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しおりを挟む「っごめんなさい♡♡♡ ごめんなさいっ!」
「なにを、っ、謝ってるの? 伊勢田……ッ♡」
「……っ、お、おれの、まんこが、あ……っ♡♡♡」
目隠しにした布の目元が濡れている。見えるはずがないのに首半分で振り返りながら、伊勢田は先程学んだ言葉を賢い頭で暗唱する。
「お、俺のまんこが……っ♡♡ ちんぽ♡ ちんぽ大好きって、し、してて……っ♡♡ 変態まんこが、ちっ、ちんぽに甘えててごめんなさい……っ♡♡♡ マゾまんこが、こっ、このちんぽ、本真のちんぽが大好きでごめんなさい……っ♡♡♡」
「うん……♡ すごい、っ、甘えて、絡んでくる。虐めてばっかりなのに変だね?」
「ま、マゾまんこだから……っ♡♡♡ 本真に虐められるのが大好きな、まっ、まぞの、へんたいの、おなほの、まんこ……っ♡♡♡」
「んん……っ」
自分の言葉に煽られるのか中がぎゅっと狭くなり、俺はきつい締め付けに声を漏らす。
漫画の仕事が済むと同時に短期の肉体労働を入れ、慣れているとはいえ体はそれなりに疲れている。疲労感を察するのか伊勢田だって「ディルド役」を求めてくるのは月に数度だった。
けれど変だ。あれから変だ。
支払いが難しいと打ち明けていつも通りにディルド役を求められて、まだたったの一週間。なのに俺達はもう何度もこの行為を繰り返している。伊勢田の仕事に支障がないか、ピッキングのバイトが筋肉痛でつらくならないか、考慮する前に思い出すことができない。ふたりきりで部屋にいるとどちらからともなく手を伸ばしてしまう。
腹のタトゥーは薄れたが、同じ文字を油性ペンでなぞり書いたのは俺だった。尻だけ上げた後背位の腰、卑猥な文字や行為回数を書き散らしたのだって俺だ。
俺たちはすっかりSM行為に夢中だった。
「へんたいの、まぞの、まんこ……ッ♡♡♡ おっ♡♡♡ お……ッ♡♡♡ 本真のちんぽ、ほしっ、ほしがって、ごめんなさい♡♡♡ 本真のちんぽが大好き♡♡♡ 大好きでっ、ごめ、ごめんなさい~……ッ♡♡♡」
「っ、いいよ、かわいい、マゾの体全部かわいいから……♡」
「うあっ♡♡♡ うあっ♡♡♡」
枕を抱える脇の下を鷲掴みにして、ぎりぎり届く指先で乳首を擦る。今まで嫌がっていた部位なのに、伊勢田は指先が掠めるのに合わせて快感でしかない声を上げた。
乳首に触れたり、陰茎を舐めたり、今までずっと嫌そうな顔をしているから嫌なのだと思っていた。全然間違いだった。彼の妙な矜持や建前、男同士である後ろめたさから抵抗していただけで、十分すぎるほど気持ちいいのだ。思い込みじゃない。マゾである彼はサドである俺に対して忠実で、何でも正直に答えてくれる。
「マゾ乳首気持ちいいね♡ オナニーだけで敏感にしたここ、俺に触られるのもう慣れてきた? いつも虐めてもうずっとぷっくりしてるけど自分で触るよりたくさん触ったかな」
「あっあっあっあっ♡♡♡ なれっ、慣れない、慣れてないっ♡♡ きもちよくて、わ、わかんない、オナニーいっぱい、ひとり、いっぱいして、あ、あ、あ、あ……っ♡♡♡」
「どんなオナニーするんだっけ」
「でぃるっ、でぃるどっ♡♡♡ 本真のちんぽの、おなじの、ディルドのっ♡♡ うあ、あ、あ、あっ♡♡♡ ディルドに腰振り、ぐりぐり、っんん、ん♡♡♡ ディルドぐりぐりして、ちく、っ、乳首、自分で、引っ掻い……ッ♡♡♡」
「こう? カリカリ?」
「うぁあっ♡♡♡ ああ、ああッ♡♡♡ それっ♡♡ かりかりっ♡♡♡ あっ♡♡ あっ♡♡♡ かりかり、これ、いつもこれ、あっ、あッ♡♡♡」
「イク?」
「イッ、いかない、っ、いかない……ッ♡♡♡ じゅんっ、じゅんばん……ッ♡♡ さどの、ちんぽの、つっ、つよい男ちんぽが先……っ♡♡♡ まぞは♡♡ イクの、がま、がまん、いいマゾは、イクのがまん……ッ♡♡♡」
「うん。良いマゾの伊勢田は我慢できる?」
「できっ、ッ、うあっあっあっあっあっ♡♡♡ おっ♡♡♡ おっ♡♡♡ いっしょ、いっしょだめだっ♡♡♡ まんことかりかりいっしょダメ……ッ♡♡♡ おおっ♡♡♡ おおッ♡♡♡ カリカリ待ってッ♡♡♡ いくっいくっ♡♡♡ 駄目だっ、いくいくいくっ♡♡♡」
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