16 / 26
ハイスピード二人旅
しおりを挟む
クロードが来た。
兵士の制服よりも、身軽で動きやすそうなシンプルな服装
からの、金の刺繍の赤マント。
「何そのヒーローマント」
仮装みたいな派手なそれだけが、めっちゃういてる。
「王から貰った勇者の印だよ」
「勇者?」
勇者もう居たのか…いや、違うな
お前勇者だったんかーい!?
「違う、違うから」
違った。
あだ名か?
「おれは勇者の孫」
「孫!?じゃあ勇者様超高齢?魔王退治できるの?」
「魔王なんてもう居ねぇよ、クロードが城まで最短で護って連れてってくれるから安心しとけ」
あーなるほど、そういうの終った平和な世界だったか。
「夜は街で過ごせるようにするけど、キツいから頑張ってね」
「おっけーおっけー、よろしくお願いしまーす」
魔物が出ても私には効かないし、クロードはしっかりしてるし何も問題ないよね。
って、思えたのは最初の2分ぐらいだけ。
乗馬やばすぎる!
「アンリちゃーん、大丈夫?」
大丈夫じゃないって合図のつもりで、体に回した腕に力を込める。
手綱を握ったクロードの後ろに、私が座ってるわけなんだけど…
めっちゃ安定悪い!
持つところがないからクロードに抱きついてるんだけど、コイツはコイツで馬の振動をいなすのに腰を浮かしたりするから、結局安定しない。
「今日は街を3つ越える予定だから、頑張ってね」
全力でしがみついて、早くも腕が疲れてきてるんですけどー!?
揺れがひどくて首もガクガクで、舌を噛みそうでまともに話せやしない。
今日の目標にしてた街に着いたのは、夕方。
ヘロヘロの私はお風呂でじっくり体をほぐして、食事もそこそこに速攻寝込んだ。
「明日は朝日が出る頃出発するよ」
「死ぬ…」
宿の一室、寝台が2つ。
「ごめんね、見張りと護衛を兼ねてるから同室なんだ。寝るときは衝立を出すよ」
「全然いいよー、朝適当に起こして。ほっといたらいつまででも寝てるから」
同室でもいいよ別に、とにかくゆっくりさせてくれ…。
「逃げなくていいの?」
「はぁ?何から」
「このまま城に行って、いいの?入ったら自由には出られないよ、きっと」
って言われてもなぁ…。
「怖いなぁ何かあるの?王様に、召喚した責任とってもらいに行くだけじゃないの」
クロードの言葉が、ひっかかる。
私一体何の用で呼び出されてるんだろうね、そういえば。
「アンリちゃんって、魔力を通さない体なんだけどさ」
「そんな感じの事言ってたね」
「例えば髪の毛だけでもそうなのか、駄目なら皮膚ではどうか。細胞が死んだら駄目なら腕を移植してみたらどうか、とかさ。実験されると思うんだよね。おれならそうするし」
「えー、グロい」
めっちゃ物騒なこと考えてるなぁ。
そんな、数年に一度のそこそこレア召喚な私をそんな…手荒に扱わないよね?
…いやでも…前回の草は研究最中なんだっけ…。
皮膚なら再生するし、もし私の皮膚が魔力弾くってなった場合…治っちゃ剥がしてを繰り返…やだ無理グロい!
皮の盾(私)とかホラーすぎてヤバイ!!!
そもそも痛いじゃん絶対、冗談でも想像したくなかった!
「きもっ、ねぇもしそんな話になったら助けてくれるよね!?」
「…どうして?」
は?どうしてって、そんなの…
「嫌だからに決まってんじゃん!クロードも皮剥がれたら嫌でしょ動物じゃあるまいし!」
これ以上怖い未来を考えたくなくて、布団を頭から被ってぎゅっと目を閉じたら…
すこーんとそのまま眠ってしまっていた。
翌日、宣言通りに日の出と共に出立。
街を観光する暇もなく、また一日中馬に揺られる。
いや、クッキーとかドライフルーツ摘まんだり水分補給でちょいちょい休憩が入るけど
ぐったりしてれば一瞬で終わるからなー。
これ、絶対一般人向けじゃない。
訓練された兵士専用の強行だわ…。
っと気付きつつも強制連行されて、ロデオに耐えている間に一日が終わっていた。
「死ぬ…」
「うん、お疲れ様」
宿に入るなり、また私はベッドにダイブする。
「半分ぐらい来た?明日着く?」
「まだまだ、そうだなぁ…後5日ぐらいかな」
「はい死んだ…キツイ…他に何かないの?馬車あったじゃんあれにしようよ」
「飛ばしたら馬車の方がつらいよ」
後5回もあの苦行を…そろそろお尻の骨にヒビが入るんだけど。
せめて足の筋肉だけでも守ろう…ストレッチ大事よストレッチ。
「…おれさ、昔から助けてってよく言われるんだ」
今日一日中口数が少なかったクロードが、小さく溢すように話し出した。
これは、昨日やや怒鳴りつつ助けろやーって言った分のアンサーっぽい。
「頼られてるんじゃん」
「そうじゃないよ、おれが勇者の血筋だからさ」
ん、シリアス?弱音吐くモード?
助けてって言われるの地雷だったのか…ここは踏み抜いた責任とって励ますかー!
「どうしたどうした、『助けて勇者様~っ』て盗賊退治とかお宝探しとかさせられるの?」
ベッドの上に座り直して、枕を壁と背中の間に挟む。
足を延ばして、前屈しながら…といきたいけど、流石にね~。
早く寝たいっちゃ寝たいけど、夜は長い。
いや、まぁ明日も朝早いんだけどさ…いいよいいよ、付き合うよ。
向こうがどう思ってるのか知らないけど、私にとっては
この世界で優しくしてくれた、…友達みたいなものだからね。
兵士の制服よりも、身軽で動きやすそうなシンプルな服装
からの、金の刺繍の赤マント。
「何そのヒーローマント」
仮装みたいな派手なそれだけが、めっちゃういてる。
「王から貰った勇者の印だよ」
「勇者?」
勇者もう居たのか…いや、違うな
お前勇者だったんかーい!?
「違う、違うから」
違った。
あだ名か?
「おれは勇者の孫」
「孫!?じゃあ勇者様超高齢?魔王退治できるの?」
「魔王なんてもう居ねぇよ、クロードが城まで最短で護って連れてってくれるから安心しとけ」
あーなるほど、そういうの終った平和な世界だったか。
「夜は街で過ごせるようにするけど、キツいから頑張ってね」
「おっけーおっけー、よろしくお願いしまーす」
魔物が出ても私には効かないし、クロードはしっかりしてるし何も問題ないよね。
って、思えたのは最初の2分ぐらいだけ。
乗馬やばすぎる!
「アンリちゃーん、大丈夫?」
大丈夫じゃないって合図のつもりで、体に回した腕に力を込める。
手綱を握ったクロードの後ろに、私が座ってるわけなんだけど…
めっちゃ安定悪い!
持つところがないからクロードに抱きついてるんだけど、コイツはコイツで馬の振動をいなすのに腰を浮かしたりするから、結局安定しない。
「今日は街を3つ越える予定だから、頑張ってね」
全力でしがみついて、早くも腕が疲れてきてるんですけどー!?
揺れがひどくて首もガクガクで、舌を噛みそうでまともに話せやしない。
今日の目標にしてた街に着いたのは、夕方。
ヘロヘロの私はお風呂でじっくり体をほぐして、食事もそこそこに速攻寝込んだ。
「明日は朝日が出る頃出発するよ」
「死ぬ…」
宿の一室、寝台が2つ。
「ごめんね、見張りと護衛を兼ねてるから同室なんだ。寝るときは衝立を出すよ」
「全然いいよー、朝適当に起こして。ほっといたらいつまででも寝てるから」
同室でもいいよ別に、とにかくゆっくりさせてくれ…。
「逃げなくていいの?」
「はぁ?何から」
「このまま城に行って、いいの?入ったら自由には出られないよ、きっと」
って言われてもなぁ…。
「怖いなぁ何かあるの?王様に、召喚した責任とってもらいに行くだけじゃないの」
クロードの言葉が、ひっかかる。
私一体何の用で呼び出されてるんだろうね、そういえば。
「アンリちゃんって、魔力を通さない体なんだけどさ」
「そんな感じの事言ってたね」
「例えば髪の毛だけでもそうなのか、駄目なら皮膚ではどうか。細胞が死んだら駄目なら腕を移植してみたらどうか、とかさ。実験されると思うんだよね。おれならそうするし」
「えー、グロい」
めっちゃ物騒なこと考えてるなぁ。
そんな、数年に一度のそこそこレア召喚な私をそんな…手荒に扱わないよね?
…いやでも…前回の草は研究最中なんだっけ…。
皮膚なら再生するし、もし私の皮膚が魔力弾くってなった場合…治っちゃ剥がしてを繰り返…やだ無理グロい!
皮の盾(私)とかホラーすぎてヤバイ!!!
そもそも痛いじゃん絶対、冗談でも想像したくなかった!
「きもっ、ねぇもしそんな話になったら助けてくれるよね!?」
「…どうして?」
は?どうしてって、そんなの…
「嫌だからに決まってんじゃん!クロードも皮剥がれたら嫌でしょ動物じゃあるまいし!」
これ以上怖い未来を考えたくなくて、布団を頭から被ってぎゅっと目を閉じたら…
すこーんとそのまま眠ってしまっていた。
翌日、宣言通りに日の出と共に出立。
街を観光する暇もなく、また一日中馬に揺られる。
いや、クッキーとかドライフルーツ摘まんだり水分補給でちょいちょい休憩が入るけど
ぐったりしてれば一瞬で終わるからなー。
これ、絶対一般人向けじゃない。
訓練された兵士専用の強行だわ…。
っと気付きつつも強制連行されて、ロデオに耐えている間に一日が終わっていた。
「死ぬ…」
「うん、お疲れ様」
宿に入るなり、また私はベッドにダイブする。
「半分ぐらい来た?明日着く?」
「まだまだ、そうだなぁ…後5日ぐらいかな」
「はい死んだ…キツイ…他に何かないの?馬車あったじゃんあれにしようよ」
「飛ばしたら馬車の方がつらいよ」
後5回もあの苦行を…そろそろお尻の骨にヒビが入るんだけど。
せめて足の筋肉だけでも守ろう…ストレッチ大事よストレッチ。
「…おれさ、昔から助けてってよく言われるんだ」
今日一日中口数が少なかったクロードが、小さく溢すように話し出した。
これは、昨日やや怒鳴りつつ助けろやーって言った分のアンサーっぽい。
「頼られてるんじゃん」
「そうじゃないよ、おれが勇者の血筋だからさ」
ん、シリアス?弱音吐くモード?
助けてって言われるの地雷だったのか…ここは踏み抜いた責任とって励ますかー!
「どうしたどうした、『助けて勇者様~っ』て盗賊退治とかお宝探しとかさせられるの?」
ベッドの上に座り直して、枕を壁と背中の間に挟む。
足を延ばして、前屈しながら…といきたいけど、流石にね~。
早く寝たいっちゃ寝たいけど、夜は長い。
いや、まぁ明日も朝早いんだけどさ…いいよいいよ、付き合うよ。
向こうがどう思ってるのか知らないけど、私にとっては
この世界で優しくしてくれた、…友達みたいなものだからね。
0
お気に入りに追加
218
あなたにおすすめの小説
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
隠された第四皇女
山田ランチ
ファンタジー
ギルベアト帝国。
帝国では忌み嫌われる魔女達が集う娼館で働くウィノラは、魔女の中でも稀有な癒やしの力を持っていた。ある時、皇宮から内密に呼び出しがかかり、赴いた先に居たのは三度目の出産で今にも命尽きそうな第二側妃のリナだった。しかし癒やしの力を使って助けたリナからは何故か拒絶されてしまう。逃げるように皇宮を出る途中、ライナーという貴族男性に助けてもらう。それから3年後、とある命令を受けてウィノラは再び皇宮に赴く事になる。
皇帝の命令で魔女を捕らえる動きが活発になっていく中、エミル王国との戦争が勃発。そしてウィノラが娼館に隠された秘密が明らかとなっていく。
ヒュー娼館の人々
ウィノラ(娼館で育った第四皇女)
アデリータ(女将、ウィノラの育ての親)
マイノ(アデリータの弟で護衛長)
ディアンヌ、ロラ(娼婦)
デルマ、イリーゼ(高級娼婦)
皇宮の人々
ライナー・フックス(公爵家嫡男)
バラード・クラウゼ(伯爵、ライナーの友人、デルマの恋人)
ルシャード・ツーファール(ギルベアト皇帝)
ガリオン・ツーファール(第一皇子、アイテル軍団の第一師団団長)
リーヴィス・ツーファール(第三皇子、騎士団所属)
オーティス・ツーファール(第四皇子、幻の皇女の弟)
エデル・ツーファール(第五皇子、幻の皇女の弟)
セリア・エミル(第二皇女、現エミル王国王妃)
ローデリカ・ツーファール(第三皇女、ガリオンの妹、死亡)
幻の皇女(第四皇女、死産?)
