悪女の自白 私が子供達を殺しました

 皇帝陛下の御前に引きずり出されたアンリエッタは跪き声をあらげた。

「私が子供達を殺したのです」

アンリエッタの視線から握り締めて震える拳が映ったと思った瞬間、次の画面に移り変わっていた。

◇◆◇

『「自分の子供を殺すなんて、恐ろしい魔女め。お前なんか早く死んでしまえ」

断頭台の前に集まった民衆から、アンリエッタは罵声を浴びていた。

「よくも、侯爵家の血筋を継いだ子を殺したな!呪われろ」

それは夫であるブルークの口から聞いた最後の言葉だった。

アンリエッタはうつむいていた。

夢から覚めると子供達を殺して処刑される5年前に遡っていた。

これは前世で実際にあった出来事。

5年前の自分に生まれ変わって、人生をやり直す事が出来る。

だったらアンリエッタに出来る事は、子供達を救う事。

彼女にも、この物語にも隠された秘密がある。
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