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秋人は抗議せず、素直に陰茎に手を伸ばした。萎えたものに絡みつくゴムにはシワが寄っている。秋人はそれを伸ばすようにして根元を掴んだ。
「いい子だね」
「ふぁ、あ……っ♡♡」
耳に触れる声すら愛撫のようだ。秋人の肌が震えたのはほとんど抱きしめている距離の彼にはわかっただろう。低い声は柔らかく続ける。
「かわいいね。……じゃあ、まんこくんの他の初めてももらっちゃおうかな」
「っふ、う……っ♡ ……っな、なに、先輩、なに……っん、う?」
指が抜け、戸惑っているうちに肌ではない何かが触れた。
丸く、硬い。冷たくはないが熱もない。指で蕩けたそこに触れるのは、秋人の知らないものだった。
玩具か? セックスフィクションで見るものを思い浮かべるものの、素材はともかく形は違うようだった。くぷくぷと押し付けられるそれは完全な球体だ。そんなの見たことも聞いたこともない。
恐怖を覚えてもがく前に、そうなると予知していたような腕に押さえ込まれる。卓球玉サイズかゴルフボール大か、わからないままに球体が押し込まれる。
「っん、ぉ、おぉおおお……ッ♡♡♡」
片腕で肩を抱え込まれると逃げ場など存在しなかった。秋人は天を向き、胸から顎先までを一直線に伸ばして衝撃に耐える。
未知の形にそこは必死に抵抗していたものの、一番大きな部分を越えるとまるで飲み込むように入ってしまった。腹の中にはっきりとした異物がある。けれどその違和感は、犯されている、という実感そのものだった。
「っ、ぉ、お、お……ッ♡♡」
「……こんな大きなアナルプラグ飲み込んで、この穴、なに?」
「っんぉお、おぉ……ッ♡♡♡」
ボールは丸々収まって、腹の中に居座っている。なのに囁き声とともに引っ張られるとぼこっと抜ける。
指輪のようなリングがあるのだと秋人にはわからない。ただ押し込まれるまま飲み、引っ張られるままに吐き出す。
「はっ♡♡ はひっ♡♡ おっ♡♡ おっ♡♡ おっ♡♡ お……ッ♡♡♡ せんぱ、ぁ、あ……っ♡♡」
「この穴はなーに、まんこくん。アナルプラグ美味しそうに咥え込んで、引っ張ったら……ん~って抵抗する、この気持ちいい穴はなんて言うの?」
「してないっ♡♡ そんなのしてな、ぁ、あ~~~……っ♡♡♡」
大きなボールを何度も抜き差しされ、引き出されたとき、そこがぽっかり開いたままになっているのが自分でもわかった。
そんな状態、そんな穴、彼の言う通りだ。卑猥なそれそのものだ。
リングに指を通したまま、彼は再びそれを挿入した。尻の合間に指を挟む角度は今までよりも深く入る。ぐりぐりぐりっ、と大きな球体で前立腺を圧迫され、秋人は電車の中だとか人の耳だとか考える間もなく訴えていた。
「ッまんこ、ぉ、お~~~ッ♡♡♡ そこぉッ♡♡♡ そこはっ♡ 気持ちいい、あっ、穴、はあっ♡♡♡ まんこっ♡♡♡ まんこですぅッ♡♡♡」
叫ぶと同時に、押さえた陰茎が大きく跳ねた。一滴二滴、射精の快感とともに出るのはほんの僅かな精液だ。
支えていただけだ。陰茎は刺激しなかった。それでも目眩がするほど気持ちいい。
もう許容範囲を超えてる。なのに相手は膨らんだ先端を手で包み、亀頭を弄びながら笑う。
「痴漢希望の変態ちんぽ、これが死ぬまでメスイキさせてあげるからね」
