3 / 36
ベッド(1)*
しおりを挟む
「っあ、あ、あ」
変声期が終わってずいぶん経つだろうに、こういうときの純也の声は子供っぽい。明良は純也のものを口から抜いて、頬ずりしながら微笑んだ。
「気持ちいい? 純くん」
「……よ、よかった」
いつもなら口内に放出させるのだが、今日はまだ彼のものを味わっていない。
自分のものと明良の顔とを見る彼は真っ赤だ。恥ずかしそうなのに、その目は期待にギラついている。
「あの、今日は……」
「……仕事、一段落したんだよ」
「あ、明良さん」
「しばらくはのんびりできるんだ。もちろん、一日ベッドに寝転んでるくらいの余裕はある」
「じゃあ」
背を預けていた壁から身を起こし、純也は明良のシャツの裾を握った。最初こそ自分だけ全裸にされるのを恥ずかしがった彼だけれど、回数をこなすうち、「明良は服を着たまま」という状況に慣れた。
部屋着であるジーンズ越しに、肉のない尻を強くもまれる。
「じゃあ、今日は、いいの? ここに……俺の、いれさせてもらえるの?」
「……純くんは、どう?」
耳のまわりをやらしくさすりながら、甘い声をとろりとそそぐ。
「僕の中にいれたいの……?」
「っうん、うん。いれたい。お願い」
真っ赤な顔で必死に頷くのが愛おしい。耳朶にキスしながら、明良は「触って」と懇願した。
出会ってからずっと重ねている体だ。彼は心得たもので、脱がせることなくシャツの裾から中へ手を滑らせる。
明良の首筋を舐めながら、純也は犬のような息を吐いていた。
「かわいいね、純くん。セックス好きなんだ」
「明良さん、明良さんが好き。明良さんとするのが好き。……っ舐めたい、明良さん、明良さんの胸舐めたい。いい?」
「よしっていうまでダメ」
クスクス笑ってそんなことを言えば、彼は本物の犬のように鼻を鳴らして、胸の先に辿り着いた手を動かした。うごめくシャツを見る瞳はオスの色をしている。
彼の愛撫に慣れた先端はすぐにかたく立ちあがった。それをこねたり、つぶしたり、明良の教えた愛撫が必死に施される。
「っふ、……う。ん、純くん、上手……」
「舐めたい。明良さん、お願い。まだ?」
「……よし」
飼ったことはないけれど、公園や河川敷を散歩すると愛犬にそう許している人をよく見かける。それを真似して優しく言えば、純也は勢い込んでシャツの腹に顔をうずめた。
両手を明良の腰に落として、高い鼻だけでワイシャツの裾を上げていく。慣れた彼はすぐに小さな飾りを見つけた。
「うっ、ん……あ、あ、じゅ、純く……」
しゃぶり、吸って、ザラザラした舌で粒を堪能される。
ちゅうっと音をたてて吸い、純也は熱い息を吐いた。拘束した腰――というより尻にごりごり当てられるものは、口淫中以上に硬くなっている。
「っいれたい、明良さん、あきらさんの中、一番熱いとこ、いれたい……」
「脱がせて……っん、あ、入るようにして。純くん、できる? あ、あ」
ずり下がるシャツを鼻で押し上げながらしゃぶりつつ、純也は明良のジーンズを脱がせた。腰を上げて協力すれば、下着ごと膝まで降ろされる。
ベッドサイドに用意していたローションを取り、純也は明良の背後でそれを両手にまぶしたようだった。ぬるついた手が臀部を揉む。滑る感触がいやで振り払うよう腰を振れば、胸に執着したままの唇から興奮したような息が落ちた。
「やらしいことしないで、明良さん。俺、いっぱいいっぱいで、まだ準備なのに、俺」
「っふ、いっぱい、舐めて……っ大きくしちゃったもんね。……ガマン、できそうにない?」
「…………」
「わからない」と言う声はすねた子供みたいだった。それこそ赤ん坊のように乳首を吸う純也の頭を撫で、明良は後ろに手をつく。
「ローションじゃなくてもいいよ。……純くんの熱いので、僕のここ、やわらかくする?」
遠ざかった胸を追おうとしていた顔が、一瞬にして赤面する。最近覚えたその方法を彼が格別好んでいることは、この反応からわかっていた。
「したい……? ちゃんと教えて、純くん」
「し、したい。俺ので……いい? だって、明良さん、俺ガマンできない……」
「いいよ……純くんので準備しよう」
言って、明良はベッドにころりと横たわった。ジーンズがまとわりつく膝を抱えて、その場所を間接照明の光に晒す。恥ずかしさはない。慣れた姿勢だ。
純也は身を起こし、明良の足をそろえて自分の肩に乗せた。
明良と純也のセックスでは皮膚と皮膚の接触は稀だ。だからか彼は足の甲にまで愛おしげなキスをした。許せば指までしゃぶりそうな顔で、自分のものに手をかける。
収縮するそこを、見られている。
「純くん、っ、なにか、やらしいこと言おうか? ここ、自分でやるところ見る?」
「いらない……明良さんはそのままで十分やらしい。俺の、もう、こんなになっちゃってる」
小さく笑った声と同時に、熱いそれがまだ開かれてないそこにこすり付けられる。
強引に入れられたりしないとわかっているから、明良は鼻にかかった息で「はやく」と懇願した。
ローションに濡れた手でしごくから、純也のそれはぬちぬちと音をたてる。時折乞いながらその瞬間を待てば、やがて純也は低い声で「でる……っ」とうめいた。
同時に火傷しそうなほどの飛沫がそこへ飛ぶ。
「っふ、う、う……」
「っあ、すごい、熱……純くん、ほら、これで準備して……ね?」
「う、うん」
変声期が終わってずいぶん経つだろうに、こういうときの純也の声は子供っぽい。明良は純也のものを口から抜いて、頬ずりしながら微笑んだ。
「気持ちいい? 純くん」
「……よ、よかった」
いつもなら口内に放出させるのだが、今日はまだ彼のものを味わっていない。
自分のものと明良の顔とを見る彼は真っ赤だ。恥ずかしそうなのに、その目は期待にギラついている。
「あの、今日は……」
「……仕事、一段落したんだよ」
「あ、明良さん」
「しばらくはのんびりできるんだ。もちろん、一日ベッドに寝転んでるくらいの余裕はある」
「じゃあ」
背を預けていた壁から身を起こし、純也は明良のシャツの裾を握った。最初こそ自分だけ全裸にされるのを恥ずかしがった彼だけれど、回数をこなすうち、「明良は服を着たまま」という状況に慣れた。
部屋着であるジーンズ越しに、肉のない尻を強くもまれる。
「じゃあ、今日は、いいの? ここに……俺の、いれさせてもらえるの?」
「……純くんは、どう?」
耳のまわりをやらしくさすりながら、甘い声をとろりとそそぐ。
「僕の中にいれたいの……?」
「っうん、うん。いれたい。お願い」
真っ赤な顔で必死に頷くのが愛おしい。耳朶にキスしながら、明良は「触って」と懇願した。
出会ってからずっと重ねている体だ。彼は心得たもので、脱がせることなくシャツの裾から中へ手を滑らせる。
明良の首筋を舐めながら、純也は犬のような息を吐いていた。
「かわいいね、純くん。セックス好きなんだ」
「明良さん、明良さんが好き。明良さんとするのが好き。……っ舐めたい、明良さん、明良さんの胸舐めたい。いい?」
「よしっていうまでダメ」
クスクス笑ってそんなことを言えば、彼は本物の犬のように鼻を鳴らして、胸の先に辿り着いた手を動かした。うごめくシャツを見る瞳はオスの色をしている。
彼の愛撫に慣れた先端はすぐにかたく立ちあがった。それをこねたり、つぶしたり、明良の教えた愛撫が必死に施される。
「っふ、……う。ん、純くん、上手……」
「舐めたい。明良さん、お願い。まだ?」
「……よし」
飼ったことはないけれど、公園や河川敷を散歩すると愛犬にそう許している人をよく見かける。それを真似して優しく言えば、純也は勢い込んでシャツの腹に顔をうずめた。
両手を明良の腰に落として、高い鼻だけでワイシャツの裾を上げていく。慣れた彼はすぐに小さな飾りを見つけた。
「うっ、ん……あ、あ、じゅ、純く……」
しゃぶり、吸って、ザラザラした舌で粒を堪能される。
ちゅうっと音をたてて吸い、純也は熱い息を吐いた。拘束した腰――というより尻にごりごり当てられるものは、口淫中以上に硬くなっている。
「っいれたい、明良さん、あきらさんの中、一番熱いとこ、いれたい……」
「脱がせて……っん、あ、入るようにして。純くん、できる? あ、あ」
ずり下がるシャツを鼻で押し上げながらしゃぶりつつ、純也は明良のジーンズを脱がせた。腰を上げて協力すれば、下着ごと膝まで降ろされる。
ベッドサイドに用意していたローションを取り、純也は明良の背後でそれを両手にまぶしたようだった。ぬるついた手が臀部を揉む。滑る感触がいやで振り払うよう腰を振れば、胸に執着したままの唇から興奮したような息が落ちた。
「やらしいことしないで、明良さん。俺、いっぱいいっぱいで、まだ準備なのに、俺」
「っふ、いっぱい、舐めて……っ大きくしちゃったもんね。……ガマン、できそうにない?」
「…………」
「わからない」と言う声はすねた子供みたいだった。それこそ赤ん坊のように乳首を吸う純也の頭を撫で、明良は後ろに手をつく。
「ローションじゃなくてもいいよ。……純くんの熱いので、僕のここ、やわらかくする?」
遠ざかった胸を追おうとしていた顔が、一瞬にして赤面する。最近覚えたその方法を彼が格別好んでいることは、この反応からわかっていた。
「したい……? ちゃんと教えて、純くん」
「し、したい。俺ので……いい? だって、明良さん、俺ガマンできない……」
「いいよ……純くんので準備しよう」
言って、明良はベッドにころりと横たわった。ジーンズがまとわりつく膝を抱えて、その場所を間接照明の光に晒す。恥ずかしさはない。慣れた姿勢だ。
純也は身を起こし、明良の足をそろえて自分の肩に乗せた。
明良と純也のセックスでは皮膚と皮膚の接触は稀だ。だからか彼は足の甲にまで愛おしげなキスをした。許せば指までしゃぶりそうな顔で、自分のものに手をかける。
収縮するそこを、見られている。
「純くん、っ、なにか、やらしいこと言おうか? ここ、自分でやるところ見る?」
「いらない……明良さんはそのままで十分やらしい。俺の、もう、こんなになっちゃってる」
小さく笑った声と同時に、熱いそれがまだ開かれてないそこにこすり付けられる。
強引に入れられたりしないとわかっているから、明良は鼻にかかった息で「はやく」と懇願した。
ローションに濡れた手でしごくから、純也のそれはぬちぬちと音をたてる。時折乞いながらその瞬間を待てば、やがて純也は低い声で「でる……っ」とうめいた。
同時に火傷しそうなほどの飛沫がそこへ飛ぶ。
「っふ、う、う……」
「っあ、すごい、熱……純くん、ほら、これで準備して……ね?」
「う、うん」
0
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説

