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梨乃亜姫が…。
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みんなの魔力を伊吹の中に送り込みました。伊吹の身体が魔力を帯びました。
「伊吹、みんなの魔力じゃ…」
「何か、入ってきた…」
「伊吹様、これで魔法が使えますわ…」
「あり…がとう…」
伊吹は、天守閣の上に最後の力を振り絞り、立ち上がると、もう一度、回復魔法を出す呪文を唱えました。そして、ダブル十手を打ちならしましたが、最後の力を振り絞ったので、その場所で、うつ伏せに倒れてしまいました。
「ホワイトチユ! キーン、キン…バタン…」
「間に合ったようじゃな…」
「伊吹様、良く頑張りましたわ…」
「伊吹様、もう、休んでください…」
その時、お城の天守閣の下の方から、叫び声がしました。それは、姫お付きの女中の美代の声でした。
「伊吹ー、伊吹ー、大変だす、早く来てくれだす…姫様が…」
バッハン、導師、ミザル、イワザルは、お姫様が、助かったのだと思い安心しました。
「姫様の…最後の時が来ただ、最後に会うだす…」
伊吹は、もう意識が無くなってました。それを聞いたミザルは、伊吹の状況を魔法で見ました。
「サーチ! あれ、伊吹様の魔法属性が、無くなってますわ…」
「そうか、一旦、魔力を出し尽くしたので、属性が、リセットされたのじゃ…」
「治癒魔法は、出ないのですね…」
「みんなも魔力量は、ぎりぎりで、治癒魔法は出せません…」
バッハン、導師、ミザル、イワザルは、もうどうすることも出来ず、疲れきった伊吹を見つめてました。
「もうお姫様は、だめじゃ…」
「ミザル様…伊吹様が可哀想です…」
「伊吹様…気がついたらショックですわ…」
「わたしは、お姫様が安らかに天国に行けるように演奏します…」
バッハンは、腕についてるヴァイオリンの楽器の弓を取りに、円盤の下部分を開けました。開けた途端に円盤の中から、小さい何かが、伊吹のお尻に向かって飛んできました。
「にゃ、にゃ、にゃーん…」
「痛い、でもやる気出てきた…」
そして、伊吹は、立ち上がり、その小さい物を持ち上げて、懐に入れて、もう一度、治癒魔法を出しました。
「伊吹最大奥義、最大回復の構え、ホワイトチユ! キーン、キン…」
「にゃ、にゃーん…」
伊吹の掛け声と共にお城全体に白い柔らかい光に包まれました。側にいた導師もバッハンもミザルもイワザルも光を浴びて、身体が軽くなり、幸せな気持ちになりました。
「身体が軽くなったのじゃ…」
「私も肩の痛みが取れました…」
「私は、お肌がつやつやになりましたわ…」
「ミザル様、力がみなぎります…」
伊吹は、懐に入れていた小さい物を下に降ろして、じゃれて遊んでます。その小さいものは、ホワイト属性の三大魔獣の1匹のネッコンでした。たまたま導師の家に遊びに来ていて、バッハンの円盤に乗り込みついてきていました。
「ネッコン、元気だった…」
「にゃー、にゃん」
ネッコンは、伊吹が尻を叩かれるとやる気を出すことを知っていたので、円盤から伊吹の尻をめがけて、飛び降りました。そして、ホワイト治癒属性のネッコンを介して、治癒魔法をかけることが出来ました。
「バッハン、導師、ミザル、イワザル、ありがとう…間に合ったよ…」
「こちらこそ、弓を取り返してくれて…」
「そうじゃ、今のファンタジー星が平和なのは、伊吹のおかけじゃ…」
「そうです、ミザル様と結婚出来ることになりました…」
「良かったね、ミザル…」
「年貢の納め時です…」
「ミザルも年貢を納めるんだね…」
天守閣では、和やかなムードになりました。そこへまた、お城の下の方から、また伊吹を呼ぶ声が聞こえてきました。
「伊吹、みんなの魔力じゃ…」
「何か、入ってきた…」
「伊吹様、これで魔法が使えますわ…」
「あり…がとう…」
伊吹は、天守閣の上に最後の力を振り絞り、立ち上がると、もう一度、回復魔法を出す呪文を唱えました。そして、ダブル十手を打ちならしましたが、最後の力を振り絞ったので、その場所で、うつ伏せに倒れてしまいました。
「ホワイトチユ! キーン、キン…バタン…」
「間に合ったようじゃな…」
「伊吹様、良く頑張りましたわ…」
「伊吹様、もう、休んでください…」
その時、お城の天守閣の下の方から、叫び声がしました。それは、姫お付きの女中の美代の声でした。
「伊吹ー、伊吹ー、大変だす、早く来てくれだす…姫様が…」
バッハン、導師、ミザル、イワザルは、お姫様が、助かったのだと思い安心しました。
「姫様の…最後の時が来ただ、最後に会うだす…」
伊吹は、もう意識が無くなってました。それを聞いたミザルは、伊吹の状況を魔法で見ました。
「サーチ! あれ、伊吹様の魔法属性が、無くなってますわ…」
「そうか、一旦、魔力を出し尽くしたので、属性が、リセットされたのじゃ…」
「治癒魔法は、出ないのですね…」
「みんなも魔力量は、ぎりぎりで、治癒魔法は出せません…」
バッハン、導師、ミザル、イワザルは、もうどうすることも出来ず、疲れきった伊吹を見つめてました。
「もうお姫様は、だめじゃ…」
「ミザル様…伊吹様が可哀想です…」
「伊吹様…気がついたらショックですわ…」
「わたしは、お姫様が安らかに天国に行けるように演奏します…」
バッハンは、腕についてるヴァイオリンの楽器の弓を取りに、円盤の下部分を開けました。開けた途端に円盤の中から、小さい何かが、伊吹のお尻に向かって飛んできました。
「にゃ、にゃ、にゃーん…」
「痛い、でもやる気出てきた…」
そして、伊吹は、立ち上がり、その小さい物を持ち上げて、懐に入れて、もう一度、治癒魔法を出しました。
「伊吹最大奥義、最大回復の構え、ホワイトチユ! キーン、キン…」
「にゃ、にゃーん…」
伊吹の掛け声と共にお城全体に白い柔らかい光に包まれました。側にいた導師もバッハンもミザルもイワザルも光を浴びて、身体が軽くなり、幸せな気持ちになりました。
「身体が軽くなったのじゃ…」
「私も肩の痛みが取れました…」
「私は、お肌がつやつやになりましたわ…」
「ミザル様、力がみなぎります…」
伊吹は、懐に入れていた小さい物を下に降ろして、じゃれて遊んでます。その小さいものは、ホワイト属性の三大魔獣の1匹のネッコンでした。たまたま導師の家に遊びに来ていて、バッハンの円盤に乗り込みついてきていました。
「ネッコン、元気だった…」
「にゃー、にゃん」
ネッコンは、伊吹が尻を叩かれるとやる気を出すことを知っていたので、円盤から伊吹の尻をめがけて、飛び降りました。そして、ホワイト治癒属性のネッコンを介して、治癒魔法をかけることが出来ました。
「バッハン、導師、ミザル、イワザル、ありがとう…間に合ったよ…」
「こちらこそ、弓を取り返してくれて…」
「そうじゃ、今のファンタジー星が平和なのは、伊吹のおかけじゃ…」
「そうです、ミザル様と結婚出来ることになりました…」
「良かったね、ミザル…」
「年貢の納め時です…」
「ミザルも年貢を納めるんだね…」
天守閣では、和やかなムードになりました。そこへまた、お城の下の方から、また伊吹を呼ぶ声が聞こえてきました。
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