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八章 そるしえらのなつやすみ
第225話 いれぎゅらぁ
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かつて、世界の秩序を崩壊させた災害があった。
世界各地で同時に活性化した複数の次元深層領域とそこから生み出される怪物達。
後にダンジョンと名付けるその穴から這い出た怪物達は人々を蹂躙し、世界を崩壊へと導こうとしていた。
日本も例外ではない。
本州に現れた六つのダンジョン。
そこから生み出される怪物は、独自の原理法則に基づき、通常兵器による攻撃を物ともしなかった。
世界の危機である状況で、わざわざ極東の小さな島国に構っていられる訳が無い。
日本が滅びるのは時間の問題であった。
その時である。
とある村で神として祀られていたダンジョン主が、一人の人間と共に怪物達を殺し始めたのだ。
六体のダンジョン主と、たった一体のダンジョン主による一ヶ月間の殺し合い。
それこそが、ダンジョン時代の礎となった始まりの戦い、幻獣大戦である。
その爪痕は百年経った今でも消えることは無い。
かつて栄えた都市は、地の底まで抉り取られ巨大な湖になった。
日本でも有数の山々は削られ、何もない荒野と化している。
本土は、辺り一帯に次元深層領域の残滓が漂い、人が長期間滞在すれば怪物になってしまう死の世界へと変化した。
地形は変わり、人類の生存圏は劇的に減少し、日本は未だ一部の土地でしか生きることを許されていない。
那滝カイが乗るバスが走るのは、そんな死の荒野の中心だった。
どんな荒れ道でも走行可能であり、万が一に備えて簡易的な魔力砲を備えた特注の装甲バスは、日本において飛行機の他に唯一の長距離移動手段である。
「元気そうで何よりだ」
カイの言葉に、隣の席に座った青年は静かに頷いた。
何を考えているのか分からない物静かな横顔は、過去にカイが知っているあの我儘っぷりを一切感じさせない。
ただ、窓の外を物憂げに眺める姿は、何故だか自分よりも大人びて見えた。
「おい、ケイ。お腹減ってないか。僕、おにぎり握ってきたんだよ。食え」
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げて、ケイはおにぎりを両手で持つと遠慮がちに食べ始めた。
どこか他人行儀のその姿に、カイは察する。
「……大丈夫だ。アイ兄さんもわかってくれる。そうすれば、また正式に那滝家の人間になれる。ってか、僕としてはあれだけで那滝家から追放は可哀そうだと思うんだ。だって、相手も牙塔の落ちこぼれで、爪弾きにされた奴なんだろう? なら、別にそんな奴――」
「トウラクはそんな人じゃありません」
今まで感情をあまり露にしなかったケイだったが、確かにその時だけは怒りの表情を見せた。
カイを睨み、そして静かに首を横に振る。
「あの人は、俺には持っていない物を持っている。気高く強く、優しい。掛け値なしに素晴らしいと言える人間です。それに」
ケイは優しい笑みと共に言葉を続けた。
「カイ兄さんにトウラクの事を悪く言って欲しくはないです」
「……そうか、悪い」
「もしかして、まだトウラクと会ったことは無いのですか?」
「ない。御景学園の奴だろ? 用事がねえよ」
「ですが、彼は一度千界学園を訪れているはずです。その時に会っていると思ったのですが」
ケイは不思議そうに首を傾げる。
その姿は、やはりどこか不思議なオーラを纏っていた。
(ケイ……なんか変わったな。高校デビューって奴なのか……?)
牙塔家の青年との因縁も想像とは違ったし、何よりも彼に対するフェクトム総合学園の人間の評価が想像以上に良かった。
那滝家に一度帰省するというだけなのに、生徒会長はやたらと渋り、その話を聞きつけた副生徒会長や、やたら言葉に棘のある紫髪の女子生徒まで出てきたのである。
全員が、ケイの身を案じて本気で心配していたのだ。
アレだけ好き放題する男だったケイを、である。
(というか、なんであんなに可愛い子ばっかりなんだよ! 羨ましいなぁ! オイ!)
少なくとも、カイが見た生徒は全員が美少女であった。
男として、ケイに負けた気持ちになる。
そして何よりも、その美少女達に対してライバル心のようなものがあった。
(僕の方がまだ可愛い……筈! こちとら家の都合でゼロ歳から美少女になること決められてんだ!)
那滝家のしきたりにより、その半生を己の美少女化に捧げたカイにとって多くの美少女は、リング上で相対する敵に等しい。
(ケイの奴……! やっぱ一度アイ兄さんに叱ってもらうか……?)
