32 / 64
魔踊り子キカザルと踊り子軍団その1
しおりを挟む
次の日になり、魔踊り子のキカザルは、踊り子軍団の5人を連れてお城を出発しました。
以前、三大魔獣の一匹のダッコンを東の洞窟で見かけたので、避けてましたが、音の方角からして、一番怪しい東の洞窟に向かいました。今日は、ダッコン対策も考えていました。
ダッコン対策用に、キカザルが中心になり、踊り子軍団5人と踊る『五芒星高速ダンス』を習得していました。そして、ダッコンが、現れたら、すぐにフォーメーションを取れるように特訓もしてきました。
五芒星高速ダンスは、キカザルを円の中心にし、踊り子軍団の5人が、五角形を描くように高速で踊る事により、誰も近寄らせない強固な結界を張り事が出来ます。
ダッコンでも、近づせないようにできるので、飛び付かれて魔力を吸われないようにする事が出来る結界魔方陣です。
キカザル達は、東の洞窟に近づくと凄く大きい建物と長細い家のような物が、いくつか建ってるので、変わりように驚きました。
こっそりと大きい建物の方に近づいていき、その入口らしきところまで、誰にも見つからずに行きました。
その入口の扉を引いてみると偶然にも開いておりました。そこから中を覗くとまた扉が見えました。そこまで、また行き、扉を引くとそこも開いていました。
また中を覗くと今度は、大きいホールになっていました。手前には、段々になった椅子が並んでおり、その先には、綺麗な広い舞台がありました。
「えっ、凄いわね…この舞台…なんでこんなところに…」
「キカザル様、舞台の上に上がってみましょうよ…」
「そうね…みんな、気をつけてね、行くわよ」
「はい」
「はい」
キカザルは、踊り子軍団と舞台の上に上がり、客席を見渡しました。踊り子軍団のメンバーは、あちこちをキョロキョロと見ていました。
「凄いわ、客席が段々になってて、どの席も舞台が見やすくなってるわ…」
「キカザル様、ここで、踊って良いでしょうか?」
「そうね、こんな素敵な舞台で、踊ってみたいわね…」
「誰もいないですから…」
「そうね…みんないつもの場所に立って、踊るわよ」
「はい、お願いいたします」
「はい…」
キカザルと踊り子軍団は、最初は思い思いに身体を動かしていましたが、だんだんと揃って踊り始めました。そして、何とも言えない床の感覚が踊りやすく、踊りに夢中になっていきました。
そこへ、突然、客席の方から、拍手が鳴り響きました。
「ぱちぱち、すごい、踊りですね…」
「えっ、誰なの…」
「えっ」
「えー」
キカザルと踊り子軍団は、我に返り、一斉に音のする客席の方を見ました。そこには、拍手をする男性が、真ん中辺りの席に座っており、そのひざの上には、猫のような獣がいました。
キカザルは、もう一度、猫のような獣を見るとダッコンみたいな魔獣だったので、みんなに急いで、五芒星高速ダンスのフォーメーションの声をかけました。
「あっ、ダッコンよ、みんな例のフォーメーションよ…」
「はい」
「はい…」
キカザルを中心になり、踊り子軍団の5人は、等間隔に立ちフォーメーションを組むと五芒星高速ダンスを始めました。
伊吹は、また違う踊りが始まったと思い、
「これまた凄い踊りだ…よし、俺もダブル十手トライアングルで、音頭を取ろう…」
その男は、床にダッコン?らしき魔獣を置くと腰に差していた二つの棒を叩き鳴らし始めました。その音は、五芒星高速ダンスに合って、
踊っていると気持ち良く、心が洗われるようでした。
そこへ、伊吹の十手の乱打を聞きつけて、ミザルとイワザルが、舞台の建物にやってきました。
「伊吹様、どうなさったんですか…」
「あっ、舞台にキカザル達がいますよ…」
キカザル達は、伊吹の十手トライアングルの音に合わせて、一心に踊り続けました。
以前、三大魔獣の一匹のダッコンを東の洞窟で見かけたので、避けてましたが、音の方角からして、一番怪しい東の洞窟に向かいました。今日は、ダッコン対策も考えていました。
ダッコン対策用に、キカザルが中心になり、踊り子軍団5人と踊る『五芒星高速ダンス』を習得していました。そして、ダッコンが、現れたら、すぐにフォーメーションを取れるように特訓もしてきました。
五芒星高速ダンスは、キカザルを円の中心にし、踊り子軍団の5人が、五角形を描くように高速で踊る事により、誰も近寄らせない強固な結界を張り事が出来ます。
ダッコンでも、近づせないようにできるので、飛び付かれて魔力を吸われないようにする事が出来る結界魔方陣です。
キカザル達は、東の洞窟に近づくと凄く大きい建物と長細い家のような物が、いくつか建ってるので、変わりように驚きました。
こっそりと大きい建物の方に近づいていき、その入口らしきところまで、誰にも見つからずに行きました。
その入口の扉を引いてみると偶然にも開いておりました。そこから中を覗くとまた扉が見えました。そこまで、また行き、扉を引くとそこも開いていました。
また中を覗くと今度は、大きいホールになっていました。手前には、段々になった椅子が並んでおり、その先には、綺麗な広い舞台がありました。
「えっ、凄いわね…この舞台…なんでこんなところに…」
「キカザル様、舞台の上に上がってみましょうよ…」
「そうね…みんな、気をつけてね、行くわよ」
「はい」
「はい」
キカザルは、踊り子軍団と舞台の上に上がり、客席を見渡しました。踊り子軍団のメンバーは、あちこちをキョロキョロと見ていました。
「凄いわ、客席が段々になってて、どの席も舞台が見やすくなってるわ…」
「キカザル様、ここで、踊って良いでしょうか?」
「そうね、こんな素敵な舞台で、踊ってみたいわね…」
「誰もいないですから…」
「そうね…みんないつもの場所に立って、踊るわよ」
「はい、お願いいたします」
「はい…」
キカザルと踊り子軍団は、最初は思い思いに身体を動かしていましたが、だんだんと揃って踊り始めました。そして、何とも言えない床の感覚が踊りやすく、踊りに夢中になっていきました。
そこへ、突然、客席の方から、拍手が鳴り響きました。
「ぱちぱち、すごい、踊りですね…」
「えっ、誰なの…」
「えっ」
「えー」
キカザルと踊り子軍団は、我に返り、一斉に音のする客席の方を見ました。そこには、拍手をする男性が、真ん中辺りの席に座っており、そのひざの上には、猫のような獣がいました。
キカザルは、もう一度、猫のような獣を見るとダッコンみたいな魔獣だったので、みんなに急いで、五芒星高速ダンスのフォーメーションの声をかけました。
「あっ、ダッコンよ、みんな例のフォーメーションよ…」
「はい」
「はい…」
キカザルを中心になり、踊り子軍団の5人は、等間隔に立ちフォーメーションを組むと五芒星高速ダンスを始めました。
伊吹は、また違う踊りが始まったと思い、
「これまた凄い踊りだ…よし、俺もダブル十手トライアングルで、音頭を取ろう…」
その男は、床にダッコン?らしき魔獣を置くと腰に差していた二つの棒を叩き鳴らし始めました。その音は、五芒星高速ダンスに合って、
踊っていると気持ち良く、心が洗われるようでした。
そこへ、伊吹の十手の乱打を聞きつけて、ミザルとイワザルが、舞台の建物にやってきました。
「伊吹様、どうなさったんですか…」
「あっ、舞台にキカザル達がいますよ…」
キカザル達は、伊吹の十手トライアングルの音に合わせて、一心に踊り続けました。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる