上 下
25 / 242
訓練と成長

魔法の練習

しおりを挟む
魔法の練習をすることになった僕達だったがまずはスタール亭に行き挨拶をした。
今日はマイの父親もといギルドのSランクでロヴァイト=スタールさんも店にいた。
ちなみに母親の方はミサリー=スタールさんというらしい。
恥ずかしながら昨日初めて知った。
結構前に知り合っていたのに。
それはともかくとしてロヴァイトさんが店にいるのは珍しいらしい。
挨拶の後この後何をするのか問われ魔法の練習をするという予定を話した。
「君はもう魔法を鍛える必要はない気がするのだが。………そうだ!娘に魔法を教えて貰うかわりに俺が君の武術方面を鍛え直すのはどうだ?」
何だろうすごく嫌な予感がする。
ソラと同じにおいがする。
だけどこれは断りづらいな。
「Sランクの方に教えて頂けるなんて嬉しいです」
表面は嬉しそうに対応できたと思う。
「と言っても君とそう実力は変わらないと思うが……まずはマイの魔法の方だ。俺も暇だから見に行こう」
「はい、わかりました」
やりにくいよ!親の前でなんて……
そしてこっち側が断りづらいことを理解して欲しい。
こうして魔法の練習のために来た場所は僕の家です。
理由はいつでも自由に使えて防御の魔法陣さえ使えば問題ないから。
初めに今の実力をみるために魔法を撃ってもらうことにした。
マイも初めは戸惑っていたが僕が防御の魔法陣に何発か魔法を撃ったら大丈夫だと思ったらしく魔法を撃った。
レクスとまではいかないがこの世界では相当腕が良い方だろう。
「魔法の練習する必要ある?まあすれば強くなるだろうけど」
「私の身で国や世界が滅びるなんて言われたら強くならないといけないって思うでしょ!!」
あ、これ僕のせい?
「ごめん、それは否定出来ない」
「もう!」
なんか怒ってる顔も可愛く思えてきた。
僕としてもマイがある程度力を持っていた方が安心出来る。
「なんかすまないな。気が利かず2人の時間を奪ってしまって」
「いえいえ、謝らないでください」
「そうよ。お父さん」
「しかし」
「ロヴァイトさんが提案したから2人の時間が増えたんですから気にしないでください」
「そ、そうか」
この後マイには魔方陣の作り方とインベントリを教えることにした。
威力を上げるよりも早く撃って数で威力を出せるようにしようと考えたからだ。
魔方陣を教えるのは簡単だった。
魔方陣は何度か見せたことがあったのが大きかった。
問題はインベントリの方だった。
地球のゲームの知識もなければ僕のを見せることも出来ない。
色々試行錯誤しながら時間は過ぎていった。
昼食の時間になり食べるためにリビングに来た。
「………これだ!!」
「っ!?びっくりした。どうしたの?急に」
「あ、ごめん。これだと思って」
僕が見つけたのはタンス。インベントリのイメージに少し近いと思い声を出してしまったのだ。
「これ?タンスがどうしたの?」
「インベントリのイメージだよ。タンスとかロッカーみたいに1つの場所に1つ入れることが出来るイメージ」
「分かった。やってみる」
「じゃあ僕は昼ご飯を作ってくるよ」
「俺も手伝おう」
「良いんですか?」
「ああ、腕をおとさない為にもなるしな」
「ではお願いします」
台所に行くとロヴァイトさんに話しかけられた。
「本当にありがとな」
「急にどうしたんですか?」
「マイは小さい頃から人見知りだった。それに加えて俺の娘ということである程度有名で近づこうとする者も多くてな。それで余計に人見知りになって特に男は苦手でな」
「そうなんですか?今はそこまで感じないですが」
「君と話しているマイを見て驚いたものだ。だからありがとな。」
「僕も王都に来る前は人と関わらない日々を過ごしていたのでお互い様ですよ」
「そうか、君にも事情があるのだな」
「聞かないんですか?」
「ギルドにいるとそういう者も多いからな」
「そうでしたか。っと昼食を作らないと」
「そうだったな」
この後急いで作ってリビングに行くと
「出来たよ!」
いつになく興奮したマイが言ってきた。
可愛い。
「おめでとう」
「うん」
こうして昼食を取り、その後は嫌な予感がすごくするロヴァイトさんによる武術の訓練。
ソラが僕の中に入ってからやってないので緊張もしている。
こうして武術の訓練が始まろうとしていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)

いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。 全く親父の奴!勝手に消えやがって! 親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。 俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。 母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。 なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな? なら、出ていくよ! 俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ! これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。 カクヨム様にて先行掲載中です。 不定期更新です。

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。 そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。 【カクヨムにも投稿してます】

イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で最強に・・・(旧:学園最強に・・・)

こたろう文庫
ファンタジー
カクヨムにて日間・週間共に総合ランキング1位! 死神が間違えたせいで俺は死んだらしい。俺にそう説明する神は何かと俺をイラつかせる。異世界に転生させるからスキルを選ぶように言われたので、神にイラついていた俺は1回しか使えない強奪スキルを神相手に使ってやった。 閑散とした村に子供として転生した為、強奪したスキルのチート度合いがわからず、学校に入学後も無自覚のまま周りを振り回す僕の話 2作目になります。 まだ読まれてない方はこちらもよろしくおねがいします。 「クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される」

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~

雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。 他作品の詳細はこちら: 『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】 『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】 『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

処理中です...