かませ役♂に憑依転生した俺はTSを諦めない~現代ダンジョンのある学園都市で、俺はミステリアス美少女ムーブを繰り返す~

不破ふわり

文字の大きさ
上 下
240 / 255
八章 そるしえらのなつやすみ

第235話 きょうだいあい

しおりを挟む
 夕陽が木々の隙間から差し込み辺りを照らしている。
 鬱蒼と茂る森の中はまるで燃えているかのように朱く染まっていた。

 その中を、カイは歩き進める。
 先頭を歩くアイとは違い、辺りをしきりに見渡していた。

「……入ってよかったのか? ここって、神域だろ?」
「当主である私が許可します。それに、貴方の言葉が確かならばこの目で確認しなければなりません」
「うふふ♥ 怯えているのですか♥? おんぶしてあげましょうか♥」
「は? ビビってねえし」

 最後尾を歩くシヤクへとカイは一睨みをして、鼻を鳴らす。
 そんな姿でさえ、シヤクは満足そうにうなずいていた。

「……というか、なんで今もその服なんだよ。汚れちゃうだろ」
「当然、意味があります。黙ってついて来なさい」

 アイは会合で着て見せた白い装束を身に纏っていた。
 贄として身を捧げる都合上、那滝家には同じ服がいくつも存在する。
 が、それに袖を通せるのは当主だけというのが古くから伝わる習わしだ。

「黙ってられるかよ。昼間の怪物だって異常だ。……どうせ、父様から何か聞いてたんだろ」
「そうですね……では、祠についてからお話しましょうか」
「祠……?」

 カイは首を傾げる。
 那滝家が神域とする森の中に祠があるなどという話を、カイは一度も聞いたことがなかった。

「これは代々、当主にのみ明かされる秘密です。ですが、父様は私に全てを教える前に死んでしまった。だから、私も全ては知りません。そして、もはや隠す意味もないでしょう」

 それだけ言うと、アイは足を速めた。
 カイは辺りの妙な気配に気をつけながら後を追う。

 そして気が付いた。

「……生き物の気配がしねえ」

 鬱蒼と茂る草木には、一切生命の匂いがしない。
 動物は愚か、虫一匹すら森に入ってから目にしなかった。

 まるで、無理矢理この場所に森というテクスチャを貼り付けたかのような違和感。
 いつの間にか、ヒグラシの声は遠くにしか聞こえなくなっていた。

「どういう事だ、これは。兄さんこれって――」
「静かに」
「むぐっ!?」

 突然口を抑えられて、カイは目を白黒させた。
 それから咄嗟に暴れようとしたカイを背後からシヤクが羽交い絞めにして「静かに♥」と囁く。

「カイ、祠の前に誰かいます」
「……!?」

 アイはその事実を告げると、そっと手を離す。
 そして茂みの向こうを指さした。

 少し進んだ先、開けた場所に祠があった。
 何かを彫りこんだ石を中心に祀るようにして鎮座する祠。
 その前に誰かの影が見える。

「……ん?」

 カイはその後ろ姿に見覚えがあった。

 白い制服に、自分と同じ蒼銀の髪。

「ケイ、なのか?」

 驚くカイを他所に、アイは茂みから飛び出していた。

 その腕には管が繋がれ、武装の本が開かれている。
 いつでもダンジョン主を召喚できる体勢で、アイはその背中を睨みつけた。

「――ケイ、ここで何をしているのですか」
「ちょ、ちょっと兄さん! ケイ相手に何をそんな事を……!」
「油断してはいけませんよカイ! あれは……赫夜牟《かくよむ》は人を操り、使役することが出来る。故に、姿形が同じでも警戒を解いては為りません」
「え、か、かくよ……なんて?」
「油断大敵って事です♥」

 カイの頭を撫でながら、シヤクはアイの隣に立つ。
 言葉こそいつも通りだが、シヤクもまたいつでもアイと共に戦えるように準備を終えていた。

「何もせずにゆっくりと此方を振り向きなさい」

 アイの言葉に素直に従い、ケイはゆっくりと振り返る。
 その顔は、緊張と驚きに染まっていた。

「ど、どうしてここに兄さんたちが……?」
「シヤク」
「うーん……はい♥ 本物です♥」

 シヤクの眼が、ケイを異常のない普通の状態であると判断する。
 その言葉を聞いてカイはホッと胸を撫で下ろすが、アイは変わらず武装を構えたままだった。

「ケイ、ここに来た理由を簡潔に述べなさい」
「……えっと」
「どうしたのですか。何か言えない事でも?」
「お、女の子を探して……ここまで……」
「は?」

 非常に言いづらそうにしながら、ケイはそう言った。
 予想外の答えに、アイは思わず呆けた声を出す。

 その隙をついたように、ケイは言葉を続けた。

「ソウゴ君みたいに倒れたら大変だと思って! その、森に入っていくのが見えたもので……」
「だから、ここまで来たと……」
「は、はい……」
「なんだぁ、迷子を探していたのか。アイ兄さん、良かったな。別になんて事はなさそ……アイ兄さん?」