アナイス・ツーファール(第五皇女、ライナーの婚約者候補)
ロタリオ(ライナーの従者)
ウィリアム(伯爵家三男、アイテル軍団の第一師団副団長)
レナード・ハーン(子爵令息)
リナ(第二側妃、幻の皇女の母。魔女)
ローザ(リナの侍女、魔女)
※フェッチ
力ある魔女の力が具現化したもの。その形は様々で魔女の性格や能力によって変化する。生き物のように視えていても力が形を成したもの。魔女が死亡、もしくは能力を失った時点で消滅する。
ある程度の力がある者達にしかフェッチは視えず、それ以外では気配や感覚でのみ感じる者もいる。
【本編完結】異世界再建に召喚されたはずなのにいつのまにか溺愛ルートに入りそうです⁉︎
sutera
恋愛
仕事に疲れたボロボロアラサーOLの悠里。
遠くへ行きたい…ふと、現実逃避を口にしてみたら
自分の世界を建て直す人間を探していたという女神に
スカウトされて異世界召喚に応じる。
その結果、なぜか10歳の少女姿にされた上に
第二王子や護衛騎士、魔導士団長など周囲の人達に
かまい倒されながら癒し子任務をする話。
時々ほんのり色っぽい要素が入るのを目指してます。
初投稿、ゆるふわファンタジー設定で気のむくまま更新。
2023年8月、本編完結しました!以降はゆるゆると番外編を更新していきますのでよろしくお願いします。
ドラゴン王の妃~異世界に王妃として召喚されてしまいました~
夢呼
ファンタジー
異世界へ「王妃」として召喚されてしまった一般OLのさくら。
自分の過去はすべて奪われ、この異世界で王妃として生きることを余儀なくされてしまったが、肝心な国王陛下はまさかの長期不在?!
「私の旦那様って一体どんな人なの??いつ会えるの??」
いつまで経っても帰ってくることのない陛下を待ちながらも、何もすることがなく、一人宮殿内をフラフラして過ごす日々。
ある日、敷地内にひっそりと住んでいるドラゴンと出会う・・・。
怖がりで泣き虫なくせに妙に気の強いヒロインの物語です。
この作品は他サイトにも掲載したものをアルファポリス用に修正を加えたものです。
ご都合主義のゆるい世界観です。そこは何卒×2、大目に見てやってくださいませ。
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話。
【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!
加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。
カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。
落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。
そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。
器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。
失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。
過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。
これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。
彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。
毎日15:10に1話ずつ更新です。
この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。
叶えられた前世の願い
レクフル
ファンタジー
「私が貴女を愛することはない」初めて会った日にリュシアンにそう告げられたシオン。生まれる前からの婚約者であるリュシアンは、前世で支え合うようにして共に生きた人だった。しかしシオンは悪女と名高く、しかもリュシアンが憎む相手の娘として生まれ変わってしまったのだ。想う人を守る為に強くなったリュシアン。想う人を守る為に自らが代わりとなる事を望んだシオン。前世の願いは叶ったのに、思うようにいかない二人の想いはーーー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる