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第七章 混沌
2 接近
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事前に「お暇な時間はいつですか」と訊ねるわけにもいかず、キリアカイはじりじりと手巾の端を噛みながらあれやこれやと考えた。その挙げ句、こっそりと彼の執務室まで行くことにした。いや「こっそりと」とは言ったけれども、もちろん侍女を伴ってのことである。
扉の前を護っていた衛兵に「しいっ」と目配せをして黙らせ、そうっと薄く扉を開いて中を隙見する。
果たして、キリアカイは驚いた。
そこにはある意味、これまで彼女の知らなかった自分の夫の顔があった。ユウジンは四天王として、もてる能力の限りを尽くしてこの地の安定を求め、政務に取り組んでいたのである。
寒冷の地であるこの北東部の領土から、いかにして効率よく、民らに多くの負担を掛けぬようにして収穫を増やすのか。各地の開墾、氾濫しやすい河川の護岸工事。食い詰める民らを救済するための施設の整備。彼は様々なことを工夫し、考え、全身全霊をもってこの地の政に打ち込んでいるようだった。
至極真剣な表情で政務をとる夫の横顔は、単に美しいばかりでなく、凛々しかった。そのすぐそばに、当時はまだ少年といっていい年齢のハオユウがいた。他の文官たちに混ざり、こちらも真剣なまなざしで兄の仕事を手伝っていた。
遠目だったが、ユウジンの額にあの時の傷が残っていないらしいのを見て、キリアカイは心底、ほっとした。いやもちろん、<治癒>の魔法を使えばあの程度の傷、痕も残さずに治せることは知っていたのだけれど。
キリアカイは、その場は一旦引き返すことにした。見るからに多忙そうな政務の邪魔をすることを憚ったのだ。そうしてその後、改めて丁寧な文をしたため、侍女に言づけることにした。
つまり、前回のことを丁寧に詫び、「お暇な時間がありましたら、是非一度お越しくださいませ」と書き送ったのだ。
その夜、随分遅くなってから、やっとユウジンはやって来た。
さぞや仕事が忙しいのだろう。が、疲れているだろうに、そんなそぶりはちらとも見せない。彼はいつものように満面に優しい笑みを湛えて、キリアカイを見つめてきた。
長身の彼の顔を見るためには、キリアカイはかなり顎を上げなくてはならなかった。が、彼の姿を認めると、すぐさま床にひれ伏した。
「ユウジン様。先日は、まことにご無礼を致しました。申し訳ございません。どうかお許しくださいませ」
「なんと……キリアカイ殿。そのような」
ユウジンは驚いたようだった。
実は彼はいまだに、彼女を「殿」づけで呼んでいた。
「すでにご自分の妻になった女に対するにしてはバカ丁寧すぎまする」
「これではバクリョウ閣下のお顔にも泥を塗りかねませんぞ」
等々と、彼直属の臣下たちから苦言を呈されているにも関わらず。
キリアカイはひれ伏したまま言い募った。
「いかようなお咎めをも、拒む謂れはございません。どうぞわたくしに、ふさわしい罰をお与え下さいまし。……ただどうか、わたくし亡きあとにも、侍女たちには今まで通りの待遇をお約束くださいませんでしょうか」
「そのようなこと──」
ユウジンは一瞬、絶句したようだった。が、キリアカイの手を取ってすぐに彼女を立たせてくれた。
「お忘れください。私ももう忘れましたゆえ」
「いいえ。それでは、わたくしの気が済みませんわ」
「いえ、本当に。すぐに<治癒>も施してもらい、ほら、この通り。どこにも傷など残っておりませんでしょう」
上背のある彼が半歩近づいてきて少し腰をかがめ、キリアカイを覗き込むようにすると、つややかな黒髪がひと房、形のいい額にかかった。
彼が近づくと、ふんわりといい匂いがした。
「どうぞ、ゆっくりお確かめくださいませ」
ユウジンがにこりと微笑む。
キリアカイは思わぬ胸の高鳴りを覚えた。しかし表情を変えぬようにと必死に努めた。そしてそうっとその髪をよけ、彼の額をしっかりと検めた。確かに、そこにはかすり傷ひとつ残ってはいなかった。
「よかった……」
