上 下
268 / 336
第三部 四季姫革命の巻

第二十二章 封鬼強奪 1

しおりを挟む
 一
 小さな障子をゆっくり開き、榎は外の様子を伺った。
 閑散とした屋外は、落ち葉が降り積もって地面が見えなくなっていた。
 庭と呼ぶにはみすぼらしい、ろくに手入れもされていない広場だ。
 所々に生えている松の木の隙間の向こうで、太陽の光を反射して、何かが眩しく光っている。夏姫が、この屋敷は琵琶湖の側にあると言っていたから、きっと湖の水面なのだろう。
 琵琶湖はとてつもなく広い。この屋敷は、どの辺りにあるのだろう。京都からあまり離れていなければいいが。
 遠かろうが近かろうが、今の榎に立ち止まるという選択肢はない。
「京(みやこ)に入れないからって、じっとしていられるか! とにかく入り口まで行けば、何とかなるかもしれない」
 榎は屋敷から飛び出し、軒先に置いてあった草履を取り戻して、落ち葉の上に降り立った。極力音を立てず、慎重に屋敷から離れた。
 人の気配がしない。夏姫はどこかへ出掛けたらしい。こっそり抜け出すならば、今がチャンスだ。
 榎が松林の茂みに辿り着いたところで、屋敷のほうが少し騒がしくなった。
 夏姫が、戻って来た。榎がいなくなっていることに気付いて、探している様子だ。
 榎は素早く、側の松の大木によじ登り、息を殺した。
「どこに行った!? 大きいくせに、すばしっこい娘だな。一人で出歩いては危ないと、言っておいたのに……」
 夏姫は、苛立った様子で屋敷の周囲を走り回っている。明らかに榎の身を心配してくれているのだと分かるだけに、コソコソと逃げ回る榎は良心が痛んだ。
「悪い人じゃ、ないんだよな……。けど、目的が一致しない以上は、一緒にいても迷惑をかけるだけだし」
 自力で平安京まで行くと正直に言えば、絶対に反対されるだろう。また力ずくで阻止されては、今の榎には太刀打ちできない。
 案じてくれる気持ちは有り難いが、榎にはその親切に甘んじている余裕はなかった。
 危険は承知だ。それでも、行かなくては。
 夏姫は榎の隠れている松の下にもやってきたが、気付かずに通り過ぎてくれた。榎は安堵の息を吐く。
 ふと、真下を見ると、松の木の根元に何か光るものが落ちている。さっきはなかったはずだ、夏姫が落としていったのだろうか。
 榎は猿並みの身のこなしで素早く地上に降り立ち、落とし物を拾った。
「櫛だ。綺麗だなー」
 半円型をした、竹細工の櫛だった。花の柄が細かく描かれている。上から漆でコーティングされ、日光を当てると艶やかに輝いた。
 こんなに綺麗な櫛だし、きっと値打ちのある逸品に違いない。夏姫の大事なものかもしれないから、ちゃんと返してあげないと。
 とりあえず、縁側にでも置いておこうかと歩き出した時。
 突然、櫛から靄(もや)みたいなものが発生し、榎は取り囲まれた。
 驚いて立ち尽くすと、あっという間に靄が顔を覆う。榎は誤って口内に吸い込んでしまった。
 お香みたいな、強烈な臭いが鼻の中に充満し、頭が少し、クラクラした。
 うっすらと閉じた瞼の裏側に、突然、ぼんやりと人の姿が浮かび上がる。
 その人物を、榎はおぼろげに覚えていた。
 夏姫に気絶させられ、運ばれていくときに見た、十二単姿の少女。
 あの時とまったく同じ立ち姿で、榎の目の前に再び現れた。
 直接脳裏に浮かんでいるためか前回よりも輪郭がはっきりしているが、相変わらず生気を感じない。
 ただの幻か。もしかして、幽霊なのだろうか。
 直感的に、少女が既に、この世の住人ではないと悟る。
 だが幽霊だったとしても、不思議と怖さは感じなかった。
「君は、誰なんだ? あたしに、何か言いたいのか?」
 何かを訴えかけようとしている姿が、妙に気になる。榎は掠れる声で、静かに尋ねた。
 少女は泣きそうな顔をして、小さな口を開いた。
『夏を助けて。お願い……』
 必死の声音で一言、そう告げて、少女は消えてしまった。
 同時に体の中に入ってきた靄も外に抜け、榎は正常な意識を取り戻した。
 夏とは、夏姫を指すのだろうか。あの少女は、夏姫と関係の深い人物なのか。
 だから、いつも側にいて、背後霊みたいに従いて回っているのかもしれない。夏姫に気付いてもらえないから、榎の前に現れたのだろうか。
 夏姫を助けてとは、どういう意味だろう。確かに夏姫は、紬姫率いる伝師一族や平安京の役人、妖怪や悪鬼にまで命を狙われているわけだが、現在は京から離れて、安全圏にいるはず。
 それとも、夏姫の身に、危険が迫っているのだろうか。
 胸騒ぎがした。榎は、夏姫が向かっていった方向に走り出した。
 屋敷を挟んで向こう側は、琵琶湖の湖水が良く見える、開けた場所になっていた。
 落ち葉が敷き詰められた広場に、夏姫が立ち尽くしている。
 その表情は厳しく、目を細めて殺気を放っていた。鋭い視線は、夏姫を取り囲む、人であらざる者たちに向けられていた。
 人くらい大きな狸や狐、鼬といった山の獣たち。みんな後ろ足で二足歩行し、簡素な着物を着て、前足に武器を構えている。
 見るからに、妖怪だと分かる連中が、夏姫を取り囲んで威嚇している。
「夏姫だな。こんな僻地に逃げ込んでいたのか」
 妖怪たちは憎しみを込めた濁声を浴びせた。
「もう、私の居場所を嗅ぎつけてきたのか。流石に獣は鼻が利く」
 夏姫は妖怪たちから目を離さず、ゆっくりと腰に帯びた剣の柄に手を掛けた。
 妖怪たちが飛びかかる。夏姫は素早く鞘から剣を抜き、先制して妖怪を切り付けた。
 一撃の元に切り捨てられた妖怪は血飛沫を撒き散らせ、倒れて息絶えた。
 仲間の断末魔の悲鳴を聞き届けた妖怪たちは、士気を下げるでもなく、より激しく激昂した。
「朝月夜さまと宵月夜さまの仇、許すまじ! この場で息の根を止めてくれるわ!」
 妖怪たちにとっての四季姫への怒りの根源は、下等妖怪たちを率いる存在であった朝月夜、宵月夜を封印石に封じた、あの出来事だ。
 連中は、二人が封じられたのではなく、殺されたと思っているのかもしれない。つまり、この妖怪たちの目的は、二人の復讐。もしくは弔い合戦のつもりで、四季姫たちを追い回しているのか。
 榎はもどかしさを感じずにはいられなかった。あの二人が無事にこの時代に戻ってこれていたなら、妖怪たちの暴走を止められるかもしれないのに。
 もちろん、そんな歴史はあってはならないが、二人が生きているという事実が、何らかの変化を起こせる可能性は高い。
 だが、二人がどこにいるのか、知る由もない。苛立ちながら、榎は歯を食いしばった。
 だが、榎の考えとは裏腹に、夏姫はくだらなさそうに鼻を鳴らしていた。
「お前たちが真に、あの二人を想って私を討とうとしているのなら、私も責を負おうと思えるのだがな。命を賭して京を救う礎となった者たちを、人間を襲う口実にするな!」
 夏姫は怒りを露にして、妖怪に怒鳴りつける。朝月夜、宵月夜の喪失を無碍に扱う者たちへの怒りの声にも受け取れた。
 夏姫の言うような解釈も、ありえるのだろうか。別に、妖怪たちはあの二人が生きていようが死んでいようが、何とも思っていない?
 単純に、妖怪の血を引く者が人間によって葬られた。その事実だけを利用して、人間を殺しても良い言い訳にしているというのか。
 どちらの言い分が正しいのだろうか。
 何も知らない榎には、判断が付けられない。
 困惑している間にも、夏姫は素早い身のこなしで、妖怪たちを次々に倒していった。
 激しい剣幕と勢いに、流石の妖怪たちも怯む。
「引け。お前たちに倒されてやるほど、私はお人好しではない」
 随分と、動ける妖怪たちの数も減った。このままでは不利と察した妖怪の残党は、夏姫から距離を取り始めた。
 だが、逃げるつもりはないらしい。
「やはり、強いな。だが、たとえどれだけの犠牲を出そうとも、貴様ら陰陽師は――伝師一族は許さぬ!」
 生き残った妖怪が、激しい雄叫びを上げた。
 すると、空が急に、騒がしくなる。
 上空から、夥しい数の鳥が飛んできて、夏姫の頭上を覆い尽くした。
 鳥の姿をした、妖怪たちだ。八咫みたいに着物を身に纏った、雀や烏、鷹など、たくさんの種類が結集した。
 空を覆う黒い影が太陽を遮り、辺りが急に薄暗くなった。
 流石の夏姫も、その情景に唖然とし、動揺していた。
「数が、多すぎる……!」
 たった一人でこの数は、流石に倒しきれないだろう。相手が連携して一斉に攻撃を繰り出してくれば、身を守る術も躱す方法もない。
 先程まで、妖怪たち相手に立ちまわっていたせいもあり、息が乱れている。かなり、疲労も溜まっていそうだ。
 このままでは、夏姫は無抵抗に弄り殺されてしまう。
 榎は、側に落ちていた棒きれを拾い上げ、落ち葉を蹴り飛ばしながら広場に飛び出した。
「加勢します! 二人なら、きっと突破口も見つかるはずだ」
 夏姫の隣に立ち、某を構える。夏姫は突然の榎の登場に、驚いていた。
「其方……! 逃げよ、殺されてしまうぞ!」
「目の前で人が殺されかかっているのに、放っておけるか!」
 夏姫に構わず、屋敷を抜け出して京に向かう道もあったかもしれない。
 だが、襲われている姿を見てしまった以上、知らん振りはできない。
「其方が加わったところで、大した戦力の底上げにはならぬよ。そんな棒きれで、この化け物の大群と、どう戦うと申すのだ」
 夏姫は呆れる。言われるまでもなく、榎にだってちゃんとわかっている。夏姫の力が使えない以上、ただの役立たずには違いない。
 それでも、やりもしないで結論を定めたくない。目の前で危険に陥っている人を見捨ててあとで後悔するくらいなら、無理して突っ込んででも突破口を開く。
 それが、榎だ。
 榎の気持ちが昂る。敵の妖怪たちに気持ちを集中させた。
 直後。胸元に隠していた髪飾りが、光を放ち、全身に温かい力が漲ってきた。
 眩しい白い光に、妖怪たちは驚いて距離をとる。
 夏姫が大きく開眼し、光に包まれる榎を凝視していた。
「この光は……退魔の光か!?」
「力を感じる。今なら、変身できる!」
 榎は髪飾りを握りしめ、頭上高く翳した。
 全身に力が漲る。懐かしく、安心できる感覚。
「いと高き 夏の日差しの 力以て 天へ伸びゆく 清き百合花」
「その和歌は……」
 夏姫が驚きの呟きを漏らす側で、榎は変身を果たした。
「――夏姫、ここに見参!」
「夏、姫……?」
