去ったのを確認した獣人の男性がカリアにそう問う。
「仲間の皆さんに迷惑をかけるわけにはいきませんから」
「そうやってると誰かにとられちゃうかもよ?」
先輩のその言葉にカリアの不安は大きくなっていく。
「それこそわしの娘なんかありだな」
冗談じみた声でそういう男性。
「社長までやめてくださいよ」
どうやらその男性はこの会社の社長だったようだ。
カリアのその一言に笑いがおき和む社内はは普段の雰囲気を取り戻していた。
◆
そんなこんなで遅れて皆の元に到着したノイン。
皆が揃ったことでレクスから今分かっている情報を伝えられた。
・・・・・・それにしてもエルフか。
イメージ通り耳が長いのかな?
今はそんなことを考えている場合ではないか。
「カイ、私を王城に送ってくれないか。ここにもう少し滞在することにする」
「了解。今すぐ送ろうか?」
「いや、一旦船に戻ってそれでこちらに戻ってこよう。どうやってこちらに戻ってきたのかという話になるからな」
「それもそうか。皆まとめて送る感じで良いのかな?」
「それでも良いが・・・・・・どうする?なんなら船を下りる寸前にこちらに戻ってくればごまかせなくもないぞ?」
レクスがノインを見ながらそう言う。
ノインは少し考えた後、
「行ってくる」
「わかった。あと少しになったら移動魔法で誰かが迎えに向かう」
その言葉を聞いた直後移動魔法でその場から姿を消した。
移動魔法大活躍だな。
カリアの元に早く駆けつけたいという思いがあったが、そこは冷静だった。
それはカリアが比較的安全な場所にいる事を知っていたからだろう。
逆にそれでも心配なものは心配だったため早く行こうとしていると行った方が正しいのかもしれない。
◆
「大丈夫?」
移動魔法でカリアの居た場所に移動した瞬間にそう声をかける。
そこにはちゃんとカリアも居たのだが、カリアの上司と知らない獣人もいた。
「あ、すみません」
知らない獣人の方は男性だったが、カリアの上司は女性のためノインは堅苦しくなる。
「お疲れさん。もう、こっちに来て良いんか?」
恐らく2人から事情を聞いたのであろう知らない獣人が声をかける。
カリアが声をあげなかったのは他に2人居たからだろう。
「一段落はついたんで」
「まだ、やることが残ってるんだろう?先に行って来なさい。ここのことはわしが責任をもって守ると約束しよう」
「私のことは心配しなくて良いから行ってきて」
カリアのその一押しもあり、ノインは移動魔法にて皆の元へ向かったのだった。
◆
「わしが言うのもなんだが引き止めなくて良かったのかい?」
ノインが去ったのを確認した獣人の男性がカリアにそう問う。
「仲間の皆さんに迷惑をかけるわけにはいきませんから」
「そうやってると誰かにとられちゃうかもよ?」
先輩のその言葉にカリアの不安は大きくなっていく。
「それこそわしの娘なんかありだな」
冗談じみた声でそういう男性。
「社長までやめてくださいよ」
どうやらその男性はこの会社の社長だったようだ。
カリアのその一言に笑いがおき和む社内はは普段の雰囲気を取り戻していた。
◆
そんなこんなで遅れて皆の元に到着したノイン。
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「いや、一旦船に戻ってそれでこちらに戻ってこよう。どうやってこちらに戻ってきたのかという話になるからな」
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レクスがノインを見ながらそう言う。
ノインは少し考えた後、
「行ってくる」
「わかった。あと少しになったら移動魔法で誰かが迎えに向かう」
その言葉を聞いた直後移動魔法でその場から姿を消した。
移動魔法大活躍だな。
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