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しおりを挟む俺の名前は伊勢海人。
母が17の時に未婚で産んだ。
名付け親は母の父で、祖父だが憶えていない。俺が産まれて数年後に絶縁したらしい。
家を継がせる気だったらしく、勝手に名前を決めて役所に提出していたらしい。
それだけでも碌でも無い祖父だったと分かる。
母の実家は寂れた町の港で、民宿を営みながら漁師をやっていたらしい。
俺の母を産んだ祖母は、母を産んで直ぐにそのまま亡くなったそうだ。とても優しい人だったが、体はあまり強く無かったそうだ。その事が原因で祖父は、酒と女遊びに溺れる生活になり、まともに仕事をしなくなったそうだ。
民宿は祖母の兄が運営してくれていた様だ。
しかし、祖父の散財で生活は苦しかったようで、母も遊ぶ事も許されずに幼い時から働かされていたそうだ。
女遊びは祖母が他界する前からだったらしいので、救いようのないエロボケ爺だったようだ。
そんな家が嫌だった母は、中学を出ると都内へと家出し、そこで出会った男と同居していたそうだ。
だが、子供を身篭ったと知った男は母を捨てて消えたらしい。
その男しか知り合いが居なかった母は、仕方なくアパートを引き払って実家に帰ったそうだ。
そして、伯父夫婦に戻ってくるなら祖父の介護をすると言う事を条件に、俺を産み育てたそうだ。
祖父はアル中になり掛けの糖尿病で、かなり病状が進んでるのにも関わらず治療も禄にしなかった様で、あっという間に目と足を失ったそうだ。
その面倒を伯父嫁にさせていたらしい。
母はその後、四六時中祖父の相手をするのに嫌気が差したのか、少しでも離れる為に通信制の学校へ通いながら、祖父の介護をしていたそうだ。
そこへたまたま民宿に泊まりに来ていた釣り客で、産婦人科医の義父と出会い、母は通信制の学校に通いながらも結婚し、子供の居なかった伯父夫婦と祖父が「孫は置いて行け!」と怒鳴る中、振り切って駆け落ちするかの様に出て行ったそうだ。
その後は疎遠になったらしいので、母方の実家には行ったことがない。
母は俺に自分の様にはなって欲しく無いからと勉強をさせようとしたが、流石に幼い頃から塾に通わせる事は出来ず、かと言って義父も働いていたので頼む事も出来なかった為、自分が教えなくては成らないと思い込み、何故か通信制高校を卒業後、大学へと進みたいと義父に相談したらしい。
義父は快く承諾し、義父の祖父母も反対する事なく、後押しする様に母の受験勉強を手伝ってくれたんだそうだ。
そこで俺の面倒は誰が見るのか? と、なった時に祖母が手をあげた。
祖父はまだまだ元役の医者だったし、母も受験で忙しくなるしで、手を挙げなくても消去法で祖母にはなっていた。
確固たる意志を示したかったのだそうだ。
祖母はフランス被れのゴスロリ趣味で、中世ヨーロッパが大のお気に入りだった。
そんな祖母のお陰で俺は、中世貴族の様な教育を受ける事になった。
勉強は元より歩き方から始まり、礼の仕方やら紅茶の呑み方から食事の仕方に、話し方や喋り方まで……それはもう色々教わった。出来ないと情け容赦無く鞭で打たれたしな。それが当たり前だと思っていたし可笑しいとは微塵も思っていなかったが、学校の友人達はそう思っていなかったらしいく、俺の痣を見た時俺の親に告げ口してくれて、鞭で叩かれる事は無くなった。
それでも謎の貴族風教育は続けられ、中学に上がる頃には、立派な紳士っぽいナニカになっていたようで、付いた渾名が【異世界人】だった。
まぁ、俺の名前を担任が間違えたのと、俺が趣味で集めていた小物がヨーロッパ系のアンティークだったので、拍車を掛けていたんだと思う。
義父の趣味のアンティークも、祖母のお陰なんだとか言っていた。
そして祖母に育てられた俺の趣味もアンティークに成っていたし、持っている時計も懐中時計だった。
アンティークでは無い物を買うと、見つかり次第祖母が捨てていたから、捨てられない様な物を選ぶうちに、集める様になっていた。
その頃の母は、三浪した末に漸く受かった三流大学に通っている傍ら、夕方から仕事もする様になり、相変わらず忙しいのか家事はしなかった。
因みに母から勉強を教わった事はない。
祖母の方が母に教える程だったし、多分忘れていると思う。
なので家の掃除や料理は俺がする様になっていた。
祖母は「貴婦人は料理等しないの」と言い張り、台所に立った事は無かった。
唯一やるとしたらお茶を淹れるときだけだ。
