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第3章 番(つがい)編
21.最終話
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ヒロイン(アメリア)視点
カミラさんの鱗を飲んで、まず初めに変化を感じたのは匂い。目の前で心配そうに見守ってくれているカミラさんから物凄くいい匂いがする。確かに、こんな匂いがしたら引き寄せられる。とても抗えない。
次に感じたのはカミラさんに触れたい、という強い衝動。今までカミラさんから一方的だった繋がりが私の方からも繋がった気がした。
これは私もカミラさんを番認定したってことなのかな……
「リア。大丈夫? ゆっくり深呼吸して」
そんな変化を分かっているのか、息の荒い私の背中をさすってくれる。
「どんなリアも大好きだし、ちゃんと受け止めるから我慢しなくていいよ」
鱗を飲む前にも言ってもらった言葉を再び言われて、優しく抱きしめてくれたらもう衝動を抑えることは出来なかった。
カミラさんがどうしようもなく愛しいし、いつも余裕なカミラさんが私の手で乱れるところを見たい。
「落ち着いてきたかな?」
「……はい」
どれだけの時間理性が飛んでいたのか分からないけれど、目の前には微笑んでいるカミラさん。
「良かった。足りたかな? もう少しする?」
「えっと、足りてます。大丈夫です」
「そっか」
私を気遣ってくれるカミラさんの身体は私が付けたキスマークや噛み跡ですごいことになっていた。
夢中でカミラさんに触れたことは覚えているけれど、これは酷い。デコルテ部分が特に酷い。そしてなんで噛んだの私……
「なんかもう、すみません……」
「ふふ、全然大丈夫。リアから求めてくれて嬉しいよ」
「もう、自分にドン引きします……」
竜人族の番に対する、自分のものにしたいという衝動は物凄いとイザベラさんが言っていたけれど、想像以上だった。
むしろこれを2ヶ月以上耐えてくれたカミラさんって一体……??
理性が強すぎて尊敬する。いや、もう本当に凄い。私なんて許可を貰った途端呆気なく理性が飛んだのに。
「本当にすみません……痛いですよね」
「痛くないし、すぐ治るから。むしろキスマークも噛み跡もすぐ消えちゃうのが残念なくらい。消えちゃったらまた付けて? いくらでも噛んでいいから」
「もう噛みません!」
いや、もしかしたら噛むかも。ちょっと自分の理性に自信が無い。こんなに自分が独占欲というか所有欲が強いなんて思わなかった。
カミラさんは頭を抱える私を見て楽しそうに笑っていて、噛み癖があったらしい私も受け入れてくれてホッとする。でもいくらでも噛んでいい、って受け入れすぎじゃない?
カミラさんに触れたい、という衝動は沢山触れさせてもらって落ち着いたし、こんな風になるのってこの1回だけだよね?? 確か番なら直ぐに蜜月期間に入るから落ち着く、とかって言ってたもんね?
今度はちゃんと、意識がはっきりしている状態でカミラさんを抱きたい。所々覚えているけれど、吐息とか声や仕草が艶っぽくてひたすら煽られたし、リードしてくれて大人だったな……思い出して照れる。
色気が凄すぎて、次に触れる時も理性が飛ぶ気がしてきた……
「リアになら何されてもいいよ」
「そうやって甘やかすのやめてください……」
噛んでいい、とか何されても、とかどれだけ許してくれるの……なんでも許されてダメになっちゃう。
「これからもっと甘やかしてあげる」
「もっと?! まだ上があるんですね……」
もうこれ以上ないってくらい甘いですけど。
「もう遅い時間になっちゃったけど、お腹すいてる?」
「そんなにすいてないです」
いつもなら迷わずはい! って答えてるところだけど、今はなんだかすごく満たされていてお腹がすいていない。
「それならこのまま寝ちゃおうか。疲れただろうし、きっとすぐ眠れるよ」
包み込まれるように抱きしめられると素肌が触れ合って気持ちいい。
急激な変化に自分が思っているより疲れていたのか、カミラさんの言う通り直ぐに寝てしまったみたいだった。
朝目が覚めて自分の体を確認してみても、残念なことに外見的には特に変わったところは無いけれど、目に見えない部分では色々変わっている。部屋の中にはカミラさんが居なくても匂いとか音で家の中には居るっていうのがわかる。
