かませ役♂に憑依転生した俺はTSを諦めない~現代ダンジョンのある学園都市で、俺はミステリアス美少女ムーブを繰り返す~

不破ふわり

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四章 騎双学園決戦

第118話 憧憬

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神宮寺ソウゴにとって、それは忘れられない一日だった。

「――久しぶり、ソウゴ君」

 そう言って微笑む優し気な彼女の銀色の髪が、風に揺れている。
 女性としては少し短い髪に、男子生徒用の制服を身に纏っているがソウゴはその正体を知っていた。

「きちんと、私との約束を守ってくれていたんだね」
「……うん。誰にも言わなかった。お姉さんの事も、その……ソルシエラの事も」

 その言葉に、ソルシエラは少しだけ驚いた表情を浮かべた後に目を細めて笑う。

「ふふっ、ソルシエラって名前も知ってるのね」
「ネットで、見たんだ。すぐにお姉さんの事だってわかった。遊園地で見た姿と同じだったから……!」

 ソウゴは必死に言葉を紡ぐ。
 自分がソルシエラを知っている事、世に彼女の姿が出るよりも先に自分の方が彼女を知っていたという事。

 子供じみた独占欲から、ソウゴは必死に自分の方が他の人よりも知っているとアピールする。
 その姿をソルシエラは、微笑ましそうに見ていた。

「皆は正体を知りたがっていたけど、僕は黙っていたんだ」
「そうなのね、ありがとう。私、約束を守る子は好きよ」

 自分の事を良く見せようとした浅ましい言葉すら、ソルシエラは優しく受け止める。
 それが、まるで自分を子供扱いされているようで、ソウゴはなんとも言えない気持ちになった。

(僕が、もっと大人だったら……きちんと僕を見てくれるのかな)

 自分を見てほしいという純粋なエゴの発露。
 純真無垢であった少年が、僅かではあるが何かに染まった瞬間だった。

「……? どうかしたの」

 ソウゴの様子がおかしい事に気が付いたソルシエラは首を傾げる。
 それから、彼女は不意打ち気味に顔を近付けた。

「そっ、ソルシエラさん!?」
「んー、風邪でも引いたのかしら」

 ソルシエラの顔が、すぐ目の前にある。
 おでこには何かがぴったりとくっついている感触。

 それがソルシエラが自分の額を当てているのだと気が付いた時には、ソウゴの頭は真っ白になった。

 風に揺れる木々の音や、鳥のさえずりだけが暫くの間辺りに木霊する。

 暫くして、ソルシエラは額を離した。

「大丈夫そうね。……って、どうしたのかしら顔がさっきよりも赤いようだけれど」
「う、ううん……! なんでもない!」
「そ、ならいいわ。それと、ソルシエラさんって呼ぶのは駄目。周りに聞かれたら私の正体がバレてしまうわ」

 ソウゴはハッとして、自分の過ちに気が付いた。
 正体を隠しているソルシエラの名前をわざわざ呼ぶメリットはない。

 自分のせいで周りにバレてしまったら、ソウゴは自分のことを許せなくなってしまうだろう。

「……ごめんなさい」
「大丈夫よ、怒っているわけじゃないから。これからはそうね……ケイお姉ちゃんって呼んでくれると嬉しい」

 ソルシエラは、優しい笑みを浮かべる。
 緊張で口の中をカラカラにしながら、ソウゴは噛みしめるように名前を呼んだ。

「ケイお姉ちゃん」
「そう、よくできました。さあ、行きましょう?」

 そう言って、ソルシエラはソウゴの手を握る。
 
「あっ」
「どうかしたの?」
「ううん……! 何でもない……!」

 両親や姉に手を握られたことなど数えきれないほどある。
 が、この瞬間のソレは、そのどれよりもソウゴの脳に焼き付けられた。

 手の温度、柔らかさ、指の細さに至るまで、その一つ一つにソウゴの心臓は高鳴っていく。

 ソルシエラは気が付いていないのか、楽し気に鼻歌を歌いながら散歩を満喫しているようだった。

 ソウゴはソルシエラの横顔に見惚れたまま歩みを進める。
 普段は男性として生活しているであろうソルシエラの姿を見て、思わず口が動いた。

「……髪」
「髪がどうかしたのかしら」

 呟きが漏れていたことに気が付いたソルシエラがそう問い掛けると、ソウゴは慌てた様子で弁解を始めた。その動作は、姉とよく似ている。

「そのっ、前見た時は長かったから、ケイお姉ちゃんが今は髪の長さが、えっと……」
「……ソウゴ君は、どっちの私が好きなのかしら」
「えっ……え!?」

 齢十にして人生最大の選択肢が目の前に現れた。
 ここで両方を立てる選択肢を選ぶことができれば、ソウゴの目指す大人への第一歩ではあるのだが、彼はまだ子供。
 すぐに自分の好みを口にしていた。

「髪っ、長い方が好きです。ケイお姉ちゃんが、遊園地で見せたみたいな姿がっ」

 必死にそう伝えるソウゴを見て、ソルシエラは自身の髪をすっと撫でる。
 すると、短かった髪が伸びて風にふわりと舞った。

「学園では隠しているのよ、さっきみたいにね。どう?」
「う、うん。すっごく、その……綺麗です!」
「ふふっ、ありがとう」

 ソルシエラは髪を耳にかけて微笑みながら、ソウゴの頭を撫でる。
 それから手を再び繋ぐと歩き出した。





 ■






 これもう実質S〇Xだろ。
 少年のいたいけな純情を弄んでいるんだが。

『そう思うなら止めたまえ』

 止めませーん! ミステリアス美少女を前に必死に背伸びする少年はあまりにもコンテンツ的に美味しいのでこのまま続行でーす!

『こいつ……』

 呆れた星詠みの杖君を放って、俺はソウゴ君と一緒に廃校舎を散策する。
 別にフェクトム総合学園ってなんもねえし、こういう時困るわよね。
 
 ねえ、ソウゴ君。
 顔真っ赤だよソウゴ君。

 性癖をねじって立派に育つんだぞ……!

『流石に賛同しかねるねぇ。私はそっちは専門外だ』

 星詠みの杖君はどうやら百合の方が良いらしい。
 でもたまにはこうして男相手にミステリアス美少女もしないと健康に悪い。

 肉ばっかり食ってないで、野菜も食べなさい。
 せっかくトウラク君と六波羅さん以外の貴重な男性なんだから。

「あら、どうしたの?」

 ソウゴ君が足を止めたので、俺も止まる。
 彼の視線はいつの間にか俺ではなくて、教室へと向けられていた。

 扉が朽ちてなくなった教室には、かつて誰かが使っていたであろう机や椅子が片手で数えられるほどに転がっている。

 それを見つめているソウゴ君に近づいて、俺はわざと耳元で囁いた。

「気になるのなら入ってみましょうか」
「っっっっ!? う、うん……」

 見ろ星詠みの杖君、俯いて表情は見えないが耳は真っ赤だ。
 しっかりと俺の事を好きになっているぞ。

『これを裁く法が無いのは何故だ』

 俺はミステリアス美少女スマイルで、ソウゴ君を教室へと誘う。
 ボロボロの教室は、黒板と椅子に机だけが残っており妙に寂しい。

 そしてこういう場所にこそ、ソルシエラは映える。
 しかも今の俺は男子生徒用の制服に、長髪で美少女ボディという性癖の塊。

 ミステリアスな男装女子との廃校舎探索。
 このスチルを、少年の網膜に焼き付けてやるぜ!

「昔は、ここで沢山の人が授業を受けていたのよ。信じられないでしょうけど」

 机の端をスッと指でなぞりながら、目を伏せる。
 きったね、指に埃付いちゃった。

「もう今は、数えるほどしか生徒は残っていない。けれど、私は案外楽しいわ、この日常が」
「この学園……なくなっちゃうの?」

 俺は微笑み否定する。

「いいえ。この学園はなくならないわ。その為に私達がいるのだから」

 スチルの二枚目行くぞ星詠みの杖君!

『はい……』

 やる気ねえな。

 割れた窓から、一際強く良い風が教室に流れ込む。
 俺は髪を押さえながら今日一番のミステリアス笑顔をソウゴ君に向けた。

 何も言えずにただ呆然とするソウゴ君。
 見ろ、完全に惚れているぞ!

 同年代のキッズしか相手にしてこなかった甘ちゃんには、刺激的だろう!

 初恋ってのは! こうするんだよォ!

『初恋の押しつけが凄い』

 暫く見惚れていたソウゴ君は、暫くの間動かなかった。

 髪を押さえるポーズもそろそろきつくなってきた頃、ソウゴ君は再起動すると俺に意を決してこう言った。


「……なら、僕もフェクトム総合学園に入る! 友達も沢山呼ぶ! そうすれば……その、ケイお姉ちゃんは……嬉しい?」
「ええ、とっても」

 獲った。
 金持ちのぼんぼんの初恋獲った。

『中身こんなのとかソウゴ君泣いちゃう。もういっその事、私が表にでて今すぐ君を目の前でぐっちょぐっちょにした方が良いのでは……? そうすれば、初恋を今すぐ終わらせることができる』

 もっと歪むだろそれ。
 なんでそっち方面に加速させるんだよ。

 どうするんだよソウゴ君が、百合NTRにしか興奮できない性癖モンスターになったら。
 流石の俺もそこまでするつもりはないよ。

 俺はミステリアス初恋路線でいっているんだから。
 全年齢版のギャルゲーの世界観なの!

『全年齢版? 甘っちょろい事を言うねぇ。ははっ、あんな薄味のどこがいいんだか。人間の愛の本質であるエロが入るからこそ、純愛として昇華するというのに。そこから目を背けるなんて愚かだ』

 は? 

『あ?』

 ソウゴ君に笑みを浮かべるその裏で、俺は負けられない性紀の大決戦をしている最中である。
 もしもソウゴ君がいなかったら、俺は間違いなくここで星詠みの杖君と戦っていた。

「じゃあ、約束。僕は必ずここに入るから!」
「ふふっ、探索者にならないとフェクトム総合学園には入れないのよ」

 俺は初恋獲りたいだけでその後はどうでも良いしなぁ。
 この子が入学して来る頃には、俺はもういないだろうし。

 というか、金持ちのぼんぼんって探索者になるメリットなくね?
 このまま企業の重役コースでしょ?

「なら探索者になる。そしてケイお姉ちゃんと一緒にダンジョンに行くんだ!」
「うーん、そうねぇ」

 可愛い決意じゃないか。
 よし、そこまで言うなら少しだけ手を貸してあげようじゃないか。

 しゃあなしね? 
 俺は止めた方がよいと思うけど、ソウゴ君がどうしても探索者になりたいっていうからね?

『無責任にも程がある』

 でも金持ちのボンボンが家柄ではなく自分の力のみで勝負していくのってカッコよくない?
 銀髪のミステリアス美少女に過去に出会った金持ちの坊や。
 しかも苗字が神宮寺。
 
 コイツ後の主人公に仕立て上げようぜ!
 どうせこの後のごたごたはトウラク君が解決するし!

 平和な世界で、ページに余白が多いタイプのラノベ主人公にさせてあげようぜ!

 俺は美少女の道を、君はハーレム主人公の道を行くんだぞ……!

「探索者になるには魔力を感知できなきゃ駄目。貴方くらいの齢なら――」

 俺はソウゴ君に近づく。
 ミステリアス美少女のレベルの高い顔面に思わず後ずさったソウゴ君の手を掴み、俺はそのまま引き寄せて背後からそっと抱きしめた。

 突然の事に、ソウゴ君が身じろぎするが俺は耳元で囁く。

「じっとして」

 ソウゴ君の動きが固まる。いい子だ。

 俺はソウゴ君の手に自分の手を這わせて、黒板へと指先を向けさせた。
 指先にほんのりと魔力を集めて、ソウゴ君にも流し込む。

『こういう魔力を流し込む的なやつは……もっと、こう、可愛い女の子にやりたかった……』

 嘆く星詠みの杖君だが、その仕事に抜かりはない。
 ソウゴ君の体を俺の魔力が流れていき、足元に展開した無意味な魔法陣も淡い光を放つ。

「私の魔力がわかる?」
「うん……あったかい」
「これが魔力。君が探索者になるなら、必要になる物よ」

 俺は変わらず耳元で囁き続ける。

 いいかい、ソウゴ君。
 君がなんか、強い感じの敵と戦い負けそうになった時はこれを過去回想にするんだ。
 そしてパワーアップしろ。

『過去回想指定する人初めて見た』

「あの的、狙ってみようか」

 黒板に星詠みの杖君が、簡単な的を作り上げる。
 魔力で出来た水晶の様なそれに、ソウゴ君の手のひらを向けた。

 そして、キッズレベルにまで下げた威力の収束砲撃陣をソウゴ君の手のひらに展開。

「大丈夫、私を信じて」

 不安そうなソウゴ君の事をさらに抱きしめて砲撃を放つ。
 砲撃は水鉄砲みたいな威力で放たれ、緩やかな放物線を描いて飛んでいき、見事に的に当たった。

 水晶は音を立てて砕け散り、辺りに光の粒子を放つ。
 これは、第三のスチル……!?

『いや別にそういう訳じゃ……』

「よくできたわね。その感覚を忘れないで」
「……うん!」

 頭を撫でて、俺はふっと微笑む。
 初恋の人だから、優しい表情多めですわよ!

 今です星詠みの杖君!

 干渉! 干渉なさい!
 ソウゴ君の才能をいい感じに開花させなさい!

『えぇ……別にそこまで本格的に主人公にしなくても……。まあ、やるけども。――うおっ、なんだこの才能!?』

 星詠みの杖君の干渉により、ソウゴ君の中の才能が無責任に目覚める。
 その余波なのか、ソウゴ君を中心に魔力が風となって吹き荒れた。

 僅か数秒の出来事。
 しかし、ソウゴ君は間違いなく探索者としての才に目覚めたのである!
 良かったね!

『まだ力の塊だ。ここからは、彼自身の選択によって能力へと進化していくだろう。正直、才能が溢れててドン引いてます』

 星詠みの杖君にそう言わせるとは、流石は俺の玩具……じゃねえや、後のハーレム主人公。
 凄いね♥ ちゃんと才能開花できたね♥

「ケイお姉ちゃん、今のって……」
「良い子ね。初めてだから今日はここまでにしておきましょうか、さあ戻りましょう?」

 俺は立ち上がり、ソウゴ君の頭をもう一度撫でた。
 また来るんだソウゴ君。

 ソルシエラ初恋ルートはアペンドディスクで、チャプターは6まである……!

『選択肢前で小分けにセーブしておこうねぇ』


 ■



「今日はありがとうございました。細かい日程や、機材は後ほど」
「はい、これからよろしくお願いしますね」

 自分の姉とフェクトム総合学園の生徒会長がやり取りしている間、ソウゴは違う場所を見ていた。

 男子生徒として立つケイは礼儀正しく生徒会長に付き添っている。

「それじゃ、行こっかソウゴ」
「うん」


 姉に連れられて歩き出したソウゴは、名残惜しそうに振り返る。
 
 すると、自分を見ていると気が付いたケイは、二人に気が付かれないように微笑むと、手を振ってきた。

「っ!」

 ソウゴは自分の顔が真っ赤になるのを感じながら、控えめに手を振る。
 それから、姉の手を強く握った。

「お姉ちゃん、僕もあの人たちみたいになれるかな」

 その言葉に、ヒナミは少し驚いたようだがすぐに優しい声色で言った。

「うん、きっとなれるよ」

 自分の命を救ってくれた者に対する強い憧れ。
 幼い少年の今後を決定付けるには十分な出来事だとヒナミも気が付いているのだろう。

「またここに一緒に来よう。今度は、色々と教えて貰ったら?」
「……うん!」

 既に多くの事を教えてもらった事実を胸の奥に大事にしまい込んで、ソウゴは笑顔で頷く。

 初恋と憧憬。
 それが、彼の原点だった。
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