魔法少女チナツ

あるちゃいる

文字の大きさ
上 下
11 / 31

魔法少女1-10

しおりを挟む


 

 「まぁ、あの後貴方をつけてましたが部屋が分からなかったのです」
 そういうとニコニコと笑うが、先程の美少女ではないお兄さんが笑顔になった所で可愛くもなんともなかった。

 「しかし何故こんな手の混んだやり方をするんですか? その場で渡せば済むことでしょう?」
 と、お茶を出しながら言うと手をプラプラさせながら

 「サ~プラ~イズ♡」

 と、のたまった。
 一発殴ってやろうかと思ったがやめた。

 ため息を吐きながら武器のカタログを手に取るとページをめくる。

 暫くパラパラとページをめくる音だけが響く(最初にとかよくある説明が書いてあるので読み飛ばす)

 最初の一ページ目
 アサルトライフル
 その種類と使用方法と弾丸付きで5万~
 二ページ目
 各種日本刀4万円~
 三ページ目
 各国産ロケットランチャー
 10万円~
 と、武器の数々がお手頃価格で載っていた。

 「おい!魔法少女なのに実物が魔法より安いってどうなってんだよ!」
 「それはですね、リスクが高い方が安いんです」
 「……リスク?」
 「そう!リスクです」
 「なんのリスク?」
 「逮捕されるリスクです」
 「アウトじゃねーかよ!」

 俺は武器カタログを投げた。

 「あ、因みに返品は受け付けていませんので」
 そう言うと。男は立ち上がりパンツを履き直す。
 すると再び美少女に戻ったが、服装が違っていた、そんな彼女を見て俺が驚いていると
 「ふふふ♡驚きましたか? 大成功ですね♪」
 そういうとその場でくるりと回り決めポーズした。

 「服を想像して創造するんです♪するとどんな服にも変えられますよ? あ!でも、ズボンはやめた方が良いですよ?」
 「なんで?」
 「何でって……パンツ脱げないから?」

 あ……なる程……。

 「先輩からのアドバイス♡」
 と、唇に人差し指を縦に付けて片目をつぶってウィンクされた。
 その顔はとても可愛いんだけど……さっきの細マッチョを思い出すとただの変態だった。

 「それじゃ! 頑張って犯罪者を捕まえてね♡」

 そう言うと靴を履いてベランダへ出る。
 「あ、そういえばどうやって(ベランダに)」っと言いかけた時

 美少女は再びパンツをずらして細マッチョになると、そのままベランダから飛び降りた。

 「なっ⁉」

 っと、慌てて下を見ると、アスファルトを転がって着地したと思ったら走って闇夜へと消えていった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お爺様の贈り物

豆狸
ファンタジー
お爺様、素晴らしい贈り物を本当にありがとうございました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

【完結】そして、誰もいなくなった

杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」 愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。 「触るな!」 だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。 「突き飛ばしたぞ」 「彼が手を上げた」 「誰か衛兵を呼べ!」 騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。 そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。 そして誰もいなくなった。 彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。 これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。 ◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。 3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。 3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました! 4/1、完結しました。全14話。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

処理中です...