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18 「囚人ディリ」
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こんにちは~。
今回もまた胸アツなインド映画のご紹介。
やっぱり「シネ・リーブル神戸」さんのインド映画祭りで拝見したもの。よろしかったらおつきあいくださいませ~。
さてさて。今回はハードアクションスリラー作品「囚人ディリ」。
2019年インド、タミル語作品です。145分。
監督・脚本はローケーシュ・カナガラージ監督。
警察に大量の麻薬を押収された麻薬密売組織。かれらは警察への復讐と麻薬の奪還をもくろんでいました。
何年も前からお互いの組織の中にいわゆるスパイをもぐりこませ、対立してきた両組織。
私はもう、組織にもぐりこんでた警官の人がいつバレて殺されるかと、ずーっとハラハラしながら観ていました。
ある夜、街から遠く離れた警察の保養地で行われた警察のパーティで、密売組織が警官たちにふるまわれた飲み物に毒物を仕込みます。
中毒になって次々と警官たちが倒れていくなか、たまたま飲まなかった特殊部隊の隊長ビジョイだけがどうにか無事でした。
ビジョイはなんとか仲間を救おうとしますが、かれらを治療するには五時間以内に、八十キロ離れた街の病院に運ばなければならないことがわかります。
ビジョイはトラックの運転ができないため、だれかに頼もうと人を探します。そうして近くに停めてあった警察車両の中に、手錠を掛けられている男、ディリを見つけます。
ディリはつい最近刑期を終えたばかりのもと囚人。ですが、なんやしらん、ちょいと態度が悪かったとかなんとかイチャモンつけられる感じでま~た捕まってもーたらしい。そんなこんなで車の中でガッカリしておりました。
彼には、明日までにどうしても行きたいところがあったのです。
それは十年前、ディリが刑務所に入る前に妊娠していた奥さんの子でした。つまりディリの実の娘!
娘は遠くの孤児院に預けられており、明日の朝、自分にお客さんがくると聞かされてたいそう楽しみにしておりました。
この子のお母さんであるディリの奥さんは、彼女が小さいころに亡くなっているのです。
「なんで俺がそんなの手伝わなきゃならないんだ」とディリ。「俺には行かなきゃならないところがあるんだよ!」
「手伝ってくれたら罪を軽くしてやる。いいから協力しろ。その後はすぐ解放してやるから」
とかなんとかいう隊長とのやりとりのあと、ディリはしぶしぶ、中毒の警察官たちをわんさか乗せたトラックのハンドルを握ります。
なおこのトラック、実はこのパーティのケータリングのために呼ばれたお店のものでした。
「オレのトラックだぜ? なんで持っていくんだよ! 壊したりしてみろ、オヤジ(おふくろ、だったかもしんない・笑)にめっちゃ怒られるう!」と、気弱なお店の青年は大騒ぎ。結局、怖がりつつもついてきちゃう。
この子がわーわー泣き言を並べまくりつつも明るくて可愛い(笑)。ひと晩の物語なのでほぼ全編夜のシーンばかりなんですが、彼がいるだけでなんか明るくなる貴重なキャラ。
もちろん麻薬組織はかれらを放っておいちゃくれません。必死で群れをなして追いかけてくる! 捕まったら命がないのは確実です。とにかく猛スピードで必死で逃げつつ、三人とも必要に応じて戦わざるをえなくなります。
ところが。
フタを開けてみたら、このディリがもうとんっっでもなく強かった!
前述した「ランガスタラム」でチャランさんも着ていましたが、インドの男性の装束ドーティ(一枚布で、ズボンの上から腰に巻く感じのもの)をからげてまあ暴れる暴れる!
麻薬組織の連中も「あれはなんだ」「めちゃくちゃ強いぞ」とびっくり。
さて一方、麻薬を押収した街の警察署でも騒動が起こっていました。
捕らえられている組織の仲間と麻薬を奪い返そうと、組織の連中が群れをなして襲い掛かってきたのです。
もともといた警官たちは、潜入捜査官からの情報をビジョイから伝えられ、襲撃されることを恐れてなんと逃げ散ってしまいます。残されたのは、今日配属されたばかりの初老の警官ナポレオンと、たまたま来ていた大学生の男女数名だけ。
かれらもまたこの警察署にたてこもり、力と知恵をしぼって必死に敵を撃退しようと奮闘します。
たった一夜の凄まじいカーチェイスと戦闘、そしてアクション。どこにもダレている瞬間はない。
ちょっとゆったりしているシーンはというと、ディリが携帯を借りて孤児院に連絡し、今の娘の写真を送ってもらって涙するとことか、山の中を逃げ回ってて電波が悪すぎるので、小高い丘のてっぺんに立って天に向かって携帯をかざしてるとことか……あと、信心深いディリが神に祈るための不思議な儀式をおこなってるとことか、かな?
ディリパパはいざとなれば野獣のように戦いまくるタフな男ですが、こと娘のことになると急に優しくせつないイメージになります。
「自分のことなんてどうでもいいから、この作戦が成功したら娘のためにあれとこれとそれと、それからあれもやってやってくれ」と、ビジョイに頼んだりするんですが、もう胸アツ。
まだ会ったことのない娘でも、ディリパパの愛はとっても深いのだ!
こんな感じで何度もみんなして死にそうになるんですが「絶対に絶対に助かって~!」と手に汗を握っちゃう。
インド映画ではよくある歌やダンスはいっさいなく、ひたすらにハードモード。
なんならヒロインすらおりませぬ(笑)。
でもめちゃめちゃお勧めですぞ!
では本日はここまで~。
ドスティ!
今回もまた胸アツなインド映画のご紹介。
やっぱり「シネ・リーブル神戸」さんのインド映画祭りで拝見したもの。よろしかったらおつきあいくださいませ~。
さてさて。今回はハードアクションスリラー作品「囚人ディリ」。
2019年インド、タミル語作品です。145分。
監督・脚本はローケーシュ・カナガラージ監督。
警察に大量の麻薬を押収された麻薬密売組織。かれらは警察への復讐と麻薬の奪還をもくろんでいました。
何年も前からお互いの組織の中にいわゆるスパイをもぐりこませ、対立してきた両組織。
私はもう、組織にもぐりこんでた警官の人がいつバレて殺されるかと、ずーっとハラハラしながら観ていました。
ある夜、街から遠く離れた警察の保養地で行われた警察のパーティで、密売組織が警官たちにふるまわれた飲み物に毒物を仕込みます。
中毒になって次々と警官たちが倒れていくなか、たまたま飲まなかった特殊部隊の隊長ビジョイだけがどうにか無事でした。
ビジョイはなんとか仲間を救おうとしますが、かれらを治療するには五時間以内に、八十キロ離れた街の病院に運ばなければならないことがわかります。
ビジョイはトラックの運転ができないため、だれかに頼もうと人を探します。そうして近くに停めてあった警察車両の中に、手錠を掛けられている男、ディリを見つけます。
ディリはつい最近刑期を終えたばかりのもと囚人。ですが、なんやしらん、ちょいと態度が悪かったとかなんとかイチャモンつけられる感じでま~た捕まってもーたらしい。そんなこんなで車の中でガッカリしておりました。
彼には、明日までにどうしても行きたいところがあったのです。
それは十年前、ディリが刑務所に入る前に妊娠していた奥さんの子でした。つまりディリの実の娘!
娘は遠くの孤児院に預けられており、明日の朝、自分にお客さんがくると聞かされてたいそう楽しみにしておりました。
この子のお母さんであるディリの奥さんは、彼女が小さいころに亡くなっているのです。
「なんで俺がそんなの手伝わなきゃならないんだ」とディリ。「俺には行かなきゃならないところがあるんだよ!」
「手伝ってくれたら罪を軽くしてやる。いいから協力しろ。その後はすぐ解放してやるから」
とかなんとかいう隊長とのやりとりのあと、ディリはしぶしぶ、中毒の警察官たちをわんさか乗せたトラックのハンドルを握ります。
なおこのトラック、実はこのパーティのケータリングのために呼ばれたお店のものでした。
「オレのトラックだぜ? なんで持っていくんだよ! 壊したりしてみろ、オヤジ(おふくろ、だったかもしんない・笑)にめっちゃ怒られるう!」と、気弱なお店の青年は大騒ぎ。結局、怖がりつつもついてきちゃう。
この子がわーわー泣き言を並べまくりつつも明るくて可愛い(笑)。ひと晩の物語なのでほぼ全編夜のシーンばかりなんですが、彼がいるだけでなんか明るくなる貴重なキャラ。
もちろん麻薬組織はかれらを放っておいちゃくれません。必死で群れをなして追いかけてくる! 捕まったら命がないのは確実です。とにかく猛スピードで必死で逃げつつ、三人とも必要に応じて戦わざるをえなくなります。
ところが。
フタを開けてみたら、このディリがもうとんっっでもなく強かった!
前述した「ランガスタラム」でチャランさんも着ていましたが、インドの男性の装束ドーティ(一枚布で、ズボンの上から腰に巻く感じのもの)をからげてまあ暴れる暴れる!
麻薬組織の連中も「あれはなんだ」「めちゃくちゃ強いぞ」とびっくり。
さて一方、麻薬を押収した街の警察署でも騒動が起こっていました。
捕らえられている組織の仲間と麻薬を奪い返そうと、組織の連中が群れをなして襲い掛かってきたのです。
もともといた警官たちは、潜入捜査官からの情報をビジョイから伝えられ、襲撃されることを恐れてなんと逃げ散ってしまいます。残されたのは、今日配属されたばかりの初老の警官ナポレオンと、たまたま来ていた大学生の男女数名だけ。
かれらもまたこの警察署にたてこもり、力と知恵をしぼって必死に敵を撃退しようと奮闘します。
たった一夜の凄まじいカーチェイスと戦闘、そしてアクション。どこにもダレている瞬間はない。
ちょっとゆったりしているシーンはというと、ディリが携帯を借りて孤児院に連絡し、今の娘の写真を送ってもらって涙するとことか、山の中を逃げ回ってて電波が悪すぎるので、小高い丘のてっぺんに立って天に向かって携帯をかざしてるとことか……あと、信心深いディリが神に祈るための不思議な儀式をおこなってるとことか、かな?
ディリパパはいざとなれば野獣のように戦いまくるタフな男ですが、こと娘のことになると急に優しくせつないイメージになります。
「自分のことなんてどうでもいいから、この作戦が成功したら娘のためにあれとこれとそれと、それからあれもやってやってくれ」と、ビジョイに頼んだりするんですが、もう胸アツ。
まだ会ったことのない娘でも、ディリパパの愛はとっても深いのだ!
こんな感じで何度もみんなして死にそうになるんですが「絶対に絶対に助かって~!」と手に汗を握っちゃう。
インド映画ではよくある歌やダンスはいっさいなく、ひたすらにハードモード。
なんならヒロインすらおりませぬ(笑)。
でもめちゃめちゃお勧めですぞ!
では本日はここまで~。
ドスティ!
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