 安心して一人笑みを浮かべるカイに対して、アイはその正反対。
 怒りに満ちた表情でケイを怒鳴りつけた。

「どうして許可なく入ってきたのですか!」
「っ、俺はただ……っ」
「言い訳は無用です! ここに祠があることは、他言無用でお願いします。那滝家ではなくなった部外者には立ち入る資格も口を挟む資格もありません」
「おい、そんな言い方しなくても」
「カイは黙ってなさい! ケイ、さっさと客間に戻りなさい! 貴方はもう部外者なのです。迷子はこちらで探しますから、消えなさい!」
「……っ」

 ケイは一瞬泣きそうな顔をしたが、すぐに頭を下げる。
 そして、「迷惑をかけて申し訳ありませんでした」と消え入りそうな声で言うと、アイ達の前を通り過ぎていった。

「ケイっ」
「追っては駄目です。私達にはやるべきことがありますので」

 その言葉で、遂にカイは限界を迎えた。
 ケイを追って伸ばした手を握りしめて、アイへと向き直る。

 そして、その胸倉を掴んで感情のままに叫んだ。

「っ、ふざけるなよ! 実の弟になにやってんだよ兄さん! アイツ、何も悪いことしてなかったじゃんか! それなのにどうしてそんな酷い事をす――もがっ!?」
「はーい♥ 元気いっぱいで可愛いですね♥」

 今にも殴りかかりそうな勢いのカイを、シヤクが後ろから羽交い絞めにして距離をとる。
 カイは藻掻き拘束を解こうとするが、シヤクは決して離さなかった。

「おい! シヤク離せ、すぐにでも兄さんを殴ってやる!」
「愛する人を殴ると言われて手を離すと思いますか♥」

 ニコニコと笑ったままシヤクはそう言った。

「いくら可愛い義弟でも、許しませんよ」

 普段からは考えられないような冷たい声色。
 気が付けば、カイの足元には草が伸び今にも絡みつこうとしていた。

「落ち着いて下さい♥ 兄弟喧嘩は悲しいです♥」
「シヤク、そこまでにしなさい。私は殴られても構いません」
「傷つけるのも癒すのも私の特権ですよ♥ それに、アイの説明不足も悪いです♥」

 アイはそう言われると、少し考えるような仕草を見せた。
 それからカイに背を向け、祠の方を向く。

「……ケイをこの家から追い出すのは、守る為です」

 ぽつりと、アイはそう告げた。
 その言葉を聞いて、カイが暴れるのを止めると、シヤクは拘束を解く。
 そして、アイの隣に行くようにと促した。

「守るなら、僕達の近くに居たほうが良いだろ」

 アイの隣に立ち、カイはそう反論する。
 目は決して合わせなかった。

「父様が死んだ時点で、それは不可能な事なのです。敵は地絃天星埜御霊を奪う程の実力者。私達のような半人前だけでは、守れないものが多すぎる」
「だから、ケイを追い出したのか」
「……フェクトムは良い学園ですね。私は話に聞いただけですが、ヒナミさん曰く学園都市でも指折りのエリ―トが揃うとか。流石は、私達の弟です。あそこにはSランクもいます。きっと守ってくれる。那滝家に縛られずとも、あの子なら」

 それは願いの言葉だった。
 絞り出すようにそう告げるアイの顔を見ようとしたその時、アイは一歩前に踏み出す。

 そして、その片腕を切り落とした。

「地絃織主」

 地面よりくちばしが生え、腕を喰らう。
 すぐに、アイの目の前には巨大なカラスが現れた。

「祠が地上に露出しているという事は、封印が解けかけていたのでしょう。……祠が崩壊する前で良かった」

 右肩から夥しい量の血を垂れ流しながら、アイは祠を観察する。
 地絃天星埜御霊がいない今、祠の崩壊は何よりも恐れる事態だった。

「アイ、大丈夫ですか♥」
「いつも、ありがとうございます」
「いえいえ♥」

 吹き出した血を気にすることもなく、シヤクが寄り添い支える。
 すると、すぐに腕が再生した。

「代々、当主は地絃天星埜御霊を使い、あるものを封印してきました。それが、赫夜牟です」
「封印……?」
「幻獣大戦にて現れたダンジョン主の中でも最強であった推定Sランクの個体。当時、初代の操り手で殺しきることができなかった怪物です」

