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変態協会1-6
しおりを挟む倒れた二玉の首に掛けていたメダルを裏返す。
其処に記されているだろう数字を探したが、ツルンとしていて何も刻まれていなかった。
縁にでも書いてあるのかと思って確かめたが何も書かれてはいなかった。
(可怪しい……まさか持って来なかった……?)
そんな事はないはずだ。
俺はレオタードを見つめまさかこれに……?
嫌だ、触れたくない……。
薄いレオタードは二玉の汗でネチョネチョしている。
ゆっくりと確かめる様にレオタードを見る。
何か書かれていないかと。
だがやはり書いていない様だ。
「クソっ!」
俺は悪態をついて二玉の股間を蹴飛ばした。
魔法を使ったからマイナス六十万は引かれている筈だ。
痴女のお陰で確かに年収以上の金は稼いだ。
だが、このまま何もしないで帰り続けたら赤字ではないか!
まさか本当に持ってないとは思わないじゃないか!
悔しくて俺は再び二玉の股間を蹴ろうと玉と玉の間に狙いを付け……
あることに気が付いた。
二玉は今意識はない。
なのに竿が勃ってるのは何故だ?
俺は不思議に思い、調べようと手を伸ばし……止めた。
やはり触りたくなかった。
玉と玉の間は狙わずに、竿を蹴る事にして、狙いを定めていく。
”ドカッ”
鈍い音がして、股間から竿がはみ出してきた。
どんだけピチピチのレオタードを着てるんだコイツは……。
思いっ切り蹴らなければ、完全に出て来ないなんて……。
俺はもう一度蹴り上げた。
二玉は
”ビクン”と再び下半身が滾ってきたのか、ピクピクと竿が揺れていた。
「きもっ‼」とだけ口から漏れた。
もう一度蹴ろうとした瞬間股間に生えていた竿が
”ポロリ”と、取れた。
”カランカランコロン”
静寂なホールで【竿】が転がり、股間の横に落ちていた。
それを手に持ったりはしていない。
そう!それを壊せば良いのだ。
そう思った俺は、転がる竿を踏み潰した。
”ガシャンッ”
まるでガラスが割れる様な音がすると、竿は砕けちった。
その砕けた竿をよく見てみると、確認したかった数字が其処にあった。
砕けてバラバラには成ってるが、確かにそこに有るのを確認した。
俺はガッツポーズをすると、その場を後にした。
通報しようとしたが、やめた。
痴女の面を踏み潰した後、俺は痴女の事は話していない。
それなのに賞金は振り込まれていた。
例え敵とはいえ、全てを終わらせる必要などないのだから。
俺は多目的トイレへと戻ると変身を解いた、再び変身して違う服に変えた後、自宅方向の満員電車に乗った。
朝のラッシュは丁度ピークになってるからだ。
魔法を使ったマイナス分を少しでも取り戻す為に、痴漢を釣る。
その為だけに電車に揺られるのだ。
そこで一人の男を見付けた。
女子高生みたいな格好をしていた。
だが、その男が着ている制服はここらの制服ではない。
東北の学校の物だった。
ただ着ているだけなら男の娘なのだろうが、この男は明らかに痴漢待ちだった。
何故わかったか?
魔法少女になってる俺は背が低いからだ。
つまり、スカートが短いと中が見えるのだ。
そしてこの男はパンツを履いていなかった。
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