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Panic 14. おかしなマコリン
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「はぁ...はぁ...やっと終わった...」
走り終えたマコリンが、地面に倒れ込んでいると、
「遅いよ!ポワン、待ちくたびれちゃった!」
疲れた様子も見せずに、ポワンがやってきて言った。
そんなポワンを首だけを動かして、見上げたマコリンだったが、不思議そうな顔をする。
「あの...どちらさまでしたでしょうか?」
「えっ?!」
意味も分からず、呆然としてしまうポワン。
マコリンもポカンとした顔をして、黙り込んでいる。
「もしかしてマコリン、まだ怒ってるの?ホントに悪かったから!」
ポワンが泣きそうな顔で謝ると、
「お、怒ってなんかいません!!そんな顔しないでください!!」
マコリンは慌てだした。
「どうしたの?そんなのマコリンらしくないよ!」
ポワンはそう言うが、
「ご、ごめんなさい!!気を悪くしたのなら謝ります!だから許してください!」
マコリンは土下座をして、ひたすら謝っている。
「な、何を...」
ポワンが困っていると、
「はぁ...はぁ...さすがお二人ともお速いですわね!わたくしも運動は得意なのですが...」
細雪がやってきて、声をかけてきた。
するとマコリンは真っ青な顔になって、
「ご、ご、ごめんなさい!!私、いい成績をとらないとダメなので必死なんです!別に勝ったとか思ってませんから!!」
細雪に向けて、ペコペコ頭を下げて謝りだした。
「どうしましたの?マコリン...」
「さあ?」
細雪とポワンは、妙に腰の低いマコリンに、首をひねるしかないのだった。
☆彡彡彡
「じゃあ、戻ろっか!」
体育の時間が終わると、そう言ってポワンがマコリンを誘うが、
「な、なんで私なんかと親しくしてくれるんですか?そんなことすると周りのみんなが...」
マコリンは心配そうに辺りを気にしている。
「もう!まだその遊びしてるの?早く行こ!その...早く着替えたいし...」
ポワンは呆れた様子だったが、一転、顔を赤らめて、更に急かすと、
「そ、そうですね!もたもたしてたら、皆さんの邪魔になりますし...」
マコリンも同意し、校舎内へと歩きだした。
「こっちだよ!」
教室へ戻ろうとするマコリンの腕をとると、ポワンは小部屋へと引っ張っていく。
「えっ?でも...」
戸惑いつつも、マコリン専用の小部屋にたどり着くと、
「ここって!!」
マコリンは目も飛び出さんばかりに驚いていた。
「大丈夫!鍵はポワンが持ってるから!」
そう言うと、ポワンは鍵を開け、先に入っていく。
立ち尽くしているマコリンに、ポワンの声がかけられる。
「早く~~~~!」
「は、はい!」
マコリンは急かされるように、部屋に続いた。
「あの...ポワン様は特別待遇で?」
マコリンが及び腰で、ポワンから距離をとると、
「あっ!ポワン、もしかして汗臭い?」
ポワンが恥ずかしそうな顔をする。
「そ、そんなこと!!...とっても...その...素敵なにおいだと思います!!」
マコリンが慌てて答えると、
「良かった!」
笑顔になったポワンが体操服を脱ぎだす。
モワッと汗のにおいが辺りに漂う。
(いけない!イヤな顔をしては!)
マコリンは平静を保ちつつ、自らも体操服を脱ぐ。
<モワッ!>
同じく、汗のにおいが広がった。
「ご、ご、ごめんなさい!!」
マコリンは真っ赤になって謝るが、
「謝ることないよ!マコリンの汗だもん!...もっと嗅がせて!!」
ポワンがマコリンに近づくと、鼻を動かしている。
(やだ!)
真っ赤になるマコリンだったが、
「あれ?」
ポワンが何かに気づく。
「な、な、なんですか?...やはりにおいが...」
マコリンが焦っていると、
「その下着、どうしたの?」
ポワンがマコリンの下着を見て、戸惑っていた。
「ご、ごめんなさい!私、下着を買う余裕もなくて...」
マコリンの下着は白一色の飾りのないもの。
また、あちこち、ほつれていた。
「そうじゃなくて!!...朝と違う!ちょっと脱いでみて!」
ポワンがマコリンの下着に手をかける。
「ま、待ってください!!ポワン様!!」
マコリンが真っ赤になって止めようとするが、
「ちょっとだけだから!...ダメ?」
上目でお願いしてくるポワンに、
(可愛い!!)