カイの考えなど知らないであろうケイは、おにぎりを一つ食べ終えてまた窓の外を見ている。
何を考えているのか分からない蒼の瞳は、前の彼よりもずっと綺麗に見えた。
■
ヤバいって、完全に知らないイベント始まったって!
『今までもそうじゃない?』
『はじめてがいっぱいだな、マイロード』
呑気だね君たちは!
いいかい? 今までは学園都市で完結していた。
けれど今回は違うんだぞ?
原作において、学園都市外でのイベントは牙塔家での次期当主を決めるトーナメントだけだ。
それだってミハヤちゃんとトウラク君のイチャラブがメインだったから、牙塔家の描写なんてまともにされていないのに。
なんだ、これは。
那滝家って実在したんだね。バスに乗せられた辺りで実感したわ。
というかこのバスなんだよ、ほぼ装甲車じゃねえか!
風呂敷からミカン取り出すおばあちゃんとかが普通にこのバス乗ってるの見ると頭おかしくなりそう。
それと、俺達が那滝家だって知った人たちの中で拝む人がいるのもやめて欲しい。
恥ずかしいから。
『マイロード、この辺りは随分と荒れているのだな。魔力の流れが滅茶苦茶だ』
『過去に大きな争いがあったらしいからね』
幻獣大戦ね。
それは、原作では一ページで説明された大昔の戦いだった。
確か、那滝家の凄いダンジョン主で他のダンジョン主を倒した、とかだった気がする。
スピンオフで幻獣大戦の小説が出ているが、俺は買っていないのだ。
くそ、ここにきてまとめ買いの癖が裏目に出るとは……!
全3巻予定と聞いて、全てが出そろってから読もうと思ったのに……!
「ケイ、もうすぐ着く。準備しろ」
「はい、カイ兄さん」
それと、問題はもう一つ。
那滝ケイの兄こと那滝カイなのだが、この人が大問題であった。
千界学園の生徒会に所属するエリートなお兄さんだが、本来ならここではなく牙塔家にトウラク君達と一緒にいるはずなのである。
そう、何を隠そうこの人は一応トウラク君のヒロイン枠のような人物なのだ。
男の娘ではなく、女装男子としてこの人は一部界隈から恐ろしい支持を得ている。
全員が口をそろえて「ある方がお得」としか言わない恐ろしい界隈だ。
『つまり、この人も広義の意味での美少女……?』
そういう事になるだろうね。
原作だと、ケイを倒した牙塔家の出来損ないが気になってちょっかいを掛けにいったのだ。
そこで、ミハヤちゃんやルトラちゃんと一緒にいる所を見て、普通に男として嫉妬。
嫌がらせをしようと、女装をして揶揄ってみるがトウラク君が反応せず、そこからすったもんだあってのヒロイン入りである。
だが、正直ヒロインというよりはトウラク君の男としての悩みを聞くポジションでもあるので、あんまりヒロイン感はない。
「どうした、僕の顔を見て」
「いえ」
「……まさか、肌荒れか!? くそっ、スキンケアは怠っていないし、食生活も気を使っているのに……!」
この人は自分の美貌に自信を持っている。
そうして自分に絶対の自信がある姿がトウラク君には好ましく映っていたのだが、この世界では違うようだ。
どこで狂ったのだろう。
千界学園に行ったというので、会っているとは思ってたのだが。
『だが、おかげでこうして新たな美少女に会えたじゃないか』
うーん、美少女判定でいいのか?
だが、原作ヒロイン様である以上、美少女であることに変わりはない筈だ。
それに、魂は美少女として輝いている。
『よし。ならそんな美少女の手で握られたおにぎりを男の状態で食べた君はギルティだね。裁判長』
『まってくれ、マイロードにも更生の余地が――』
卑劣な司法の罠にかかっちまった。
というか、俺達は今から那滝家に行くんだぞ。
そうなると、俺の原作知識が役に立たない。
クソっ!
『マイロード……また見栄を張って……』
これじゃあ、那滝家で右往左往して終わっちゃうよぉ!
はわわ~!
なんて言うと思ったか!
『来たわね^^』
俺は骨の髄までミステリアス美少女になるのだ。
その為には、過去の情報を改ざんする必要があった。
美少女になった、ではない。
最初から美少女で在る。
その事実を作り出すのだ。
と、いう訳で予定よりもずっと早いがアレを始めるぞ星詠みの杖君!
