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第5章 戦争、休憩、戦争
070 戦の支度2
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目の前には蒼白なノームの女の子と、巨体を縮こまらせて震えるトロールの男。
オレの指示は、二人に恐怖をもたらしてしまったようだ。
……そういえばこの二人は、ルオフィキシラル領の出身じゃなかったな。
無慈悲に殺された案内人のような例もある。魔族に対する警戒心を持っていて当然だ。
とりあえず誤解をとかないと。
今度は笑顔を浮かべながら、優しく語りかけることにした。
「怒ってはおらぬ。すこし試したいことがあっただけじゃ。ドドールよ、跪かなくてもよいが、わらわがそなたの頭にさわれるようにしてもらいたいのじゃ」
ドドールがレノアノールを見る。レノアノールは軽くうなずいた。
ドドールはおずおずとしゃがみこんだ。そのまま土下座のような姿勢で床に這いつくばる。
そこまでしなくてもよかったんだが……。
頭に手が届けばそれでよかったのだが、よけいなことを言うのはやめた。いま姿勢を変えろなどと言うと、またおかしな勘違いをされそうだ。
できるだけ丁寧にドドールの頭に手を置く。
『ドドール、聞こえるかの? 聞こえるならば、右手を上げてみよ』
ドドールは一瞬ビクリとした。土下座のままで、ゆっくりと右手を上げる。
成功だ。シロと魔法で意思疎通ができるのだから、ドドールとできてもおかしくないだろうと思ったのだ。
『ドドール、そなたが好きな色を教えよ。答えは頭で考えるだけでよい』
『ははっ。僭越ながら、御下命によりお答え致します。臣は陛下の仰せられるがごとき命題について熟慮したことはございませんでしたが、あえて申し上げるならば果てしない大空のような蒼を好んでおりますかと』
会話も問題なくできるようだ。ドドールの思考が声となってオレの頭に響く。
……しかしこの荘重な言い回しはなんなんだろう。鈍重そうな見かけとの違和感がすごい。
「もっと砕けた話し方でよいぞ。公式の場ならともかく、話し合いにそれでは回りくどすぎるのじゃ」
『はっ、畏まりました。以後留意致します』
「あ、あの、ディニッサ様、いったい何をしているんですか……?」
「ああ、すまぬな。魔法でドドールと会話しておったのじゃ」
レノアノールが驚いたようにドドールを見た。
それから、なにかに納得したように頷く。
「ソイツ、そんななりですけど、頭いいから役に立つと思います! 今の情勢については教えてありますから、なんでも質問してやってください」
……ドドールは魔術研究班じゃなかったか?
諜報部隊の責任者が情報をもらしているというのはどうだろう。機密保持についての教育が必要なようだ。
が、今は助かる。よけいな手間が省けた。
じっさいのところ、オレはそれほど頭が良いわけではないので、第三者の意見は是非欲しい。賢いこの二人なら、相談相手としてうってつけだ。
フィアやアンゴンなど、魔族の意見も欲しかったのだが、ここにいないのだから仕方ない。アンゴンなら無理に連れてくることもできるが、明日のことを考えれば休息をとらせるべきだろう。
オレと同行していた魔族たちは、昼夜駆け通しで、ここ数日まともに寝ていないからな。やっぱりシロに言いつけて、無理にでもみんなを荷台に寝かせればよかったかもなあ……。
ま、後悔しても仕方ない。シロがおとなしくオレの指示に従った保証もないし。
さて、もう一度アッフェリが兵を分散した理由を聞いて、オレの意見と同じか確認してみよう。
「先の質問に戻るのじゃ。アッフェリが兵を分けた理由は?」
「はい、はい! アタシに答えさせてください! アッフェリの意図は、ラー・ルー連合軍への協力ではなく、連合軍に対する威嚇だと思います」
『臣もそのように愚行致しました。』
二人の答えは、オレの予想と同じだった。
今まで知ったアッフェリの情報からして、多くの富をもたらすヴァロッゾの街を他のヤツにくれてやるとは思えない。そもそも援軍などなくても、ラー・ルー連合軍は、ルオフィキシラル領全軍の力を上回っていたんだからな!
アッフェリは、ラーとルーを味方につけたが、対等の同盟関係を築く気などないだろう。ルオフィキシラル領を併呑するのと同時に、属国化しようとするはずだ。
おそらくラーとルーの領主も、属国化を受け入れている。ルオフィキシラル領がアッフェリの物となれば、彼らの領地は東の魔王の版図に取り囲まれることになるからだ。無謀な戦いより属国化を選んだとしても、なんら不思議は無い。
30人の魔族は、ラー・ルー連合軍にヴァロッゾを取らせないように派遣したのだろう。連合軍が独力でヴァロッゾを占領したとなれば、彼らを属国化するにしても、それなりの待遇が必要になってしまう。
「わらわも同じ考えじゃ。さて、それらを踏まえ、我が方はどう行動すべきか。そなたらの意見を聞かせよ」
このあたり、どうすべきかオレ自身も迷っている状態だ。降伏という選択も考えるべきかとも思う。勝ち目のない戦いをするのは、ただみんなを苦しめるだけだろう。先の展望もなく、国のために死ねと言う気にはなれない。
もちろんそうと決めるまでは、部下の前で口に出せることではないが。
トップが降伏を考えていると知られれば、士気が下がること請け合いだ。
──敵の戦力は、アッフェリ軍120、連合30の合計150。こちらは魔族44と魔物が76で合計120。戦力比5対4。数だけで見れば拮抗している。しかし実態はまるで違う。
まず魔物は戦力として頼りない。
魔物5匹でも魔族1人と釣り合うかどうか怪しいところだ。
実は単純な肉体能力では、これほど極端な差があるわけではない。
しかし魔力の保有量が圧倒的に違うのだ。これは魔力を削り合うという、こちらの戦闘を考えると致命的な欠点だ。
そして肝心な魔族だが、44名の内34名、つまり今ヴァロッゾにいる人員が明日ちゃんと戦えるか相当怪しい。なぜなら彼らは、今日戦争をしているからだ。基本的に魔族は、連戦できるようにできていない。
魔力自体は一晩寝れば回復する。しかし体に負った傷はそうはいかない。治癒魔法の効果が時間経過で切れるため、明日はみんな魔力が減った状態で戦争に臨むことになるだろう。しかも同じ場所を攻撃された場合、治療にかかる魔力が跳ね上がるというオマケつきだ。
これを避けられるのは、治癒魔法を永続化できる者だけだ。新たに配下になった者まで含めても、治癒魔法永続化ができるのは、オレとフィアとケネフェトの3人しかいない。
今日の戦いの被害がどれほどかはわからない。だが34名の魔族は、半分ていどの戦力にしかならないと考えたほうがよさそうだ。すると──
魔族が27、魔物が15で、合計戦力魔族42人相当。
うわぁ……。キツいな。3分の1以下の兵力なのか。
い、いや、オレにはシロとアカがいる。あいつらは魔物とはいえ、他とは格が違う。1匹で魔族5人、いや10人分の働きは期待できるはずだ。はずだ……。
ぐ~。
その時、オレのお腹が鳴った。レノアノールが一瞬オレを見て、すぐに顔をふせる。真面目な話し合いの最中に、ちょっと恥ずかしい。
でもしかたないんだ。ここ数日まともにご飯を食べてないんだから……。
「……レノアノール、ドドール、食べ物を頼むのじゃ。腹が空いているなら、そなたたちの分もいっしょに持ってきてよい」
「は、はい、すぐに持ってきます!」
『仰せ、畏まりました』
オレが手をどけると、ドドールがのっそりと立ち上がった。
部屋を出ていこうとする二人。しかしレノアノールが立ち止まってオレを見た。
「あ、あのディニッサ様、お食事といえば、専属料理人のコレンターンに関して重要な報告が」
「コレンターン? あやつがどうかしたのかの。もしや城から逃散でもしたか」
「い、いえ、そうではなく……。その、コレンターンには、敵軍に通じているという疑惑がありまして……。こちらの情報を流しているという証拠が」
……え?
情報を流すって、スパイってことか。コレンターンが?
勘弁してぇ。ただでさえ厳しい情勢なのに、これ以上不利にしないで……。
オレ、コレットの前で重要なこと話したっけ……?
ヤバイ、思い出せない。最初から城にいた4人は信用してたから、ポロッとなにか漏らしているかもしれない。
え、もしかして、大砲「月読」のこととか、砦のこととかアッフェリにバレてるのか……?
もしそうだったら、選べる選択肢が「降伏」一択になるんですけど!
オレの指示は、二人に恐怖をもたらしてしまったようだ。
……そういえばこの二人は、ルオフィキシラル領の出身じゃなかったな。
無慈悲に殺された案内人のような例もある。魔族に対する警戒心を持っていて当然だ。
とりあえず誤解をとかないと。
今度は笑顔を浮かべながら、優しく語りかけることにした。
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ドドールがレノアノールを見る。レノアノールは軽くうなずいた。
ドドールはおずおずとしゃがみこんだ。そのまま土下座のような姿勢で床に這いつくばる。
そこまでしなくてもよかったんだが……。
頭に手が届けばそれでよかったのだが、よけいなことを言うのはやめた。いま姿勢を変えろなどと言うと、またおかしな勘違いをされそうだ。
できるだけ丁寧にドドールの頭に手を置く。
『ドドール、聞こえるかの? 聞こえるならば、右手を上げてみよ』
ドドールは一瞬ビクリとした。土下座のままで、ゆっくりと右手を上げる。
成功だ。シロと魔法で意思疎通ができるのだから、ドドールとできてもおかしくないだろうと思ったのだ。
『ドドール、そなたが好きな色を教えよ。答えは頭で考えるだけでよい』
『ははっ。僭越ながら、御下命によりお答え致します。臣は陛下の仰せられるがごとき命題について熟慮したことはございませんでしたが、あえて申し上げるならば果てしない大空のような蒼を好んでおりますかと』
会話も問題なくできるようだ。ドドールの思考が声となってオレの頭に響く。
……しかしこの荘重な言い回しはなんなんだろう。鈍重そうな見かけとの違和感がすごい。
「もっと砕けた話し方でよいぞ。公式の場ならともかく、話し合いにそれでは回りくどすぎるのじゃ」
『はっ、畏まりました。以後留意致します』
「あ、あの、ディニッサ様、いったい何をしているんですか……?」
「ああ、すまぬな。魔法でドドールと会話しておったのじゃ」
レノアノールが驚いたようにドドールを見た。
それから、なにかに納得したように頷く。
「ソイツ、そんななりですけど、頭いいから役に立つと思います! 今の情勢については教えてありますから、なんでも質問してやってください」
……ドドールは魔術研究班じゃなかったか?
諜報部隊の責任者が情報をもらしているというのはどうだろう。機密保持についての教育が必要なようだ。
が、今は助かる。よけいな手間が省けた。
じっさいのところ、オレはそれほど頭が良いわけではないので、第三者の意見は是非欲しい。賢いこの二人なら、相談相手としてうってつけだ。
フィアやアンゴンなど、魔族の意見も欲しかったのだが、ここにいないのだから仕方ない。アンゴンなら無理に連れてくることもできるが、明日のことを考えれば休息をとらせるべきだろう。
オレと同行していた魔族たちは、昼夜駆け通しで、ここ数日まともに寝ていないからな。やっぱりシロに言いつけて、無理にでもみんなを荷台に寝かせればよかったかもなあ……。
ま、後悔しても仕方ない。シロがおとなしくオレの指示に従った保証もないし。
さて、もう一度アッフェリが兵を分散した理由を聞いて、オレの意見と同じか確認してみよう。
「先の質問に戻るのじゃ。アッフェリが兵を分けた理由は?」
「はい、はい! アタシに答えさせてください! アッフェリの意図は、ラー・ルー連合軍への協力ではなく、連合軍に対する威嚇だと思います」
『臣もそのように愚行致しました。』
二人の答えは、オレの予想と同じだった。
今まで知ったアッフェリの情報からして、多くの富をもたらすヴァロッゾの街を他のヤツにくれてやるとは思えない。そもそも援軍などなくても、ラー・ルー連合軍は、ルオフィキシラル領全軍の力を上回っていたんだからな!
