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第三章 北部地方
6 醜態
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「しッ……知らぬ! 知らぬ知らぬ知らぬうううッ!」
突然、ダーホアンが絶叫した。
「そのようなこと、俺は知らぬ! 南方の兎族の村だと? 知るものか! 視察など、毎日、あっちこっちに出かけておるのだ。女のこともそうだ。一体、何人迎え入れてきたと思うておる! そんなもの、いちいち覚えてなどおられるものか……!」
「……ほう。『覚えがない』とおっしゃるか」
それはまあ、あちらの世界の不埒な政治家どももよく使う手だ。いまさら、なにほどの驚きもない。
だが幸いにもと言うべきか、こちらにはあちらほど細かに明文化された法律もない。人権意識が薄いうえ、人の基本的な権利を守る弁護士に類する職業もない。なんとなれば、支配者たちに都合の悪い結論を下すことを許されている法廷すらもないわけだ。
まあ、それはそれで問題だし、民らにとっては悪弊としか言いようがない。よって今後のこの世界の課題になるとは思うけれども。
ともあれこの場では、利用できるものはすべて利用させていただくまでだ。
「それでは思い出して頂けるまで、あなた様の身柄はこちらで拘束させて頂きましょう。脳にご病気をお持ちの方が斯様に巨大な権力をお持ちのままでは、下々が不安になりましょうほどに」
「なっ……なにを……!?」
俺が軽く目配せをすると、一人こちらに残っていたヒエンがすすっとダーホアンの背後に近づき、その片腕を軽く後ろ手にねじりあげた。
「ひいいッ! なっ、なにをするうっ! あ、いたたたた! 痛いと言うに! やめよっ……貴様、このようなことをしてっ……ひいい!」
「とはいえ、政治的な空白を作るのはまずいでしょうし。しばらくは、あなた様の代理の者を立てましょう。魔力の大きさ、政治的な判断力から言って、ひとまずそちらにいるフェイロンが適任かと。すでに南のルーハン卿からはご賛同をいただいておりますし」
「んむっ……なにい? フェイロンだと?」
腕の痛みに喘ぎながら、ダーホアンが涙の浮かんだ血走った目を庭に向けた。
そこにはこの場で起こっている事態とはまったく無関係と言わんばかりに、涼しげな顔をしたフェイロンが立っている。
ダーホアンがくわっと目を剥いた。
「うぬうっ! どこかで見たことがあると思ったら、貴様、あのクソじじいの腰巾着ではないか! さては貴様ら、はじめから結託しておったのだな? よくもこの俺に、いっぱい食わせてくれたものよ……!」
さも忌々しげに俺とフェイロンを交互に睨みつけ、ダーホアンはまた唾をとび散らかして喚きまくる。が、彼がどんなに足掻こうと、ヒエンの腕はびくともしなかった。
「くそっ! 者ども、何をしておるのだッ! 出合え、出合わぬかっ! 魔王陛下はご乱心ぞ。南西のあのクソじじいと結託し、この北西の地をだまし取らんとやってきたのよ。即刻、兵を出せ! こやつらを一網打尽にするのだっ!」
ざわざわと、周囲の者たちがざわめきだす。
踊り子や女官たち、さらに楽人や文官たちなどは、いつのまにかとっくに逃げ散り、柱の陰やら部屋の外へと避難している。残っているのはダーホアンの護衛を務める武官らばかりだ。
しかし彼らも、この場で魔王ヒュウガにつくべきか、主人であるダーホアンにつくべきなのかを判断しかねる様子だった。さも不安げに互いに目を見かわして「おい、どうする」とばかり、持っている槍を手持ち無沙汰に持ち替えたり、互いに肘でこづきあっているだけだ。
それこそが、このダーホアンの人望のなさの証左だった。
つけ込むべきはこの一点、この一時。
俺たちははじめから、そう計画していたのだから。
適度なところで、ヒエンがぎりりとダーホアンの腕をさらに締め上げた。
「ひぎいいいっ!」
ダーホアンはあっというまにぶよついた体を海老反りにし、聞き苦しい悲鳴をあげた。冷や汗とともに、目といわず鼻や口といわず、大量の液体が噴き出している。
俺は人々のほうに向きなおった。
「下手に反逆する者は、即座にこのダーホアンと同罪と見なす。それでも良ければ掛かってくるがいい。……ただし」
ごく静かな声でそう言って、俺は腰の<青藍>をすらりと抜く。
勇者のときの涼やかな気はそのままに、今は俺の魔王としての特別な<保護魔法>をもまとった刀身は、冴えざえと虹色の光に輝いていた。
その姿は、どこまでも澄みとおって美しい。本来、魔王になった俺などには手に触れることも叶わない気をまとっていながら、この剣はずっと、俺の傍から離れずにいてくれている。
どこからか「おお」と感嘆の吐息が聞こえた。
「いいか、皆の者。心せよ。刃向かうからには容赦はしない。魔王に刃向かうということがどのような結末を迎えることになるものか。この場でその身をもって皆に知らしめる覚悟があるなら、そうしてもらって構わんぞ」
言ってから、俺は意識的に自分の丹田に力をこめ、一気に秘めた「気」を膨張させた。
つまり、気迫で皆をぐっと押しやるようにしたわけだ。
ずずっ、と兵らの足がわずかにあとへ押されていざった。
「な……にを、怯えておるのだっ! 早う、早うこやつらを取り籠めぬかッ! 魔王といえども、これは甚だしい内政干渉じゃ! とんでもない罪を犯しておるはこやつらぞ! この、恩知らずの役立たずどもめらがあああッ!」
ダーホアンが地団太を踏み、真っ赤になって喚き散らす。
と、庭に面する側にいた兵の一人が、ふと外を見て「あっ」と声をあげた。皆が一斉に反応する。
「お、……おお?」
「あれは……!」
兵らがあんぐりと口を開け、呆然とはるか南方の空を見上げた。
もちろん、俺たちは驚かなかった。むしろ、やや遅かったぐらいなものだ。
(やっと来たのか──)
俺はひそかに心中で吐息をつくと、改めて<青藍>を構え直した。
突然、ダーホアンが絶叫した。
「そのようなこと、俺は知らぬ! 南方の兎族の村だと? 知るものか! 視察など、毎日、あっちこっちに出かけておるのだ。女のこともそうだ。一体、何人迎え入れてきたと思うておる! そんなもの、いちいち覚えてなどおられるものか……!」
「……ほう。『覚えがない』とおっしゃるか」
それはまあ、あちらの世界の不埒な政治家どももよく使う手だ。いまさら、なにほどの驚きもない。
だが幸いにもと言うべきか、こちらにはあちらほど細かに明文化された法律もない。人権意識が薄いうえ、人の基本的な権利を守る弁護士に類する職業もない。なんとなれば、支配者たちに都合の悪い結論を下すことを許されている法廷すらもないわけだ。
まあ、それはそれで問題だし、民らにとっては悪弊としか言いようがない。よって今後のこの世界の課題になるとは思うけれども。
ともあれこの場では、利用できるものはすべて利用させていただくまでだ。
「それでは思い出して頂けるまで、あなた様の身柄はこちらで拘束させて頂きましょう。脳にご病気をお持ちの方が斯様に巨大な権力をお持ちのままでは、下々が不安になりましょうほどに」
「なっ……なにを……!?」
俺が軽く目配せをすると、一人こちらに残っていたヒエンがすすっとダーホアンの背後に近づき、その片腕を軽く後ろ手にねじりあげた。
「ひいいッ! なっ、なにをするうっ! あ、いたたたた! 痛いと言うに! やめよっ……貴様、このようなことをしてっ……ひいい!」
「とはいえ、政治的な空白を作るのはまずいでしょうし。しばらくは、あなた様の代理の者を立てましょう。魔力の大きさ、政治的な判断力から言って、ひとまずそちらにいるフェイロンが適任かと。すでに南のルーハン卿からはご賛同をいただいておりますし」
「んむっ……なにい? フェイロンだと?」
腕の痛みに喘ぎながら、ダーホアンが涙の浮かんだ血走った目を庭に向けた。
そこにはこの場で起こっている事態とはまったく無関係と言わんばかりに、涼しげな顔をしたフェイロンが立っている。
ダーホアンがくわっと目を剥いた。
「うぬうっ! どこかで見たことがあると思ったら、貴様、あのクソじじいの腰巾着ではないか! さては貴様ら、はじめから結託しておったのだな? よくもこの俺に、いっぱい食わせてくれたものよ……!」
さも忌々しげに俺とフェイロンを交互に睨みつけ、ダーホアンはまた唾をとび散らかして喚きまくる。が、彼がどんなに足掻こうと、ヒエンの腕はびくともしなかった。
「くそっ! 者ども、何をしておるのだッ! 出合え、出合わぬかっ! 魔王陛下はご乱心ぞ。南西のあのクソじじいと結託し、この北西の地をだまし取らんとやってきたのよ。即刻、兵を出せ! こやつらを一網打尽にするのだっ!」
ざわざわと、周囲の者たちがざわめきだす。
踊り子や女官たち、さらに楽人や文官たちなどは、いつのまにかとっくに逃げ散り、柱の陰やら部屋の外へと避難している。残っているのはダーホアンの護衛を務める武官らばかりだ。
しかし彼らも、この場で魔王ヒュウガにつくべきか、主人であるダーホアンにつくべきなのかを判断しかねる様子だった。さも不安げに互いに目を見かわして「おい、どうする」とばかり、持っている槍を手持ち無沙汰に持ち替えたり、互いに肘でこづきあっているだけだ。
それこそが、このダーホアンの人望のなさの証左だった。
つけ込むべきはこの一点、この一時。
俺たちははじめから、そう計画していたのだから。
適度なところで、ヒエンがぎりりとダーホアンの腕をさらに締め上げた。
「ひぎいいいっ!」
ダーホアンはあっというまにぶよついた体を海老反りにし、聞き苦しい悲鳴をあげた。冷や汗とともに、目といわず鼻や口といわず、大量の液体が噴き出している。
俺は人々のほうに向きなおった。
「下手に反逆する者は、即座にこのダーホアンと同罪と見なす。それでも良ければ掛かってくるがいい。……ただし」
ごく静かな声でそう言って、俺は腰の<青藍>をすらりと抜く。
勇者のときの涼やかな気はそのままに、今は俺の魔王としての特別な<保護魔法>をもまとった刀身は、冴えざえと虹色の光に輝いていた。
その姿は、どこまでも澄みとおって美しい。本来、魔王になった俺などには手に触れることも叶わない気をまとっていながら、この剣はずっと、俺の傍から離れずにいてくれている。
どこからか「おお」と感嘆の吐息が聞こえた。
「いいか、皆の者。心せよ。刃向かうからには容赦はしない。魔王に刃向かうということがどのような結末を迎えることになるものか。この場でその身をもって皆に知らしめる覚悟があるなら、そうしてもらって構わんぞ」
言ってから、俺は意識的に自分の丹田に力をこめ、一気に秘めた「気」を膨張させた。
つまり、気迫で皆をぐっと押しやるようにしたわけだ。
ずずっ、と兵らの足がわずかにあとへ押されていざった。
「な……にを、怯えておるのだっ! 早う、早うこやつらを取り籠めぬかッ! 魔王といえども、これは甚だしい内政干渉じゃ! とんでもない罪を犯しておるはこやつらぞ! この、恩知らずの役立たずどもめらがあああッ!」
ダーホアンが地団太を踏み、真っ赤になって喚き散らす。
と、庭に面する側にいた兵の一人が、ふと外を見て「あっ」と声をあげた。皆が一斉に反応する。
「お、……おお?」
「あれは……!」
兵らがあんぐりと口を開け、呆然とはるか南方の空を見上げた。
もちろん、俺たちは驚かなかった。むしろ、やや遅かったぐらいなものだ。
(やっと来たのか──)
俺はひそかに心中で吐息をつくと、改めて<青藍>を構え直した。
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