101 / 194
六章 金の神殿
101. リオローラ商団と魔法通販システム
しおりを挟む
新学期が始まると、ショウネシー領にも変化が現れてきた。
まずドーラは、妖精熊のかっぱらい品を売り捌く為に「リオローラ商団」を立ち上げた。
リーン王国では、国内だけの商いは「商会」、国外とも商いする場合には「商団」として分けている。
バークレー夫妻の元々の人脈と、サトウマンドラゴラ製品の輸出でギルギス国の商人ギルドに伝手ができたことを活かして、熊かっぱらい品の他にもディオンヌ商会の品や、魔導具で家事の負担が減った、主婦達の手仕事品を買取って領外へと流通させるつもりだった。
それにあたり、エステラはネット通販ならぬ魔法通販システムを作りあげ、リオローラ商団だけでなく、冒険者ギルドや領地の輸出業務にも適用した。
取引相手に、腕時計型の取引用魔導具を貸し出す。
この魔導具は竜頭を押すと、目の前の空間に魔法でつくられた薄い表示画面が現れる。取引先はそれで商品の在庫数や詳細を映像付きで確認しながら発注し、代金決済が完了後、指定場所に商品が転移魔法で転送される仕組みだ。
一点物や希少品などは、オークション形式も採用されていた。
試しにカルバンを介して宮廷魔法師団に魔導具を渡したら、仕組みが気になるのか楽しいのか、何度も発注が入った。
そしてもちろん、セドリック王の呼び出しがかかった。
「なんと、これは文字だけでなく、絵も現れるのか!」
腕時計を嵌め、表示画面を展開させて、セドリックは驚いた。
「まずはこのショウネシー冒険者ギルドとリオローラ商団、ショウネシー領特産物のどちらかの文字に触れます」
「リオローラ商団とショウネシー領特産物は、宮廷魔法師団の魔導具には表示がありませんでしたが?」
宰相が思い出して、ブレアに確認する。
「それはリオローラ商団やショウネシー領と取引契約していないからですな」
セドリックに魔導具の使い方を説明しているのはブレア老だ。彼はセドリックが直近で会った時より、生き生きとしていた。
「こちらの検索文字の横の空白に触れて見てください」
「む、文字板が現れたぞ!」
「文字に触れてコッコと…」
「おお! 触れた通りに、ここに文字が現れるのか!」
「ここで検索の文字に触れると」
画面にずらりとコッコカトリス関係の品物の画像と簡易説明が現れる。
「ディンギルコッコカトリスの卵」と記載された、不思議な紋様のある黄金の卵の画像に触れると、詳細画面に切り替わった。卵の画像と説明だけでなく、『我が産んだのだ』とササミ(メス)のアップ画像と全身画像もある。
そして「立体」の文字に触れると、卵の立体映像が現れる。
呆然と見入るセドリックにブレアはローラを抱えて撫でながら、笑って見せた。
「いやはや全く、ショウネシーは面白い。このような魔法を作る発想は、どの国にも無かった」
「まったくだ……宮廷魔法師団全員、エステラの弟子にして欲しいくらいだ」
セドリックはちらっと、優雅にお茶を飲んでいるエデンを見る。
エデンはニヤリと笑うと、手を振って否定の意を示した。
「だーめだ。いくらセドくんの頼みでも、俺の可愛い娘に、むさ苦しい成人男性共の面倒は見させられない。アンソニーが宮廷魔法師になりたいと思うよう、祈ってるんだな」
「スライム競走で一位を取ったダーモットの長男……今は次男か。確かに才は期待できそうだが、まだ学園にも入れぬ歳では無いか」
やれやれとセドリックは肩を落とした。
そして、不意に真剣な眼差しをする。
「エルロンド王国から、我が国と友誼を結びたいと親書が来ておる。まったく我が国の元貴族の暗殺を請負っておいて、面の皮の厚いことだ」
エデンとブレアは顔を見合わせた。
「其方らが持って来たワイバーンの皮と、元暗殺者二人の髪を返書と致したが、諦めはせぬのだろうな……」
セドリックは目を瞑って、首をほぐした。
エデンが回復魔法をかけて、セドリックにニヤリと笑いかける。
「そんなことより、リーン王国への輸出禁止の方から手を打とう」
諸外国がリーン王国は女神エルフェーラを裏切った異教徒だという理由で、じわりじわりと、輸出制限をかけてきたのだ。
「女神教については、生誕祭の折に各国の招待客にはよくよく説明した筈なのだがな」
「んっはははは。セドくんの様に女神にモテた男は、モテない男の嫉妬を買うものさ。とりあえずどうしても輸入したい品とその国を選抜してくれ。そこから落そう」
「できるのか?」
「デキるとも! 俺達が華麗に暗殺者達を陥落させたところを見ただろう」
エデンがウィンクをする。
あの晩の焼肉パーティーの様子は、しっかり録画されており、後から王宮のマゴーを通して、セドリックも宰相も見ていた。
「あの程度で陥落せざるを得なかった環境を考えると、エルロンド王国のハーフ奴隷とは哀れなものだな……」
セドリックは少し考え込む。
「今の申し出だがな、小麦等の農作物と綿に関しては、フィスフィア王国が輸出禁止に参加しておらぬので、なんとかなるが、問題は塩だな」
リーン王国は女神の森の山間地から勢いよく河川が海へと流れていくので、飲料に使う水は軟水だ。
ミネラル補給に塩は必須なので、魔獣馬と共に岩塩の豊富なドルーン王国から輸入していたが、そこが真っ先に輸出禁止に乗り出して来た。
「そうか。塩ならリオローラから買えるぞ」
「ん? ショウネシーで岩塩が取れるとは、聞いたことがないが? ディオンヌ商会の島にでもあったのか?」
この世界では塩は岩塩頼りとされていた。昔から海洋には危険な魔獣が多いからと、海自体が忌避されているからだ。
それでも各国で安全な海のルートを探り、船での輸出入を行っているので、そういう国や商団の女神への信仰は厚い。
「海水を濾過して煮詰めて作るのさ。
味噌や醤油作りに塩は不可欠、しかもショウネシーはせっかく海に面しているからと、西の海岸にだれも来ないのをいいことに、好き放題やってたのをドーラに見つかって流通される様になったんだ、くっははは」
好き放題してたのが誰かなど、誰も聞かない。エステラしかいないからだ。
「海水を……だと?!」
「ああ、海の水には塩分が多いそうだ。そこから塩を取り出すんだとさ」
「それは海に面した領なら、どこでも塩を作れると言うことか……?」
「まあそうだ。基本的なやり方はさっき云った通り、海水を濾過して煮詰めて、後は乾燥だ。砂糖作りとそう変わらんな。うちはもう、マゴーが魔法で自動作成出来るようになったけどな」
材料費0エル、マゴーの人件費0エルで利幅が大きく、しかも海から無限に製塩出来るなら、売らないわけにはいかないとドーラが力説して、通販仲間になった。
「左様か。これは纏まった量の発注は可能か?」
「在庫が足りなければ、少し待ってもらうことになるな」
エデンの言葉に、セドリック王は黙って頷いた。
他国の輸出禁止は大した問題にはならないどころか、今まで限られた国だけだった、塩の流通にリーン王国が加わることができる。
「それでブレア、フィスフィア王国の商団に我からの紹介状を書けば、この塩の売り上げの何割国庫に入ることになる?」
セドリック王はニヤリと笑った。
まずドーラは、妖精熊のかっぱらい品を売り捌く為に「リオローラ商団」を立ち上げた。
リーン王国では、国内だけの商いは「商会」、国外とも商いする場合には「商団」として分けている。
バークレー夫妻の元々の人脈と、サトウマンドラゴラ製品の輸出でギルギス国の商人ギルドに伝手ができたことを活かして、熊かっぱらい品の他にもディオンヌ商会の品や、魔導具で家事の負担が減った、主婦達の手仕事品を買取って領外へと流通させるつもりだった。
それにあたり、エステラはネット通販ならぬ魔法通販システムを作りあげ、リオローラ商団だけでなく、冒険者ギルドや領地の輸出業務にも適用した。
取引相手に、腕時計型の取引用魔導具を貸し出す。
この魔導具は竜頭を押すと、目の前の空間に魔法でつくられた薄い表示画面が現れる。取引先はそれで商品の在庫数や詳細を映像付きで確認しながら発注し、代金決済が完了後、指定場所に商品が転移魔法で転送される仕組みだ。
一点物や希少品などは、オークション形式も採用されていた。
試しにカルバンを介して宮廷魔法師団に魔導具を渡したら、仕組みが気になるのか楽しいのか、何度も発注が入った。
そしてもちろん、セドリック王の呼び出しがかかった。
「なんと、これは文字だけでなく、絵も現れるのか!」
腕時計を嵌め、表示画面を展開させて、セドリックは驚いた。
「まずはこのショウネシー冒険者ギルドとリオローラ商団、ショウネシー領特産物のどちらかの文字に触れます」
「リオローラ商団とショウネシー領特産物は、宮廷魔法師団の魔導具には表示がありませんでしたが?」
宰相が思い出して、ブレアに確認する。
「それはリオローラ商団やショウネシー領と取引契約していないからですな」
セドリックに魔導具の使い方を説明しているのはブレア老だ。彼はセドリックが直近で会った時より、生き生きとしていた。
「こちらの検索文字の横の空白に触れて見てください」
「む、文字板が現れたぞ!」
「文字に触れてコッコと…」
「おお! 触れた通りに、ここに文字が現れるのか!」
「ここで検索の文字に触れると」