そう思ってしまったマコリンは、下着を押さえる手が緩んでしまう。
「隙あり!!」
その瞬間を逃さず、ポワンはマコリンの下着を下ろしきってしまった。
「キャ~~~~!!」
悲鳴を上げ、そこを隠すマコリン。
「今日はそっちは見ないよ!」
そう言ったポワンは、下着を無理やり足から抜く。
そしてしげしげと見つめると、
「こんなに汚れて...シミになってる...」
頬を緩め、つぶやいた。
「キャ~~~~!!見ないでくださ~~い!!」
またしても声を上げるマコリン。その顔は耳まで染まっている。
「においはと...」
しかし、それを無視してポワンは、下着に鼻を近づける。
「ダメ!」
マコリンは止めようとするが、あそこを手で隠しているため、妨害する手段がない。
そのまま下着に顔を突っ込み、大きく息を吸い込んだポワン。
「うっ!すごい!!...マコリンのにおいでいっぱいだ!!それに...少しだけどおしっこのにおいも混じってる...」
少し顔をしかめたが、すぐに恍惚の表情に変わるポワン。
「ご、ごめんなさい!!替える下着もありませんし、洗濯も切り詰めてますから...もう一週間近く替えてなくて...お風呂も入っていませんし...」
マコリンは恥ずかしさの中にも、申し訳なさそうな顔で謝ってくる。しかし、
「はぁ...はぁ...マコリンのにおい!!...こんなすごいの初めて!!」
ポワンは下着のにおいを夢中で嗅いでいた。
「キャッ!」
その様子を見て、あそこを隠すのも忘れ、両手で顔をふさいでしまうマコリン。
しかし、そんなマコリンの耳にポワンの声が届いた。
「あなた、マコリンじゃないでしょ!!」
「えっ?!」
驚いたマコリンがポワンを見ると、下着から顔を離し、睨むような目でマコリンを見つめている。
<チラッ!>
...時々、名残惜しそうに下着の方に目が移るが...
「そ、そんな!...私は星乃宮真子。愛称はマコリンです!」
マコリンは困ったように答える。
「マコリンの下着は、毎朝、ポワンがきれいにしてるの!こんなになるはずない!...それにこんな安い下着、マコリンははかない!」
そんなマコリンに、ポワンは宣告する。
「そ、そんなこと言われましても...私はこの学校にずっと通っているマコリンです!」
マコリンはそう言うしかない。
当たり前のことを証明するのは難しいのだ。
「そう。ある意味それは正解。だけど、この世界ではそうではないの!あなたの正体は...」
ポワンはマコリンに対して指を突きつけると、一呼吸置く。
<ゴクッ!>
緊張のあまり、マコリンののどが鳴る。
その後、ポワンは真実を告げた。
「違う世界のマコリンなの!!」
走り終えたマコリンが、地面に倒れ込んでいると、
「遅いよ!ポワン、待ちくたびれちゃった!」
疲れた様子も見せずに、ポワンがやってきて言った。
そんなポワンを首だけを動かして、見上げたマコリンだったが、不思議そうな顔をする。
「あの...どちらさまでしたでしょうか?」
「えっ?!」
意味も分からず、呆然としてしまうポワン。
マコリンもポカンとした顔をして、黙り込んでいる。
「もしかしてマコリン、まだ怒ってるの?ホントに悪かったから!」
ポワンが泣きそうな顔で謝ると、
「お、怒ってなんかいません!!そんな顔しないでください!!」
マコリンは慌てだした。
「どうしたの?そんなのマコリンらしくないよ!」
ポワンはそう言うが、
「ご、ごめんなさい!!気を悪くしたのなら謝ります!だから許してください!」
マコリンは土下座をして、ひたすら謝っている。
「な、何を...」
ポワンが困っていると、
「はぁ...はぁ...さすがお二人ともお速いですわね!わたくしも運動は得意なのですが...」
細雪がやってきて、声をかけてきた。
するとマコリンは真っ青な顔になって、
「ご、ご、ごめんなさい!!私、いい成績をとらないとダメなので必死なんです!別に勝ったとか思ってませんから!!」
細雪に向けて、ペコペコ頭を下げて謝りだした。
「どうしましたの?マコリン...」
「さあ?」
細雪とポワンは、妙に腰の低いマコリンに、首をひねるしかないのだった。
☆彡彡彡
「じゃあ、戻ろっか!」
体育の時間が終わると、そう言ってポワンがマコリンを誘うが、
「な、なんで私なんかと親しくしてくれるんですか?そんなことすると周りのみんなが...」
マコリンは心配そうに辺りを気にしている。
「もう!まだその遊びしてるの?早く行こ!その...早く着替えたいし...」
ポワンは呆れた様子だったが、一転、顔を赤らめて、更に急かすと、
「そ、そうですね!もたもたしてたら、皆さんの邪魔になりますし...」
マコリンも同意し、校舎内へと歩きだした。
「こっちだよ!」
教室へ戻ろうとするマコリンの腕をとると、ポワンは小部屋へと引っ張っていく。
「えっ?でも...」
戸惑いつつも、マコリン専用の小部屋にたどり着くと、
「ここって!!」
マコリンは目も飛び出さんばかりに驚いていた。
「大丈夫!鍵はポワンが持ってるから!」
そう言うと、ポワンは鍵を開け、先に入っていく。
立ち尽くしているマコリンに、ポワンの声がかけられる。
「早く~~~~!」
「は、はい!」
マコリンは急かされるように、部屋に続いた。
「あの...ポワン様は特別待遇で?」
マコリンが及び腰で、ポワンから距離をとると、
「あっ!ポワン、もしかして汗臭い?」
ポワンが恥ずかしそうな顔をする。
「そ、そんなこと!!...とっても...その...素敵なにおいだと思います!!」
マコリンが慌てて答えると、
「良かった!」
笑顔になったポワンが体操服を脱ぎだす。
モワッと汗のにおいが辺りに漂う。
(いけない!イヤな顔をしては!)
マコリンは平静を保ちつつ、自らも体操服を脱ぐ。
<モワッ!>
同じく、汗のにおいが広がった。
「ご、ご、ごめんなさい!!」
マコリンは真っ赤になって謝るが、
「謝ることないよ!マコリンの汗だもん!...もっと嗅がせて!!」
ポワンがマコリンに近づくと、鼻を動かしている。
(やだ!)
真っ赤になるマコリンだったが、
「あれ?」
ポワンが何かに気づく。
「な、な、なんですか?...やはりにおいが...」
マコリンが焦っていると、
「その下着、どうしたの?」
ポワンがマコリンの下着を見て、戸惑っていた。
「ご、ごめんなさい!私、下着を買う余裕もなくて...」
マコリンの下着は白一色の飾りのないもの。
また、あちこち、ほつれていた。
「そうじゃなくて!!...朝と違う!ちょっと脱いでみて!」
ポワンがマコリンの下着に手をかける。
「ま、待ってください!!ポワン様!!」
マコリンが真っ赤になって止めようとするが、
「ちょっとだけだから!...ダメ?」
上目でお願いしてくるポワンに、
(可愛い!!)
そう思ってしまったマコリンは、下着を押さえる手が緩んでしまう。
「隙あり!!」
その瞬間を逃さず、ポワンはマコリンの下着を下ろしきってしまった。
「キャ~~~~!!」
悲鳴を上げ、そこを隠すマコリン。
「今日はそっちは見ないよ!」
そう言ったポワンは、下着を無理やり足から抜く。
そしてしげしげと見つめると、
「こんなに汚れて...シミになってる...」
頬を緩め、つぶやいた。
「キャ~~~~!!見ないでくださ~~い!!」
またしても声を上げるマコリン。その顔は耳まで染まっている。
「においはと...」
しかし、それを無視してポワンは、下着に鼻を近づける。
「ダメ!」
マコリンは止めようとするが、あそこを手で隠しているため、妨害する手段がない。
そのまま下着に顔を突っ込み、大きく息を吸い込んだポワン。
「うっ!すごい!!...マコリンのにおいでいっぱいだ!!それに...少しだけどおしっこのにおいも混じってる...」
少し顔をしかめたが、すぐに恍惚の表情に変わるポワン。
「ご、ごめんなさい!!替える下着もありませんし、洗濯も切り詰めてますから...もう一週間近く替えてなくて...お風呂も入っていませんし...」
マコリンは恥ずかしさの中にも、申し訳なさそうな顔で謝ってくる。しかし、
「はぁ...はぁ...マコリンのにおい!!...こんなすごいの初めて!!」
ポワンは下着のにおいを夢中で嗅いでいた。
「キャッ!」
その様子を見て、あそこを隠すのも忘れ、両手で顔をふさいでしまうマコリン。
しかし、そんなマコリンの耳にポワンの声が届いた。
「あなた、マコリンじゃないでしょ!!」
「えっ?!」
驚いたマコリンがポワンを見ると、下着から顔を離し、睨むような目でマコリンを見つめている。
<チラッ!>
...時々、名残惜しそうに下着の方に目が移るが...
「そ、そんな!...私は星乃宮真子。愛称はマコリンです!」
マコリンは困ったように答える。
「マコリンの下着は、毎朝、ポワンがきれいにしてるの!こんなになるはずない!...それにこんな安い下着、マコリンははかない!」
そんなマコリンに、ポワンは宣告する。
「そ、そんなこと言われましても...私はこの学校にずっと通っているマコリンです!」
マコリンはそう言うしかない。
当たり前のことを証明するのは難しいのだ。
「そう。ある意味それは正解。だけど、この世界ではそうではないの!あなたの正体は...」
ポワンはマコリンに対して指を突きつけると、一呼吸置く。
<ゴクッ!>
緊張のあまり、マコリンののどが鳴る。
その後、ポワンは真実を告げた。
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