婚約破棄されたけど、なぜか隣国の魔王が私を溺愛してくる
華やかな夜会の中、私は一人、茫然と立ち尽くしていた。
「――よって、我が婚約者であったセシリア・ローゼンシュタインとの婚約を、ここに破棄する!」
貴族たちが息を呑む音が聞こえた。
王太子アルベルト様は私の正面に立ち、冷たい眼差しを向けている。その隣には、華やかなドレスを纏った侯爵令嬢、リリアナが恥ずかしげに微笑んでいた。
「セシリア、お前は王太子妃の器ではない。リリアナのほうが相応しいのだ」
「――よって、我が婚約者であったセシリア・ローゼンシュタインとの婚約を、ここに破棄する!」
貴族たちが息を呑む音が聞こえた。
王太子アルベルト様は私の正面に立ち、冷たい眼差しを向けている。その隣には、華やかなドレスを纏った侯爵令嬢、リリアナが恥ずかしげに微笑んでいた。
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