画面にずらりとコッコカトリス関係の品物の画像と簡易説明が現れる。
「ディンギルコッコカトリスの卵」と記載された、不思議な紋様のある黄金の卵の画像に触れると、詳細画面に切り替わった。卵の画像と説明だけでなく、『我が産んだのだ』とササミ(メス)のアップ画像と全身画像もある。
そして「立体」の文字に触れると、卵の立体映像が現れる。
呆然と見入るセドリックにブレアはローラを抱えて撫でながら、笑って見せた。
「いやはや全く、ショウネシーは面白い。このような魔法を作る発想は、どの国にも無かった」
「まったくだ……宮廷魔法師団全員、エステラの弟子にして欲しいくらいだ」
セドリックはちらっと、優雅にお茶を飲んでいるエデンを見る。
エデンはニヤリと笑うと、手を振って否定の意を示した。
「だーめだ。いくらセドくんの頼みでも、俺の可愛い娘に、むさ苦しい成人男性共の面倒は見させられない。アンソニーが宮廷魔法師になりたいと思うよう、祈ってるんだな」
「スライム競走で一位を取ったダーモットの長男……今は次男か。確かに才は期待できそうだが、まだ学園にも入れぬ歳では無いか」
やれやれとセドリックは肩を落とした。
そして、不意に真剣な眼差しをする。
「エルロンド王国から、我が国と友誼を結びたいと親書が来ておる。まったく我が国の元貴族の暗殺を請負っておいて、面の皮の厚いことだ」
エデンとブレアは顔を見合わせた。
「其方らが持って来たワイバーンの皮と、元暗殺者二人の髪を返書と致したが、諦めはせぬのだろうな……」
セドリックは目を瞑って、首をほぐした。
エデンが回復魔法をかけて、セドリックにニヤリと笑いかける。
「そんなことより、リーン王国への輸出禁止の方から手を打とう」
諸外国がリーン王国は女神エルフェーラを裏切った異教徒だという理由で、じわりじわりと、輸出制限をかけてきたのだ。
「女神教については、生誕祭の折に各国の招待客にはよくよく説明した筈なのだがな」
「んっはははは。セドくんの様に女神にモテた男は、モテない男の嫉妬を買うものさ。とりあえずどうしても輸入したい品とその国を選抜してくれ。そこから落そう」
「できるのか?」
「デキるとも! 俺達が華麗に暗殺者達を陥落させたところを見ただろう」
エデンがウィンクをする。
あの晩の焼肉パーティーの様子は、しっかり録画されており、後から王宮のマゴーを通して、セドリックも宰相も見ていた。
「あの程度で陥落せざるを得なかった環境を考えると、エルロンド王国のハーフ奴隷とは哀れなものだな……」
セドリックは少し考え込む。
「今の申し出だがな、小麦等の農作物と綿に関しては、フィスフィア王国が輸出禁止に参加しておらぬので、なんとかなるが、問題は塩だな」
リーン王国は女神の森の山間地から勢いよく河川が海へと流れていくので、飲料に使う水は軟水だ。
ミネラル補給に塩は必須なので、魔獣馬と共に岩塩の豊富なドルーン王国から輸入していたが、そこが真っ先に輸出禁止に乗り出して来た。
「そうか。塩ならリオローラから買えるぞ」
「ん? ショウネシーで岩塩が取れるとは、聞いたことがないが? ディオンヌ商会の島にでもあったのか?」
この世界では塩は岩塩頼りとされていた。昔から海洋には危険な魔獣が多いからと、海自体が忌避されているからだ。
それでも各国で安全な海のルートを探り、船での輸出入を行っているので、そういう国や商団の女神への信仰は厚い。
「海水を濾過して煮詰めて作るのさ。
味噌や醤油作りに塩は不可欠、しかもショウネシーはせっかく海に面しているからと、西の海岸にだれも来ないのをいいことに、好き放題やってたのをドーラに見つかって流通される様になったんだ、くっははは」
好き放題してたのが誰かなど、誰も聞かない。エステラしかいないからだ。
「海水を……だと?!」
「ああ、海の水には塩分が多いそうだ。そこから塩を取り出すんだとさ」
「それは海に面した領なら、どこでも塩を作れると言うことか……?」
「まあそうだ。基本的なやり方はさっき云った通り、海水を濾過して煮詰めて、後は乾燥だ。砂糖作りとそう変わらんな。うちはもう、マゴーが魔法で自動作成出来るようになったけどな」
材料費0エル、マゴーの人件費0エルで利幅が大きく、しかも海から無限に製塩出来るなら、売らないわけにはいかないとドーラが力説して、通販仲間になった。
「左様か。これは纏まった量の発注は可能か?」
「在庫が足りなければ、少し待ってもらうことになるな」
エデンの言葉に、セドリック王は黙って頷いた。
他国の輸出禁止は大した問題にはならないどころか、今まで限られた国だけだった、塩の流通にリーン王国が加わることができる。
