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悪徳強欲王女ヨギンと伊吹その3
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導師は、お城の入口を入ったところで、ヨギンに取り憑いてる邪悪なものの事を話し始めました。
「大昔の話じゃが、このお城には、双子の兄弟が、産まれたのじゃ…、先に産まれた兄が正統後継者で、弟は、殺される運命じゃった…」
「なんで、弟は、殺されないといけないのですか…」
「大昔は、そのお城の後継者は、1人で、その他の兄弟は、いずれ反対勢力になると考えられておった…」
「ひどいうきー…」
「しかし、王妃様は、不憫に思った弟の方を使用人に預けて、お城から離れた遠いところにで、育ててたのじゃ…」
「まあ、良かったですわ…」
導師の話をバッハン、ミザル、イワザル、ザル、クマードンが、神妙な面持ちで聞いています。
「すくすくと育っていたのじゃが、運悪いことに王子の弟という事が、近くに住んでおったばあさんに知られてしまったのじゃ、そして、謝礼のお金のため、お城に密告しおったのじゃ…」
「なんて、ひどいことを…」
「でも、弟の方は、お城では死んだ事になっておったたのじゃ…」
「それで、どうしたうきー」
みんなは、この先がどうなるのか、固唾を飲み込み、導師の話の続きます。
「この話が噂になり、お城の領内では住めなくなった王子の弟と使用人は、国外に逃げていなくなったのじゃ…」
「殺されなかったのですね…良かった…」
「しかし、ばあさんには、謝礼のお金ではなく、密告した罪で、重い体罰がくだされたのじゃ…」
「いいきみだ、うきー」
「あとで、聞いた話じゃが、ばあさんは死に際に、この王家の宝物を全て奪い去ってやると思い、死んでいったそうじゃ…」
「だから、強欲なんですね…」
導師は、お宝を集めている強欲な者の正体をみんなに話しました。
「このばあさんの名前を『ギン』と言った…そして、ヨギンが産まれた時に取り憑いてしまったのじゃな…」
「なるほど…ヨギンにギンつきますわ…」
「伊吹が、ヨギンに取り憑かれなければよいのじゃが…」
「早く、行きましょう…」
「伊吹様、今、行きますわ…」
「うきー、行くうきー」
「うがー、うがー」
王女ヨギンの憑依魔法は、相手が欲望に浸っている隙に、相手の中に入り込み、意思をコントロールしてしまい、下等な生物などに変化する事もありました。導師達は、ヨギンの部屋に慌てて、上がっていきました。
ヨギンの部屋の中では、強欲王女ヨギンと伊吹が対峙していました。
「その前に…おまえの1番に欲しい物は…」
「バッハンの弓が欲しい…」
「人の欲しい物じゃなくて、おまえが好きなもの…」
「…り…おな…」
伊吹は、つい告白してしまって、真っ赤になりました。それを見たヨギンは、好きな人の名前を言ったと察しました。
「それ、おまえの好きな人の名前ではないか…」
「そう…です…」
王女ヨギンは、どう質問すれば、この者の欲望の物が、わかるかを考えました。
「わかった、食べ物だ…おまえの好きな食べ物は…」
「ようかん…」
「ようかん?…そんなの知らん…」
「黒くて、前の導師の身体のようにぷよぶよして、甘くて美味しい物…」
「余計、わからん…」
ヨギンは、意識の隙間が出来れば、何とかなるだろうとこの言葉を言いました。
「大昔の話じゃが、このお城には、双子の兄弟が、産まれたのじゃ…、先に産まれた兄が正統後継者で、弟は、殺される運命じゃった…」
「なんで、弟は、殺されないといけないのですか…」
「大昔は、そのお城の後継者は、1人で、その他の兄弟は、いずれ反対勢力になると考えられておった…」
「ひどいうきー…」
「しかし、王妃様は、不憫に思った弟の方を使用人に預けて、お城から離れた遠いところにで、育ててたのじゃ…」
「まあ、良かったですわ…」
導師の話をバッハン、ミザル、イワザル、ザル、クマードンが、神妙な面持ちで聞いています。
「すくすくと育っていたのじゃが、運悪いことに王子の弟という事が、近くに住んでおったばあさんに知られてしまったのじゃ、そして、謝礼のお金のため、お城に密告しおったのじゃ…」
「なんて、ひどいことを…」
「でも、弟の方は、お城では死んだ事になっておったたのじゃ…」
「それで、どうしたうきー」
みんなは、この先がどうなるのか、固唾を飲み込み、導師の話の続きます。
「この話が噂になり、お城の領内では住めなくなった王子の弟と使用人は、国外に逃げていなくなったのじゃ…」
「殺されなかったのですね…良かった…」
「しかし、ばあさんには、謝礼のお金ではなく、密告した罪で、重い体罰がくだされたのじゃ…」
「いいきみだ、うきー」
「あとで、聞いた話じゃが、ばあさんは死に際に、この王家の宝物を全て奪い去ってやると思い、死んでいったそうじゃ…」
「だから、強欲なんですね…」
導師は、お宝を集めている強欲な者の正体をみんなに話しました。
「このばあさんの名前を『ギン』と言った…そして、ヨギンが産まれた時に取り憑いてしまったのじゃな…」
「なるほど…ヨギンにギンつきますわ…」
「伊吹が、ヨギンに取り憑かれなければよいのじゃが…」
「早く、行きましょう…」
「伊吹様、今、行きますわ…」
「うきー、行くうきー」
「うがー、うがー」
王女ヨギンの憑依魔法は、相手が欲望に浸っている隙に、相手の中に入り込み、意思をコントロールしてしまい、下等な生物などに変化する事もありました。導師達は、ヨギンの部屋に慌てて、上がっていきました。
ヨギンの部屋の中では、強欲王女ヨギンと伊吹が対峙していました。
「その前に…おまえの1番に欲しい物は…」
「バッハンの弓が欲しい…」
「人の欲しい物じゃなくて、おまえが好きなもの…」
「…り…おな…」
伊吹は、つい告白してしまって、真っ赤になりました。それを見たヨギンは、好きな人の名前を言ったと察しました。
「それ、おまえの好きな人の名前ではないか…」
「そう…です…」
王女ヨギンは、どう質問すれば、この者の欲望の物が、わかるかを考えました。
「わかった、食べ物だ…おまえの好きな食べ物は…」
「ようかん…」
「ようかん?…そんなの知らん…」
「黒くて、前の導師の身体のようにぷよぶよして、甘くて美味しい物…」
「余計、わからん…」
ヨギンは、意識の隙間が出来れば、何とかなるだろうとこの言葉を言いました。
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