『っしゃ! やったろうねぇ!』
これより「お前、妹だったのか!?」作戦を実行する!
時は来た!
世界各地で同時に活性化した複数の次元深層領域とそこから生み出される怪物達。
後にダンジョンと名付けるその穴から這い出た怪物達は人々を蹂躙し、世界を崩壊へと導こうとしていた。
日本も例外ではない。
本州に現れた六つのダンジョン。
そこから生み出される怪物は、独自の原理法則に基づき、通常兵器による攻撃を物ともしなかった。
世界の危機である状況で、わざわざ極東の小さな島国に構っていられる訳が無い。
日本が滅びるのは時間の問題であった。
その時である。
とある村で神として祀られていたダンジョン主が、一人の人間と共に怪物達を殺し始めたのだ。
六体のダンジョン主と、たった一体のダンジョン主による一ヶ月間の殺し合い。
それこそが、ダンジョン時代の礎となった始まりの戦い、幻獣大戦である。
その爪痕は百年経った今でも消えることは無い。
かつて栄えた都市は、地の底まで抉り取られ巨大な湖になった。
日本でも有数の山々は削られ、何もない荒野と化している。
本土は、辺り一帯に次元深層領域の残滓が漂い、人が長期間滞在すれば怪物になってしまう死の世界へと変化した。
地形は変わり、人類の生存圏は劇的に減少し、日本は未だ一部の土地でしか生きることを許されていない。
那滝カイが乗るバスが走るのは、そんな死の荒野の中心だった。
どんな荒れ道でも走行可能であり、万が一に備えて簡易的な魔力砲を備えた特注の装甲バスは、日本において飛行機の他に唯一の長距離移動手段である。
「元気そうで何よりだ」
カイの言葉に、隣の席に座った青年は静かに頷いた。
何を考えているのか分からない物静かな横顔は、過去にカイが知っているあの我儘っぷりを一切感じさせない。
ただ、窓の外を物憂げに眺める姿は、何故だか自分よりも大人びて見えた。
「おい、ケイ。お腹減ってないか。僕、おにぎり握ってきたんだよ。食え」
「ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げて、ケイはおにぎりを両手で持つと遠慮がちに食べ始めた。
どこか他人行儀のその姿に、カイは察する。
「……大丈夫だ。アイ兄さんもわかってくれる。そうすれば、また正式に那滝家の人間になれる。ってか、僕としてはあれだけで那滝家から追放は可哀そうだと思うんだ。だって、相手も牙塔の落ちこぼれで、爪弾きにされた奴なんだろう? なら、別にそんな奴――」
「トウラクはそんな人じゃありません」
今まで感情をあまり露にしなかったケイだったが、確かにその時だけは怒りの表情を見せた。
カイを睨み、そして静かに首を横に振る。
「あの人は、俺には持っていない物を持っている。気高く強く、優しい。掛け値なしに素晴らしいと言える人間です。それに」
ケイは優しい笑みと共に言葉を続けた。
「カイ兄さんにトウラクの事を悪く言って欲しくはないです」
「……そうか、悪い」
「もしかして、まだトウラクと会ったことは無いのですか?」
「ない。御景学園の奴だろ? 用事がねえよ」
「ですが、彼は一度千界学園を訪れているはずです。その時に会っていると思ったのですが」
ケイは不思議そうに首を傾げる。
その姿は、やはりどこか不思議なオーラを纏っていた。
(ケイ……なんか変わったな。高校デビューって奴なのか……?)
牙塔家の青年との因縁も想像とは違ったし、何よりも彼に対するフェクトム総合学園の人間の評価が想像以上に良かった。
那滝家に一度帰省するというだけなのに、生徒会長はやたらと渋り、その話を聞きつけた副生徒会長や、やたら言葉に棘のある紫髪の女子生徒まで出てきたのである。
全員が、ケイの身を案じて本気で心配していたのだ。
アレだけ好き放題する男だったケイを、である。
(というか、なんであんなに可愛い子ばっかりなんだよ! 羨ましいなぁ! オイ!)
少なくとも、カイが見た生徒は全員が美少女であった。
男として、ケイに負けた気持ちになる。
そして何よりも、その美少女達に対してライバル心のようなものがあった。
(僕の方がまだ可愛い……筈! こちとら家の都合でゼロ歳から美少女になること決められてんだ!)
那滝家のしきたりにより、その半生を己の美少女化に捧げたカイにとって多くの美少女は、リング上で相対する敵に等しい。
(ケイの奴……! やっぱ一度アイ兄さんに叱ってもらうか……?)