私が起きたことに気づいたのか、カミラさんがこっちに向かってるっぽいかな? 部屋に居ない時でも、私が起きるとすぐに来てくれるな、と思ってたけど、起きたのがわかってたんだね。
「リア。おはよう。体調はどう?」
「おはようございます。まだ慣れないですけど、特に問題ないです」
「それなら良かった。しばらくは慣れないだろうし、今日はゆっくりしよう。ご飯は食べられそう?」
「はいっ!!」
「ふふ、ちょっと待っててね」
もうずっとご飯の匂いがしていたんだよね。
「はい、リア口開けて」
ご飯を持ったカミラさんが戻ってきて、当たり前のように食べさせようとしてくる。
なんだか蜜月期間に戻ったみたい。ほとんどベッドの上でご飯食べさせてもらってたもんな……
「自分で食べますよ」
「ダメ。私が食べさせてあげたい。はい、あーん」
こうなったカミラさんには絶対勝てないから諦めて口を開けば、それはもう嬉しそうに食べさせてくれる。
「……ん、美味しいです。カミラさんは食べたんですか?」
「先に食べたよ」
「今度は一緒に食べましょう? 私もあーんしたいです」
「……うん」
ちょっと照れたようなカミラさんって珍しい。これは絶対お返ししないとね。
数日かけて身体能力が上がって、成長痛みたいな痛みを感じたり、力加減が分からなくてコップを割ったりしたけれど、今は高くなった身体能力にもすっかり慣れた。
「リア、おいで」
カミラさんに呼ばれて、膝の上に座る。初めはとても座れないと思っていたけれど今となってはもう慣れたし、後ろからすっぽり包まれると安心する。
「相変わらずちっちゃいねぇ」
「……好きで小さいわけじゃないです。大きくなるかなって期待してたのに」
外見的にも何らかの変化があるんじゃないか、と期待していたのに、身長も胸も大きくなることなんて無くて落ち込む。
「今くらいでちょうどいいよ」
「そうですかね……」
「うん。こうやってすぐに抱っこできるしね」
「うわっ?! ……どこへ?」
抱き上げられたからぎゅっとしがみつけば、蕩けるような目で見つめられる。これはもうそういう気分になってる。
「リア、抱かせて?」
「たまには私がシたいです! ……んぅ」
降ろしてもらおうとじたばたしてみたけれど、あやす様にキスをされて一気に力が抜ける。
「ふふ、可愛い。キス好きだよね」
「好きです」
「いっぱいしようね」
そっとベッドに押し倒されて、唇が重ねられる。啄むような口付けがどんどん深くなって、もう何も考えられなくなる。
私が攻められたのは鱗を飲んだ時の1度だけで、それ以降は今まで通り攻められてばかり。私も竜人族に近づいたし、体力だってつくからカミラさんにやられっぱなしじゃないぞ、なんて思っていたのに……
カミラさんは竜人族の中でも身体能力が高いらしく、全く敵わない。ただ私の体力がついただけ、っていうカミラさんを喜ばせる結果になった。
「はぁ、は……カミラさん、脱がせてもいいですか?」
服を脱がせようとカミラさんが離れたから、その隙に起き上がってカミラさんの服に手をかける。
「ん? リアがしてくれるの?」
「はい」
今日こそは、と思ったけどいざ脱がせると緊張するな……いくつかボタンを外したところで顕になった素肌にドキドキしてしまって手が止まる。色気やば……
「脱ごうか?」
「ちょっと待ってください……! 心の準備が」
「ふふ、おっけー」
私が攻めようとしてるのに、カミラさんは余裕そう。どうしたらドキドキしてくれる?
「っん、リア……」
ボタンを全部外して、デコルテにキスをしていけばカミラさんから声が漏れて煽られる。声えろ……
「カミラさん、少しはドキドキしてくれてますか?」
「してる。リア、可愛すぎ」
見上げればうっとりと見つめられて口を塞がれる。スイッチが入ってしまったのか、キスをされながら下着が外されていて押し倒される。
「んっ、はぁ……は……ちょ、カミラさん今日は大人しくしててください」
「ごめん、リアが煽るから無理」
「えっ、ずるいですー!」
私に主導権を渡してくれたのにじっとしていてくれないとかひどい……キスが上手いし、触れられると気持ちいいし、すぐに力が抜けてしまった。
今は攻められっぱなしですけど、これから私だって大人になるし、いつかは逆転してみせるので覚悟しておいて下さいね!!