 そう言うと、アイは祠を指さして地絃織主へと命じた。

「始めなさい」

 地絃織主は、一度頭を下げると祠へと翼を広げる。
 すると、祠の周囲の草木が急成長し覆っていった。

 やがて草木が絡み合い、一つの巨大な木へと変貌を遂げる。
 やがて、アイはようやく安堵の息を吐いた。

「この地と融合させ、地絃天星埜御霊により管理する。これが代々、当主の務めでした」

 カイはその言葉に首を傾げる。

「なんで殺さない。Sランクがいる今なら可能かもしれないだろ。僕からタタリ先輩にお願いしてみようか? 喜んで食うぞあの人」

 アイは静かに首を横に振った。
 代わりに答えるようにシヤクが口を開く。

「無理なんです♥ この土地と深く結びついてしまったので、赫夜牟が死ねば恐らく土地が死にます♥ 日本の数少ない安全なエリアを失うことになるのです♥」
「そ、それは……」

 那滝家は、居住エリアの一つを守る位置に存在している。
 かつて地絃天星埜御霊の棲み処であった霊峰を背に、人々は肩を寄せ合って暮らしているのだ。

 ここを失えば、人々は彷徨う事になるだろう。
 学園都市のような海上都市を作ろうにも、どれだけの間耐えれば良いのか分からない。

「封印、するしかないな」
「まあお姉様の力があれば恐らく安全に切り離せますけどね♥」

 一人だけ明るい表情で、シヤクはそう言った。

「お姉様……?」
「ソルシエラですよ♥ あれは、そういう境を操作するのが得意ですから♥」
「理事会でも正体を掴めない存在を、私達が知る訳もありません。……那滝家の諜報部隊が生きていれば、違ったのかもしれませんが」

 アイはそう言って振り返る。
 夕陽のせいか、その眼はいつもよりも赤い。

「誰かに頼るなど、当主としてあってはいけないことです。那滝家当主、那滝アイは屈してはいけない。そして、カイ。もしも私が死んだならその時は貴方がこの地を守りなさい」
「兄さん……死ぬ気なのか」
「父様と同じように、私も殺されるかもしれません」
「私がいる限り、そんな事は許しませんけどね♥」

 シヤクはそう言ってアイを抱きしめる。
 すると、アイは表情を変えずにその頭を撫でた。

「当然、抗います。が、保険は必要ですから。企業にも宣言した今、ケイをわざわざ狙う者はいないでしょう。可能性があるとしたら、私か――」
「この僕か」
「怖気づいてしまいましたか?」
「……ハハッ」

 カイは思わず笑い声をこぼした。

「僕は嬉しいよ。兄さんがそこまで僕を評価していただなんてね。確かに僕は那滝家で一番かわいいが、まさか腕っぷしまでかわれているとは。それに」

 カイはアイを見る。
 その顔には、満面の笑みが浮かんでいた。

「兄さんが、まだケイを好きでいてくれて良かった……!」
「カイ……貴方は本当にケイが好きですね」
「ケイだけじゃない。僕は皆が好きなんだ。はぁ……なんか安心したら力がぬけちゃったよ」
「おんぶしましょうか♥」
「それは遠慮する」

 木にもたれかかったまま、カイはすぐに首を横に振った。
 が、すぐに自分の頬を叩き気を取り直す。

「じゃあ、こっからは一蓮托生だな兄さん!」
「そうですね。ですが、一つ訂正を」

 そう言ってアイは、至極真面目な顔で一つの事実をつきつけた。

「一番可愛いのは、私です。当主なのですから」

 その言葉は、自信に満ちたものだった。











 そんなやり取りを、魔法陣から盗み見る影が一つ。
 
『星詠みの杖君! 来たら教えてって言ったじゃんかぁ! 嘘つき!』
『祠か……ぶっこわせー^^』
『幼き命の反応が消失した……!?』
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた

久野真一
青春
 最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、  幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。  堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。  猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。  百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。    そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。  男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。  とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。  そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から 「修二は私と恋人になりたい?」  なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。  百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。 「なれたらいいと思ってる」    少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。  食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。  恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。  そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。  夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと  新婚生活も満喫中。  これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、  新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

処理中です...