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第五章 民のうねり
9 過去の恋
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フェイロンとゾルカンの率いるドラゴン部隊が砦に到着したとき、そこにはすでにキリアカイ軍の姿はなかった。逃げ足の速さは、命を守るためには必須なものだ。
人々はようやく安心したように歩をゆるめ、今は落ち着いて次々に砦に入っては、身分検めに応じてくれている。
俺とギーナ、ヒエンとギガンテ、それにレティやライラたちは、砦の一室に集まってフェイロンとゾルカンを迎えた。場にはほかに、シャオトゥとマルコ、それぞれの護衛兵らが参加している。
俺とギーナ、フェイロンとゾルカンは、ごく簡素なテーブルを囲んで向き合った。
「ゾルカン殿、フェイロン殿。このたびは、遠路わざわざありがとうございました」
俺が一礼してそう言うと、ゾルカンは例によって「がははは」と豪快に体を揺すった。
「まあ、気にしないでおくんなさいよ。アレのことについちゃあ、俺もちょ~っと、責任がねえわけでもないんでね」
「は……?」
「わたくしも、ゾルカン閣下と同様にございます。このたびはこちらこそ、キリアカイ閣下を大過なく退けていただきましてありがとう存じます」
丁寧な礼を返して言ったのはフェイロン。
(なんだ……?)
俺はふと違和感を覚えて、隣に座るギーナと目を見かわした。
その向こうに立つヒエンが、相変わらず読めない顔ながら、微妙な表情を浮かべている気がする。彼はある程度、ことの顛末を知っているように見えた。だがまあそれは、彼がゾルカンの腹心であるなら当然か。
「ゾルカン殿。お差支えなければ、お教えいただけませんか。キリアカイ殿のことについて、あなた様に責任がおありだというのは……?」
「ああ。ん~……」
ゾルカンは顎髭を手のひらでガシガシなでて、ちらっとフェイロンを見たようだった。
「いいよな? 言っちまっても。もう昔のことだし。このお方なら、大丈夫だろ」
「……は。わたくしに異存はございませぬ。すでにルーハン閣下からも、お許しはいただいておりますゆえ」
フェイロンはいつもの冷静な表情を崩さず言った。
ゾルカンはそれを確認してから、改めてごつい身体をこちらに向けた。
「もう、百二十年も前のこった。当時、北東はユウジンって野郎が四天王をやっていた」
「……そうなのですか」
「魔力も武勇も優れていたが、これがまあ、魔族にしちゃあありえねえぐらいの清廉潔白な野郎でね。……その上、やたら女受けのいい見てくれまでしてやがってよ──」
そこでフェイロンが、なぜかくすっと口元に手をあてて笑ったようだった。
ゾルカンは意味ありげな目でじろりと青年を見やって続けた。
「俺とそいつは、まあ……盟友ってやつだった。四天王になる前、ガキの頃から仲も良くてね。その時の、南東の四天王閣下の配下で一緒に働くようになってよ。ま、いわゆる戦友ってやつだわなあ──」
そうして、過去の話が始まった。
◇
ユウジンは、当時まだ青年だったゾルカンとともに、南東を治めていた四天王、バクリョウの腹心として仕えていた。
当時すでに武辺の豪傑として鳴らしていたゾルカンとは対照的に、ユウジンは理知と仁愛、そして美貌の将軍として大いに名を馳せていたらしい。薄青の肌に長い銀髪、深い紫色の瞳。初対面で、彼に見とれない女などいなかったという。
ゾルカンも決して女にもてない方ではなかったが、ユウジンと比較すればどうしても霞んでしまったものだ。
やや複雑な思いがなかったと言えば嘘にはなるが、それでもゾルカンとユウジンの友情がゆらぐことはまったくなかった。それだけユウジンという青年が、心の清い御仁だったということだ。
実際、彼は様々な女に言い寄られてはいても、決まっただれかと浮き名を流したことは一度もなかった。
やがて四天王バクリョウは、北東の四天王を倒してその領土を手に入れた。その四天王の娘というのが、あのキリアカイだったのだ。
当時の彼女は、こちらの感覚で言えばまだ十代ほどの、ほんの小娘に過ぎなかった。確かに非常に美しいが、親や家臣に甘やかされ、蝶よ花よと育てられただけの平凡な少女だったようである。
バクリョウによって父母や家臣たちはみな殺され、たった一人残って捕虜とされた彼女に残された道は、ほぼ決まったようなものだった。
つまり、そのまま死を選ぶか。あるいはバクリョウやその腹心らの慰み者にされてから死ぬかである。
もちろん彼女は、嬲られる前の死を望んだ。
だが、いざそれを決める場で、ユウジンが進み出て言ったのだ。
「どうか、閣下。ここは自分にお任せを」と。
ゾルカンは驚いた。まさかこの場で、この友がこんなことを言い出すとは露ほども想像しなかったからだ。それは主人バクリョウも、他の家臣たちも同様だった。
が、結局、ユウジンはそのまま北東方面を任されることになり、当時の魔王から器量を認められ、結果として四天王の一人になった。要は、ルーハン卿が腹心フェイロンを北西部に据えたのと似たような状況だ。
ユウジンはそれと同時に、キリアカイを自分の正妻として迎えた。
最初のうち、彼女はただ戸惑っていたようだ。ユウジンが多くの女性から慕われる人であることは、魔族の国ですでに相当な噂にもなっていたから、彼女もそれは知っていた。それがなぜ、自分を妻にと望み、命を助けてくれたのかがどうしても分からなかったらしい。
それに、ユウジンは自分の家族や家臣たちを皆殺しにした四天王の部下だった男である。すぐに愛するなどは到底無理な相談だっただろう。実際、何度かは彼の命を狙おうとさえしたらしい。
だがそれも、時を経るにつれて次第に変わっていったようだ。
ユウジンが、口も利かないでふさぎ込んでいるキリアカイを散策に連れ出したり、魔力の使い方などを手ほどきしてやるなどしているうちに、彼女の心も少しずつ打ち解けて、凍てついた心が溶けていったらしかった。
やがてゾルカンには「いや、今ではずいぶん仲良くさせて頂いているよ」と、時々にこやかな声で連絡が来るほどになったのだ。
当時、ユウジンと共に北東の地へ赴くことになった弟の目から見て、かれら夫婦の関係はごく普通の、どこにでもある温かで幸せなものだった。
はじめのうち、目を合わせても気まずそうにしていた若妻は、そのうちに夫を見つめて幸せそうに微笑むまでに変貌していった。
「……なんですって? 弟……とは?」
「ええ。……要するに、わたくしです」
俺が思わず訊き返すと、彼はそれに、にっこりと笑って答えた。
ユウジンの弟。
フェイロンだった。
人々はようやく安心したように歩をゆるめ、今は落ち着いて次々に砦に入っては、身分検めに応じてくれている。
俺とギーナ、ヒエンとギガンテ、それにレティやライラたちは、砦の一室に集まってフェイロンとゾルカンを迎えた。場にはほかに、シャオトゥとマルコ、それぞれの護衛兵らが参加している。
俺とギーナ、フェイロンとゾルカンは、ごく簡素なテーブルを囲んで向き合った。
「ゾルカン殿、フェイロン殿。このたびは、遠路わざわざありがとうございました」
俺が一礼してそう言うと、ゾルカンは例によって「がははは」と豪快に体を揺すった。
「まあ、気にしないでおくんなさいよ。アレのことについちゃあ、俺もちょ~っと、責任がねえわけでもないんでね」
「は……?」
「わたくしも、ゾルカン閣下と同様にございます。このたびはこちらこそ、キリアカイ閣下を大過なく退けていただきましてありがとう存じます」
丁寧な礼を返して言ったのはフェイロン。
(なんだ……?)
俺はふと違和感を覚えて、隣に座るギーナと目を見かわした。
その向こうに立つヒエンが、相変わらず読めない顔ながら、微妙な表情を浮かべている気がする。彼はある程度、ことの顛末を知っているように見えた。だがまあそれは、彼がゾルカンの腹心であるなら当然か。
「ゾルカン殿。お差支えなければ、お教えいただけませんか。キリアカイ殿のことについて、あなた様に責任がおありだというのは……?」
「ああ。ん~……」
ゾルカンは顎髭を手のひらでガシガシなでて、ちらっとフェイロンを見たようだった。
「いいよな? 言っちまっても。もう昔のことだし。このお方なら、大丈夫だろ」
「……は。わたくしに異存はございませぬ。すでにルーハン閣下からも、お許しはいただいておりますゆえ」
フェイロンはいつもの冷静な表情を崩さず言った。
ゾルカンはそれを確認してから、改めてごつい身体をこちらに向けた。
「もう、百二十年も前のこった。当時、北東はユウジンって野郎が四天王をやっていた」
「……そうなのですか」
「魔力も武勇も優れていたが、これがまあ、魔族にしちゃあありえねえぐらいの清廉潔白な野郎でね。……その上、やたら女受けのいい見てくれまでしてやがってよ──」
そこでフェイロンが、なぜかくすっと口元に手をあてて笑ったようだった。
ゾルカンは意味ありげな目でじろりと青年を見やって続けた。
「俺とそいつは、まあ……盟友ってやつだった。四天王になる前、ガキの頃から仲も良くてね。その時の、南東の四天王閣下の配下で一緒に働くようになってよ。ま、いわゆる戦友ってやつだわなあ──」
そうして、過去の話が始まった。
◇
ユウジンは、当時まだ青年だったゾルカンとともに、南東を治めていた四天王、バクリョウの腹心として仕えていた。
当時すでに武辺の豪傑として鳴らしていたゾルカンとは対照的に、ユウジンは理知と仁愛、そして美貌の将軍として大いに名を馳せていたらしい。薄青の肌に長い銀髪、深い紫色の瞳。初対面で、彼に見とれない女などいなかったという。
ゾルカンも決して女にもてない方ではなかったが、ユウジンと比較すればどうしても霞んでしまったものだ。
やや複雑な思いがなかったと言えば嘘にはなるが、それでもゾルカンとユウジンの友情がゆらぐことはまったくなかった。それだけユウジンという青年が、心の清い御仁だったということだ。
実際、彼は様々な女に言い寄られてはいても、決まっただれかと浮き名を流したことは一度もなかった。
やがて四天王バクリョウは、北東の四天王を倒してその領土を手に入れた。その四天王の娘というのが、あのキリアカイだったのだ。
当時の彼女は、こちらの感覚で言えばまだ十代ほどの、ほんの小娘に過ぎなかった。確かに非常に美しいが、親や家臣に甘やかされ、蝶よ花よと育てられただけの平凡な少女だったようである。
バクリョウによって父母や家臣たちはみな殺され、たった一人残って捕虜とされた彼女に残された道は、ほぼ決まったようなものだった。
つまり、そのまま死を選ぶか。あるいはバクリョウやその腹心らの慰み者にされてから死ぬかである。
もちろん彼女は、嬲られる前の死を望んだ。
だが、いざそれを決める場で、ユウジンが進み出て言ったのだ。
「どうか、閣下。ここは自分にお任せを」と。
ゾルカンは驚いた。まさかこの場で、この友がこんなことを言い出すとは露ほども想像しなかったからだ。それは主人バクリョウも、他の家臣たちも同様だった。
が、結局、ユウジンはそのまま北東方面を任されることになり、当時の魔王から器量を認められ、結果として四天王の一人になった。要は、ルーハン卿が腹心フェイロンを北西部に据えたのと似たような状況だ。
ユウジンはそれと同時に、キリアカイを自分の正妻として迎えた。
最初のうち、彼女はただ戸惑っていたようだ。ユウジンが多くの女性から慕われる人であることは、魔族の国ですでに相当な噂にもなっていたから、彼女もそれは知っていた。それがなぜ、自分を妻にと望み、命を助けてくれたのかがどうしても分からなかったらしい。
それに、ユウジンは自分の家族や家臣たちを皆殺しにした四天王の部下だった男である。すぐに愛するなどは到底無理な相談だっただろう。実際、何度かは彼の命を狙おうとさえしたらしい。
だがそれも、時を経るにつれて次第に変わっていったようだ。
ユウジンが、口も利かないでふさぎ込んでいるキリアカイを散策に連れ出したり、魔力の使い方などを手ほどきしてやるなどしているうちに、彼女の心も少しずつ打ち解けて、凍てついた心が溶けていったらしかった。
やがてゾルカンには「いや、今ではずいぶん仲良くさせて頂いているよ」と、時々にこやかな声で連絡が来るほどになったのだ。
当時、ユウジンと共に北東の地へ赴くことになった弟の目から見て、かれら夫婦の関係はごく普通の、どこにでもある温かで幸せなものだった。
はじめのうち、目を合わせても気まずそうにしていた若妻は、そのうちに夫を見つめて幸せそうに微笑むまでに変貌していった。
「……なんですって? 弟……とは?」
「ええ。……要するに、わたくしです」
俺が思わず訊き返すと、彼はそれに、にっこりと笑って答えた。
ユウジンの弟。
フェイロンだった。
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