その言葉は本当に、彼女の口からぽろりと転がりでた。次にはもう、体じゅうから力が抜けた。思っていた以上に、自分は緊張していたらしい。ごまかしようのない安堵のために、つい目元が怪しくなってしまったほどだ。キリアカイは無様な姿を見られまいと、懸命に彼から顔をそむけた。
ユウジンはきらっと瞳をきらめかせ、さらににっこりと微笑んだようだった。なぜか、ひどく嬉しそうだった。
「ご心配くださったのですか。それは望外の喜びです」
「あ。い、いえ……」
「しかし……キリアカイ殿こそ、ご体調でも?」
「は?」
「いえ。今宵はお顔の色が随分と──」
さらに顔を覗き込まれて、口から心臓が飛び出そうになる。なんとか取り繕おうと扇で顔を隠し、頬を必死に引き締めようと頑張るのだが、そこは主の意思に反して勝手にひくひくと震えてしまった。
と、するりと額に手を当てられた。
ちょうど、熱を出した子供にするようにして。
キリアカイは飛び上がった。
「きゃっ!」
そのままユウジンがあまり無造作に額と額を合わせようとするものだから、さらに混乱して飛びすさった。
取り乱しすぎだ。
もと四天王の娘とあろう者がこんな醜態。恥ずかしい。
「い、いえっ。だ、だだ大事ありませんことよ……!」
「……そうですか」
ユウジンは目をぱちくりさせて、やり場に困った自分の手をちょっと見つめた。なんだか非常に残念そうに見えた。
そこから少しばかり思案する風だったが、やがて微かに悪戯っぽい光をその目に浮かべて、彼は再びキリアカイを見つめて来た。
「『いかようなお咎めをも』と、おっしゃいましたね。今」
「えっ? ……え、ええ」
思わぬ言葉に「すわ、来たか」とばかり一瞬身構えたキリアカイだったが、ユウジンの次の台詞は、彼女の想像を超えたものだった。
「別に、咎めているのではないのですが。今宵はまだ、夕餉を済ませておりません。ハオユウは疲れているようでしたので、もう寝かせてしまいましたし。斯様な時間から、一人で食べるのも味気ない」
「……はあ」
何が言いたいのか分からない。首をかしげてしまったキリアカイを、ユウジンは不思議に優しいまなざしで見下ろした。
やがてすいと手を差し出される。
「もしよろしかったら、ご一緒していただけませんか、キリアカイ殿。夕餉を、私と」
「え……? わたくしと、ですか」
「左様です。ほかにどなたがいらっしゃいましょうか」
「いえ、あの……」
それで、とユウジンは構わず続けたのだ。
「……もしよろしければ、これからもずっと」と。
扉の前を護っていた衛兵に「しいっ」と目配せをして黙らせ、そうっと薄く扉を開いて中を隙見する。
果たして、キリアカイは驚いた。
そこにはある意味、これまで彼女の知らなかった自分の夫の顔があった。ユウジンは四天王として、もてる能力の限りを尽くしてこの地の安定を求め、政務に取り組んでいたのである。
寒冷の地であるこの北東部の領土から、いかにして効率よく、民らに多くの負担を掛けぬようにして収穫を増やすのか。各地の開墾、氾濫しやすい河川の護岸工事。食い詰める民らを救済するための施設の整備。彼は様々なことを工夫し、考え、全身全霊をもってこの地の政に打ち込んでいるようだった。
至極真剣な表情で政務をとる夫の横顔は、単に美しいばかりでなく、凛々しかった。そのすぐそばに、当時はまだ少年といっていい年齢のハオユウがいた。他の文官たちに混ざり、こちらも真剣なまなざしで兄の仕事を手伝っていた。
遠目だったが、ユウジンの額にあの時の傷が残っていないらしいのを見て、キリアカイは心底、ほっとした。いやもちろん、<治癒>の魔法を使えばあの程度の傷、痕も残さずに治せることは知っていたのだけれど。
キリアカイは、その場は一旦引き返すことにした。見るからに多忙そうな政務の邪魔をすることを憚ったのだ。そうしてその後、改めて丁寧な文をしたため、侍女に言づけることにした。
つまり、前回のことを丁寧に詫び、「お暇な時間がありましたら、是非一度お越しくださいませ」と書き送ったのだ。
その夜、随分遅くなってから、やっとユウジンはやって来た。
さぞや仕事が忙しいのだろう。が、疲れているだろうに、そんなそぶりはちらとも見せない。彼はいつものように満面に優しい笑みを湛えて、キリアカイを見つめてきた。
長身の彼の顔を見るためには、キリアカイはかなり顎を上げなくてはならなかった。が、彼の姿を認めると、すぐさま床にひれ伏した。
「ユウジン様。先日は、まことにご無礼を致しました。申し訳ございません。どうかお許しくださいませ」
「なんと……キリアカイ殿。そのような」
ユウジンは驚いたようだった。
実は彼はいまだに、彼女を「殿」づけで呼んでいた。
「すでにご自分の妻になった女に対するにしてはバカ丁寧すぎまする」
「これではバクリョウ閣下のお顔にも泥を塗りかねませんぞ」
等々と、彼直属の臣下たちから苦言を呈されているにも関わらず。
キリアカイはひれ伏したまま言い募った。
「いかようなお咎めをも、拒む謂れはございません。どうぞわたくしに、ふさわしい罰をお与え下さいまし。……ただどうか、わたくし亡きあとにも、侍女たちには今まで通りの待遇をお約束くださいませんでしょうか」
「そのようなこと──」
ユウジンは一瞬、絶句したようだった。が、キリアカイの手を取ってすぐに彼女を立たせてくれた。
「お忘れください。私ももう忘れましたゆえ」
「いいえ。それでは、わたくしの気が済みませんわ」
「いえ、本当に。すぐに<治癒>も施してもらい、ほら、この通り。どこにも傷など残っておりませんでしょう」
上背のある彼が半歩近づいてきて少し腰をかがめ、キリアカイを覗き込むようにすると、つややかな黒髪がひと房、形のいい額にかかった。
彼が近づくと、ふんわりといい匂いがした。
「どうぞ、ゆっくりお確かめくださいませ」
ユウジンがにこりと微笑む。
キリアカイは思わぬ胸の高鳴りを覚えた。しかし表情を変えぬようにと必死に努めた。そしてそうっとその髪をよけ、彼の額をしっかりと検めた。確かに、そこにはかすり傷ひとつ残ってはいなかった。
「よかった……」
その言葉は本当に、彼女の口からぽろりと転がりでた。次にはもう、体じゅうから力が抜けた。思っていた以上に、自分は緊張していたらしい。ごまかしようのない安堵のために、つい目元が怪しくなってしまったほどだ。キリアカイは無様な姿を見られまいと、懸命に彼から顔をそむけた。
ユウジンはきらっと瞳をきらめかせ、さらににっこりと微笑んだようだった。なぜか、ひどく嬉しそうだった。
「ご心配くださったのですか。それは望外の喜びです」
「あ。い、いえ……」
「しかし……キリアカイ殿こそ、ご体調でも?」
「は?」
「いえ。今宵はお顔の色が随分と──」
さらに顔を覗き込まれて、口から心臓が飛び出そうになる。なんとか取り繕おうと扇で顔を隠し、頬を必死に引き締めようと頑張るのだが、そこは主の意思に反して勝手にひくひくと震えてしまった。
と、するりと額に手を当てられた。
ちょうど、熱を出した子供にするようにして。
キリアカイは飛び上がった。
「きゃっ!」
そのままユウジンがあまり無造作に額と額を合わせようとするものだから、さらに混乱して飛びすさった。
取り乱しすぎだ。
もと四天王の娘とあろう者がこんな醜態。恥ずかしい。
「い、いえっ。だ、だだ大事ありませんことよ……!」
「……そうですか」
ユウジンは目をぱちくりさせて、やり場に困った自分の手をちょっと見つめた。なんだか非常に残念そうに見えた。
そこから少しばかり思案する風だったが、やがて微かに悪戯っぽい光をその目に浮かべて、彼は再びキリアカイを見つめて来た。
「『いかようなお咎めをも』と、おっしゃいましたね。今」
「えっ? ……え、ええ」
思わぬ言葉に「すわ、来たか」とばかり一瞬身構えたキリアカイだったが、ユウジンの次の台詞は、彼女の想像を超えたものだった。
「別に、咎めているのではないのですが。今宵はまだ、夕餉を済ませておりません。ハオユウは疲れているようでしたので、もう寝かせてしまいましたし。斯様な時間から、一人で食べるのも味気ない」
「……はあ」
何が言いたいのか分からない。首をかしげてしまったキリアカイを、ユウジンは不思議に優しいまなざしで見下ろした。
やがてすいと手を差し出される。
「もしよろしかったら、ご一緒していただけませんか、キリアカイ殿。夕餉を、私と」
「え……? わたくしと、ですか」
「左様です。ほかにどなたがいらっしゃいましょうか」
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