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Legend 23. 海に行かない?
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「あ、あの!...ハル!」
風呂から戻ってきたツィアがハルに声をかける。
「あっ!今日は早かったですね!...ごめんなさい...ご飯の準備がまだで...ちょっと待ってください!すぐ用意します!」
慌てるハルに、
「い、いいのよ!ゆっくりで...私も髪を乾かさないと...」
そう言って鏡の前に向かうツィア。
「か、髪なら私が!」
ハルが手伝おうとするが、
「ご飯の準備があるんでしょ!このくらい一人でできるから!」
と言ってツィアが止める。
「...ごめんなさい...」
申し訳なさそうなハルに、
「もう!ハルはそんなに頑張らなくていいのよ!私のお嫁さんじゃないんだから!」
「!!」
ツィアがそう言った途端、ハルは沈んだ顔になった。
「そ、そうですよね...私なんかが...」
とぼとぼと台所に戻っていくハル。
(どうしたのかしら...私、何か変なこと言った?)
その様子を見たツィアが理由を考え始める。
(ハルは私の世話をやたらとしたがる...春の精霊ってそんな特性があるのかしら...だったら手伝ってもらえば良かったかな...)
そう思ったツィアだったが、
(でもご飯の準備の方が優先順位が高いわよね!後でフォローしとこ!)
そう結論付けると、魔法で熱風を出して、髪を乾かし始めるのだった。
☆彡彡彡
やがて食事の準備ができ、ツィアがご飯を食べ始める。
「美味しい!ハルったらまた腕を上げたわね!」
「えへへ!」
ハルはいつものようにツィアの前で食べる様子を眺めていたが、ツィアの言葉にたちまち笑顔になる。
(良かった!また元気になったみたい!...でも本当に美味しいのよね!味見もできないのに、どうやって味付けしてるのかしら...)
それは謎だった。
ハルは食事をとらないし、味も感じないらしい。
実際、最初の料理の味付けはひどいものだった。
しかし、みるみる腕を上げ、今ではプロ顔負けだ。
(ハルも元気になったことだし...あ、あの話題を...)
するとツィアの顔に緊張が走った。
「あの...何か気に入らないところでも?」
それを敏感に察知したハルが顔を曇らせる。
「そ、そうじゃないの!ただ...ちょっとハルに相談があって...」
「相談?」
そう言うとハルも緊張した顔つきになる。
「そ、その...ハルは海に行ったことある?」
ツィアはそう切り出した。
「海...ですか?魔界にはありませんので...人間界にそういうものがあることは知ってますが、行ったことはありません!」
ハルが答える。
魔界には海がない。かといって水中生物がいないわけではなく、大きな湖などで暮らしている。
しかし、人間界のような、塩水の、大陸よりも大きな、いわゆる『海』はなかった。
「もし良かったらなんだけど...ここから西に行ったところに海岸線があるのよね!...遠回りになるけど...行ってみない?」
「えっ?!」
ツィアの言葉を聞いたハルが驚く。
(ど、どっちの意味?)
ツィアの緊張はマックスに達していた。
魔界に早く帰りたいのなら、そんな観光じみたことはしたくないに決まっている。
また、ハルは周りに気を使う性格のため、こちらの話に合わせてくる可能性もある。
それはツィアの本意ではなかった。
「ど、どうかしら?急いでるのなら無理にとは言わないけど...」
ツィアが更に付け加えると、
「...行きたいです...」
ハルが頬を染めながら答えた。
「良かった!...じゃあ、明日は西に向かいましょうか?少し距離があるけど、着く頃には夏になってると思うから海水浴もできるかも!」
その様子に、本気で行きたいと思っていることを悟ったツィアは具体的なプランを話す。すると、
「海水浴?なんですか?それは...」
ハルが首を傾げている。
「『海水浴』っていうのは海で泳いだり、砂浜で遊んだりすることよ!結構、楽しいわよ!」
ツィアが笑顔で言うと、
「う、海で泳ぐ?!...それって海に入るってことですか?!」
ハルが意外なことを聞いてきた。
動揺しているのか、目を見開き、口をあんぐり開けてしまっている。
「え、ええ...そうだけど...何か不都合でもあるの?」
(何かしら...泳ぎが苦手とか?...でも魔物は溺れないし、水も怖くないんじゃ...)
ツィアがそんなことを考えていると、
「い、いえ!ツィアさんがいいのなら...私も...いいです...」
そう言って頬を染めたハル。
「そう!なら楽しみね!」
ツィアがにっこり笑うと、
「は、はい...」
ハルはこれ以上ないほど顔を真っ赤に染めたのだった。
☆彡彡彡
その夜、ツィアの寝顔を見ながらハルは思っていた。
(ツィアさん、どうして急に遠回りしようなんて...もしかしてもっと一緒にいたいとか?...だったら...うれしいです...)
ハルの頬が染まる。
(しかも、海の中に一緒に入るって...そんなことしたら...服が...透け透けに...)
ハルの顔が真っ赤になった。
(で、でもツィアさんはローブだから透けないかも...それとも普段着に着替えるとか?下着はつけたままなのでしょうか?)
ちょっとハルはつまらなそうだ。
(わ、私だけ...ずるいです!私もツィアさんの全てを...)
口を尖らせたハルだったが、すぐにあることに気づく。
(そ、そうです!上がったら服を乾かさないと!...やっぱり...全部、脱いじゃうのでしょうか?)
ハルの妄想が始まった。
〇・〇・〇
「どうしたの?ハル!」
海から上がったハルに、ツィアが聞いてくる。
「だって...服が濡れて...透け透けで...」
ハルは真っ赤になりながら両手で胸を隠していた。
「隠さないで!可愛いのにもったいないわ!」
ツィアがそう言ってハルの腕をどかす。
「恥ずかしい!」
ハルは目を閉じてしまうが、
「ほら!...とっても可愛い...」
ツィアの惚けたような声が聞こえてきた。
「ホントですか?」
ハルが恐る恐る目を開けると、
「ホントよ!だからもっと自信を持って!...羨ましい...大きな、綺麗な胸...」
ツィアはそう言いながらハルの胸を見つめていた。
「そ、そんな!ツィアさんに比べたら!」
ハルは照れてしまうが、
「私よりずっと魅力的よ!...それより...」
「それより?」
ふと言葉を止めたツィアにハルが聞き返すと、
「服...濡れちゃったわね...」
ツィアが困ったような顔をする。
「そ、そうですね...乾かさないと...」
ハルが言うと、
「こ、ここで乾かさない?ちょうど日差しも強いし、早く乾くと思うの!」
ツィアがそう提案してきた。
「こ、こ、ここで?...その間、私は何を着たら...」
その内容にハルの頬が染まる。
「大丈夫よ!ここには私たちしかいないから...それとも...私に見られるの...イヤ?」
ツィアが不安そうに聞いてきた。その様子にハルは思わず、
「だ、大丈夫です!ツィアさんになら!」
そう答えてしまう。自分の言った内容にハルは真っ赤になってしまった。
するとツィアの顔がほころぶ。
「うれしい!...じゃあ、これは乾かしましょうね~~~~!」
「あっ!」
気が付くとハルのワンピースは上に引き上げられていた。
バンザイをする形で袖も抜けてしまう。
ハルは生まれたままの姿になってしまった。
「キャッ!」
思わず胸を隠すが、
「隠さないで!とっても綺麗なんだから!」
ツィアは潤んだ目でそう言ってくる。
「で、でも...」
ハルが躊躇っていると、
「大丈夫...ゆっくり...手を離して!」
「ツィアさん...」
ツィアの穏やかな言葉につられるようにハルは手を離してしまった。
「やっぱり、可愛い!」
ツィアのうれしそうな声に、ハルは顔を真っ赤にしながらも、自分もうれしくなるのだった。
〇・〇・〇
(わ、私...ツィアさんに全部を...)
ハルの頭の中には全てをツィアの前にさらしている自分がいた。
恥ずかしくなると共に、少し興奮しているのを感じる。
体がほてり始めていた。
(そして私の服を干したツィアさんはゆっくりと私の前に立って...)