次期当主に激重執着される俺
柴原 狂
BL
「いいかジーク、何度も言うが──今夜も絶対に街へ降りるな。兄ちゃんとの約束だ」
主人公ジークは、兄にいつもそう教えられてきた。そんなある日、兄の忘れ物を見つけたジークは、届けなければと思い、迷ったのち外へ出てみることにした。そこで、ある男とぶつかってしまう。
「コイツを王宮へ連れて帰れ。今すぐに」
次期当主に捕まったジーク。果たして彼はどうなるのか。
溺愛ヤンデレ攻め×ツンデレ受けです
ぜひ読んで見てください…!

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!


花香る人
佐治尚実
BL
平凡な高校生のユイトは、なぜか美形ハイスペックの同学年のカイと親友であった。
いつも自分のことを気に掛けてくれるカイは、とても美しく優しい。
自分のような取り柄もない人間はカイに不釣り合いだ、とユイトは内心悩んでいた。
ある高校二年の冬、二人は図書館で過ごしていた。毎日カイが聞いてくる問いに、ユイトはその日初めて嘘を吐いた。
もしも親友が主人公に思いを寄せてたら
ユイト 平凡、大人しい
カイ 美形、変態、裏表激しい
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。

ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので芸風(?)が違うのですが、楽しんでいただければ嬉しいです!
真面目な部下に開発されました
佐久間たけのこ
BL
社会人BL、年下攻め。甘め。完結までは毎日更新。
※お仕事の描写など、厳密には正しくない箇所もございます。フィクションとしてお楽しみいただける方のみ読まれることをお勧めします。
救急隊で働く高槻隼人は、真面目だが人と打ち解けない部下、長尾旭を気にかけていた。
日頃の努力の甲斐あって、隼人には心を開きかけている様子の長尾。
ある日の飲み会帰り、隼人を部屋まで送った長尾は、いきなり隼人に「好きです」と告白してくる。

「レジ袋はご利用になりますか?」
すずかけあおい
BL
仕事帰りに寄る、いつものコンビニで五十嵐 歩(いがらし あゆむ)はイヤホンをつけたまま会計をしてしまい、「――――?」なにかを聞かれたけれどきちんと聞き取れず。
「レジ袋はご利用になりますか?」だと思い、「はい」と答えたら、実際はそれは可愛い女性店員からの告白。
でも、ネームプレートを見たら『横山 天志(よこやま たかし)』…店員は男性でした。
天志は歩に「俺だけのネコになってください」と言って…。

見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる