うちのダンナはぽっちゃり男子

つづれ しういち

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8 そっくりさんとはなんぞや

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 「え、完結したんとちゃうの」という読者さんの声が聞こえてきそうや。
 舌の根も乾かんうちにすみません。

 そういえば、書き忘れておりました。
 実はダンナ、とある私の身内にそっくりなんです。
 これホンマ。

 わたくし、弟が二人おりますんですが、ダンナはその上のほう(つまり長男ですな)、「弟その1」に、非常に雰囲気が似ております。
 仮に、名前を△とします。

 いや、よう見たら違うんですよ?
 背の高さも違うし、顔も違うし。
 でもな~んや、トータルすると醸し出すもんが非常に似ている。不思議です。

 もちろん、家事能力は雲泥の差(ここ大事)。
 お前はもうちょっと見習え(弟に向かって)。
 ほんま、奥さんに申し訳ないわ。よう離婚されとらへんわ。
 いや、まだわからへんけどね。子供が成人したら気ぃつけや。
 下の弟の奥さんには、もっとずっと申し訳ない。これはまた後ほど。

 ああ、バイク好きなとこは似てますね。
 そのバイクで一回、死に掛かったことがあるのもね。
 男っちゅうのはなんでああ、「輪っか」のついたもんが好きなんやろねえ。


 初めてダンナに会った時は、「なんで△がここにおんねん」と思った。
 やがて非常にヲタくさいお付き合いの果て、なんや結婚することになり、当然、親にも会わせたわけなんですが。
 父も母も、まったく同じやったらしい。

 いわく、
「なんで△がここにおんねん」

 みんな同じことしか言わん。

 一回、△の奥さんのほうのご不幸であちらのご家族のお葬式に一家で参加したときも、面識のないむこうのご家族から、勝手にうちのダンナと弟△こそが実の兄弟やと思われておりました。
 式後の会食の席で、向こうのほうから「えっ?」という声とともに、こちらをうかがう視線を感じたもんです。
 「嘘やろ?」というみたいなもんをめっちゃ感じました。
 なんか「してやったり」という気分になる、私たち夫婦でした。

 実は「弟その2」(仮に▲とでもしときましょうか)は、どっちかっていうとしゅっとしてて、いわゆるイケメン。イケメンのモテ男くんとして、ずうっと若い時代を過ごしてきた野郎です。
 高校時代なんか、クラブの試合なんかで「▲さーん!」って女子の黄色い声を浴びとった男やからね。
 なんか絞め殺したくなりますね。

 いや、なんぼ見た目がイケメン君でも、それと中身がイケメンかどうかは別問題やけどね。はは!
 どんだけ女の恨み買っとるか知らんけども。
 「ろくな死に方せえへんで」と思う、ひどい姉がここにおるで~。
 まあ、もうすでに、昔どんなイケメンやったとしても、今やただのハゲ○ブ(自主規制)やけどね。
 見る影なし。
 あははは。ざまあみろ。

 あ、いかんいかん。
 まーた「ほのぼの日常エッセイ」から逸脱しかかってる。すみません。

 イケメンが全部ダメ男くんやとは言いませんが、確率は高いで~と申し上げたい。
 大体が、「俺はもてるねんから」てチョーシこいとるとこからして、人間として成長する機会を奪われてはりますしねえ。
 世のオネエサンがた、ほんま、ちゃあんと選んで幸せになってね。
 ほんまお願い。
 デブでもハゲでもヲタでもええねん。大事なんはそことちゃうで。
 そんで「出来てもうた」なんか言われる、かわいそうな子を増やさんとってあげてほしいわ、ほんま。

 こっちが悪阻でげえげえやっとる時、赤んかかえてふらふらの時、
「え、俺のゴハンは? まだなん?」
 とか言う男とは結婚したらあかんえ。(だからどこの方言だ)
「え? いいよいいよ。買ってくるから」
 って、一見やさしそうなこと言うて、ぎっとり脂ごてごての弁当やらマ○ドやら、うてくる男もね。

 最悪なんはアレやね、妊娠と育児で大変なころ、ほかの女に走るヤツ
 これ最低。
 まじで離婚レベル。
 こっちは命懸けでてめえの子、生もうとしとるんじゃああ!

 まあ不肖の弟▲は、すでにやらかしておりますがね。あはははは。
 しかも妊娠期と育児期と、別の女でっせ。
 どう思いはります? 奥さん。
 ああもう、ほんっまお嫁さんに申し訳ない……!

 子供ができると、夫婦関係が変わるとは言われますが、中には離婚にまで至るご夫婦もいらっしゃいますよね。
 これがターニングポイントなんとちゃうかなあと思います。

 え? 
 ダンナですか?
 それはもうイソイソと、うどんやらおじややら作ってくれたり、大量のオシメ洗ってくれたり、おなかが大きくて動けない上、腰まで痛めて這うようにしてた私の風呂の面倒まで見たり、ぽっちゃりした体でくるくる働いてくれましたとも!

 それあってこその今の関係なんやろなあと思います。
 感謝しておりますとも。
 もみもみ。

「って、それは感謝のシルシなん!?」

 と、今も隣で涙目ですが。
 うふふふ。

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