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変態協会1-1
しおりを挟む私は婦人警官佐渡内ほなみ
普段は感情を抑え、日夜犯罪撲滅のために日々汗を流している。
だが、ストレスは貯まる一方だった。
父兄の力も借りて不良にならない様にしてもらっても、その父兄が妹や娘の危険性を省みず、ましてや協力などしてしまう現実に直面してしまうと、一気にストレスが限界を超えてしまう。
そんな時はストレス発散をする為にある行動をしてしまう。
イケないことだとは分かっている。
分かっていながらするのだ。
昔は自覚無く酒に溺れる日々を送っていたが、ある日私は服を脱いだ。
もちろん部屋ででは無く!
外でだ!
その日の快感は私の日常を大きく変えるものだった。
昼間は正義の味方
夜間は露出狂として生活した。
だがそれはを行うことで平常が取り戻せたのだ!
酒にも溺れる事は無くなった。
ストレスで一般人に強く当たることも無くなったのだ。
そんなある夜、一枚の封筒が私の部屋に投函された。
その封筒を開けると
【変態協会】と書かれていた。
私はその日から……
会員ナンバー5万と百十番になった。
変態協会としての私の顔は
白い仮面を被り
ロープで身体を束縛したマゾの格好をしている。
ロングコートで身体を隠して歩き
人気のない公園などへ趣き
コートを脱いでひたすら練り歩くのだ。
その夜も私の限界は突破していた。
部屋に帰ると直ぐにタンスにしまっていた荒縄を取り出した
それを鼻息も荒く乱しながら縛っていく。
そう!亀甲縛りだ。
網目の様に撒いた縄を身体に縛るとロングコートを羽織って車へと乗り込み
繁華街の公園へと向かった
この公園は私の縄張りだった
私は人気の無いのを確認した後コートを車に置いて外へと出た。
暫く私は練り歩いた。
「ふははは何て気持ちの良い夜なのかしら」
私は浮かれていた
慣れて来ていた事も災いしたのだろう
その日はいつもと様子が違っていた
空気が違うと言えば良いのだろうか……。
公園の滑り台付近で休憩していた時だった。
聞き慣れた声がしたのだ
「きゃーー!」
その悲鳴は
少女の様な悲鳴は
間違いなくあの少女の声だった
私は駆け出していた
露出をした事で貯まっていたストレスが無くなっていたのだろう
つい何時もの婦人警官の気持ちで駆け出していたのだ
そして見てしまった。
あの少女の兄がパンツをずらして下半身を露出しながら痴漢を退治する所を………
その胸に変態協会のカードネックレスが月の灯りで光る所を見てしまったのだ……
そして、その彼と目があった。
彼は驚愕したあと叫んだ
「うっわ痴女⁉ 変態じゃん!」
「お前に言われたくねーーー!」
私の叫びは公園に木霊した
その叫び声で人が集まって来てしまいそうになり、私は走って逃げることになった。
付けていた仮面は外れていた
だが、家に帰るまで気付かなかった
次の日私が出勤した時に聞かされたのが、あの時の少女がまたもや襲われて痴漢が一人逮捕されたという話だった
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