アッフェリは、ラーとルーを味方につけたが、対等の同盟関係を築く気などないだろう。ルオフィキシラル領を併呑するのと同時に、属国化しようとするはずだ。
おそらくラーとルーの領主も、属国化を受け入れている。ルオフィキシラル領がアッフェリの物となれば、彼らの領地は東の魔王の版図に取り囲まれることになるからだ。無謀な戦いより属国化を選んだとしても、なんら不思議は無い。
30人の魔族は、ラー・ルー連合軍にヴァロッゾを取らせないように派遣したのだろう。連合軍が独力でヴァロッゾを占領したとなれば、彼らを属国化するにしても、それなりの待遇が必要になってしまう。
「わらわも同じ考えじゃ。さて、それらを踏まえ、我が方はどう行動すべきか。そなたらの意見を聞かせよ」
このあたり、どうすべきかオレ自身も迷っている状態だ。降伏という選択も考えるべきかとも思う。勝ち目のない戦いをするのは、ただみんなを苦しめるだけだろう。先の展望もなく、国のために死ねと言う気にはなれない。
もちろんそうと決めるまでは、部下の前で口に出せることではないが。
トップが降伏を考えていると知られれば、士気が下がること請け合いだ。
──敵の戦力は、アッフェリ軍120、連合30の合計150。こちらは魔族44と魔物が76で合計120。戦力比5対4。数だけで見れば拮抗している。しかし実態はまるで違う。
まず魔物は戦力として頼りない。
魔物5匹でも魔族1人と釣り合うかどうか怪しいところだ。
実は単純な肉体能力では、これほど極端な差があるわけではない。
しかし魔力の保有量が圧倒的に違うのだ。これは魔力を削り合うという、こちらの戦闘を考えると致命的な欠点だ。
そして肝心な魔族だが、44名の内34名、つまり今ヴァロッゾにいる人員が明日ちゃんと戦えるか相当怪しい。なぜなら彼らは、今日戦争をしているからだ。基本的に魔族は、連戦できるようにできていない。
魔力自体は一晩寝れば回復する。しかし体に負った傷はそうはいかない。治癒魔法の効果が時間経過で切れるため、明日はみんな魔力が減った状態で戦争に臨むことになるだろう。しかも同じ場所を攻撃された場合、治療にかかる魔力が跳ね上がるというオマケつきだ。
これを避けられるのは、治癒魔法を永続化できる者だけだ。新たに配下になった者まで含めても、治癒魔法永続化ができるのは、オレとフィアとケネフェトの3人しかいない。
今日の戦いの被害がどれほどかはわからない。だが34名の魔族は、半分ていどの戦力にしかならないと考えたほうがよさそうだ。すると──
魔族が27、魔物が15で、合計戦力魔族42人相当。
うわぁ……。キツいな。3分の1以下の兵力なのか。
い、いや、オレにはシロとアカがいる。あいつらは魔物とはいえ、他とは格が違う。1匹で魔族5人、いや10人分の働きは期待できるはずだ。はずだ……。
ぐ~。
その時、オレのお腹が鳴った。レノアノールが一瞬オレを見て、すぐに顔をふせる。真面目な話し合いの最中に、ちょっと恥ずかしい。
でもしかたないんだ。ここ数日まともにご飯を食べてないんだから……。
「……レノアノール、ドドール、食べ物を頼むのじゃ。腹が空いているなら、そなたたちの分もいっしょに持ってきてよい」
「は、はい、すぐに持ってきます!」
『仰せ、畏まりました』
オレが手をどけると、ドドールがのっそりと立ち上がった。
部屋を出ていこうとする二人。しかしレノアノールが立ち止まってオレを見た。
「あ、あのディニッサ様、お食事といえば、専属料理人のコレンターンに関して重要な報告が」
「コレンターン? あやつがどうかしたのかの。もしや城から逃散でもしたか」
「い、いえ、そうではなく……。その、コレンターンには、敵軍に通じているという疑惑がありまして……。こちらの情報を流しているという証拠が」
……え?
情報を流すって、スパイってことか。コレンターンが?
勘弁してぇ。ただでさえ厳しい情勢なのに、これ以上不利にしないで……。
オレ、コレットの前で重要なこと話したっけ……?
ヤバイ、思い出せない。最初から城にいた4人は信用してたから、ポロッとなにか漏らしているかもしれない。
え、もしかして、大砲「月読」のこととか、砦のこととかアッフェリにバレてるのか……?
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