【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙

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真っ白な世界で

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　帰宅したわたしは、部屋の明かりをつけたあと、テレビの電源を入れた。静かな部屋が嫌だったので、いつもそうしてた。

　テレビに映っていたのは、どこかの国で行われているスキーの試合の映像だった。アルペンスキーという名前だったかな？　真っ白な雪で覆われた斜面を、選手が素早いスピードで駆け下りていく。

　さして興味のないわたしは、座椅子に腰を下ろした後、スマホを取り出してSNSを流し読みしていた。

　しばらくして、ふとわたしは顔をあげた。特に理由はない。しいて言えば、実況の声にただならぬ熱を感じたからだと思う。

　テレビを見ると、どうやら今しがた事故が起きていたらしい。

　とある選手がコースの中盤で転倒し、斜面を滑すべっていくのが目に入った。雪がえぐれているのか、茶色の地面があらわになっていた。

　選手はまるで、意思を持たぬ人形のように転がっていた。

　しばらくして勢いを失い止まった選手に、試合の運営スタッフと思しき人たちが駆け寄っていく。

　大丈夫だろうか？

　しかしわたしはチャンネルを変えた。興味がない。まあ、試合に怪我は付き物だろう。

【解説＆ヒントは↓をスクロール】
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　〈ヒント「多くの選手が通った場所の雪は固まっているはずでは？」〉

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【解説】

　何人もの選手がすでに走った後のコースで、そう簡単に雪の斜面がえぐられるなんてことがあるでしょうか。相当強く押し固められているはずです。

　さらに言えば、選手が転倒したぐらいでえぐれるような深さしか雪は積もっていなかったのでしょうか？　えぐれたにしても、地面は見えないのではないでしょうか。

　ということで今回のオチは、選手の股が裂けて体の中身がまき散らされた跡をそれとは気づかずに見ていた、というものになります。血が赤いので体の中は赤いというイメージを持つ人も多いかと思いますが、臓物や便などの存在を考えると、もっとくすんだ色なのだと思います。

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