 いつもの、緑色を基調とした十二単。髪は長く伸び、頭上で結いげられて背中を波打っている。
 その姿を見ていた全ての者たちが、固まって立ち尽くしていた。
 我に返った妖怪たちに、どよめきが広がる。
「どうなっている、夏姫が二人!?」
「ありえん、どちらが本物なのだ!」
 混乱を極めた妖怪たちは、口々に喚き散らして大変な騒ぎになっていた。
「どちらでも構わん、どちらも仇だ、殺せ!」
 結局結論は出なかったらしく、再び榎たちを標的に、攻撃態勢に入った。
「お前たちの相手は、あたしだ!」
 力が戻ったのなら、もう怖いものはない。榎は気合を入れて、武器を構えた。
「あれ、剣がない!? どうして……」
 だが、手に握っている獲物は、いつもの白銀の剣ではなく、さっきの木の棒だった。
 やっぱり、変身できても、まだ不完全なのだろうか。
 武器が違っても、術は使えるだろうか。困っていると、夏姫が握っていた剣を投げて寄越した。
「この剣を使え! 其方なら、使いこなせるだろう」
 握り締めたその剣はとても手に馴染んだ。いつも使っていた白銀の剣そのものだ。
 剣と、榎の中にある陰陽師の力が共鳴し、力が溢れてくる。
 いける。榎は自然な動きで剣を振りかざした。
「一気に殲滅する! ――〝真空断儀〟!」
 刃から放たれる真空派がブーメランみたいに宙を舞い、鳥の妖怪たちを一刀両断した。多くの妖怪が真空の刃の餌食となり、甲高い悲鳴を上げて地に落ちる。
 思いっきり数を減らされた妖怪たちは恐れ、怯えを見せはじめる。
「おのれ、小癪な!」
「怯むな! 数で押し通せ!」
 だが、まだまだ戦意は消えないらしく、雄叫びを上げて次々と仲間を呼んだ。
 懲りずに、妖怪たちが続々とやってくる。
 応援を求める声に応じて、山中から妖怪たちが集まってくるのではないかと思われた。
 いくら下等妖怪とはいえ、この数は多すぎる。
 でも、奴らが引く気になるまで戦い続けなければ、勝機はない。
 榎は腹を括り、力を集中させた。
 術を放とうとした刹那。
 突然、周囲の空気が変わった。
 激しい風が巻き起こり、松の木々や葉を強く揺すぶる。
 妖怪たちの間にも、静かな動揺が広がり、注意力が散漫になった。
 直後、頭上から榎たちと妖怪たちとの間に、何者かが割り込んで降りてきた。
 白い翼をもつ、長い白髪を靡かせる少年。
「やめろ! このお方に手を触れることは、僕が許さない」
 少年の一言で、妖怪たちの覇気が怯えに変わった。
「あなたさまは……!?」
「朝月夜……!?」
 少年――朝の姿を見て、妖怪たちは一気に背後に退いた。中には、あまりに驚きすぎて気を失ったり、一目散に逃げていく者もあった。
「見ての通り、僕は無事だ。他の妖怪どもにも伝えよ。僕や宵の弔い合戦をする必要はない。陰陽師たちが僕たちを陥れたという話も、偽りであると」
 朝はゆっくりと、落ち着いた口調でそう述べた。
 戦う目的となっていた朝が目の前に出てきて真意を述べたのなら、妖怪たちも、もう夏姫を襲う理由はなくなる。
 榎は安堵して、肩の力を抜いた。
 だが、妖怪たちの剣幕は治まりが悪い。
「そんな話、信じられるか! 確かに見た者がいるのだぞ、宵月夜さまや、朝月夜さまが奇妙な石の中に吸い込まれるところを!」
「お前は、陰陽師が作った、まやかしだ! 我らを謀(たばか)ろうとしているのだ!」
 朝を偽物とみなし、再び武器を構える。だが、その言葉とは裏腹に、体は十二分に迷いを抱えていて、へっぴり腰を震わせている。
 その態度を冷静に見抜いていた朝は、表情一つ変えずに妖怪たちを睨み付けた。
「なら、試してみるか? 僕を本気で怒らせるつもりなら、容赦はしないが」
 軽く殺気を放つ。その覇気から逃れようとする妖怪たちの行動は、迅速だった。
「……引け! 体勢を整え直す!」
 捨て台詞を吐きながらも、妖怪たちは怯えながら、一目散に逃げ去って行った。
 琵琶湖の湖畔に、静寂が戻る。
「朝、ありがとう。助かったよ」
 ひと息吐いた榎は、朝に礼を言った。
「急に、榎さんの気配が強く感じ取れるようになりまして。見つかってよかった、ご無事で何よりです……」
 朝も、榎の姿を見て安心した様子で、笑いかけてきた。
「朝月夜、なのか……? 夢ではあるまいな?」
 その間に、夏姫が割り込んできた。まるで、幽霊でも見ているかのような目つきで、朝を凝視している。
「夏姫様……。お久しぶりです」
 朝は少し控えめな声を掛け、夏姫に深く頭を下げた。
 目の前にいる朝の姿が現実味を帯びてくると共に、夏姫の表情が恐怖と憤りで赤く染まった。
「なぜ、お前がここにいる!? まさか、白神石の封印が、もう解けたと言うのか!? あれだけの犠牲を払って、ようやく成し遂げた封印が……」
 夏姫は、朝の胸倉を掴み、大声を張り上げた。その表情からは、様々な絶望が見て取れる。
 多くの力を投じて成し遂げた封印。平安京の平和と引き換えに、夏姫は、四季姫たちは、多くのものを失った。なのに、その封印があっという間に解けて、鬼閻が再び世に解き放たれた、なんて話になれば、夏姫が憤るのも無理はない。
 朝は夏姫を真っ直ぐ見つめ、ゆっくりと首を横に振って見せた。
「いいえ、夏姫様。封印は千年もの間、僕と鬼閻を閉じ込め続けました。僕は千年後の世にて封印から解放され、時を渡ってこの時代に戻ってきたのです。生まれ変わった、四季姫様たちの護衛を務めるために。――僕が封印された後、あなた達の身に何が起こったのかを、知るために」
 朝の話を聞くにつれて、夏姫の体から力が抜けていった。朝の着物から手を離し、横目で榎を見つめてきた。
「法螺話では、なかったのか……。確かに、其方の姿は、あの見事な術は、戦い方は、夏姫に相違ない」
 榎の言葉は残念ながら真面目に取り合ってもらえなかったが、朝の言葉は、夏姫の耳にもしっかりと届いた。変身して術を使った榎の姿も、説得力を持たせるために充分、効果があっただろう。
「其方たちは本当に、未来から来たと?」
「信じられない話かもしれませんが、時渡りの術を地脈の力を用いて逆転させれば、時を遡る術に変換することができたのです」
「あたしの今までの話、信じてくれますか?」
 榎は、夏姫の眼前に体を突き出す。榎の姿をまっすぐ凝視し、夏姫は目を伏せて、軽く頷いた。
「……信じよう。まだ、其方の名を、聞いていなかったな」
「榎。水無月 榎です」
「榎――。私の、生まれ変わった姿か……。奇怪なものだな。まるで、幽霊でも見ている気分だ」
 まだ、完全に事実を受け入れたわけではないらしく、表情はどこかぎこちなかった。
 だが、夏姫は榎の姿を隅々まで観察しながら、優しい穏やかな笑みを浮かべた。
「いや、其方がこの世にいる以上、亡霊は私のほう、なのかな」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