「それでブレア、フィスフィア王国の商団に我からの紹介状を書けば、この塩の売り上げの何割国庫に入ることになる?」
セドリック王はニヤリと笑った。
71
お気に入りに追加
318
あなたにおすすめの小説
フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話
カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
チートなんてない。
日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。
自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。
魔法?生活魔法しか使えませんけど。
物作り?こんな田舎で何ができるんだ。
狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。
そんな僕も15歳。成人の年になる。
何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。
になればいいと思っています。
皆様の感想。いただけたら嬉しいです。
面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。
よろしくお願いします!
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。
続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。
悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!
naturalsoft
ファンタジー
『※タイトル変更するかも知れません』
シオン・バーニングハート公爵令嬢は、婚約破棄され辺境へと追放される。
そして失意の中、悲壮感漂う雰囲気で馬車で向かって─
「うふふ、計画通りですわ♪」
いなかった。
これは悪役令嬢として目覚めた転生少女が無駄に能天気で、好きな絵を描いていたら周囲がとんでもない事になっていったファンタジー(コメディ)小説である!
最初は幼少期から始まります。婚約破棄は後からの話になります。
底辺おっさん異世界通販生活始めます!〜ついでに傾国を建て直す〜
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
学歴も、才能もない底辺人生を送ってきたアラフォーおっさん。
運悪く暴走車との事故に遭い、命を落とす。
憐れに思った神様から不思議な能力【通販】を授かり、異世界転生を果たす。
異世界で【通販】を用いて衰退した村を建て直す事に成功した僕は、国家の建て直しにも協力していく事になる。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
自重をやめた転生者は、異世界を楽しむ
饕餮
ファンタジー
書籍発売中!
詳しくは近況ノートをご覧ください。
桐渕 有里沙ことアリサは16歳。天使のせいで異世界に転生した元日本人。
お詫びにとたくさんのスキルと、とても珍しい黒いにゃんこスライムをもらい、にゃんすらを相棒にしてその世界を旅することに。
途中で魔馬と魔鳥を助けて懐かれ、従魔契約をし、旅を続ける。
自重しないでものを作ったり、テンプレに出会ったり……。
旅を続けるうちにとある村にたどり着き、スキルを使って村の一番奥に家を建てた。
訳アリの住人たちが住む村と、そこでの暮らしはアリサに合っていたようで、人間嫌いのアリサは徐々に心を開いていく。
リュミエール世界をのんびりと冒険したり旅をしたりダンジョンに潜ったりする、スローライフ。かもしれないお話。
★最初は旅しかしていませんが、その道中でもいろいろ作ります。
★本人は自重しません。
★たまに残酷表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
表紙は巴月のんさんに依頼し、有償で作っていただきました。
黒い猫耳の丸いものは作中に出てくる神獣・にゃんすらことにゃんこスライムです。
★カクヨムでも連載しています。カクヨム先行。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ユウ
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる