31日目に君の手を。

篠宮 楓

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30日目 原田視点

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30日目はこの1話で終了です。
原田視点。
かなり短め^^;

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 自宅に戻って、原田が最初にしたこと。
 それは風呂に入る事だった。

 いや、もう熱下がってきてるし。
 暑いし、べたべたするし。いいのか悪いのか分かんなかったけど、村山先生いたらなんとなく怒られる気がするけど!

 帰宅したのが夕方という事もあって、その後すぐ夕飯(アオから貰ったスープに、これまたアオから貰ったご飯を入れて雑炊な感じで)を食べて薬飲んでさっさと寝た。

 そして翌朝。
 熱も下がって、関節の痛みも引いた。喉はまだ痛むけれど、体調は確実に快方に向かっている。いままでも扁桃腺腫れた事あったけど、さすがにこんな急激に体温が上がったのは初めてだった。


 体力落ちたかなぁ。
 情けない。
 合宿でこんななったとか、考えたくねぇし。
 しかも……


 布団から出した手に握られている携帯に、少し目を落とす。いくつかボタンを押して画面に表示させたのは、合宿中に撮ったいくつもの写真。
 これを早く見せたくて合宿帰りにアオの家に寄ったのに、ゼリー食って寝転がって熱出して……って俺は小学生か!

「あー……」
 何の為に行ったのか、わかりゃしねぇ。
 アオに迷惑かけに行っただけじゃねぇか。

 見ていた携帯を床に転がして、原田は溜息をついた。

 礼を言いたくても、メアドも番号も知らない事にさっき気が付いた。
 家に行けばいつでも会えるからと、聞く事さえ考えなかった。自分の間抜けさに、溜息しか出ない。

 明日から学校が始まる。
 始業式だから昼までには終わるだろうし、アオに会いに行こう。まぁ、その前に自転車を取りに行かなきゃいけないんだけど。朝はそんなに時間ないだろうから、また後で来るって伝えて。

 メアド聞いて、連絡取れるようにして。
 そしてできれば――


「名前、聞いてみるかな」



あの悲しい顔をしなくなったアオなら、教えてくれるかもしれない――
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