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ふくぶちょーくんとくらすめいとちゃん
まんざいぶふくぶちょーはへんたいである
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唐突だが俺はいつも電車に乗って学校に通っている。
一時期幼馴染みの禊を自転車の後ろに乗せて朝靄の残る町並みを滑走していたこともあったが、正直遅刻回数がエグいことになっていたのでやめた。
禊はとても不満そうな顔をしていたが……
というかなぜ俺が毎朝起こして飯食わして学校行かせねばならんのだ、お前は俺の子か。
普通逆だ、逆。
というか幼馴染みは清純で美少女で純血でなければいけないのだ。
なのにあいつときたらもう……
俺は何処の寝取られモノの主人公だ。
まあそれもこれもあのクソ姉貴のせいなので責めるのはお間違いって奴だが。
『ドアが閉まります、駆け込み乗車はお止めください』
「あっやべ」
ぼっち特有の脳内独り言を垂れ流していると、お馴染みのプシューという音を立ててドアが閉まってしいそうになる。
「っ……っぶねぇ」
滑り込むように電車に乗り込んでドアの端に寄り掛かると、目の前にはやはりヤツがいた。
ヘッドフォンを付けてここまで聞こえてくるほどの大音量で音楽を聞きながら、ブレザーの下にはフード付きのパーカー。
身長150センチほどの小柄な体格にショートカットでストレートの黒髪。
小顔で綺麗めな顔立ちだが、身長と服装も相まって可愛い感じの印象を受ける。
相当モテそうなもんだが、何を隠そうこいつは同じクラスで俺と同じぼっち。
1年C組出席番号9番、暮吉春萌。
スカした顔してやがるがこいつ、俺のストーカーだ。
何故かって理由は簡単。
電車の時こいつはほぼ確実に俺の乗っている号車に乗ってくる。
そして俺の特等席の真ん前のドアの端を占領するのだ。
入る号車をずらせばいい?
ぼっちとなった俺の数少ない女子と触れ合える時間だぞ?
それも相手は特上の美少女、冗談でも有り得ないね。
……こっちの方がストーカーっぽいとか知らないです。
なんてことを考えていると、電車は次の駅へ着く。
『ドアが閉まります、駆け込み乗車はお止めください』
因みに後一駅で木芽高校の最寄り駅なのだが、ここで大量のサラリーマンが乗ってくる。
木芽高校付近は意外と都会なのだ。
まあそのせいで私鉄を使う生徒はあまりいないから、ストーカー女と俺の特等席はいつも空いている。
乗り込んでくる十数人のサラリーマンに押し潰されそうになりながら誰にとも分からない説明をしているそんな時、事件は起きた。
「ぁ……」
聞こえてきたのは目の前の方。
恐らくは倉吉の声だろうが、汗臭いリーマンが邪魔で何も見えない。
特に俺の目の前のサラリーマン、200センチはあるだろこれ……横幅もやべえ……横綱かよ。
「っ!!」
流石に不味いんじゃないかと不安になって、俺は目の前のサラリーマンを押し退ける。
そして彼女のお尻の方に伸びている手を見つけた。
「……こんなのあるもんなんだなぁ」
少し感嘆符を浮かべてしまったが、すぐさまその手の人差し指を捻り上げる。
「いっ!!」
と、声をあげたくらいで手を離してやると、その手は
リーマンの海へと潜り込んでいった。
いきなり声を上げた男に回りは少し驚くような様子だったものの、倉吉の方を怪しむ人はいないようだ。
痴漢されたって勘づかれるのも恥ずかしいだろうしな……
その後は何か起きるようなことはなく、がたん、ごとんと電車は走って木芽生が降りる駅に訪れる。
一時期幼馴染みの禊を自転車の後ろに乗せて朝靄の残る町並みを滑走していたこともあったが、正直遅刻回数がエグいことになっていたのでやめた。
禊はとても不満そうな顔をしていたが……
というかなぜ俺が毎朝起こして飯食わして学校行かせねばならんのだ、お前は俺の子か。
普通逆だ、逆。
というか幼馴染みは清純で美少女で純血でなければいけないのだ。
なのにあいつときたらもう……
俺は何処の寝取られモノの主人公だ。
まあそれもこれもあのクソ姉貴のせいなので責めるのはお間違いって奴だが。
『ドアが閉まります、駆け込み乗車はお止めください』
「あっやべ」
ぼっち特有の脳内独り言を垂れ流していると、お馴染みのプシューという音を立ててドアが閉まってしいそうになる。
「っ……っぶねぇ」
滑り込むように電車に乗り込んでドアの端に寄り掛かると、目の前にはやはりヤツがいた。
ヘッドフォンを付けてここまで聞こえてくるほどの大音量で音楽を聞きながら、ブレザーの下にはフード付きのパーカー。
身長150センチほどの小柄な体格にショートカットでストレートの黒髪。
小顔で綺麗めな顔立ちだが、身長と服装も相まって可愛い感じの印象を受ける。
相当モテそうなもんだが、何を隠そうこいつは同じクラスで俺と同じぼっち。
1年C組出席番号9番、暮吉春萌。
スカした顔してやがるがこいつ、俺のストーカーだ。
何故かって理由は簡単。
電車の時こいつはほぼ確実に俺の乗っている号車に乗ってくる。
そして俺の特等席の真ん前のドアの端を占領するのだ。
入る号車をずらせばいい?
ぼっちとなった俺の数少ない女子と触れ合える時間だぞ?
それも相手は特上の美少女、冗談でも有り得ないね。
……こっちの方がストーカーっぽいとか知らないです。
なんてことを考えていると、電車は次の駅へ着く。
『ドアが閉まります、駆け込み乗車はお止めください』
因みに後一駅で木芽高校の最寄り駅なのだが、ここで大量のサラリーマンが乗ってくる。
木芽高校付近は意外と都会なのだ。
まあそのせいで私鉄を使う生徒はあまりいないから、ストーカー女と俺の特等席はいつも空いている。
乗り込んでくる十数人のサラリーマンに押し潰されそうになりながら誰にとも分からない説明をしているそんな時、事件は起きた。
「ぁ……」
聞こえてきたのは目の前の方。
恐らくは倉吉の声だろうが、汗臭いリーマンが邪魔で何も見えない。
特に俺の目の前のサラリーマン、200センチはあるだろこれ……横幅もやべえ……横綱かよ。
「っ!!」
流石に不味いんじゃないかと不安になって、俺は目の前のサラリーマンを押し退ける。
そして彼女のお尻の方に伸びている手を見つけた。
「……こんなのあるもんなんだなぁ」
少し感嘆符を浮かべてしまったが、すぐさまその手の人差し指を捻り上げる。
「いっ!!」
と、声をあげたくらいで手を離してやると、その手は
リーマンの海へと潜り込んでいった。
いきなり声を上げた男に回りは少し驚くような様子だったものの、倉吉の方を怪しむ人はいないようだ。
痴漢されたって勘づかれるのも恥ずかしいだろうしな……
その後は何か起きるようなことはなく、がたん、ごとんと電車は走って木芽生が降りる駅に訪れる。
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