カイの考えなど知らないであろうケイは、おにぎりを一つ食べ終えてまた窓の外を見ている。
何を考えているのか分からない蒼の瞳は、前の彼よりもずっと綺麗に見えた。
■
ヤバいって、完全に知らないイベント始まったって!
『今までもそうじゃない?』
『はじめてがいっぱいだな、マイロード』
呑気だね君たちは!
いいかい? 今までは学園都市で完結していた。
けれど今回は違うんだぞ?
原作において、学園都市外でのイベントは牙塔家での次期当主を決めるトーナメントだけだ。
それだってミハヤちゃんとトウラク君のイチャラブがメインだったから、牙塔家の描写なんてまともにされていないのに。
なんだ、これは。
那滝家って実在したんだね。バスに乗せられた辺りで実感したわ。
というかこのバスなんだよ、ほぼ装甲車じゃねえか!
風呂敷からミカン取り出すおばあちゃんとかが普通にこのバス乗ってるの見ると頭おかしくなりそう。
それと、俺達が那滝家だって知った人たちの中で拝む人がいるのもやめて欲しい。
恥ずかしいから。
『マイロード、この辺りは随分と荒れているのだな。魔力の流れが滅茶苦茶だ』
『過去に大きな争いがあったらしいからね』
幻獣大戦ね。
それは、原作では一ページで説明された大昔の戦いだった。
確か、那滝家の凄いダンジョン主で他のダンジョン主を倒した、とかだった気がする。
スピンオフで幻獣大戦の小説が出ているが、俺は買っていないのだ。
くそ、ここにきてまとめ買いの癖が裏目に出るとは……!
全3巻予定と聞いて、全てが出そろってから読もうと思ったのに……!
「ケイ、もうすぐ着く。準備しろ」
「はい、カイ兄さん」
それと、問題はもう一つ。
那滝ケイの兄こと那滝カイなのだが、この人が大問題であった。
千界学園の生徒会に所属するエリートなお兄さんだが、本来ならここではなく牙塔家にトウラク君達と一緒にいるはずなのである。
そう、何を隠そうこの人は一応トウラク君のヒロイン枠のような人物なのだ。
男の娘ではなく、女装男子としてこの人は一部界隈から恐ろしい支持を得ている。
全員が口をそろえて「ある方がお得」としか言わない恐ろしい界隈だ。
『つまり、この人も広義の意味での美少女……?』
そういう事になるだろうね。
原作だと、ケイを倒した牙塔家の出来損ないが気になってちょっかいを掛けにいったのだ。
そこで、ミハヤちゃんやルトラちゃんと一緒にいる所を見て、普通に男として嫉妬。
嫌がらせをしようと、女装をして揶揄ってみるがトウラク君が反応せず、そこからすったもんだあってのヒロイン入りである。
だが、正直ヒロインというよりはトウラク君の男としての悩みを聞くポジションでもあるので、あんまりヒロイン感はない。
「どうした、僕の顔を見て」
「いえ」
「……まさか、肌荒れか!? くそっ、スキンケアは怠っていないし、食生活も気を使っているのに……!」
この人は自分の美貌に自信を持っている。
そうして自分に絶対の自信がある姿がトウラク君には好ましく映っていたのだが、この世界では違うようだ。
どこで狂ったのだろう。
千界学園に行ったというので、会っているとは思ってたのだが。
『だが、おかげでこうして新たな美少女に会えたじゃないか』
うーん、美少女判定でいいのか?
だが、原作ヒロイン様である以上、美少女であることに変わりはない筈だ。
それに、魂は美少女として輝いている。
『よし。ならそんな美少女の手で握られたおにぎりを男の状態で食べた君はギルティだね。裁判長』
『まってくれ、マイロードにも更生の余地が――』
卑劣な司法の罠にかかっちまった。
というか、俺達は今から那滝家に行くんだぞ。
そうなると、俺の原作知識が役に立たない。
クソっ!
『マイロード……また見栄を張って……』
これじゃあ、那滝家で右往左往して終わっちゃうよぉ!
はわわ~!
なんて言うと思ったか!
『来たわね^^』
俺は骨の髄までミステリアス美少女になるのだ。
その為には、過去の情報を改ざんする必要があった。
美少女になった、ではない。
最初から美少女で在る。
その事実を作り出すのだ。
と、いう訳で予定よりもずっと早いがアレを始めるぞ星詠みの杖君!
『っしゃ! やったろうねぇ!』
これより「お前、妹だったのか!?」作戦を実行する!
時は来た!
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