「っお、ぉ……っ♡♡♡ ん、ぉ……っ♡♡♡ いっ、いった、ぁ♡♡♡ せんぱ、も、もぉ、そこ、いった……っ♡♡」
「うん。でもまだまだ、この未使用ちんぽ男のつもりでいるでしょう?」
「ッあ、あ、待って、待っ、んぁあああッ♡♡♡ おッ♡♡ んおッ♡♡♡ おぉおおおッ♡♡♡」
「しー」
片手で口をふさがれ、濡れたコンドームごと萎えた陰茎をしごかれる。指先がゴム越しの尿道口をこねるたびに秋人の裸の膝が跳ねた。
秋人は走行中の開くはずがないドアを掻きむしる。逃げたい。助けてほしい。大きなボールを咥えたままでいいから彼から引き剥がされたい。けれどこの恐ろしいほどの快感こそ、秋人の求めていたものだった。合意なく触れてほしい。こちらの意思はお構い無しで触ってほしい。
人格も、気持ちも無視される物体になりたい。匿名の、好き放題できる生き物にされたい。
「まんこくん、電車内でメスおもらししよーねえ♡」
「ちんぽ死んじゃうっ♡♡♡ もう出ないっ、もう出ないぃッ♡♡♡ ちんぽ死ぬっ♡♡ 死ぬっ、しぬぅうッ♡♡♡」
秋人はそう叫んだつもりだが、彼の大きな手の中、悲鳴がどう握りつぶされたのかわからない。ほとんど眼球を瞼の中にやった秋人が感じたのは、彼が握るゴムの中へ、じゃーっと勢い良く漏れる何かだった。
我慢に我慢を重ねたような尿の勢いで吹き出すもの。コンドームを大きく膨らませる熱いもの。
潮吹きだと、秋人はその名を知らないまま初めての快感を味わう。
「お、ぉ、お……ッ♡♡♡ ぐしょぐしょ、しなっ、しない、でぇ……ッ♡♡♡ おれのちんぽ、これいじょ、しぬ、死ぬ……っ♡♡♡」
「オス汁全部出せたかな? ……ちょっと確認しに降りよっか、まんこくん♡」
「いい子だね」
「ふぁ、あ……っ♡♡」
耳に触れる声すら愛撫のようだ。秋人の肌が震えたのはほとんど抱きしめている距離の彼にはわかっただろう。低い声は柔らかく続ける。
「かわいいね。……じゃあ、まんこくんの他の初めてももらっちゃおうかな」
「っふ、う……っ♡ ……っな、なに、先輩、なに……っん、う?」
指が抜け、戸惑っているうちに肌ではない何かが触れた。
丸く、硬い。冷たくはないが熱もない。指で蕩けたそこに触れるのは、秋人の知らないものだった。
玩具か? セックスフィクションで見るものを思い浮かべるものの、素材はともかく形は違うようだった。くぷくぷと押し付けられるそれは完全な球体だ。そんなの見たことも聞いたこともない。
恐怖を覚えてもがく前に、そうなると予知していたような腕に押さえ込まれる。卓球玉サイズかゴルフボール大か、わからないままに球体が押し込まれる。
「っん、ぉ、おぉおおお……ッ♡♡♡」
片腕で肩を抱え込まれると逃げ場など存在しなかった。秋人は天を向き、胸から顎先までを一直線に伸ばして衝撃に耐える。
未知の形にそこは必死に抵抗していたものの、一番大きな部分を越えるとまるで飲み込むように入ってしまった。腹の中にはっきりとした異物がある。けれどその違和感は、犯されている、という実感そのものだった。
「っ、ぉ、お、お……ッ♡♡」
「……こんな大きなアナルプラグ飲み込んで、この穴、なに?」
「っんぉお、おぉ……ッ♡♡♡」
ボールは丸々収まって、腹の中に居座っている。なのに囁き声とともに引っ張られるとぼこっと抜ける。
