上 下
44 / 55

Panic 44. さよなら、女の人だけの国

しおりを挟む
「お、お待たせ...」
マコリンとポワンがソラたちのもとへと帰ってくる。
二人はポッと頬を染め、恥ずかしそうだ。
「どうだった?!」
そんな二人に、興味津々といった顔で、問いかけてくるユキ。
「そ、そうね!目的は達せられなかったけど...」
(結局、子供の作り方は分からなかったしね...)
マコリンは一瞬、微妙な顔をするが、
「まあ...良かったといえば...良かったかも...」
マコリンの顔が赤くなっていく。ポワンも、
「とっても楽しかったよ!!マコリンの下着もあそこも、自分でしてるのも最高だった!!」
思い出すように目をつむると、陶酔の色を浮かべている。
「そ、そうだよね!あんなことするなんて...私もビックリしちゃった!」
ユキの顔が赤く染まった。
(そういえば、ユキたちが戻ってきた時、下着とあそこのにおいの話をしてた...そういう意味だったのね!)
今になって、あの時の会話の意味に気づくマコリン。
「ユ、ユキたちは最後までしたの?」
マコリンが気になっていることを聞く。
「まさか!!...さすがに学生で妊娠はまずいし...」
ユキの頬が染まる。
「マコリンたちもしてないだろう?」
当然のように、そう口にするソラに、
「も、も、もちろん!!」
マコリンは、動揺しながらも、なんとか平静を保って、ウソをつく。
(ま、まさか、その場の雰囲気で、後先考えずにやっちゃったとは...)
そんなことを考えていると、
「えぇぇ~~~~~!!二人ともしたじゃない!!ウソは良くないよ!!」
ポワンが余計なことを話す。
「ポ、ポワン!!」
マコリンは慌ててポワンの口をふさぐが、
<ジ~~~~~~!!>
ソラとユキの視線が痛い。
「こ、こ、これは決して気持ちが高ぶって、先のことを考えるのを放棄したわけじゃなくて...『ポワンとなら』って思ったから...」
マコリンが言い訳をしていると、
「うん!ポワンもだよ!...マコリンは『結婚してから』って言うけど、ポワンは今すぐでも全然、構わないよ!」
ポワンはうれしそうに、そんなことを口にしている。
「まあ、二人は深い関係のようだから、もしやとは思ってたけど...」
「ポワンは覚悟を決めてるみたいだからいいけど、マコリンは...ねぇ~~~?」
ソラとユキにそう言われてしまった。
「うう...」
(私って意志が弱いのかしら?)
ちょっと反省しているマコリン。そんなマコリンに、

「...で、どうだったの?」
ユキが結果を聞いてくる。
「あのね!ポワンたちはこの方法じゃ...うぐっ!」
また、余計なことを話そうとしているポワンの口をふさぎ、マコリンは答える。
「二人ともできなかったみたい!」
「そう!『良かった』...と言うべきなのかな?」
ユキが微妙な顔をしていると、
「ぷはぁぁ~~~~~!!マコリン!!またポワンを殺す気?!...それに全然良くないよ!!ポワンはマコリンの子供が欲しかったのに...」
マコリンの手からなんとか逃れたポワンが、悲しそうにうつむく。
「そ、そうね!『良く』は...ないわね!」
マコリンも口にした言葉に、
「そ、そう...まあ、うちでも学生のママさんはいるから...」
ユキの顔がこわばった。
「そ、そういう意味じゃなくて...ってなんて言えばいいの~~~~!!」
マコリンが一人、叫んでいると、
「まあ、そこらへんは微妙なところだな!まあ、いいじゃないか!欲しければまた、二人ですれば!」
ソラがいい具合に話をまとめてくれる。それに対し、
「それじゃダメなのよ!...でも、いずれは二人の子供を作るつもりよ!」
「うん!絶対、ポワンはマコリンの赤ちゃんを産むんだ!!」
マコリンとポワンがそんな返事をすると、
「ははは!やっぱり、卒業してからかな!」
「私たちと一緒だね!」
ソラとユキが勝手に解釈してくれた。
「そ、そうなの!それまでにしなきゃいけないこともあるしね!」
(とりあえず、私たちでも子供を作れる方法を探さなきゃ!!)
マコリンがそう言うと、
「そ、そうだね!卒業して結婚するまでに...」
(も、もっとエッチなことをたくさん覚えて、マコリンに喜んでもらうんだ!!)
ポワンも同意しているようだった。すると、
「まあ、気負わずにコツコツやればいいさ!...っともうこんな時間か...僕らは行かないと...」
ソラがスマホを見て席を立つ。
「え~~~~!!もっとマコリンたちとお話したかったな!...また会えるといいね!」
続いて、ユキも立ち上がる。
「じゃあね!」
「バイバ~~~~~イ!!」
マコリンとポワンは手を振って、二人を見送ったのだった。


「さあ、私たちも帰りましょうか!」
「うん!」
マコリンとポワンも会場を出たが、
「...どうやってここまで来たんだっけ...」
「ポワン、知らない!」
二人はゲートまでたどり着くのに、非常に苦労したのだった。

そして、やっとゲートを見つけた時、ポワンがふと口にした。
「あっ!一回、ゲートを閉じて、もう一回、開けば良かったんじゃ...」
「もっと早く言いなさいよ~~~~!!」
そんなやり取りをしながらマコリンの部屋に戻ってきた二人。


「あ~~~~、疲れた!お風呂に入ろ!」
そう言って、歩きだすマコリン。
「・・・」
そんなマコリンの手をポワンがつかむ。
「どうしたの?ポワン?」
マコリンが首を傾げていると、
「その...今日の復習...しなくていいの?」
ポワンが真っ赤な顔で、声を絞り出す。
「で、でも、この方法じゃ赤ちゃんは...」
マコリンも負けないくらい頬を染めるが、
「今日...楽しかったな!...マコリンは...またしたくない?」
ポワンがそんなふうに尋ねてくる。
「わ、私は...」
口ごもるマコリン。
「...なら、いい...」
振り返ったポワンの後ろで、ゴソゴソ音が聞こえる。
(なんだろう?)
ポワンが振り向こうとした時、
<パサッ!>
頭に何かが降ってきた。
(まさか!!)
ポワンがそれを手に取ると、
「マ、マコリン!!」
思わず、声を上げてしまう。
それはシミのついた白い布だった。
「別にイヤだって言ってないでしょ!!...ポワンも...」
マコリンは耳まで真っ赤にしながら、スカートの裾を押さえていた。
「うん!!」
笑顔になったポワンがスカートの中に手を入れる。そして...

「あん!ポワンの下着、すごい!!あの時よりずっとにおいが...それに大きなシミ...」
「マコリンのだって!!ポワン、このにおいだけでいっちゃうかも!!」
夢中で下着のにおいを嗅ぎ合う二人。しばらくそうしていると、
「ポワン、マコリンのブラのにおいも嗅ぎたい!!」
ポワンがそんなことをお願いしてくる。
「えっ?!でも、今日、いっぱい汗かいたし、きっとすごいことに...」
マコリンが頬を染めているが、
「お願い!!ポワンのも嗅がせてあげるから!!」
ポワンはそう言うと、ブラウスを脱ぎ去り、ブラジャーを外す。
「ポワン...」
差し出されたブラジャーを見て、マコリンは、
「...いいよ!二人で恥ずかしいにおい、嗅ぎ合お!!」
ブラウスのボタンに手をかけるのだった。

「ああん!マコリンのこっちの下着のにおいも素敵!!今度から両方...」
ポワンは喜んでにおいを嗅いでいるが、
「んん...ポワンの、ちょっとキツい...」
マコリンが眉を寄せているのを見ると、
「ゴ、ゴ、ゴメン!!」
慌ててブラジャーを取り返そうとする。しかし、
「ふふふ!でもそれがとっても刺激的!!」
マコリンはにっこり笑うと、再び、ブラジャーの中に顔を突っ込んだ。
「マコリン!...いいの?ポワンのイヤなにおいで...」
ポワンは心配そうだが、
「全然、イヤじゃないわよ!...こっちも!...こっちも!!」
マコリンは交互に二つの下着のにおいを嗅ぎだす。
「うん!!」
笑顔になったポワンも、マコリンの下着に目を移す。
「ああん!マコリンの最高!!」
二人は新たなプレイに目覚めたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

憧れの先輩とイケナイ状況に!?

暗黒神ゼブラ
恋愛
今日私は憧れの先輩とご飯を食べに行くことになっちゃった!?

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

バスト・バースト!

世々良木夜風
ファンタジー
オトメ・アイリンは可愛いものが大好きな女の子! 毎日、おしゃれには気を使っています。 しかし、もうすぐ16になるのに、女の子必須のあのアイテムを持っていないのです。 なんで、買ってくれないの~~~! その理由を知り、意気消沈したオトメ。 しかし、伝説の街・オーパイに行けばその問題が解決することを知ります。 しかし、オーパイはどこにあるかも分からず、長い旅路の果てにようやくたどり着ける場所。 そこでオトメは冒険者になって、オーパイを目指すことにしますが... その過程でも問題は山積み。 果たして、オトメは旅に出ることができるのか? 仮に旅に出れたとして、まともな冒険者生活を送れるのか? マイペースキャラからいじられキャラに変貌していくオトメの受難劇。 是非、ご覧ください! 〇小説家になろう様にも掲載しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...