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下半身が重い。
伊勢田がなぜかいつもと全然違うように、俺もなぜだか全然違った。主導権のあるなしではない。何でも伊勢田が悪いような気がするし、俺に大きな権利があるような気がするし、呼吸を合わせて行うべきこの行為で俺の好き勝手が許されるような気がする。
しがみつくように腕をぎゅっと握る手に俺はいつもなら愛撫を止めた。痛くないし苦しくないしつらくない。心地よいスキンシップという塩梅を大切にできた。けれど今日はどうしてもできない。柔らかくなってきた中を掻き回しながら責めるようなことを言ってしまう。
「俺のオナホなのに俺に何もしないでまたイクの?」
「ッいく、イクからっ♡♡♡ またイクからっ♡♡♡ 指止め、指、待て、待……ッ♡♡♡ あ、あ、あっ、あっ♡♡♡ はや、っ、はやく、ちんぽ、ちんぽ入れろ……っ♡♡ ちんぽでイク♡♡ ちんぽ入れてからイクから♡♡ っうあ♡♡ うぁああっ♡♡♡ イクって♡♡♡ イクイクイクイクッ♡♡♡ 待って! 待てッ♡♡♡ ちんぽ入れろっ♡♡ ちんぽっ♡♡♡」
「入れろってオナホに命令されるのは変でしょ。伊勢田、……ほら、ちゃんと待つから、伊勢田もちゃんと俺のオナホ役をやってよ」
「っうぅ、ん、ん……ッ♡♡♡ なかっ、ゆっくり撫でっ、すき、好き……ッ♡♡♡ 俺が好きなこと、ぜんっ、全部知ってる、指責め好き……ッ♡♡♡ いく♡♡ いく……ッ♡♡♡」
「オナホが喜ぶためにしてない」
「ごっ、ごめん……ッ♡♡♡ はあ……っ、は、は……っ♡♡♡ 撫で撫で、待、んぉ、お、おお……ッ♡♡♡ ちん、ちん、ぽ、オナホがイク前に入れてほしい……っ♡♡ ちんぽ入れて、い、イキたい……ッ♡♡」
伊勢田はそう言いながら開いた膝を抱える。まだ昼間だ。先走りの垂れる勃起はもちろん、指を咥えるその部分まで全部見えた。
「…………」
行為を始めて間もないし直接刺激はされていない。というのに俺のものは完全に硬くなっている。
現金な話だがこういう状態では金銭的な情けなさを感じない。代わりにいつもは「性欲処理を任されるような気安すぎるほど気安い関係」への複雑な思いが浮かぶのだが、なぜか今日はそれもなかった。
俺は欲望一色の頭で彼の足の間へ移動する。物欲しげな視線が追いかけてくるだけで興奮した。
「ほん、っ、ほんま……っ♡♡ ちんぽ、っ、ちんぽ入れてほしい……ッ♡♡♡ うぁ、あ、あ……ッ♡♡♡ 前立腺撫で、それ好き、それ、っ、好き、好き、イクイク……っ♡♡♡ っうぅ、っん! あ、ぁ……ちんぽ、ちんぽ……っ♡♡ っはやく、ちんぽ、ちんぽ入れてくれ……♡♡ ちんぽでイク、オナホだからちんぽでイク……ッ♡♡♡」
「……ちんぽでイクの? オナホだから?」
指を抜き膝裏を押さえ込んで、勃起を押し当てながら問う。いつもどこでも堂々として、いつもどこでもみんなを従えて、ルームシェアという名目で俺の生活を助けている伊勢田。彼は必死な子供のように頷いて答える。彼は腹に大きく記された性処理道具の名前で自分を呼ぶ。
「オナホだから、ちっ、ちんぽを気持ちよくする……ッ♡♡♡ ちんぽでイッて、中、し、締まって、ちんぽが気持ちいいようにオナホイク……ッ♡♡♡」
「入れたらイク?」