恋なんて必要ないけれど

水ノ瀬 あおい
青春
恋よりバスケ。 「彼女が欲しい」と耳にする度に呆れてしまって、カップルを見ても憐れに思ってしまうセイ(小嶋誠也)。 恋に全く関心がなくて、むしろ過去の苦い経験からできれば女とは関わりたくもない。 女に無駄な時間を使うならスコアを見直してバスケのことを考えたいセイのバスケと……恋愛?

はなぞら日記

三ツ木 紘
青春
「僕が東雲さんは星野志乃かどうか調べてくるよ」 花山は東雲の正体を調べる事を弟と約束する。 そして写真部に訪れるもう一つの人影。 夏の花火大会。 秋の体育祭と文化祭。 訪れる変化の時……。 学生生活のイベントが詰まった青春の一ページを乗り越える彼ら彼女らの青春ストーリー。 『日記』シリーズ第二作!

雪と桜のその間

楠富 つかさ
青春
 地方都市、空の宮市に位置する中高一貫の女子校『星花女子学園』で繰り広げられる恋模様。 主人公、佐伯雪絵は美術部の部長を務める高校3年生。恋をするにはもう遅い、そんなことを考えつつ来る文化祭や受験に向けて日々を過ごしていた。そんな彼女に、思いを寄せる後輩の姿が……?  真面目な先輩と無邪気な後輩が織りなす美術部ガールズラブストーリー、開幕です! 第12回恋愛小説大賞にエントリーしました。

小説女優《ノベルアクトレス》~あたしは小説を演じて、小悪魔先パイに分からされちゃう???~

夕姫
青春
『この気持ちは小説《嘘》じゃないから。だから……ずっと一緒にいてほしい……』 思春期女子が共感できるところが1つはある。涙なくしては語れない至極のモヤキュン青春百合小説誕生!どうぞ御堪能ください✨ ※プロローグは前置きで本編は2話から始まります。 【あらすじ】 様々なジャンルの中で唯一「恋愛物」が嫌いな主人公 新堂凛花(しんどうりんか)。 彼女は恋愛物以外ならなんでも好き。小説の中の恋愛はあり得ないと常々思っている。 名門花咲学園に入学した凛花は、必ず部活に入らなくては行けない決まりを知り、見たことも聞いたこともないような部活の「小説同好会」に興味を持つ。 そしてその小説同好会に行くと黒髪で美人な見た目の二年生の先パイ 小鳥遊結愛(たかなしゆあ)がいた。 彼女は凛花を快く迎えいれてくれたが、凛花が恋愛物の小説が嫌いと知ると態度が一変。 そう、ここは小説同好会ではなく小説演劇同好会だったのだ。恋愛経験も乏しく男性経験もない、恋愛物を嫌っている主人公の凛花は【小説女優】として小鳥遊結愛先パイに恋愛物の素晴らしさを身を持って分からされていくことになるのだが……。 この物語は女子高生の日常を描いた、恋に勉強に色んな悩みに葛藤しながら、時に真面目に、切なくて、そして小説を演じながら自分の気持ちに気づき恋を知り成長していく。少しエッチな青春ストーリー。

女子高生が、納屋から発掘したR32に乗る話

エクシモ爺
青春
高校3年生になった舞華は、念願の免許を取って車通学の許可も取得するが、母から一言「車は、お兄ちゃんが置いていったやつ使いなさい」と言われて愕然とする。 納屋の奥で埃を被っていた、レッドパールのR32型スカイラインGTS-tタイプMと、クルマ知識まったくゼロの舞華が織りなすハートフル(?)なカーライフストーリー。 ・エアフロってどんなお風呂?  ・本に書いてある方法じゃ、プラグ交換できないんですけどー。 ・このHICASってランプなに~? マジクソハンドル重いんですけどー。 など、R32あるあるによって、ずぶの素人が、悪い道へと染められるのであった。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

転生したら侯爵令嬢だった~メイベル・ラッシュはかたじけない~

おてんば松尾
恋愛
侯爵令嬢のメイベル・ラッシュは、跡継ぎとして幼少期から厳しい教育を受けて育てられた。 婚約者のレイン・ウィスパーは伯爵家の次男騎士科にいる同級生だ。見目麗しく、学業の成績も良いことから、メイベルの婚約者となる。 しかし、妹のサーシャとレインは互いに愛し合っているようだった。 二人が会っているところを何度もメイベルは見かけていた。 彼は婚約者として自分を大切にしてくれているが、それ以上に妹との仲が良い。 恋人同士のように振舞う彼らとの関係にメイベルは悩まされていた。 ある日、メイベルは窓から落ちる事故に遭い、自分の中の過去の記憶がよみがえった。 それは、この世界ではない別の世界に生きていた時の記憶だった。

処理中です...