月の都の花嫁

城咲美月

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「では、君達二人にこの女性を紹介しておこう」

「こちらに来なさい」


ちょいちょいと私達を手招きする。
安○先生が、あ、いや
校長先生が立つと自然と女性も立ち上がり
続いて私達も立ち上がる。


うんうん、と微笑む顔の校長先生


「こちらの女性は
君達のこれからを日常のお世話をしてくださる
世話役になるリーデル.フェアリー.ラガンさんだ」
校長先生が女性に向かって、手のひらを向けて紹介する。

はぁ………やっぱり安○先生を彷彿させるキャラはそのまんまだわ
ぽよんとしたお腹丸びを帯びた顎
首が肉で埋もれて見えない
短髪の白髪にメガネまで、唯一違いがあるとしたらバスケをしていないところだろうか
ハッそれじゃぁもしかしてあの人も入ってたりして?

あのツンケンしたメガネ教師とは大違いね

校長先生が説明を続けている。
綺麗な女性に向かって

「えー、君から見て
左側が櫻井君で、右側が朝陽君だ我が校の誇る女子生徒達です。ほっほっほ」

校長がそう言うと私達は揃って頭をペコリと下げる。
綺麗な女性がニコッと微笑む。

「ご紹介に与りました、お嬢様二人のお世話させていただきますリーデル.フェアリー.ラガンと申します。
どうぞ、気軽にリーデルと呼んでくだされば嬉しく思います」

微笑みが美人。
自分でも何言っているかわかんないけど
美人の微笑みって迫力がある。

「私は、朝陽菜(あさひしおり)と申します。
精一杯、務めさせていただきますよろしくお願いいたします」

ニコッと微笑みながら、ライバル役の朝陽さんの自己紹介が終わると

「私は、櫻井奏(さくらいかなで)です。
よろしくお願いいたします」

私も微笑んで簡単な自己紹介をした。

「さて、お互いの自己紹介も終わった事だし」と

そう言うと校長は、リーデルさんと私達二人の手を取り、ちょんと一瞬触れ合わせた。


そして、校長先生が私達を穏やかな声で

???


「櫻井君、朝陽君
二人とも頑張っておいで」

「はい」

この時の穏やかな笑顔の校長先生は、
私の最大な癒しになった。


校長室の空気が、ほんわかと穏やかになった。


あれ?なんか一人忘れているような気がするけど
まっ、いっか…!

こうしてつつがなくお互いの紹介が終わり
一旦お開きとなった

まだこの後の校長先生とリーデルさんとで
注意事項や色々の話をするんだろう。

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