カミラさんの鱗を飲んで、まず初めに変化を感じたのは匂い。目の前で心配そうに見守ってくれているカミラさんから物凄くいい匂いがする。確かに、こんな匂いがしたら引き寄せられる。とても抗えない。
次に感じたのはカミラさんに触れたい、という強い衝動。今までカミラさんから一方的だった繋がりが私の方からも繋がった気がした。
これは私もカミラさんを番認定したってことなのかな……
「リア。大丈夫? ゆっくり深呼吸して」
そんな変化を分かっているのか、息の荒い私の背中をさすってくれる。
「どんなリアも大好きだし、ちゃんと受け止めるから我慢しなくていいよ」
鱗を飲む前にも言ってもらった言葉を再び言われて、優しく抱きしめてくれたらもう衝動を抑えることは出来なかった。
カミラさんがどうしようもなく愛しいし、いつも余裕なカミラさんが私の手で乱れるところを見たい。
「落ち着いてきたかな?」
「……はい」
どれだけの時間理性が飛んでいたのか分からないけれど、目の前には微笑んでいるカミラさん。
「良かった。足りたかな? もう少しする?」
「えっと、足りてます。大丈夫です」
「そっか」
私を気遣ってくれるカミラさんの身体は私が付けたキスマークや噛み跡ですごいことになっていた。
夢中でカミラさんに触れたことは覚えているけれど、これは酷い。デコルテ部分が特に酷い。そしてなんで噛んだの私……
「なんかもう、すみません……」
「ふふ、全然大丈夫。リアから求めてくれて嬉しいよ」
「もう、自分にドン引きします……」
竜人族の番に対する、自分のものにしたいという衝動は物凄いとイザベラさんが言っていたけれど、想像以上だった。
むしろこれを2ヶ月以上耐えてくれたカミラさんって一体……??
理性が強すぎて尊敬する。いや、もう本当に凄い。私なんて許可を貰った途端呆気なく理性が飛んだのに。
「本当にすみません……痛いですよね」
「痛くないし、すぐ治るから。むしろキスマークも噛み跡もすぐ消えちゃうのが残念なくらい。消えちゃったらまた付けて? いくらでも噛んでいいから」
「もう噛みません!」
いや、もしかしたら噛むかも。ちょっと自分の理性に自信が無い。こんなに自分が独占欲というか所有欲が強いなんて思わなかった。
カミラさんは頭を抱える私を見て楽しそうに笑っていて、噛み癖があったらしい私も受け入れてくれてホッとする。でもいくらでも噛んでいい、って受け入れすぎじゃない?
カミラさんに触れたい、という衝動は沢山触れさせてもらって落ち着いたし、こんな風になるのってこの1回だけだよね?? 確か番なら直ぐに蜜月期間に入るから落ち着く、とかって言ってたもんね?
今度はちゃんと、意識がはっきりしている状態でカミラさんを抱きたい。所々覚えているけれど、吐息とか声や仕草が艶っぽくてひたすら煽られたし、リードしてくれて大人だったな……思い出して照れる。
色気が凄すぎて、次に触れる時も理性が飛ぶ気がしてきた……
「リアになら何されてもいいよ」
「そうやって甘やかすのやめてください……」
噛んでいい、とか何されても、とかどれだけ許してくれるの……なんでも許されてダメになっちゃう。
「これからもっと甘やかしてあげる」
「もっと?! まだ上があるんですね……」
もうこれ以上ないってくらい甘いですけど。
「もう遅い時間になっちゃったけど、お腹すいてる?」
「そんなにすいてないです」
いつもなら迷わずはい! って答えてるところだけど、今はなんだかすごく満たされていてお腹がすいていない。
「それならこのまま寝ちゃおうか。疲れただろうし、きっとすぐ眠れるよ」
包み込まれるように抱きしめられると素肌が触れ合って気持ちいい。
急激な変化に自分が思っているより疲れていたのか、カミラさんの言う通り直ぐに寝てしまったみたいだった。
朝目が覚めて自分の体を確認してみても、残念なことに外見的には特に変わったところは無いけれど、目に見えない部分では色々変わっている。部屋の中にはカミラさんが居なくても匂いとか音で家の中には居るっていうのがわかる。
私が起きたことに気づいたのか、カミラさんがこっちに向かってるっぽいかな? 部屋に居ない時でも、私が起きるとすぐに来てくれるな、と思ってたけど、起きたのがわかってたんだね。
