かませ役♂に憑依転生した俺はTSを諦めない~現代ダンジョンのある学園都市で、俺はミステリアス美少女ムーブを繰り返す~

不破ふわり

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二章 蒼星の少女

第64話 覚醒と烈火

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 蒼星ミロクにとって、照上ミズヒとはそこに居て当たり前の存在であった。

 幼少期より共にいた彼女は、ミロクとは正反対に論理ではなく感覚で、言葉でなく力で物事を解決しようとする少女だった。

 だからこそ、今までは互いの不足を補うようにして生きてきたのである。

 しかし、それはあくまで選択に迫られることがなかったから。
 どちらかが欠ける事を強いられた時、果たして消えるべきはどちらか。
 
 照上ミズヒは探索者として高い素養を持っている。
 それは、ミロクのよく知る所だった。

 だからこそ、フェクトム総合学園に残るのはミズヒが相応しい。
 そう考えたのだ。

 自分の代わりとなる人材は幸いなことに学園にいる。
 本質が自分と似通ったかの青年であれば、問題なく今まで通りミズヒを中心としてフェクトム総合学園は機能するだろう。

 故に、この選択は合理的であり、最適解である筈だった。

 だというのに、目の前の光景はなんだろうか。

「っ、はあっはあっ」

 ボロボロの状態で肩で息をする幼馴染の姿がそこにはあった。

 ミズヒは二度、弾丸を放つ。
 それは、オルトロスの眼前で破裂すると焔となって散らばった。
 花火のように拡散した焔が、弾丸となって降り注ぐ。

 が、それはもうオルトロスには大した効果を持たないようだ。
 
『もう見ました故』

 オルトロスが咆哮する。
 そして、シエルのいる台座に降りかかる弾丸だけを頭で弾くと、そのままミズヒへと駆け出した。

『四手』

 オルトロスの攻撃から身を守ろうとミズヒは地面に水の弾丸を放ち、即席で水の壁を作り上げる。

 が、それを回り込むように伸びていた尻尾が、横からミズヒを叩きつけた。

「ぁがっ……げほっ」

 床を二転三転したミズヒは姿勢を立て直して着地する。
 そして顔を上げたその先には、既にオルトロスの鋭い爪が迫っていた。

「っ!」
『五手』

(防御は読まれている。ならば)

 ミズヒは防御の選択肢を捨てる。
 そして真横に弾丸を撃ち込み、すぐに爆破させた。

 弾丸の爆発した衝撃で、ミズヒの体が真横に吹き飛ばされる。

 その僅か一秒後、爪が空気を裂く音と共に通り過ぎた。

 ミズヒは立ち上がり、強気に笑う。

「……どうした、七手で私を倒すのだろう?」
『問題ありません。そもそも七手とは、貴女を無力化するための最短ルート。今の回避で、貴女の体にはダメージが蓄積されました故。あの爪に当たっていようがいまいが、変わりません』
「ミズヒ、もう勝てません。やめましょう」
「まだまだ、私は戦えるぞ」

 僅かに足元がふらついた自身の頬を叩きながら、ミズヒはそう言って銃を構えた。

「ケイが一人で足止めをしているんだ。トアだって私を信じている。なら、諦めるなどあり得ないだろう」
「……強情な。そういう所、大嫌いです」

 ミロクの言葉に、ミズヒは笑みを浮かべるだけで何も言わない。
 それから、台座へと弾丸を放った。

 今までと変わらない。
 トアの収束砲撃が撃てるようになるまでの時間稼ぎだ。

 台座を壊すつもりなど、最初からないのだろう。
 トアから注意を逸らせているこの状況を作り上げる事こそがミズヒの狙いだったのだ。

「ほら、どうしたプロフェッサー。お前のガラクタは私のような程度の低い探索者もまともに倒せないのか?」
『安い挑発だ。だが、乗ってやろう。シエル』
『六手』

 オルトロスは、その巨体に似合わない速度でミズヒへと迫る。
 今までの台座を守る防御の姿勢から一転して、ミズヒへと積極的に攻撃を仕掛けた。

「っ、こんなもの!」

 尾を避け、爪を避け、ミズヒは攻撃を回避していく。
 攻撃そのものは、ただの質量の塊による物理的なものでしかない。
 一つ一つを丁寧に回避していけば、その分トアの収束砲撃の時間も稼げた。

「ぐっ……!」

 いくつもの攻撃を回避していくミズヒの動きは次第に精彩を欠いていく。
 疲労で僅かに反応が遅れた隙を突いて、尾の攻撃が直撃した。

「……っ」

 寸前で魔力障壁を張るが、呆気なく破壊されそのまま地面に叩きつけられる。
 肺の空気が押し出されてほんの一瞬、意識が飛んだ。

「ぁあ、……っ」

 床に倒れ伏すミズヒを見て、オルトロスは悠然と台座の前へと戻っていく。
 ミロクは、その光景を見て平静を保つように拳を握って言った。

「わかりましたか? これが、現実なんです。だから、私の事は忘れて下さい」
「こと、わる……」

 ミズヒは口元の血を拭い立ち上がる。
 そして、震える手で銃を構えた。

「……もうやめてください」
『まあ、まだ立つだろうね。では、七手だ』

 プロフェッサーの言葉にオルトロスが動き出す。

 ミズヒは攻撃に対して身構えるが、彼女へとオルトロスが向かうことは無かった。
 オルトロスが向かったのは、収束砲撃の為にその場に止まっているトアの所である。
 既にミズヒは一人でオルトロスの注意を引く余裕など無くなっていたのだ。

「トアッ!」
「っ、ミズヒちゃん来ちゃダメ!」

 伸びた尾による攻撃がトアへと迫る。
 ミズヒは全速力でその場に飛び込むと、尾による攻撃からトアを庇った。

 魔力を全て使用した強固な障壁が、尾の威力を減少させる。
 しかし、それは今のミズヒにとっては膝をつくのに充分すぎる威力だった。

「……っ」
「ミズヒちゃん!」
『素晴らしいきっちり七手だ。流石はデモンズギア』
『収束砲撃による被害の演算完了。オルトロスの障壁を超える事は不可能です故』
「ミズヒ……っ」

 その場に崩れ落ちる幼馴染の姿を見て、ミロクは思わず手を伸ばす。
 が、すぐに首を横に振った。

「……ミズヒ、私達の勝ちです。大人しく帰ってください」
「こと、わる」

 ゆっくりと、ミズヒが立ち上がる。
 半ば虚ろな眼は、彼女の体の限界を表していた。

 ミズヒは、ふらついた足取りで落ちた銃を拾うと震える手で構える。
 誰が見ても戦える状況ではなかった。

 いや、それどころかこれ以上まともにオルトロスの攻撃を受ければ危ういだろう。

「……もうやめて下さい」
「なら、帰っ、て……来い、ミロク」

 ミズヒは、変わることなくただ一つを要求し続ける。
 そんな彼女の姿に、ミロクは泣くようにして叫んだ。

「いつまでそんな意地を張っているんですか! 私はもうあの学園の生徒じゃないんです! 私の覚悟を無駄にしないでください! ここで貴女も死んだら意味がないんですよ!」

 自分という犠牲によりもたらされるはずの幸せ。
 それすらも無くなってしまったら、ミロクは本当に自分の存在意義を失ってしまうだろう。
 その喪失こそが、彼女が恐れるものだった。

 ミロクが覚悟と呼ぶ物の正体を理解し、ミズヒは呆れたように息を吐く。

「覚悟……これがお前の覚悟か?」
「そうです。私だって、本当はずっと貴女達と一緒にいたい。けれど、そうはならないんです。誰かが犠牲にならないといけない。そしてその役割りは、一番の役立たずが果たさなければならないんです!」

 ミロクの言葉に、ミズヒはその時初めて怒りの表情を露にした。

「……ふざけるな」

 怒りと共に言葉が吐き出される。

「それが覚悟? ただの自暴自棄じゃないか」

 体の痛みなど忘れる程の激情に押されてミズヒは言葉を続ける。

「一言でも、私に相談したのか? トアに弱音を吐いたのか? ケイに助けを求めたか? 自分が犠牲になるしかないと思い込んで、……そんなもの、覚悟でもなんでもないだろう!」
「だったら、どうすれば良かったんですか!」

 悲痛な叫びだった。
 そして、それは臆病者の心からの言葉だった。

 ミズヒはそんな幼馴染の姿を見て、安心させるようにふっと微笑む。
 そして、銃を手放した。

「今、その答えを見せてやる。トア、収束砲撃を撃て」
「で、でも今撃っても避けられちゃうよ?」

 ミズヒの言葉に、トアは首を横に振る。

 今、オルトロスが動いていないのは既に二人を脅威とみなしていないからだ。
 どうあがいても、トアの収束砲撃では逆転することができない。

 しかし、ミズヒは「違う」とトアの言葉を遮った。

「オルトロスではない。私に撃て」
「え? ……えぇ!?」

 自暴自棄になったのか、とトアはミズヒを見る。 

「トア」
「っ!」

 トアはすぐにその考えを否定した。
 名を呼ぶ彼女の眼は、まだ死んでいない。

「私を信じてくれないか」
「……わかった」

 根拠などない。
 たが、トアは信じる事にした。

「定格出力『アルテミス』――発射!」

 黄金の光が、放たれる。
 魔力を収束した最強の一撃は、真っすぐとミズヒの方へと向かっていった。

「それでいい」

 ミズヒは、その光へと右手を差し向ける。
 そして一つの魔法陣を展開した。

「あれはっ!?」
『ほう、収束砲撃の魔法陣か。……にしては、魔法式に無駄が多い。いや、そもそも成立していない』

 プロフェッサーの言葉の通りだった。
 収束砲撃は、吸収される事無く魔法陣へとヒビを入れていく。
 
 既に放たれた収束砲撃を再び収束するなどと言う芸当は、理論上は可能なだけだ。

「ぐっ、うううううう!」

 欠けた魔法陣を補う様に、左手でもう一つ同じ魔法陣を重ねる。
 そして、収束砲撃を真正面から受け止め続けた。

『……収束砲撃には、特別な素養が必要だ。そして、お前にそれはない。これ以上は時間の無駄だね。シエル、殺してしまえ』
「っ!? プロフェッサー、それは話が違います! 他の生徒には手を出さないという約束でしょう!?」

 ミロクの叫びに、プロフェッサーは面倒臭そうな表情を隠そうともせずに言った。

『私が約束したのはフェクトム総合学園が運営可能な状態にすることだ。あそこの金髪の小娘ともう一人、誰だったか、いるのだろう? それでいいじゃないか。あれはさっさと殺してしまったほうが良い。それに――』

 プロフェッサーはニタリと笑う。

『次は、あの体が良さそうだ』
「っ!? ミズヒ、お願いだから逃げてください!」

 ミロクが泣き叫ぶ。
 そして、台座に拳を叩きつけるがダイブギアの無い今の彼女はただの無力な少女に過ぎなかった。

(ここで逃げた所でいずれ殺される。ならば、決着をつける他あるまい)

 この状況において、ミズヒは意外にも冷静だった。

 体の痛みも、焦燥感も何もかもが消え、静かな水面のような心でミズヒは思考する。

(思い出せ、あの時彼女は――ソルシエラは何と言っていた)

 ソルシエラとの戦いで、ミズヒは一つのヒントを得た。
 否、それはソルシエラがあえて残した道標なのだろう。

『……焔とは焼却という概念を自己解釈により簡易化したもの。水もまた、魔力をより精密に操るためのイメージの副産物に過ぎない』

その言葉の意味するところは、ミズヒの能力の本質であった。

(あの言葉が本当なら、私の能力はこの程度ではない。今こそ、能力を覚醒させる時なんだ……!)

 トアの収束砲撃を受け止めた本当の狙い。
 それは、魔力の過剰な吸収による一種のショック療法に近い。

 ミズヒはこれにより、かつてソルシエラが自身に干渉し収束砲撃を撃たせてみせたあの状況を疑似的に再現していた。

(焼却により、余分な魔力を体外へ焔として放出し負担を最小限にする。魔力の操作は水流を作るイメージで――)

 一つ一つ、ピースが合わさっていく。
 既に弾丸として完成していた物を分解し、新たな能力として再構築する。
 その工程を、ミズヒはダイブギアの代理演算も無しに完了しようとしていた。

 が、その隙をプロフェッサーが見逃がす筈もない。

『シエル、本物の砲撃を教えてやれ。英雄の一撃とは何たるかを知らしめるのだ』
『……』
『シエル、聞こえているのか?』
『……了解』

 シエルの演算補助を受け、オルトロスが再び口を開く。
 瞬く光が口の奥から激しさを増し、最初の一撃よりも威力を持った砲撃が組み上げられていった。

「駄目っ! ミズヒ、お願いだから逃げて!」
「逃げてなるものか……! あと少し、あと少しで――」
『発射』

 オルトロスより、砲撃が放たれる。
 今度はブレることなく真っすぐにミズヒへと向かう死の光線。
 ミズヒは回避は愚か防御をすることも出来ないままにその光を睨みつける事しかできない。
 誰もがその先の結末を予想していた。

 が、その時だ。

 天井に空いた穴から、銀色の光が降り注ぐ。
 まるで、流れ星が地に落ちたかのような煌めきが、オルトロスの砲撃を受け止め相殺した。

『一体なんだ!? ……いや、この魔力深度は』
『…………姉上』

 プロフェッサーとシエルは同時に理解した。
 天井に空いた穴。
 その向こうに広がる夜空に、ひときわ輝く銀色の星がある。

 長い髪を風に揺らし、ソルシエラがじっとこちらを見ていた。

『プロフェッサー、姉上相手ではオルトロスは勝てません故。退却を』
『っはははははは、何を言うか。オルトロスが完成した今、恐れることなど何もない! 英雄は逃げたりしないのだぁ! まずは、そこの私の体のスペア候補から殺してしまおう!』

 プロフェッサーがオルトロスを操作しようとしたその時だった。
 突然、凄まじい衝撃が辺りに走る。
 
『な、なんだ!』

 自分は安全地帯にいると信じていたプロフェッサーは突然の衝撃に尻もちをつく。
 そして起き上がった時、次に眼にしたのは壁に凄まじい勢いで叩きつけられたであろうオルトロスの姿だった。

『……は?』

 オルトロスの周りに火の粉が舞っている。
 巨大な爆発が起こったのだと、理解した。

『何が……何があった!?』
『これはまさか』
 
 ちり、と空気が焼ける音が確かに聞こえた。
 その音の主は、静かに息を吐き星を仰ぎ見る。

「――感謝しよう、ソルシエラ。そして、後はもう

 その言葉に応えるようにソルシエラが姿を消すと同時、施設内に焔が走った。
 まるで浸食するように焔が広がっていき、壁を伝い、天井を覆っていく。

 その中心でミズヒはただ一人悠然と立っていた。
 彼女の呼吸には、焔が混じっている。
 吐き出される息が、端から焔となって辺りに散っていく。

 間違い様がない。
 この瞬間、彼女こそがこの燃え盛る世界の支配者だった。
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