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Secret15. チッカー語講座(リスニング)
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●登場人物
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。悪の秘密結社ダーク・ライト首領でもある。お店の地下には巨大な秘密基地があって...
= マテラス・ダークライト:秘密結社ダーク・ライトの首領。
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店のバイト。チッカーとのコミュニケーションの為、「チッカー語講座」を受けることになった。波乱の予感が...
= ヴィオレ:秘密結社ダーク・ライトの一員。
・チッカー:全身黒づくめのモブ戦闘員。A, B, Cと番号で呼ばれており、無個性だと思われていたが、ひかるには違いが分かるらしい。
●前回のお話
私、紫野菫。気軽に「すみれ」って呼んでね。
魔法少女専門グッズ店でバイトをしてるんだけど、実はそこは悪の秘密結社ダーク・ライトの本拠地だったの。
私もなんだかんだでダーク・ライトに所属することになったんだけど...
そこの戦闘員・チッカーとのコミュニケーションが必要な事態が発生しちゃって、「チッカー語」の研修をうけることになったのよ。
今日はその初日!キンチョーする~~~!
「私、頑張る!」
すみれはそういうと、「チッカー語講座」の部屋のパネルに手を当て、魔力を流す。
ドアが自動的に開かれる。
緊張しながら中に入ると、多くのチッカーたちが「チィー」「チィー」わめいていた。
「みなさん、頑張っているようですわね」
ひかるが部屋に入ると、チッカーたちが一斉に敬礼する。
「「「「「チィー!」」」」」
「あっ、いいわよ。私のことは気にしないで。それと新しい研修生のすみれさん。皆さん仲良くしてあげてね!」
「「「「「チィー!」」」」」
チッカーたちが興味深そうに寄ってくる。すみれは戸惑っているようだ。
「あら、すみれも何か言ってあげなさいな」
「チィー!チッ、チィー!...なんちゃって」
すみれは軽くボケる...すると
「チィー!」「チチィー!」「チッ、チィー!」「チィー!」
チッカーたちが大喜びだ。楽しそうに「チィー!」「チィー!」叫んでいるものもいる。
「えっ...」
すみれが戸惑っていると、ひかるが驚いたように声をかけてきた。
「まあ、いきなりチッカー語を話すなんて、すみれ、すごいじゃない!初めてじゃないかしら、こんなこと」
「私、何て言ったの?」
「えっ、『私、すみれ!すみすみって呼んでね!キャピルン♡』でしょ!...すみれがそんなキャラだったなんてビックリしたわ!」
「ウソでしょ...だいたい『キャピルン』なんてどう表現するのよ!おかしいわ!」
すみれは顔面蒼白だ。
「まあ、すみれったら、とぼけちゃって♡ あの子なんかさっきから『すみすみ~!』って叫んでるわよ♡」
片目を閉じ、親指を立てるひかる。
「やだ~~~!私、帰る~~~!」
こうして、すみれの研修は大好評のうちに始まるのであった。
「まずはリスニングから始めましょうか」
ひかるが講座を開始する。
「えっ?普通は単語とか、文法とか座学からやるんじゃないの?」
すみれが言うと、
「それがそうもいかないのですわ」
ひかるが答える。
「チッカー語は同じ発音でも状況によって意味が異なります。また、同じ音の並びでも、これまた状況によって意味が異なるので、法則性がないのですわ」
「それじゃ、どうやって意味を伝えるのよ」
すみれが問い直すと、
「なんとなく?」
ひかるはあたかも何の問題もないかのように答える。
「それじゃテレパシーじゃない!言語の体裁、なしてないわよ!」
「そうでもないのです。頭で考えるのではなく心で感じれば、明確に意味を聞き取ることが出来ます」
「何の宗教?それは!」
「まあ、とにかく習うより慣れろですわ。早速参りましょう!...チッカーS!!」
「チィー!!」
一人のチッカーが二人の元へやってくる。
「何か、すみれに向かって話しなさい!」
「何、そのテキトーなやり方は...」
すみれは今後が恐ろしく心配だったが、とりあえず、やってみることにした。
するとチッカーSと呼ばれたチッカーは、すみれを見たあと、ふと思いついたように、
「チィ、チィチィー!」
と言った。
「あら、チッカーSったら。でも、基本ではあるわね」
ひかるがちょっと笑った気がした。
(こんなの分かるわけないでしょ~。もう、何でもいいわ)
「『おはようございます』かしら?」
すみれは答える。
「う~~ん、意味はだいたいあってるんだけど...正解は『おはよう。キャピルン。いい天気』よ」
「真似すな!!」
すみれはチッカーに鋭い視線を向けた。
「チィ」
チッカーはひかるの後に隠れる。
「チィ、チィ、チィ」
チッカーは申し訳なさそうに何かを話している。
「ごめんなさい。この子も悪気があったわけではないんですの。すみれの第一声があまりにも衝撃的だったので、つい真似したくなったそうですわ。許してあげて」
「そうよね。ちょっとピリピリしてたかも...ごめんなさい、チッカーS。続けて」
(くっ、確かに衝撃的だったわ。特に私にとってはね...)
すみれは黒歴史に新たな一ページを刻んだ事を自覚していた。
「チィー、チッ、チチィー、チッ、チィー!」
「ふふ、チッカーSったら...本当に好きなのね。すみれ、怒らないであげてね!」
(こいつ、あくまで私をいじる気ね!)
「まあ、いいわ。答えてあげる...『すみすみ♪ワクワク♪すみれんれん♪』よ!」
「ああ、惜しいわ。正解は『すみすみ♪ワクワク♪すみるんるん♪キャピ!』よ」
「くっ、負けた...」
すみれは自分よりかわいいフレーズを作ったチッカーSに敗北感を感じていた。
「次こそ!いらっしゃい!チッカーS!」
すみれはチッカーSに挑戦的な視線を向ける。
もはや、当初の目的は失われていたが、すみれは異常にやる気にあふれていた。
「まあ、すみれ、やる気ね!私もうれしいわ!さあ、続けましょう!」
「チィーチチィー、チッチィー、チッチッチッ、チィーチィー、チッチチィー、チチチィーチィー!」
「ええっ!!それはすみれにはまだ無理じゃないかしら?一応、聞いてみるけど、分かるかしら?」
(来たわね!私のできる最高の詩!届けてあげるわ!)
「『ステキな、ミライに、スキップ、ミンナで、すみすみ心はキャピルンルン』でどうだっっっ!!」
「「「「「チィー!!」」」」」
いつの間にか出来ていたチカごみ(※チッカーたちの人ごみ)から歓声が湧き上がる。
次いで、ひかるが満面の笑みで拍手を送る。
「すばらしいですわ!完璧です。この難しい文を完璧に聞き取るとは...リスニング合格ですわ!」
「チィー!」
チッカーSも惜しみない拍手を送っている。
しかしすみれの流す涙はうれし泣きでは無かった。
「なんで思いつくのよ~~~!」
すみれは自分が描いた最高にかわいい詩が既に発表済みだったことにショックを隠せないのであった。
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。悪の秘密結社ダーク・ライト首領でもある。お店の地下には巨大な秘密基地があって...
= マテラス・ダークライト:秘密結社ダーク・ライトの首領。
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店のバイト。チッカーとのコミュニケーションの為、「チッカー語講座」を受けることになった。波乱の予感が...
= ヴィオレ:秘密結社ダーク・ライトの一員。
・チッカー:全身黒づくめのモブ戦闘員。A, B, Cと番号で呼ばれており、無個性だと思われていたが、ひかるには違いが分かるらしい。
●前回のお話
私、紫野菫。気軽に「すみれ」って呼んでね。
魔法少女専門グッズ店でバイトをしてるんだけど、実はそこは悪の秘密結社ダーク・ライトの本拠地だったの。
私もなんだかんだでダーク・ライトに所属することになったんだけど...
そこの戦闘員・チッカーとのコミュニケーションが必要な事態が発生しちゃって、「チッカー語」の研修をうけることになったのよ。
今日はその初日!キンチョーする~~~!
「私、頑張る!」
すみれはそういうと、「チッカー語講座」の部屋のパネルに手を当て、魔力を流す。
ドアが自動的に開かれる。
緊張しながら中に入ると、多くのチッカーたちが「チィー」「チィー」わめいていた。
「みなさん、頑張っているようですわね」
ひかるが部屋に入ると、チッカーたちが一斉に敬礼する。
「「「「「チィー!」」」」」
「あっ、いいわよ。私のことは気にしないで。それと新しい研修生のすみれさん。皆さん仲良くしてあげてね!」
「「「「「チィー!」」」」」
チッカーたちが興味深そうに寄ってくる。すみれは戸惑っているようだ。
「あら、すみれも何か言ってあげなさいな」
「チィー!チッ、チィー!...なんちゃって」
すみれは軽くボケる...すると
「チィー!」「チチィー!」「チッ、チィー!」「チィー!」
チッカーたちが大喜びだ。楽しそうに「チィー!」「チィー!」叫んでいるものもいる。
「えっ...」
すみれが戸惑っていると、ひかるが驚いたように声をかけてきた。
「まあ、いきなりチッカー語を話すなんて、すみれ、すごいじゃない!初めてじゃないかしら、こんなこと」
「私、何て言ったの?」
「えっ、『私、すみれ!すみすみって呼んでね!キャピルン♡』でしょ!...すみれがそんなキャラだったなんてビックリしたわ!」
「ウソでしょ...だいたい『キャピルン』なんてどう表現するのよ!おかしいわ!」
すみれは顔面蒼白だ。
「まあ、すみれったら、とぼけちゃって♡ あの子なんかさっきから『すみすみ~!』って叫んでるわよ♡」
片目を閉じ、親指を立てるひかる。
「やだ~~~!私、帰る~~~!」
こうして、すみれの研修は大好評のうちに始まるのであった。
「まずはリスニングから始めましょうか」
ひかるが講座を開始する。
「えっ?普通は単語とか、文法とか座学からやるんじゃないの?」
すみれが言うと、
「それがそうもいかないのですわ」
ひかるが答える。
「チッカー語は同じ発音でも状況によって意味が異なります。また、同じ音の並びでも、これまた状況によって意味が異なるので、法則性がないのですわ」
「それじゃ、どうやって意味を伝えるのよ」
すみれが問い直すと、
「なんとなく?」
ひかるはあたかも何の問題もないかのように答える。
「それじゃテレパシーじゃない!言語の体裁、なしてないわよ!」
「そうでもないのです。頭で考えるのではなく心で感じれば、明確に意味を聞き取ることが出来ます」
「何の宗教?それは!」
「まあ、とにかく習うより慣れろですわ。早速参りましょう!...チッカーS!!」
「チィー!!」
一人のチッカーが二人の元へやってくる。
「何か、すみれに向かって話しなさい!」
「何、そのテキトーなやり方は...」
すみれは今後が恐ろしく心配だったが、とりあえず、やってみることにした。
するとチッカーSと呼ばれたチッカーは、すみれを見たあと、ふと思いついたように、
「チィ、チィチィー!」
と言った。
「あら、チッカーSったら。でも、基本ではあるわね」
ひかるがちょっと笑った気がした。
(こんなの分かるわけないでしょ~。もう、何でもいいわ)
「『おはようございます』かしら?」
すみれは答える。
「う~~ん、意味はだいたいあってるんだけど...正解は『おはよう。キャピルン。いい天気』よ」
「真似すな!!」
すみれはチッカーに鋭い視線を向けた。
「チィ」
チッカーはひかるの後に隠れる。
「チィ、チィ、チィ」
チッカーは申し訳なさそうに何かを話している。
「ごめんなさい。この子も悪気があったわけではないんですの。すみれの第一声があまりにも衝撃的だったので、つい真似したくなったそうですわ。許してあげて」
「そうよね。ちょっとピリピリしてたかも...ごめんなさい、チッカーS。続けて」
(くっ、確かに衝撃的だったわ。特に私にとってはね...)
すみれは黒歴史に新たな一ページを刻んだ事を自覚していた。
「チィー、チッ、チチィー、チッ、チィー!」
「ふふ、チッカーSったら...本当に好きなのね。すみれ、怒らないであげてね!」
(こいつ、あくまで私をいじる気ね!)
「まあ、いいわ。答えてあげる...『すみすみ♪ワクワク♪すみれんれん♪』よ!」
「ああ、惜しいわ。正解は『すみすみ♪ワクワク♪すみるんるん♪キャピ!』よ」
「くっ、負けた...」
すみれは自分よりかわいいフレーズを作ったチッカーSに敗北感を感じていた。
「次こそ!いらっしゃい!チッカーS!」
すみれはチッカーSに挑戦的な視線を向ける。
もはや、当初の目的は失われていたが、すみれは異常にやる気にあふれていた。
「まあ、すみれ、やる気ね!私もうれしいわ!さあ、続けましょう!」
「チィーチチィー、チッチィー、チッチッチッ、チィーチィー、チッチチィー、チチチィーチィー!」
「ええっ!!それはすみれにはまだ無理じゃないかしら?一応、聞いてみるけど、分かるかしら?」
(来たわね!私のできる最高の詩!届けてあげるわ!)
「『ステキな、ミライに、スキップ、ミンナで、すみすみ心はキャピルンルン』でどうだっっっ!!」
「「「「「チィー!!」」」」」
いつの間にか出来ていたチカごみ(※チッカーたちの人ごみ)から歓声が湧き上がる。
次いで、ひかるが満面の笑みで拍手を送る。
「すばらしいですわ!完璧です。この難しい文を完璧に聞き取るとは...リスニング合格ですわ!」
「チィー!」
チッカーSも惜しみない拍手を送っている。
しかしすみれの流す涙はうれし泣きでは無かった。
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