昔は義父がやり、学校へ通っていた頃は祖父がやっていたんだそうだ。
そんな祖母も俺が就職する頃には他界した。
祖父は産婦人科の病院を義父に譲って隠居し、母も大学を卒業してようやく家庭に……は入らず、そのままバイト先の商社に就職。家の掃除や料理は祖父がやるようになったのだが、歳の離れた双子の妹が産まれると、流石に仕事は出来ないと悟ったのか、仕事を辞めて専業主婦になった。
だが、すぐに家事など出来るはずもなく、色々と理由を付けて逃げ回っていたツケを払う事になった母は、スパルタの様な祖父のシゴキで、毎日汗水流して家事をしているらしい。布団の中で、たまに啜り泣いているから、その内音を上げそうだと義父は電話口で笑っていた。
俺はというと大学を出た後、都内の中小企業で営業マンになり、実家から出て一人暮らしをしている。
働き始めて10年くらい過ぎた34歳の5月前、地元の友人から中学のクラス会を開くから戻って来いと連絡を貰い、GWの連休を使って久し振りに会ってきた。
相変わらず「異世界人」呼びだった。
まぁ、読みでそう読めなくは無いが……。
いい加減辞めてほしい。
まぁ、楽しく過ごせたので行って良かったと思う。
その帰り道、実家に帰るため山道を車で走っていると、ガードレールの向こう側の斜面に山菜が沢山生えていた。
祖父が山菜の天ぷらが好きだったのを思いだし、帰省のついでにお土産にしようと車道の脇に車を停めた、採取するのに手頃なハサミは無かったので、スーパーで妹達の好きな林檎を買った時、ついでに買った果物ナイフを持ってドアを開けた。
免許証の入った財布は落とすのも嫌なので置いていく。
シートの上に置いておくのは不用心かと思ったので、座席の下に入れた。
これなら車上荒らしが(山に)居たとしても安心だろう。 まぁ、こんな山の中に居るとしたら山賊の様な気もするが、現代日本社会にそんな者は居ないだろうが、用心するのに超したことはないので、そのまま置いていく。
ドアを閉めて鍵を掛けると、ガードレールを乗り越えて山の斜面に入った。
車道の側は排気ガスとか付いてたら嫌だったので、少し斜面を登る。
その直後くらいに時計の留具が壊れた。
手巻き式のアンティークで就職祝いにと義父がコレクションの中の一つを俺にくれた時計だった。
結構大事にしていて、メンテナンスも欠かした事が無かった。
かなりガックリしながら、腕から外してポケットにしまう。
ため息を吐いて顔を上げると猪が居た。
続け様の不運に辟易するのもつかの間……、猪と目があった。
ーー殺られる……と思ってしまった俺は、慌てて車のある方へと走り抜け、車に乗らずにそのまま道路を超えて、反対側のガードレールを飛び越えて逃げた。
ーー今思えば車の中に避難しとけば良かったと思う。
ガードレールの先は藪草で覆われていて足元が見えず、足を付いた筈の地面が無くて、2mくらいの崖から転落し、そのまま頭を強打したのか意識を手放した。
☆
ーーゴソゴソと誰かが俺の体を弄ってる様な感覚で意識が戻る。
目を開けると金髪を無操作に伸ばし、ボサボサの頭を後方に無理矢理撫で付けてラードでも塗って固めた跡、泥を付けて艶を消した様な斑模様の髪色をした男の顔が目の中に飛び込んできた。
「……どちら様でしょうか?」
と、何故か冷静に聞いてみると、金髪さんは慌てて俺の体から跳ね除けると、ホッとした様な顔をする。
「良かった!生きてるんですね!」
そう言うと俺の手を掴み、引っ張り起こしてくれた。どうやら俺は、見知らぬ外国人に助けられた様だ。
こんな山奥に金髪で髪や髭を伸ばしたワイルド路線をかなり飛び出した様な人が居るとは思っていなかったから少し焦った。
まるで野獣の様な髪型をした人だったが、口調は大人しそうだったし、服装を確認すると、継ぎ接ぎだらけの服で生地は矢鱈と荒いゴワついた物で、所々泥がこびり付いていた。
多分汚れても良い服を着て、農作業でもしていたのだろう。
鍬の先が無い棒きれを持っていたから、近所の農家さんかも知れない。
きっと壊れたのだろう。
それを証拠に背中に竹製みたいな背負子を背負い、何かの草というか、見知った山菜と良く知らない筈の山菜が入っている様だ。
見知らぬ山菜の筈なのに、何故か知ってる様な変な違和感を感じ頭にハテナマークが浮かぶが、今は深く考えない。
背中の背負子には、草と一緒に無操作にウサギみたいな動物が入っている様だ。
ペット好きなのか、連れて歩いているのかな? ピクリとも動かないので寝ているのかも知れない。