指輪のようなリングがあるのだと秋人にはわからない。ただ押し込まれるまま飲み、引っ張られるままに吐き出す。
「はっ♡♡ はひっ♡♡ おっ♡♡ おっ♡♡ おっ♡♡ お……ッ♡♡♡ せんぱ、ぁ、あ……っ♡♡」
「この穴はなーに、まんこくん。アナルプラグ美味しそうに咥え込んで、引っ張ったら……ん~って抵抗する、この気持ちいい穴はなんて言うの?」
「してないっ♡♡ そんなのしてな、ぁ、あ~~~……っ♡♡♡」
大きなボールを何度も抜き差しされ、引き出されたとき、そこがぽっかり開いたままになっているのが自分でもわかった。
そんな状態、そんな穴、彼の言う通りだ。卑猥なそれそのものだ。
リングに指を通したまま、彼は再びそれを挿入した。尻の合間に指を挟む角度は今までよりも深く入る。ぐりぐりぐりっ、と大きな球体で前立腺を圧迫され、秋人は電車の中だとか人の耳だとか考える間もなく訴えていた。
「ッまんこ、ぉ、お~~~ッ♡♡♡ そこぉッ♡♡♡ そこはっ♡ 気持ちいい、あっ、穴、はあっ♡♡♡ まんこっ♡♡♡ まんこですぅッ♡♡♡」
叫ぶと同時に、押さえた陰茎が大きく跳ねた。一滴二滴、射精の快感とともに出るのはほんの僅かな精液だ。
支えていただけだ。陰茎は刺激しなかった。それでも目眩がするほど気持ちいい。
もう許容範囲を超えてる。なのに相手は膨らんだ先端を手で包み、亀頭を弄びながら笑う。
「痴漢希望の変態ちんぽ、これが死ぬまでメスイキさせてあげるからね」
「っお、ぉ……っ♡♡♡ ん、ぉ……っ♡♡♡ いっ、いった、ぁ♡♡♡ せんぱ、も、もぉ、そこ、いった……っ♡♡」
「うん。でもまだまだ、この未使用ちんぽ男のつもりでいるでしょう?」
「ッあ、あ、待って、待っ、んぁあああッ♡♡♡ おッ♡♡ んおッ♡♡♡ おぉおおおッ♡♡♡」
「しー」
片手で口をふさがれ、濡れたコンドームごと萎えた陰茎をしごかれる。指先がゴム越しの尿道口をこねるたびに秋人の裸の膝が跳ねた。
秋人は走行中の開くはずがないドアを掻きむしる。逃げたい。助けてほしい。大きなボールを咥えたままでいいから彼から引き剥がされたい。けれどこの恐ろしいほどの快感こそ、秋人の求めていたものだった。合意なく触れてほしい。こちらの意思はお構い無しで触ってほしい。
人格も、気持ちも無視される物体になりたい。匿名の、好き放題できる生き物にされたい。
「まんこくん、電車内でメスおもらししよーねえ♡」
「ちんぽ死んじゃうっ♡♡♡ もう出ないっ、もう出ないぃッ♡♡♡ ちんぽ死ぬっ♡♡ 死ぬっ、しぬぅうッ♡♡♡」
秋人はそう叫んだつもりだが、彼の大きな手の中、悲鳴がどう握りつぶされたのかわからない。ほとんど眼球を瞼の中にやった秋人が感じたのは、彼が握るゴムの中へ、じゃーっと勢い良く漏れる何かだった。
我慢に我慢を重ねたような尿の勢いで吹き出すもの。コンドームを大きく膨らませる熱いもの。
潮吹きだと、秋人はその名を知らないまま初めての快感を味わう。
「お、ぉ、お……ッ♡♡♡ ぐしょぐしょ、しなっ、しない、でぇ……ッ♡♡♡ おれのちんぽ、これいじょ、しぬ、死ぬ……っ♡♡♡」
「オス汁全部出せたかな? ……ちょっと確認しに降りよっか、まんこくん♡」
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