「リア。おはよう。体調はどう?」
「おはようございます。まだ慣れないですけど、特に問題ないです」
「それなら良かった。しばらくは慣れないだろうし、今日はゆっくりしよう。ご飯は食べられそう?」
「はいっ!!」
「ふふ、ちょっと待っててね」
もうずっとご飯の匂いがしていたんだよね。
「はい、リア口開けて」
ご飯を持ったカミラさんが戻ってきて、当たり前のように食べさせようとしてくる。
なんだか蜜月期間に戻ったみたい。ほとんどベッドの上でご飯食べさせてもらってたもんな……
「自分で食べますよ」
「ダメ。私が食べさせてあげたい。はい、あーん」
こうなったカミラさんには絶対勝てないから諦めて口を開けば、それはもう嬉しそうに食べさせてくれる。
「……ん、美味しいです。カミラさんは食べたんですか?」
「先に食べたよ」
「今度は一緒に食べましょう? 私もあーんしたいです」
「……うん」
ちょっと照れたようなカミラさんって珍しい。これは絶対お返ししないとね。
数日かけて身体能力が上がって、成長痛みたいな痛みを感じたり、力加減が分からなくてコップを割ったりしたけれど、今は高くなった身体能力にもすっかり慣れた。
「リア、おいで」
カミラさんに呼ばれて、膝の上に座る。初めはとても座れないと思っていたけれど今となってはもう慣れたし、後ろからすっぽり包まれると安心する。
「相変わらずちっちゃいねぇ」
「……好きで小さいわけじゃないです。大きくなるかなって期待してたのに」
外見的にも何らかの変化があるんじゃないか、と期待していたのに、身長も胸も大きくなることなんて無くて落ち込む。
「今くらいでちょうどいいよ」
「そうですかね……」
「うん。こうやってすぐに抱っこできるしね」
「うわっ?! ……どこへ?」
抱き上げられたからぎゅっとしがみつけば、蕩けるような目で見つめられる。これはもうそういう気分になってる。
「リア、抱かせて?」
「たまには私がシたいです! ……んぅ」
降ろしてもらおうとじたばたしてみたけれど、あやす様にキスをされて一気に力が抜ける。
「ふふ、可愛い。キス好きだよね」
「好きです」
「いっぱいしようね」
そっとベッドに押し倒されて、唇が重ねられる。啄むような口付けがどんどん深くなって、もう何も考えられなくなる。
私が攻められたのは鱗を飲んだ時の1度だけで、それ以降は今まで通り攻められてばかり。私も竜人族に近づいたし、体力だってつくからカミラさんにやられっぱなしじゃないぞ、なんて思っていたのに……
カミラさんは竜人族の中でも身体能力が高いらしく、全く敵わない。ただ私の体力がついただけ、っていうカミラさんを喜ばせる結果になった。
「はぁ、は……カミラさん、脱がせてもいいですか?」
服を脱がせようとカミラさんが離れたから、その隙に起き上がってカミラさんの服に手をかける。
「ん? リアがしてくれるの?」
「はい」
今日こそは、と思ったけどいざ脱がせると緊張するな……いくつかボタンを外したところで顕になった素肌にドキドキしてしまって手が止まる。色気やば……
「脱ごうか?」
「ちょっと待ってください……! 心の準備が」
「ふふ、おっけー」
私が攻めようとしてるのに、カミラさんは余裕そう。どうしたらドキドキしてくれる?
「っん、リア……」
ボタンを全部外して、デコルテにキスをしていけばカミラさんから声が漏れて煽られる。声えろ……
「カミラさん、少しはドキドキしてくれてますか?」
「してる。リア、可愛すぎ」
見上げればうっとりと見つめられて口を塞がれる。スイッチが入ってしまったのか、キスをされながら下着が外されていて押し倒される。
「んっ、はぁ……は……ちょ、カミラさん今日は大人しくしててください」
「ごめん、リアが煽るから無理」
「えっ、ずるいですー!」
私に主導権を渡してくれたのにじっとしていてくれないとかひどい……キスが上手いし、触れられると気持ちいいし、すぐに力が抜けてしまった。
今は攻められっぱなしですけど、これから私だって大人になるし、いつかは逆転してみせるので覚悟しておいて下さいね!!
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