立ち上がった時に軽く目眩がしたので頭を振る。
その跡ゆっくり辺りを見渡し、周りの景色を眺める。
どうやら助けられて何処かに運ばれたようだ。落ちたはずの崖も無く……というか、山自体が無かった。
何処か見知らぬ森の中に居るようだ。
取り敢えず助けた礼を言って此処が何処だか聞いてみる。
「ここ? ここは森だワン」
うん、まぁそうだろうな。
周りに木しか生えてないし少し薄暗いしな。
語尾が気になったがスルーした。
取り敢えず、何処にある森なのかを聞いてみたが、帰ってきた言葉は
「近所の森だワン」としか言われなかった。
うん、うん、そうだね、そうだよね。そうなるよね……。
間違ってないけど聞きたいのはそうじゃない。なので質問を変えて県道はどの方向にあるのか聞いてみるが
「ケンドウ?……」
語尾にワンを付けなかったから、最後の鳴き真似は意図的に付けているようだ。
言葉の意味が分からないのか、しきりにクビを傾げていた。
この外国人は流暢に日本語を話すのに、あまり漢字に詳しくないのか、県道が何か良くわからない様だ。
仕方なく道は何処か聞き直すと、案内してくれるというので、断るのも何だから素直についていった。
暫く歩くがアスファルトの欠片さえ見当たらない。
更に歩くと漸く農道の様な舗装されてない土の道に出る。
かなり怪しかったが、もしかしたら地元民しか知らない近道なのかも?と思う事にした。
平和な日本で山奥とはいえ、そこまで危険な事は無いと思っていたし、何かの事件などTVドラマの世界だけだと思っていたからな。ましてやおっさんな俺に邪な感情など無いだろう。
中々県道に出ない道すがら、色々質問されて歩く。
出身は何処か、仕事は何か、家族構成まで聞かれたり、一緒に住んでる人は居るのかとか? 田舎だから人とあまり話せないのかもと思い、適当に話をしてやりながら歩く事1時間。
漸く拓けた場所に出ると、納屋の様な小屋が数軒建っている場所に着いた。
農具でも置いてあるのだろうか?
そう言えば壊れた棒きれも持っていたな……。道を案内する前に置きに来たのだろう。
すると金髪の外国人さんは犬の様に大声で吠えた。
叫んだでは無くて、文字通り吠えた。
犬の真似でも流行ってるのか? と思っていると、小屋の中からゾロゾロと十数人の村人だろうか……何故か皆、頭に動物のカチューシャを着けて集まってきた。
どうやら仲間内で流行ってるファッションらしい。
ーーああ、それでか!
この金髪さんが、語尾に『ワン』を付けてる理由が漸く分かった。
彼の頭にはカチューシャが見えなかった、きっと彼だけ買えなかったのだ。で、仕方なく声だけでも動物にしたかったのだろう。
まぁ、俺の地元でも近所の娘が猫耳カチューシャとか着けていたのを思い出す。それを見た妹達は、カチューシャを持ってなかったので羨ましかったのか、喋る時に語尾を『ニャン♡』と付けていたのだ。何となく可愛かったので思わずお小遣いをあげてしまった。ついでにカチューシャを着けた全く知らない赤の他人の女の子にもあげた、不審がらずに快く受け取ってくれたのを思い出す。
まぁ、あれは女の子や妹達が着けるから可愛いのであって、この人達の様な爺さんや厳ついオッサンが着けても可愛くは無いのだが、そこは突っ込まないで置いた。
助けられた身の上で他人の流行り物を笑ったら失礼だしな。と、思っていたが……どうやら俺が皆の耳をジロジロと見ていたのが気に食わなかったのか、言葉を荒げながら俺の手足を縛り、俺の口に汚い布で猿轡を噛ませると、大八車みたいな物に無操作に乗せられた。
流石にこれには驚いたが、不躾に好きなファッションを馬鹿にする様に見ていたら誰でも怒る……っと、少し納得してしまったので、そのまま暴れる事もせず運ばれる事にした。
まぁ、手足縛られてるし暴れようがないとも言うけど……。
取り敢えず怒りが静まったら謝罪しようと思い、ガタゴト揺られながら運ばれる事1時間(体感)
目的地に着いたのか乱暴に台車を立てる様に転がり落とされる。
人の怒りは三十分を過ぎたら落ち着くと教わっていたが、本気で癪に触ったらしくまだ怒ってるようだ。
これは幾らか握らせないと駄目か? しかし、財布は車の中だし……そんな自分の失敗を悔やんでいると脇に手を両方向から入れられて起こされた。
取り敢えず謝罪の意思がある事を目で訴えようと周りをキョロキョロと見渡して、リーダー格っぽい人を探していたら……。
ヤバイことに気がついた。
この人達……尻尾まで律儀に着けてやがる!
