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イワシは好きか?
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惑星アーメニにて、アーメニ星人のゴメスは地球旅行したときのことを友人のブーチョに語っていた。
「なんといってもファーストコンタクトは大事だよ。ここを失敗すると命に関わるから気をつけないとね」
「そりゃあそうさ。でもゴメス、いったい君はどうやって仲良くできたんだい?」
「うん。僕の場合は、着いた場所が海だった。そのとき、宇宙船の中に海中生物が紛れ込んでね。『イワシ』という種だそうだ。知っての通り、地球において頂点に立つのは、『ヒト』と呼ばれる種だ。僕はこれはちょうどいいと思い、それをもって最初に会ったヒトに聞いたんだ。『イワシは好きか?』とね。返事は好きだということで、僕はイワシ料理を振舞った。これが実に好評でね」
「へぇー!」
「やはり、食事というのはどの世界においても、親睦を深めるのに有効ということだね。君も地球についたらそうするといいよ」
「わかった!」
話を聞いたブーチョは、惑星アーメニを飛び立った。
ブーチョが地球に着いたとき、そこは海ではなく陸上だった。建物が多く建ち並び、多くのヒトの気配を感じるものの、とても静かであった。そこはヒトの住処を集めた場所だろう、とブーチョは推測した。
ブーチョは船から降りて、道を歩いた。
しばらくすると、一匹の四足歩行する小さな種がブーチョめがけて走ってきた。思わずブーチョは、その種を掴んで持ち上げた。
「あ、すみませーん」
誰かがブーチョに近寄ってきた。
「捕まえてもらってありがとうございます」
頭を下げるそれは、雌のヒトだった。そこで、ブーチョはゴメスの話を思い出して、聞いた。
「これはなんですか?」
ヒトは答えた。
「え? ああ、うちで飼っている猫の忠助っていいます」
「ネコ? あなたはネコがお好きですか?」
「はい。大好きです!」
【解説&ヒントは↓をスクロール】
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〈ヒント「親睦を深めるためにブーチョがゴメスから聞いたこととは?」〉
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【解説】
解説するまでもないとは思いますが、一応わからなかったというヒトのために解説します。
ゴメスに「地球人の好きな食べ物を振舞えば、仲良くなれるよ」と教えてもらったブーチョは、目の前に突然現れた猫をもって、ヒトに好きかと訊ねました。
聞かれたヒトは当然ながら、「ペット」ととして、好きと答えたのでしょうが、ここに齟齬があり、書かれていませんがブーチョはこのあと猫を料理して、そのヒトに振舞ったことでしょう。
「なんといってもファーストコンタクトは大事だよ。ここを失敗すると命に関わるから気をつけないとね」
「そりゃあそうさ。でもゴメス、いったい君はどうやって仲良くできたんだい?」
「うん。僕の場合は、着いた場所が海だった。そのとき、宇宙船の中に海中生物が紛れ込んでね。『イワシ』という種だそうだ。知っての通り、地球において頂点に立つのは、『ヒト』と呼ばれる種だ。僕はこれはちょうどいいと思い、それをもって最初に会ったヒトに聞いたんだ。『イワシは好きか?』とね。返事は好きだということで、僕はイワシ料理を振舞った。これが実に好評でね」
「へぇー!」
「やはり、食事というのはどの世界においても、親睦を深めるのに有効ということだね。君も地球についたらそうするといいよ」
「わかった!」
話を聞いたブーチョは、惑星アーメニを飛び立った。
ブーチョが地球に着いたとき、そこは海ではなく陸上だった。建物が多く建ち並び、多くのヒトの気配を感じるものの、とても静かであった。そこはヒトの住処を集めた場所だろう、とブーチョは推測した。
ブーチョは船から降りて、道を歩いた。
しばらくすると、一匹の四足歩行する小さな種がブーチョめがけて走ってきた。思わずブーチョは、その種を掴んで持ち上げた。
「あ、すみませーん」
誰かがブーチョに近寄ってきた。
「捕まえてもらってありがとうございます」
頭を下げるそれは、雌のヒトだった。そこで、ブーチョはゴメスの話を思い出して、聞いた。
「これはなんですか?」
ヒトは答えた。
「え? ああ、うちで飼っている猫の忠助っていいます」
「ネコ? あなたはネコがお好きですか?」
「はい。大好きです!」
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〈ヒント「親睦を深めるためにブーチョがゴメスから聞いたこととは?」〉
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【解説】
解説するまでもないとは思いますが、一応わからなかったというヒトのために解説します。
ゴメスに「地球人の好きな食べ物を振舞えば、仲良くなれるよ」と教えてもらったブーチョは、目の前に突然現れた猫をもって、ヒトに好きかと訊ねました。
聞かれたヒトは当然ながら、「ペット」ととして、好きと答えたのでしょうが、ここに齟齬があり、書かれていませんがブーチョはこのあと猫を料理して、そのヒトに振舞ったことでしょう。
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