「イク♡♡♡ イクっ♡♡♡ ぁ、あ、ほんま、入る、これイク、これイク、イクイク……っ♡♡♡ っちんぽ、すげ、本真の大きいちんぽ……ッ♡♡♡ お、おッ、ゆ、ゆっくりハメ……ッ♡♡♡ ぅう、ん、んん……ッ♡♡♡ お、お……ッ♡♡♡ 本真のちんぽ、本真のちんぽ……ッ♡♡♡ っうあ! あ、あ……ッ♡♡♡」
「……っ、あっつ……♡ ゆっくり入れてる、だけなのに、っ、伊勢田の中すごく痙攣してる……♡」
「っきもち、きもち、いいっ、から……ッ♡♡♡ ほん、っ、ほんま♡♡ ほんまっ♡♡♡ 太いちんぽが、ずりずり……ッ♡♡♡ これ好き♡♡ 好きっ♡♡ 本真ちんぽがずりずり中こするの好き、ィ、い……ッ♡♡♡ おっ♡♡ おっ♡♡」
「ッ、イッて気持ちよくすんじゃないのかよ!」
「んぐッ、ううッ!!」
いつもの癖でじわじわと埋めたのは自分なのに、彼が予告した通りにならないことが苛立たしい。
衝動的に腰を突き入れると、大きく開いた足の間、伊勢田のものが強く跳ねた。胸の上、オナホという文字全体に精液が飛び散る。
同性として続けられるのはつらいとわかっていても硬く締まった内部をごちゅごちゅと責める腰が止まらない。
「ッ俺の、ために、イクって言ったろ! もっと気持ちよく出来るだろ!」
「うぁあああッ! ごめんッ♡♡♡ んあッ♡♡♡ んぁああッ♡♡♡ おッ♡♡♡ おッ♡♡♡ おッ♡♡♡ おぅううッ♡♡♡ ごめんッ! ごめんッ♡♡♡ おなっ、オナホが気持ちいい射精したっ♡♡♡ オナホが勝手に射精したあッ♡♡♡ おおっ♡♡♡ おおっ♡♡♡ 本真っ♡♡♡ いきっ、イキたてまんこ、っ、お、オナホに……ッ♡♡♡ これ、っ、この穴、本真のオナホ……っ♡♡♡ 俺のまんこ本真のオナホ……ッ♡♡♡」
「こんなタトゥー入れて、っ、恥ずかしくないのかよ、変態……ッ! 生きたオナホにされて興奮してんのかよ変態!」
伊勢田がなぜかいつもと全然違うように、俺もなぜだか全然違った。主導権のあるなしではない。何でも伊勢田が悪いような気がするし、俺に大きな権利があるような気がするし、呼吸を合わせて行うべきこの行為で俺の好き勝手が許されるような気がする。
しがみつくように腕をぎゅっと握る手に俺はいつもなら愛撫を止めた。痛くないし苦しくないしつらくない。心地よいスキンシップという塩梅を大切にできた。けれど今日はどうしてもできない。柔らかくなってきた中を掻き回しながら責めるようなことを言ってしまう。
「俺のオナホなのに俺に何もしないでまたイクの?」
「ッいく、イクからっ♡♡♡ またイクからっ♡♡♡ 指止め、指、待て、待……ッ♡♡♡ あ、あ、あっ、あっ♡♡♡ はや、っ、はやく、ちんぽ、ちんぽ入れろ……っ♡♡ ちんぽでイク♡♡ ちんぽ入れてからイクから♡♡ っうあ♡♡ うぁああっ♡♡♡ イクって♡♡♡ イクイクイクイクッ♡♡♡ 待って! 待てッ♡♡♡ ちんぽ入れろっ♡♡ ちんぽっ♡♡♡」
「入れろってオナホに命令されるのは変でしょ。伊勢田、……ほら、ちゃんと待つから、伊勢田もちゃんと俺のオナホ役をやってよ」
「っうぅ、ん、ん……ッ♡♡♡ なかっ、ゆっくり撫でっ、すき、好き……ッ♡♡♡ 俺が好きなこと、ぜんっ、全部知ってる、指責め好き……ッ♡♡♡ いく♡♡ いく……ッ♡♡♡」
「オナホが喜ぶためにしてない」
「ごっ、ごめん……ッ♡♡♡ はあ……っ、は、は……っ♡♡♡ 撫で撫で、待、んぉ、お、おお……ッ♡♡♡ ちん、ちん、ぽ、オナホがイク前に入れてほしい……っ♡♡ ちんぽ入れて、い、イキたい……ッ♡♡」