しかもだっ!
ズ、ズボンに穴を開けてまでっ⁉
そこまで拘っているとは……。
……よく見ると結構下の方に刺さっている様な角度で尻尾が生えている。
ーーいや、何処に刺さってんの⁉っと、突っ込みたくなったが、あちら側の人だったらと思うと自分の貞操が……。
そう思うとツッコメナイ。
ってか、ツッコんだら逆に突っ込まれるかも知れない‼
そう思ったがそもそも猿轡をしているので喋れないのだが……。
だが、込み上げる笑いは猿轡をされながらもあふれ出した様で、何とか口を閉ざそうと努力したが、口からヒーヒーと声が漏れている。
仕方ないので汚い猿轡を噛み締めて如何にか吹き出して笑い声を上げそうになってる口を閉ざす。
だが俺の努力は次の瞬間崩壊した。
獣耳カチューシャとケモ尻尾を着けた人等を見ない様にして、正面を見ると……其処にはドラ○エのトル○コみたいな体型で、まんまトル○コと同じ様な服装の小太りなおっさんが立っていたのだ。
普通なら笑う事はない服装だったのだが、むさ苦しい爺共の気合の入った猫耳カチューシャと尻に刺さっているであろう尻尾を見た後では、どんな格好でも爆笑するだろう!
歯ぎしりの音がしそうなくらい食いしばった口からは声は出さなかったが、鼻が限界を突破したらしく鼻水と共に爆発した。
そして腰から砕けちり再び俺は蹲って引き笑いの坩堝に叩き込まれた。それでも何とか膝立ちで堪え、転がらなかったのを褒めるべきだろう。
もし笑いながら転がろう物なら獣耳カチューシャを着けた変態爺ぃ達に袋叩きにあった上に、その場で襲われていたかも知れないし……。
ひとしきり笑ってから落ち着いてひと呼吸入れた瞬間……
顎の真下から『カチャリ』と変な音がした。
何かと思って顔を上げると、先程のトル○コ風のおっさんが、俺の首に鉄の首輪を取り付けていた。
ーーお前も仲間かっ⁉っと思ったのは仕方の無い事だろう。
その後手足の縄をナイフで切り、俺を立たせるとこう言った。
「街に行くから着いて来い」
そう一言言うと俺の前を歩き始めたが、俺はまだ獣耳カチューシャさん達に助けられたお礼をちゃんと言ってなかったので、周りを見渡したが、既に遠くへ歩き去る所だった。
首輪に鎖が着いていないのを確認したあと、取り敢えず変態爺さん達の跡を追っていると、突然激しい頭痛がしてきてその場で蹲った。
「おいおい、ちゃんと言う事を聞かないからだぞ?」
そんな声が俺の後ろから聞こえてくると、割れるかもと思える程の痛みがスーッと嘘のように消えていく。
何が起こったのか分からず振り向くと、トル○コ風の男がニヤニヤと笑いながら立っていた。
俺は「これが躾⁉」と、言い掛けて強制的に息が詰まっている事に気が付いた。
息が苦しくて目眩を起こしながら再び倒れそうになっていると
「クリーン!」
と言う声が失いつつある意識の中で聞こえてきた。
ーーあぁ、空気って美味しい……。
瞬間、息が肺を満たして行くのが分かった。
「悪い悪い猿轡をしていたんだったな、それに鼻水も大量に吹き出してたか、まぁクリーンはお前の料金に上乗せしておくから気にするな」
そう言って笑うトル○コ風の男を見る。
そして再び付いて来いと言って前を歩くのだが、困惑してる俺は中々前に進めずに何度も激しい頭痛と開放感を味わった。
ーーこの躾は正直辛かった。
そんな俺を面倒くさいと思ったのか俺を担ぎ上げて運ぶと、馬車の前に放り投げ言った。
「いい加減に諦めな!捕まった自分を恨め! 分かったらサッサと馬車に乗れ!」
吐き捨てるかの様に怒鳴ると、男は御者台に腰掛け俺を上から睨む。
「……馬車?」
そこで俺は男が言った言葉を復唱して、男が座る場所を驚愕に目を開きながら見詰めた。
それはまごう事無き【馬車】であった。
そして、男の座る前には馬……では無くて、2mくらいある大きなトカゲだった。
それを見た瞬間、俺のキャパは崩壊したようで、どんなに体を揺すられても意識が戻ることは無かった。
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