上 下
178 / 336
第二部 四季姫進化の巻

第十四章 春姫進化 3

しおりを挟む
 三
「さあ、修業よ! 今日から頑張らなくちゃ!」
 日曜日。吹奏楽部の朝練から帰った椿は、ピンクのジャージに着替えて気合いを入れた。長い黒髪も頭上でお団子に結い上げ、準備万端だ。
 強くなると決めたからには、椿も妥協はしたくない。
 まずは体力作りから。できる範囲で始めていこうと計画を組んだ。
 意気込んで、椿は自室の隣の襖を開いた。隣接する和室は、居候している榎の部屋だ。
 相変わらず、畳んだ布団と勉強机しかない、物が少なくて殺風景な部屋だった。
 部屋の脇に立てた鏡の前で、榎は身嗜みを整えていた。
 子供っぽい、男物の服しか持っていなかった榎のために、椿が繕ってあげた格好いい女子をイメージしたスペシャルコーディネートだ。清楚な感じのする白いブラウスに、若草色のベスト。スカートは意地でも嫌がったから、スカートっぽく見える裾の開いたキュロットを選んでみた。榎は足が細くて長いから、すっきりして良く似合う。
 滅多に着ないから気に入っていないのかと思っていたが、鏡に写った姿に向かって、にやけているところから察するに、まんざらではなさそうだ。
 普段なら、榎の喜んでくれている様子を見て、椿も嬉しく思うところだが、今日だけは幸せな気分にはなれそうになかった。
「えのちゃん、どこか行くの?」
 ずかずかと部屋に入り、榎の側で低い声をかけた。
 榎は相変わらず顔をにやけさせながら、照れ臭そうに笑った。
「うん、四季が丘病院までね。綴さんのお見舞い」
 榎は剣道部と兼部して、福祉部にも所属している。毎週金曜日に四季ヶ丘病院に行って、患者さんと交流を持つ活動を行う部だ。榎はその活動で知り合った青年―?綴を懇意にしていて、活動以外にも、ちょくちょくと病院を訪れていた。
 相手が四季姫と縁の深い、伝師一族の人間だから、という理由もあるだろうが、榎は社交的な付き合い以上の感情を向けている気がする。
 病院に行くだけなのに、おめかしするところからも、見舞い相手は榎にとって特別な相手なのだと伝わってくる。
 いとこであり、親友でもある榎の恋路なら応援してあげたいところだが、よりにもよって、どうして今日なのか。
 椿の感情は怒りが勝り、頬をおもいっきり膨らませて不満を表現した。
 拗ねた椿の顔を見た榎は、慌てて困った顔をした。
「どうしたの、椿。……もしかして、おたふく風邪!?」
 的外れな心配を始める榎に、椿の怒りは更に増した。
「違う! 怒ってるの! えのちゃん、今日は椿と一緒にジョギングするって言ってたでしょう!?」
 日曜日にジョギングをしようと、誘ってきたのは榎だ。榎の提案がなければ、椿は苦手な体力作りなんて、する気もなかった。
 なのに、なぜ当人が、すっぽかそうとしているのか。
 榎は少し考えて、罰が悪そうな呻き声をあげた。間違いなく、忘れていたのだろう。
「ごめん! お昼には戻るから。帰ってから、一緒に走ろう」
 額に汗を浮かべながら、必死で謝ってくる。でも、病院行きをやめる気はなさそうだ。
 友情よりも男。女同士の関係なんて、その程度のものだと、前に読んだ雑誌に書いてあった。
 仮に世間の女たちが、みんな記述の通りでも、榎だけは違うと思っていたのに。少し残念だ。
「いいわよもう! 椿、一人で走るから」
 疲れるし、いつまでも怒っている気にも、なれなかった。必死で謝ってくる榎を尻目に、椿は一人で外に出た。
 寺から麓に下りる坂道を駆け降りて、田舎のゆったりした農道を小刻みな足取りで走る。田んぼは稲刈りも徐々に終わり、稲の根元部分だけが点在する、見晴らしの良い寂しい広場になりつつあった。
 椿は足も遅いし体力もないが、毎日長い距離を学校まで通っているのだから、町の中心街で暮らしている人達に比べれば、体は鍛えられているはずだ。
