【完結】教えて小谷崎さん/淫語調教シェアハウス

にのまえ

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 慌てて足を引いて逃げるものの、一歩引けば一歩半、二歩引けば三歩詰め寄られる。身長差があるとはいえ瞬く間に胸が触れ合う。
 しかも彼はちらりと視線を動かすのだ。大浦の背後、ベッドの足元には、ローションの容器が転がっている。飛び起きた拍子に落ちたのは確認していたが、まさかこんな状況になるとは思わず放っていたのだ。

「ぅ、あ……っ」
「いいんだ。何も悪くない。でもあそこは特別な場所だから、気をつけて触らないといけない。乱暴なオナニーで傷つかないか心配なんだ」
「おッ、おな……!! ぅ、う……っ!」
「こういう話、大浦さん嫌いなのにごめんね。ただほら、これを使ってみてほしいんだ。……きっと気持ちいいよ」
「っで、でも、でも、そんなことできません……っ!」
「……我慢できるの?」
「っ♡♡」

 びくん、と大浦は全身を跳ねさせた。ゼロ距離の小谷崎のせいで見えない。けれどほとんど密着した上半身の陰で、小谷崎が大浦の寝間着の股間を撫でたのだ。
 自慰の途中だったが、慌てたり焦ったりで少しは落ち着いてくれていた。けれど一撫でされたら駄目だ。瞬く間に力を持つそれを、小谷崎は労るようにさすってくる。

「っ、う、ぅ……っ♡♡♡」
「体と同じで、大きいね。なのにこんなに感じやすい。動画視聴オナニーの邪魔されたからだね、ごめんね」
「いっ、……言わないで、くだ、っん! ん……っ♡♡♡」
「はあ……匂いが強くなってきた……♡ ごめん、言っていい? ……根元の方がね、ローションでぬるぬるになってるのが、すごくエロい。俺の動画見ながら処女まんこいじってたんだ?」
「ッ、ま、ま……!!」
「恥ずかしい?」

 見上げて問われ、大浦は訳もわからず頷いていた。そんな単語、そんな言葉、耳にするだけで恥ずかしい。何度も何度も首肯してしまう。
 普段表情の変わらない小谷崎が小さく笑った。自分より小さいのに、男臭さなど無縁の人なのに、瞳が妙に力強い。見上げられているのに頭を押さえつけられている気がする。

「俺、恥ずかしいこと言わせるのが好きなんだ。……そんなに真っ赤になって怖がられると、言わせたくなる。だから泣くのは我慢して」
「っあ、ぅあ……ッ♡♡ むっ、無理……ッ、あ、あ……っ♡♡」
「泣かないで。泣いたら下着の中に手を突っ込む」

 言われた瞬間に涙があふれて、懇願する前に手が入ってきた。

「っうぅ、ううううッ♡♡♡」

 大浦は未経験だ。初めて他人に触れられた。その刺激だけでも十分なのに、真っ赤な顔を、荒く息をする開きっぱなしの唇を、ボロボロ泣く百八十センチの男の顔を、まっすぐ見つめられているのだ。
 恥ずかしい。信じられない。怖気づいて萎えてほしいのに、羞恥心はなぜか興奮に変換されてしまう。

「っあ、あ! 待っ、っう、ん、ぅん……っ♡♡ あっ、あっ、あっ、あ……っ♡♡♡ 待って、待って、しごくの、あ、っ、ぅあ……っ♡♡ なんでこんな、っ、なんで、なんで……っ♡♡♡」
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