うちのダンナはぽっちゃり男子

つづれ しういち

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115 唇イタいとはなんぞや

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 はいこんにちは。
 なんだかんだでまたこちらへは「ぽっちゃり」でしか浮上しなくなるわたくし(笑)。
 なにか思いつくと舞い戻ってくる所存ですので、どうぞよろしくお願いします。

 さてさて。
 なんや4月やいうても朝晩寒いですなあ。
 うちなんか山の上やから、余計に寒い。下界より二度ぐらいは低くなるし。
 こたつなんか、まだ普通にリビングに鎮座したはる。

 そんな季節の変わり目やからかなんなんか、このところわたくし口内炎アフタができておりまして。ちょうど唇の裏側のとこ。歯が当たったり、ちょっと酸っぱいものや刺激のあるものを食べるとめちゃ痛い。
 ほんでここしばらく、なんやいうたら「痛いよう、痛いよう」言うてたんですわ。

 ダンナは新しい職場での仕事が始まりまして、私よりはちょっと遅く家を出ていきますが、相変わらずお弁当を作ってくれてます。ムスメは買って食べたり友達と学食に行ったりで、お弁当はなし。

 その朝も、特になにごともなく、作ってもろたお弁当をもって普通に仕事へ出掛けました。
 お昼休みになってお弁当を開ける。
 口の中が痛いので、食べるのにもめっちゃ時間かかる。情けなさがハンパない。
 ほんで、何の気なしに水筒のお茶を飲みました。
 実はこのお茶もいつも、ダンナが水筒にいれてくれております。まだちょいと寒いので、大体は熱々のお茶です。
 熱かったらまた唇が痛いので、そろそろと用心深く飲みかかる私。

「……ん?」

 なんや違和感があって、わたくし、はたと止まりました。
 はい、熱くないんです。冷たいと言うほどではないのですが、適度にぬるい感じ。

「え……もしかして」

 ピーンとくる私。
 すぐにLI○Eでダンナに確認しました。

「もしかして口内炎痛い痛いいうてたから、気を遣ってくれてたん?」
「でつ」

 サムズアップのスタンプ。

 ひええ! マジかい!
 なにそれ、天才か。

 ようそこまで気ぃ回るなあ。
 もうね、尊敬しかないっすね!
 私もそのぐらい色々気遣いのできる人になりたいもんです。べつに決して悪意はないねんけど、私はなーんや気が回らんやつなもんで。基本、ぼーっとしとるし。

 あ、もちろんお礼は言いましたよ?
「天才!」も言うておきました。

 まあそんなこんなで、口内炎はまだ口の中に鎮座ましましておりますが、心は温かくなったお昼休みでしたとさ。
 むひょひょひょ。
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