 なのに、まだ力を付けないといけないなんて、何だか不満だった。筋肉を付けすぎてムキムキになったら嫌だなと考えながら、椿は小走りで人気のない道を駆け抜けた。
 住宅街の外れまでくると、息が上がって、走る速度も遅くなってきた。足が進まなくなり、立ち止まって民家の外壁に手をつき、呼吸を整えた。
「疲れた……。やりたくもないジョギングなんて、一人でしてても楽しくないわ」
 修業なんて、好きこのんでやるものではない。モチベーションが上がるわけもなく、早くも嫌気がさしてきた。
 気分転換しようと周囲を見渡すと、楸の家の近くだと気付いた。楸なら休みの日は、家で勉強しているだろう。力を付けるべきだと打診してきたわけだし、椿に付き合って一緒に走ってくれるかもしれない。
 椿は佐々木家の裏側に周り、裏門に手をかけた。門は音もなく開いた。施錠はされていない。家人がいる証拠だ。
 椿は小声で「お邪魔しまーす」と呟いて、中に入った。庭を通り過ぎて縁側に行くと、いつも遊びに来たときに通される居間から、楸の声が聞こえた。
 楸は何やら、黙々と声をあげている。数式を音読している様子だった。
 まさか、たった一人で呪文みたいに数式を唱える怪しい真似は、楸に限ってやらないだろう。
 誰か先客があるのか。椿は茂みの中に隠れて、家の中の様子を伺った。
 ちゃぶ台の上に、ノートや教科書を広げて、楸が口を動かしていた。向かい合う形で、宵が胡坐をかいて座っていた。
「しゅーちゃんと宵ちゃん、一緒にお勉強してる……」
 楸と宵は、以前の化け狐の件があって以来、とっても仲良しだ。家の方向が同じだから、学校からもよく、二人で並んで下校している。
 楸の中にあったわだかまりがなくなって、雰囲気が柔らかくなったからだろう。宵は更に調子づいて、隙あらば楸に構ってもらおうと甘えている。
「この問題は、この公式を利用して……ちゃんと聞いとりますか? 宵はん」
「聞いてるぞぉ。楸の声は、いつ聞いても心地いいな」
 楸が宵に一生懸命勉強を教える中、宵はにやけた顔で頬杖を突いて、楸の顔を見つめていた。
 だが、そんな反応で楸が納得するはずもない。少し怒った顔で、宵を睨みつけた。
「宿題の分からん部分を教えて欲しいと仰るから、説明しとりますのに。ふざけとったら、張り倒しますえ?」
「いいぞぉ。楸に倒されるなら本望だ」
 相変わらず、宵はにやけ顔だ。楸も宵の幸せそうな雰囲気に呑まれて強く言い返せないらしく、口ごもっていた。
「二人とも、いつの間にかすっごく仲良くなっちゃって……」
 どこからどう見ても、お似合いのカップルにしか見えない。
 椿が強くなろうと頑張っている最中に、四季姫の使命を忘れて楽しい時間を満喫しているなんて。
 かなり不満があった。椿だって、無駄なジョギングなんてしている暇があったら、朝と一緒にお話などをしたいのに。
「椿はん? どないしましたんや?」
 突然、声を掛けられて我に返った。気付けば、楸と宵が微妙な表情で椿を見ていた。
 黙って様子を見ていたつもりだったが、いつの間にか愚痴が口から漏れていたらしい。
 傍から見れば、人様の庭に入り込んで、茂みに隠れてこそこそしている椿は、ただの怪しい不審者だ。椿は慌てて言い訳しようとしたが、頭が混乱して何も出てこなかった。身振り手振りで誤魔化そうとするだけで精一杯だ。
「何か、御用でしたか? すんまへん、いらっしゃっとるのに、気付かんくって」
 楸は申し訳なさそうに椿に頭を下げる。玄関で呼んでも返事がなかったから、裏に回ってきたと思ったのだろう。周囲の音が耳に入らないくらい、宵と過ごす空間に浸りきっていた、のかもしれない。
「お前、俺と楸の時間を邪魔しに来たんじゃ……」
 逆に椿を睨む、宵の怒りは半端ない。無抵抗な、いたいけな少女に殺気に満ちた視線を飛ばしてくるなんて。必死すぎだ。
「違うよ! 通りかかっただけ! お邪魔しました~」
 いまさら、二人の間に割って入る勇気はないし、意味も見出せない。椿は慌てて裏門をくぐり、佐々木家から撤退した。

 ***

 その後、椿はトボトボと四季川の河川敷を歩いた。
 川の近くにある柊の家にも顔を出してみたが、留守だった。
 行き先は、だいたい検討がつく。了封寺だ。
 夏休みの禁術会得の修業を終えた後も、柊はかなり頻繁に、寺に顔を出している。楸も話していたが、何やら了生と良い雰囲気なのだそうだ。
 お寺に行けば、朝にも会える。いい気分転換になるだろうと、椿も妙霊山を目指した。
 修行僧の通る修験道にもなっている、きつい山道を頑張って登る。かなりの体力を消耗する過酷な運動だ。今日のトレーニングは山登りだけで充分だろうと、椿のやる気は完全に修業から遠ざかっていた。
 寺に着き、縁側に回ってみると、廊下に朝がいた。
 だが、声を掛けられなかった。
 朝は胡坐を組んで目を閉じ、瞑想をしていた。
 いっさいの乱れがない、落ち着いた居住まい。寺での生活が、しっかりと板についていた。
 せっかく会いにきたが、邪魔をしては悪いと思い、椿は気配を消して縁側から遠ざかった。
 迂回して境内を覗き込むと、和室で寛ぐ柊と了生、さらに了海の姿があった。ちゃぶ台の上には、涼しげなお椀に透明な固形菓子が、たくさん載っていた。
 きな粉が塗してある。わらび餅だ。
 柊が爪楊枝でわらび餅を刺して持ち上げた。プルプルと揺れる美味しそうなわらび餅を、了生の口元に運んでいく。
「はい、了生はん。あーんして」
「なんや、恥ずかしいですな……」
 照れつつも、了生は大口を開けた。
 柊がわらび餅を口の中に入れると、幸せそうな顔をして、口をもぐもぐさせていた。
「美味しいですか?」
「ふぁい、とっても美味しいです」
「ほんまですか!? 嬉しいわぁ」
 柊の喜びようから察するに、手作りなのだろう。柊は本当に料理が上手だ。パンケーキしか、まともに作れない椿とは、格が違う。
「柊ちゃーん。わしも、わしも、あーんして」
 反対隣にいた了海が、皺だらけの口を大きく開けて、餌をねだる鯉みたいにパクパクさせていた。
 柊は一見、穏やかな表情をしていたが、了海の存在を迷惑がっている空気を隠し切れていなかった。笑顔を浮かべる頬に、「了生はんとの時間を邪魔すんなボケ」と書いてある。
 柊は特大のわらび餅を、勢い良く了海の口に突っ込んだ。了海は必死で口をモゴモゴさせていたが、衰えた顎では噛み切れなかったらしく、無理に飲み込もうとして失敗していた。
「うぐぐぐ、苦し……」
 わらび餅が喉にくっついたらしく、了海はもがき始めた。了生が慌てて、了海の口に湯飲みを持っていく。
「親父、早う茶ぁ飲み。気ぃつけな、ポックリ逝ってまうで」
 半ば逝きかけていた了海は、なんとかわらび餅を飲み下して事なきを得た。
 和気藹々として、楽しそうな光景だ。同じ寺だけど、椿の家とはまた雰囲気が全然違う。
 そんな、のほほんとした光景をボーっと眺めていると、ふと、複数の視線を感じた。
 我に返ると、椿に気付いた柊たちが、不思議そうな顔を向けていた。
「椿やんか。一緒に食べるか? わらび餅」
 勧められたが、椿は首を横に振った。
「ううん、遠慮しとく……」
「朝に、会いにきたんか?」
 椿の考えを察して、柊は尋ねてくる。椿はこっくり、頷いた。
「朝は、奥におると思いますけど。呼んできましょうか?」
「いえ、いいんです。忙しそうだったので、帰ります」
 腰を上げようとした了生を制止する。せっかくの休みで各自、好き好きに寛いでいるのに、みんなの邪魔をしては忍びない。
 椿は軽くお辞儀して、寺を後にした。