ハルの妄想は続くのだった。
風呂から戻ってきたツィアがハルに声をかける。
「あっ!今日は早かったですね!...ごめんなさい...ご飯の準備がまだで...ちょっと待ってください!すぐ用意します!」
慌てるハルに、
「い、いいのよ!ゆっくりで...私も髪を乾かさないと...」
そう言って鏡の前に向かうツィア。
「か、髪なら私が!」
ハルが手伝おうとするが、
「ご飯の準備があるんでしょ!このくらい一人でできるから!」
と言ってツィアが止める。
「...ごめんなさい...」
申し訳なさそうなハルに、
「もう!ハルはそんなに頑張らなくていいのよ!私のお嫁さんじゃないんだから!」
「!!」
ツィアがそう言った途端、ハルは沈んだ顔になった。
「そ、そうですよね...私なんかが...」
とぼとぼと台所に戻っていくハル。
(どうしたのかしら...私、何か変なこと言った?)
その様子を見たツィアが理由を考え始める。
(ハルは私の世話をやたらとしたがる...春の精霊ってそんな特性があるのかしら...だったら手伝ってもらえば良かったかな...)
そう思ったツィアだったが、
(でもご飯の準備の方が優先順位が高いわよね!後でフォローしとこ!)
そう結論付けると、魔法で熱風を出して、髪を乾かし始めるのだった。
☆彡彡彡
やがて食事の準備ができ、ツィアがご飯を食べ始める。
「美味しい!ハルったらまた腕を上げたわね!」
「えへへ!」
ハルはいつものようにツィアの前で食べる様子を眺めていたが、ツィアの言葉にたちまち笑顔になる。
(良かった!また元気になったみたい!...でも本当に美味しいのよね!味見もできないのに、どうやって味付けしてるのかしら...)
それは謎だった。
ハルは食事をとらないし、味も感じないらしい。
実際、最初の料理の味付けはひどいものだった。
しかし、みるみる腕を上げ、今ではプロ顔負けだ。
(ハルも元気になったことだし...あ、あの話題を...)
するとツィアの顔に緊張が走った。
「あの...何か気に入らないところでも?」
それを敏感に察知したハルが顔を曇らせる。
「そ、そうじゃないの!ただ...ちょっとハルに相談があって...」
「相談?」
そう言うとハルも緊張した顔つきになる。
「そ、その...ハルは海に行ったことある?」
ツィアはそう切り出した。
「海...ですか?魔界にはありませんので...人間界にそういうものがあることは知ってますが、行ったことはありません!」
ハルが答える。
魔界には海がない。かといって水中生物がいないわけではなく、大きな湖などで暮らしている。
しかし、人間界のような、塩水の、大陸よりも大きな、いわゆる『海』はなかった。
「もし良かったらなんだけど...ここから西に行ったところに海岸線があるのよね!...遠回りになるけど...行ってみない?」
「えっ?!」
ツィアの言葉を聞いたハルが驚く。
(ど、どっちの意味?)
ツィアの緊張はマックスに達していた。
魔界に早く帰りたいのなら、そんな観光じみたことはしたくないに決まっている。
また、ハルは周りに気を使う性格のため、こちらの話に合わせてくる可能性もある。
それはツィアの本意ではなかった。
「ど、どうかしら?急いでるのなら無理にとは言わないけど...」
ツィアが更に付け加えると、
「...行きたいです...」
ハルが頬を染めながら答えた。
「良かった!...じゃあ、明日は西に向かいましょうか?少し距離があるけど、着く頃には夏になってると思うから海水浴もできるかも!」
その様子に、本気で行きたいと思っていることを悟ったツィアは具体的なプランを話す。すると、
「海水浴?なんですか?それは...」
ハルが首を傾げている。
「『海水浴』っていうのは海で泳いだり、砂浜で遊んだりすることよ!結構、楽しいわよ!」
ツィアが笑顔で言うと、
「う、海で泳ぐ?!...それって海に入るってことですか?!」
ハルが意外なことを聞いてきた。
動揺しているのか、目を見開き、口をあんぐり開けてしまっている。
「え、ええ...そうだけど...何か不都合でもあるの?」
(何かしら...泳ぎが苦手とか?...でも魔物は溺れないし、水も怖くないんじゃ...)
ツィアがそんなことを考えていると、
「い、いえ!ツィアさんがいいのなら...私も...いいです...」
そう言って頬を染めたハル。
「そう!なら楽しみね!」
ツィアがにっこり笑うと、
「は、はい...」
ハルはこれ以上ないほど顔を真っ赤に染めたのだった。
☆彡彡彡
その夜、ツィアの寝顔を見ながらハルは思っていた。
(ツィアさん、どうして急に遠回りしようなんて...もしかしてもっと一緒にいたいとか?...だったら...うれしいです...)
ハルの頬が染まる。
(しかも、海の中に一緒に入るって...そんなことしたら...服が...透け透けに...)
ハルの顔が真っ赤になった。
(で、でもツィアさんはローブだから透けないかも...それとも普段着に着替えるとか?下着はつけたままなのでしょうか?)
ちょっとハルはつまらなそうだ。
(わ、私だけ...ずるいです!私もツィアさんの全てを...)
口を尖らせたハルだったが、すぐにあることに気づく。
(そ、そうです!上がったら服を乾かさないと!...やっぱり...全部、脱いじゃうのでしょうか?)
ハルの妄想が始まった。
〇・〇・〇
「どうしたの?ハル!」
海から上がったハルに、ツィアが聞いてくる。
「だって...服が濡れて...透け透けで...」
ハルは真っ赤になりながら両手で胸を隠していた。
「隠さないで!可愛いのにもったいないわ!」
ツィアがそう言ってハルの腕をどかす。
「恥ずかしい!」
ハルは目を閉じてしまうが、
「ほら!...とっても可愛い...」
ツィアの惚けたような声が聞こえてきた。
「ホントですか?」
ハルが恐る恐る目を開けると、
「ホントよ!だからもっと自信を持って!...羨ましい...大きな、綺麗な胸...」
ツィアはそう言いながらハルの胸を見つめていた。
「そ、そんな!ツィアさんに比べたら!」
ハルは照れてしまうが、
「私よりずっと魅力的よ!...それより...」
「それより?」
ふと言葉を止めたツィアにハルが聞き返すと、
「服...濡れちゃったわね...」
ツィアが困ったような顔をする。
「そ、そうですね...乾かさないと...」
ハルが言うと、
「こ、ここで乾かさない?ちょうど日差しも強いし、早く乾くと思うの!」
ツィアがそう提案してきた。
「こ、こ、ここで?...その間、私は何を着たら...」
その内容にハルの頬が染まる。
「大丈夫よ!ここには私たちしかいないから...それとも...私に見られるの...イヤ?」
ツィアが不安そうに聞いてきた。その様子にハルは思わず、
「だ、大丈夫です!ツィアさんになら!」
そう答えてしまう。自分の言った内容にハルは真っ赤になってしまった。
するとツィアの顔がほころぶ。
「うれしい!...じゃあ、これは乾かしましょうね~~~~!」
「あっ!」
気が付くとハルのワンピースは上に引き上げられていた。
バンザイをする形で袖も抜けてしまう。
ハルは生まれたままの姿になってしまった。
「キャッ!」
思わず胸を隠すが、
「隠さないで!とっても綺麗なんだから!」
ツィアは潤んだ目でそう言ってくる。
「で、でも...」
ハルが躊躇っていると、
「大丈夫...ゆっくり...手を離して!」
「ツィアさん...」
ツィアの穏やかな言葉につられるようにハルは手を離してしまった。
「やっぱり、可愛い!」
ツィアのうれしそうな声に、ハルは顔を真っ赤にしながらも、自分もうれしくなるのだった。
〇・〇・〇
(わ、私...ツィアさんに全部を...)
ハルの頭の中には全てをツィアの前にさらしている自分がいた。
恥ずかしくなると共に、少し興奮しているのを感じる。
体がほてり始めていた。
(そして私の服を干したツィアさんはゆっくりと私の前に立って...)
ハルの妄想は続くのだった。
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