伊勢田はそう言いながら開いた膝を抱える。まだ昼間だ。先走りの垂れる勃起はもちろん、指を咥えるその部分まで全部見えた。
「…………」
行為を始めて間もないし直接刺激はされていない。というのに俺のものは完全に硬くなっている。
現金な話だがこういう状態では金銭的な情けなさを感じない。代わりにいつもは「性欲処理を任されるような気安すぎるほど気安い関係」への複雑な思いが浮かぶのだが、なぜか今日はそれもなかった。
俺は欲望一色の頭で彼の足の間へ移動する。物欲しげな視線が追いかけてくるだけで興奮した。
「ほん、っ、ほんま……っ♡♡ ちんぽ、っ、ちんぽ入れてほしい……ッ♡♡♡ うぁ、あ、あ……ッ♡♡♡ 前立腺撫で、それ好き、それ、っ、好き、好き、イクイク……っ♡♡♡ っうぅ、っん! あ、ぁ……ちんぽ、ちんぽ……っ♡♡ っはやく、ちんぽ、ちんぽ入れてくれ……♡♡ ちんぽでイク、オナホだからちんぽでイク……ッ♡♡♡」
「……ちんぽでイクの? オナホだから?」
指を抜き膝裏を押さえ込んで、勃起を押し当てながら問う。いつもどこでも堂々として、いつもどこでもみんなを従えて、ルームシェアという名目で俺の生活を助けている伊勢田。彼は必死な子供のように頷いて答える。彼は腹に大きく記された性処理道具の名前で自分を呼ぶ。
「オナホだから、ちっ、ちんぽを気持ちよくする……ッ♡♡♡ ちんぽでイッて、中、し、締まって、ちんぽが気持ちいいようにオナホイク……ッ♡♡♡」
「入れたらイク?」
「イク♡♡♡ イクっ♡♡♡ ぁ、あ、ほんま、入る、これイク、これイク、イクイク……っ♡♡♡ っちんぽ、すげ、本真の大きいちんぽ……ッ♡♡♡ お、おッ、ゆ、ゆっくりハメ……ッ♡♡♡ ぅう、ん、んん……ッ♡♡♡ お、お……ッ♡♡♡ 本真のちんぽ、本真のちんぽ……ッ♡♡♡ っうあ! あ、あ……ッ♡♡♡」
「……っ、あっつ……♡ ゆっくり入れてる、だけなのに、っ、伊勢田の中すごく痙攣してる……♡」
「っきもち、きもち、いいっ、から……ッ♡♡♡ ほん、っ、ほんま♡♡ ほんまっ♡♡♡ 太いちんぽが、ずりずり……ッ♡♡♡ これ好き♡♡ 好きっ♡♡ 本真ちんぽがずりずり中こするの好き、ィ、い……ッ♡♡♡ おっ♡♡ おっ♡♡」
「ッ、イッて気持ちよくすんじゃないのかよ!」
「んぐッ、ううッ!!」
いつもの癖でじわじわと埋めたのは自分なのに、彼が予告した通りにならないことが苛立たしい。
衝動的に腰を突き入れると、大きく開いた足の間、伊勢田のものが強く跳ねた。胸の上、オナホという文字全体に精液が飛び散る。
同性として続けられるのはつらいとわかっていても硬く締まった内部をごちゅごちゅと責める腰が止まらない。
「ッ俺の、ために、イクって言ったろ! もっと気持ちよく出来るだろ!」
「うぁあああッ! ごめんッ♡♡♡ んあッ♡♡♡ んぁああッ♡♡♡ おッ♡♡♡ おッ♡♡♡ おッ♡♡♡ おぅううッ♡♡♡ ごめんッ! ごめんッ♡♡♡ おなっ、オナホが気持ちいい射精したっ♡♡♡ オナホが勝手に射精したあッ♡♡♡ おおっ♡♡♡ おおっ♡♡♡ 本真っ♡♡♡ いきっ、イキたてまんこ、っ、お、オナホに……ッ♡♡♡ これ、っ、この穴、本真のオナホ……っ♡♡♡ 俺のまんこ本真のオナホ……ッ♡♡♡」
「こんなタトゥー入れて、っ、恥ずかしくないのかよ、変態……ッ! 生きたオナホにされて興奮してんのかよ変態!」
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