 ***

 妙霊山からの下山途中。石段に腰掛けて、椿は頬杖を突いて、深く息を吐いた。
「何よ、椿に強くなれって言っておいて、誰も協力してくれないんだから。みんな楽しそうに遊んじゃってさ」
 どうして椿だけ、なにもかもうまくいかないのだろう。日頃の行いもいいはずなのに。なぜかいつも、椿だけが貧乏くじを引いている気がする。
 考えてみれば、みんなには、いざピンチに陥ったときに、助けてくれる人がいる。柊には了生が、楸には妖怪の力を取り戻した宵が、バックについている。
 榎は、四季姫と縁の深い伝師一族と深い繋がりを持っている。いざという時には、頼もしい後ろ盾になるはずだ。
 椿だけが、何の協力者も持っていないと気付いた。同じ四季姫なのに、不公平だ。
 一瞬、椿の脳裏に朝の姿が浮かんだ。
 初めて朝月夜の存在を知ったとき、一緒に妖怪と戦ったり、守ってもらえる、なんて妄想も働かせたものだ。
 淡い期待を抱いていた頃が、凄く昔の出来事に感じた。
「朝ちゃんが椿の側にいて、守ってくれたらなぁ。朝ちゃんって、本当は強いはずよね。最強の悪鬼を封印していたくらいだし。悪鬼なんて、ぱーっとやっつけてくれたら、椿たち、戦う必要ないのに」
 なんて、無理な我儘を言うわけにはいかないが。
 朝は力の暴走を避けるために妖怪の力を封じ、ただの人間になってしまった。隣に並んで共に戦うなんて、夢のまた夢だ。
 そもそも、朝を助けた後は、もう戦いに身を投じる必要もなく、楽しい日常生活を送れると思っていたのに。
 本当なら、今頃は椿だって、朝と二人っきりで……。
「椿だって、朝ちゃんと一緒にデートとかしたいなぁ」
「いいですよ」
 独り言の呟きに返答がきて、椿はびっくりして悲鳴をあげた。
 顔をあげると、すぐ目の前に、朝が立っていた。
「キャー! 朝ちゃん、いたの!?」
「すみません。声を掛けたのですが、気付いてもらえなくて」
 椿は、一度妄想の世界に入り込むと、中々現実には戻ってこれない。周囲の音や気配は全部遮断されて、気づかない時も度々あった。
 おまけに、我を忘れて妄想していると、頭の中に浮かんでくる台詞をそのまま口に出している場合が多く、聞かれる相手によっては、かなり恥ずかしい。
 椿は顔を熱くしながら、慌てて朝に謝った。
「ごめんね、ごめんね! 椿、色々考えていたら、頭の中が一杯になっちゃって」
「いいえ。僕こそ、せっかく来てくださったのに気付かなくて、申し訳ありませんでした」
 朝は椿の恥ずかしい癖を、笑って受け入れてくれた。椿の来訪を知って、わざわざ追い掛けてきてくれたのか。
 朝の優しさに、椿の心がじんわりと温かくなった。
「本当に、椿とデートしてくれるの?」
 まだ信じられなくて、確認のために再度、問い掛けた。
「相手が僕で、よろしければ」
 朝の顔は、変わらず優しい笑みに包まれている。段々実感が沸いてきた。椿も笑顔で「ありがとう!」と返した。
「ところで、〝でーと〟とは、何をするのですか?」
 横文字が良く分からない朝は、不思議そうに尋ねてきた。快諾してくれたものの、具体的には分かっていない様子だ。
「デートはね、男の人と女の人が、二人で遊びに出かけたり、ご飯食べたり、お話したり……することかな」
 椿も、知っているつもりでいながらも、実は良く知らない。デートなんて、した経験がないし、他の人がしている様子を、四六時中ジロジロと見るわけにもいかない。少女漫画を読んでいると、ロマンチックなデートシーンも度々出てくるが、盛り上がるシーンばかりが厳選されて描かれているため、肝心の流れや細部の行動が、さっぱり分からない。
 みんなはどうやって、デートのやり方を覚えるのだろう。謎だった。
「椿さんは、どこで何がしたいですか?」
 自信のない説明だったが、朝は何となく、理解してくれた。把握した上で、椿に尋ねてきた。
「僕には、この時代の流行や町の地理が、まだ良く分かりません。ですから、椿さんの好きな場所に連れていっていただけたらと思います」
 確かに、朝に突然、最高のデートスポットに連れて行ってもらうなんて、無理がある。椿が行き先を考えるべきだろう。
「椿の行きたいところ……。いっぱいあるけどぉ」
 京都にも、話題になっているデートスポットはたくさんある。お寺とか、海とか、動物園とか。
 でも、あまり遠くにはいけないから、必然的に四季ヶ丘町内のどこか、になる。
 公園もいいかも知れないが、あまりいい思い出がないから、抵抗があった。朝との思い出を作って塗り変えられたらいいとも思う。
 だが、デートをする以前に、肝心な準備が整っていないと気付いた。男の子とデートするのだから、ばっちりお洒落を決めて挑みたい。
「せっかく出かけるんだもの、ジャージなんてダサいわよね! 一度、家に戻って着替えてくるね」
「椿さんの家も、お寺でしたよね。……僕も、お邪魔してもよろしいでしょうか?」
 突然の申し出に、椿は首を傾けた。
「椿の家に、来るの?」
「町の東側は、ほとんど知りませんし、了封寺以外のお寺にも、興味がありまして」
 朝の好奇心を満足させるものがあるかどうか、判断つきかねたが、朝から頼み事をするなんて滅多にない。
 椿は快く、要望を受け入れた。
「うん、いいよ。一緒に行きましょう」
 椿と朝は、並んで山を下りて行った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

バッサリ〜由紀子の決意

S.H.L
青春
バレー部に入部した由紀子が自慢のロングヘアをバッサリ刈り上げる物語

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

裏切られた令嬢は死を選んだ。そして……

希猫 ゆうみ
恋愛
スチュアート伯爵家の令嬢レーラは裏切られた。 幼馴染に婚約者を奪われたのだ。 レーラの17才の誕生日に、二人はキスをして、そして言った。 「一度きりの人生だから、本当に愛せる人と結婚するよ」 「ごめんねレーラ。ロバートを愛してるの」 誕生日に婚約破棄されたレーラは絶望し、生きる事を諦めてしまう。 けれど死にきれず、再び目覚めた時、新しい人生が幕を開けた。 レーラに許しを請い、縋る裏切り者たち。 心を鎖し生きて行かざるを得ないレーラの前に、一人の求婚者が現れる。 強く気高く冷酷に。 裏切り者たちが落ちぶれていく様を眺めながら、レーラは愛と幸せを手に入れていく。 ☆完結しました。ありがとうございました!☆ (ホットランキング8位ありがとうございます!(9/10、19:30現在)) (ホットランキング1位~9位~2位ありがとうございます!(9/6~9)) (ホットランキング1位!?ありがとうございます!!(9/5、13:20現在)) (ホットランキング9位ありがとうございます!(9/4、18:30現在))

処理中です...