205 / 255
七章 ぞろぞろ偽者ソルシエラ
第201話 パクパク入院食いしん坊
しおりを挟む
中央都市の病院は、誰もが利用できる非戦闘区域の安全な施設の一つである。
ここでは如何なる因縁やしがらみがあろうとも、同じく患者として扱われるのだ。
さらに言えば、観光客向けにも解放している病院であるため、その警備は厳重である。
最低Bランク以上の探索者からなる警備隊に、ジルニアス学術院の作り上げた防犯システムが安全性を限界まで引き上げた。
トアが運ばれたのは、そんな病院である。
ソルシエラに襲われた少女ともなれば、次に狙われたときに生きて帰れる保証はない。
故に、この学園都市でも有数の安全地帯に放り込まれたわけである。
「――ごめんね、ミロクちゃん。迷惑かけて」
病院のベッドで、トアは申し訳なさそうにそう言った。
病衣を身に纏った彼女は、しかし外見上はどこにも問題が無いように見える。
「気にしないで下さい。困ったときはお互い様ですから。あ、リンゴ食べますか?」
「うん。深夜でもリンゴならセーフだよね?」
「たぶんアウトでしょうけど、空腹で寝られないと可哀そうですし。それに、この時間まで顔を見せられなかったお詫びに、一個だけ許してあげます」
「やった!」
そう言ってミロクはリンゴを剥き始めた。
時刻は零時を回っている。
ミロクは知らない事だが、トアはきちんと夕飯を食べていたし拡張領域にしまっていたお菓子も食べていた。
完全にアウトである。
「それにしても災難でしたね。ソルシエラの偽者に襲われるだなんて」
「本当だよ! 急に出てきて、ビックリしちゃった。収束砲撃を撃つ暇すらなかったし」
そう言ってトアは口をとがらせた。
「撃てた所で、勝てるかどうか。あ、偽者なら勝てたかもしれませんね。トアちゃん、強くなってきてますし」
「……ミロクちゃんも、信じてくれるんだね。あのソルシエラが偽者だって」
トアの問いに、ミロクは頷く。
それは、トアの主観での判断であった。
客観的に見ればソルシエラという正体不明の怪物がついに人を襲った程度の認識しかもたれない。
が、それでもフェクトム総合学園のメンバーは全員が信じてくれたのだ。
「あの子がこんな事をする子じゃないって事は分かっています。優しくて真面目な子ですから」
「……もしかして、ソルシエラの正体知ってるの?」
その言葉に、ミロクはリンゴを剥く手を止める。
そしてニッコリ笑って首を横に振った。
「いいえ。知っていたらとっくの昔にお礼をしていますよ。早く正体を明かしてほしいくらいです。私達フェクトム総合学園は、間違いなくあの子に救われましたから」
ミロクはそう言うと、切り分けたリンゴを皿にのせトアへと差し出す。
トアはぱぁっと表情を明るくするとリンゴを口に頬張った。
「仮にも入院しているとは思えない食べっぷりですね。よく噛むんですよ?」
「大丈夫だよ! それに、入院とは言っても検査入院だし。明後日には退院だから。ヒノツチ文化大祭の当日には間に合うよ。……まあ、アルバイトには参加できないけど。ケイ君には今回、色々と迷惑かけちゃったなぁ」
代わりにアルバイトに派遣されたケイを思い浮かべて、トアはそう呟く。
「ふふ、案外ノリノリかもしれませんよ。あの子もお祭りとか好きなタイプかも」
ミロクとトアは顔を見合わせて笑い合う。
いつも真面目なケイがお祭りを楽しんでいる様子は想像するだけで微笑ましいものだった。
「無事に、ヒノツチ文化大祭が行えると良いのですが」
「大丈夫」
ミロクの言葉に、トアはハッキリとそう答える。
「文化大祭は絶対に開催する。きっと楽しいお祭りになるよ」
自信に満ちた表情だ。
確信を持っているような、まるでその光景を見てきたかのような言葉であった。
「そうだと良いのですが……」
「絶対に大丈夫だよ。あー、当日は何を食べよっかなぁ。千界学園の焼き鳥はまず確定でしょ、それで今度こそゴルゴタクレープも食べてそれから……えへへ。お腹空いてきちゃったかも」
「もう駄目です。太りますよ」
「ふっ、太らないもん!」
トアはそう言いつつ残りのリンゴを手早く食べるとベッドに体を預けた。
そして、窓の外を眺めながら言う。
「……ミロクちゃん。なんか、今って楽しいね。沢山大変なこともあったけど、それ以上に楽しい事もあったしお友達も増えた」
「そうですね。夢を見ているようです。来年には、きっと新入生も来てくれるでしょう。校舎も寮も修復されましたし、学区ももっと広くきちんとした物になりますよ」
「食べ物屋さんとか出来るかな?」
「きっと出来ますよ。学食も購買も夢じゃありません」
その言葉に、トアは頬を緩めた。
「楽しみだなぁ。皆でいろんな事をするんだ。来年も、再来年も」
「再来年もですか? 私とミズヒ留年してませんかそれ」
「先生として残ってよ。そして、皆でずっと一緒にいるんだ。きっと」
それは子供だからこそ思い描けた夢であった。
まだ大人への道半ばの少女達は、そんな未来を想像して笑い合うことができる。
そして、本気で叶えようとすら思っていた。
「それじゃ、尚更頑張らないとですね。まずは、ヒノツチ文化大祭から。アルバイトをして、めいっぱい楽しんで、そして――」
ミロクは微笑んで言葉を続ける。
「夏休みの課題も」
「……んん!? えっ、課題!? だって、ヒノツチの基礎学習課題だけでフェクトムとしてのそういうのは無いんじゃ……」
「それでは新入生が入ってきた時に示しが付きません。今の成績上位三名が誰かわかりますか?」
「一番はミロクちゃんでしょ?」
ミロクは苦虫を嚙み潰したような顔で否定する。
「ミユメちゃんです」
「……あー」
「そして次が私。最後にクラム。そこからヒカリちゃん、ケイ君、と続きます。殆ど編入生なんですよ! うちの成績トップ陣は! 特にミズヒとトアちゃんの二人はなんですか? 教師がいないからって舐めてませんか?」
「で、でも探索者として優秀なら卒業できるじゃん!」
「トアちゃん」
ミロクはトアの肩を掴む。
その瞳は澄んでおり、それはそれは真っすぐだった。
「私相手に、言い訳が通用すると思っていますか?」
「ひ、ひぇ」
トアはあまりの恐怖に声を漏らす。
食欲も一割減であった。
「大丈夫ですよ。貴女達でも問題なくこなせる量しか出しませんから。ね?」
「う、うん」
「だから、夏休み終わりまでに提出できなかったら……ね?」
「ひ、ひぇ」
食欲、さらに一割減!
「それじゃあ、私はこれで」
そう言って、ミロクは立ち上がる。
トアはベッドに潜り込んで、顔だけを出していた。
「そう言えば、本当に退院に付き添いはいらないんですか? 私かクラムなら当日行けますけど」
「大丈夫。見ての通り元気だし」
「震えてベッドに入っている姿で言われても……」
トアにとって目下最大の恐怖はソルシエラの偽者ではなく、ミロクの出す課題である。
「だ、大丈夫……」
「少し脅かし過ぎましたかね……いや、甘やかしすぎも良くないですか。それじゃ、何かあったら遠慮なく呼んでくださいね」
「あ、うん。じゃあね」
トアは頷き、ミロクを見送った。
扉の閉まる音と共に部屋は静寂に包まれる。
やがてミロクの足音が遠ざかっていき、トアはゆっくりと起き上がった。
そして、静かに頭を抱える。
「ど、どうしよう……課題があるなら夏休み食べ歩き弾丸ツアーが……!」
プルプルと震えるトアはやがて絞り出すように言った。
「ねえ、やっぱり止めない? 今日はそういう気分じゃないっていうか。……いや、それはわかるんだけど。でもモチベーションが……」
ブツブツと呟いていたトアだったが、身に纏う衣服が変化したことにより観念したように息を吐いた。
「わかったよぉ。変わるよぉ……うぅ……寝たい。食べてふて寝したい……」
ベッドから抜け出したトアは黒い外套の皺を伸ばし、がっくりと項垂れる。
すると、次の瞬間にはその髪は真っ黒に染まっていた。
「我ながらなんという食い意地……。まあ大丈夫だって、二人いれば課題なんて楽勝だよ。それよりも――」
少女は自身のお腹を摘まむ。
ぷに、と聞こえてきそうなちょっと柔らかそうな腹部に顔を顰めた。
「流石に食べ過ぎじゃない? 魔力に回すって言い訳、効かないレベルになってない? ……ああ、ごめんて。わかったわかった。さっさと行こう」
そう言うと、黒い外套の少女――ネームレスは、転移魔法陣を展開させた。
「指揮者、上手くやってくれると良いなぁ」
他人事のようにそう呟きながら、ネームレスはその場から姿を消す。
月明かりが差し込む病室は、そうして誰もいなくなった。
ここでは如何なる因縁やしがらみがあろうとも、同じく患者として扱われるのだ。
さらに言えば、観光客向けにも解放している病院であるため、その警備は厳重である。
最低Bランク以上の探索者からなる警備隊に、ジルニアス学術院の作り上げた防犯システムが安全性を限界まで引き上げた。
トアが運ばれたのは、そんな病院である。
ソルシエラに襲われた少女ともなれば、次に狙われたときに生きて帰れる保証はない。
故に、この学園都市でも有数の安全地帯に放り込まれたわけである。
「――ごめんね、ミロクちゃん。迷惑かけて」
病院のベッドで、トアは申し訳なさそうにそう言った。
病衣を身に纏った彼女は、しかし外見上はどこにも問題が無いように見える。
「気にしないで下さい。困ったときはお互い様ですから。あ、リンゴ食べますか?」
「うん。深夜でもリンゴならセーフだよね?」
「たぶんアウトでしょうけど、空腹で寝られないと可哀そうですし。それに、この時間まで顔を見せられなかったお詫びに、一個だけ許してあげます」
「やった!」
そう言ってミロクはリンゴを剥き始めた。
時刻は零時を回っている。
ミロクは知らない事だが、トアはきちんと夕飯を食べていたし拡張領域にしまっていたお菓子も食べていた。
完全にアウトである。
「それにしても災難でしたね。ソルシエラの偽者に襲われるだなんて」
「本当だよ! 急に出てきて、ビックリしちゃった。収束砲撃を撃つ暇すらなかったし」
そう言ってトアは口をとがらせた。
「撃てた所で、勝てるかどうか。あ、偽者なら勝てたかもしれませんね。トアちゃん、強くなってきてますし」
「……ミロクちゃんも、信じてくれるんだね。あのソルシエラが偽者だって」
トアの問いに、ミロクは頷く。
それは、トアの主観での判断であった。
客観的に見ればソルシエラという正体不明の怪物がついに人を襲った程度の認識しかもたれない。
が、それでもフェクトム総合学園のメンバーは全員が信じてくれたのだ。
「あの子がこんな事をする子じゃないって事は分かっています。優しくて真面目な子ですから」
「……もしかして、ソルシエラの正体知ってるの?」
その言葉に、ミロクはリンゴを剥く手を止める。
そしてニッコリ笑って首を横に振った。
「いいえ。知っていたらとっくの昔にお礼をしていますよ。早く正体を明かしてほしいくらいです。私達フェクトム総合学園は、間違いなくあの子に救われましたから」
ミロクはそう言うと、切り分けたリンゴを皿にのせトアへと差し出す。
トアはぱぁっと表情を明るくするとリンゴを口に頬張った。
「仮にも入院しているとは思えない食べっぷりですね。よく噛むんですよ?」
「大丈夫だよ! それに、入院とは言っても検査入院だし。明後日には退院だから。ヒノツチ文化大祭の当日には間に合うよ。……まあ、アルバイトには参加できないけど。ケイ君には今回、色々と迷惑かけちゃったなぁ」
代わりにアルバイトに派遣されたケイを思い浮かべて、トアはそう呟く。
「ふふ、案外ノリノリかもしれませんよ。あの子もお祭りとか好きなタイプかも」
ミロクとトアは顔を見合わせて笑い合う。
いつも真面目なケイがお祭りを楽しんでいる様子は想像するだけで微笑ましいものだった。
「無事に、ヒノツチ文化大祭が行えると良いのですが」
「大丈夫」
ミロクの言葉に、トアはハッキリとそう答える。
「文化大祭は絶対に開催する。きっと楽しいお祭りになるよ」
自信に満ちた表情だ。
確信を持っているような、まるでその光景を見てきたかのような言葉であった。
「そうだと良いのですが……」
「絶対に大丈夫だよ。あー、当日は何を食べよっかなぁ。千界学園の焼き鳥はまず確定でしょ、それで今度こそゴルゴタクレープも食べてそれから……えへへ。お腹空いてきちゃったかも」
「もう駄目です。太りますよ」
「ふっ、太らないもん!」
トアはそう言いつつ残りのリンゴを手早く食べるとベッドに体を預けた。
そして、窓の外を眺めながら言う。
「……ミロクちゃん。なんか、今って楽しいね。沢山大変なこともあったけど、それ以上に楽しい事もあったしお友達も増えた」
「そうですね。夢を見ているようです。来年には、きっと新入生も来てくれるでしょう。校舎も寮も修復されましたし、学区ももっと広くきちんとした物になりますよ」
「食べ物屋さんとか出来るかな?」
「きっと出来ますよ。学食も購買も夢じゃありません」
その言葉に、トアは頬を緩めた。
「楽しみだなぁ。皆でいろんな事をするんだ。来年も、再来年も」
「再来年もですか? 私とミズヒ留年してませんかそれ」
「先生として残ってよ。そして、皆でずっと一緒にいるんだ。きっと」
それは子供だからこそ思い描けた夢であった。
まだ大人への道半ばの少女達は、そんな未来を想像して笑い合うことができる。
そして、本気で叶えようとすら思っていた。
「それじゃ、尚更頑張らないとですね。まずは、ヒノツチ文化大祭から。アルバイトをして、めいっぱい楽しんで、そして――」
ミロクは微笑んで言葉を続ける。
「夏休みの課題も」
「……んん!? えっ、課題!? だって、ヒノツチの基礎学習課題だけでフェクトムとしてのそういうのは無いんじゃ……」
「それでは新入生が入ってきた時に示しが付きません。今の成績上位三名が誰かわかりますか?」
「一番はミロクちゃんでしょ?」
ミロクは苦虫を嚙み潰したような顔で否定する。
「ミユメちゃんです」
「……あー」
「そして次が私。最後にクラム。そこからヒカリちゃん、ケイ君、と続きます。殆ど編入生なんですよ! うちの成績トップ陣は! 特にミズヒとトアちゃんの二人はなんですか? 教師がいないからって舐めてませんか?」
「で、でも探索者として優秀なら卒業できるじゃん!」
「トアちゃん」
ミロクはトアの肩を掴む。
その瞳は澄んでおり、それはそれは真っすぐだった。
「私相手に、言い訳が通用すると思っていますか?」
「ひ、ひぇ」
トアはあまりの恐怖に声を漏らす。
食欲も一割減であった。
「大丈夫ですよ。貴女達でも問題なくこなせる量しか出しませんから。ね?」
「う、うん」
「だから、夏休み終わりまでに提出できなかったら……ね?」
「ひ、ひぇ」
食欲、さらに一割減!
「それじゃあ、私はこれで」
そう言って、ミロクは立ち上がる。
トアはベッドに潜り込んで、顔だけを出していた。
「そう言えば、本当に退院に付き添いはいらないんですか? 私かクラムなら当日行けますけど」
「大丈夫。見ての通り元気だし」
「震えてベッドに入っている姿で言われても……」
トアにとって目下最大の恐怖はソルシエラの偽者ではなく、ミロクの出す課題である。
「だ、大丈夫……」
「少し脅かし過ぎましたかね……いや、甘やかしすぎも良くないですか。それじゃ、何かあったら遠慮なく呼んでくださいね」
「あ、うん。じゃあね」
トアは頷き、ミロクを見送った。
扉の閉まる音と共に部屋は静寂に包まれる。
やがてミロクの足音が遠ざかっていき、トアはゆっくりと起き上がった。
そして、静かに頭を抱える。
「ど、どうしよう……課題があるなら夏休み食べ歩き弾丸ツアーが……!」
プルプルと震えるトアはやがて絞り出すように言った。
「ねえ、やっぱり止めない? 今日はそういう気分じゃないっていうか。……いや、それはわかるんだけど。でもモチベーションが……」
ブツブツと呟いていたトアだったが、身に纏う衣服が変化したことにより観念したように息を吐いた。
「わかったよぉ。変わるよぉ……うぅ……寝たい。食べてふて寝したい……」
ベッドから抜け出したトアは黒い外套の皺を伸ばし、がっくりと項垂れる。
すると、次の瞬間にはその髪は真っ黒に染まっていた。
「我ながらなんという食い意地……。まあ大丈夫だって、二人いれば課題なんて楽勝だよ。それよりも――」
少女は自身のお腹を摘まむ。
ぷに、と聞こえてきそうなちょっと柔らかそうな腹部に顔を顰めた。
「流石に食べ過ぎじゃない? 魔力に回すって言い訳、効かないレベルになってない? ……ああ、ごめんて。わかったわかった。さっさと行こう」
そう言うと、黒い外套の少女――ネームレスは、転移魔法陣を展開させた。
「指揮者、上手くやってくれると良いなぁ」
他人事のようにそう呟きながら、ネームレスはその場から姿を消す。
月明かりが差し込む病室は、そうして誰もいなくなった。
22
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!


Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる