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隠れ家増築
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導師の身代わりようかんスライム作戦も、うまくいき、東の洞窟近辺は、王女ヨギンから警戒されずにすみそうになったので、みんなは、ほっとしました。
そこで、安心したのか、じめじめした洞窟を出ようということになりました。そして、それぞれが、洞窟前の広い原っぱに作りたい施設を言い出しました。
「私は、演奏が出来る舞台がある音楽ホールが欲しいです…」
「やっぱり、畑を増やして、あずきをたくさん育てたいので、倉庫を建ててほしいです…」
「私は、伊吹様との家が欲しい…」
「いらないよ…」
「わしは、洞窟の中は湿っぽいので、本をしまえる部屋が欲しいのじゃ…」
「うきー、魔獣達と遊べる場所が欲しいうきー」
今まで、みんな洞窟の中で、こもっていたので、太陽の下の広い外の施設は憧れです。思い思いに想いを馳せます。それを見た伊吹は、口を開きました。
「よし、それをみんなで作りましょう…」
「やりましょう…」
「おおっ」
「やったわ…」
「お願いじゃ…」
「うきー」
伊吹の一声で、みんなが歓声を上げました。そして、それぞれの分担を決めて、すぐに作業に入りました。
まず、導師とバッハンが話し合って、施設の設計図を書き始めました。ミザルとイワザルとザルとピヨピヨバード達が、建物の材料の木材を集めるので、森の中に行きました。
伊吹は、建設予定地を決めて、邪魔になる大きい岩や木の根っこを魔法で、どかしました。その後をクマードンが、ベアークローの要領で土を掘り起こして、整地をしました。そのそばで、ネッコンは蝶々を追いかけたり、自由に遊んでいました。
「クマードン行くよ、おりゃ、おりゃ」
「うがー、うが、うが」
「にや、にゃーん」
森の中の木材集めは、イワザルが剣で木を切り倒したり、ミザルも魔法で木を倒しました。倒した木をミザルの亜空間ポットへ、ザルが指示を出して、ピヨピヨバード達が魔法を使い、運びま入れました。
伊吹は、ある程度、建設予定地の整地が終わったので、導師とバッハンの元に設計図の作成の様子を見に行きました。
「なんじゃ、伊吹…作業は進んでおるか…」
「終わったよ…」
「早いのう…」
「設計図見せて…」
「思いのほか、大きくなってしまいました…」
導師とバッハンは、大まかに全体を書いた後に細かい部分を書き足していました。もちろん導師は、本を収納出来る本棚を書いて、バッハンは、音楽ホールの客席をひとつひとつ書いています。
伊吹は、西の大国で、役者をしていた時があるので、特にバッハンの言っていた演奏が出来る舞台がある音楽ホールが、気になってました。
「バッハン、この舞台は、芝居も出来るようにしてね…」
「いいですよ伊吹…幕と袖から出れるようにすればいいね…」
「お客さんの観る所は、どんな感じ…」
「今は、扇状にして、だんだんにして、上にいくほど高くするのが、流行なんですよ…」
「へー、扇の形なんだね…だんだんのが観やすいね…」
伊吹は、設計図を見て、楽しみでワクワクしました。西の大国の芝居小屋でお客さんにきゃー、きゃー言われた役者をしていた時を思い出しました。
「バッハン…舞台出来たら、旅の一座を呼んで、お芝居もしていい?」
「おおっ、芝居もいいですね…いっそのこと、お客さんをたくさん入れちゃいましょう…」
「お客さんを呼ぶんだね…」
バッハンは、この星は娯楽がないので、村人達が楽しめる施設にしようと思いました。
「それじゃあ、村人達のお店屋も近くに建ててあげようよ…やっぱり、芝居小屋のそばには、お店屋さんとかで、活気がないと…」
「なるほど、商店街ですね…」
バッハンも伊吹も、王女ヨギンの事をすっかりと忘れて、夢を広げていました。導師は、自分の部屋を一生懸命に書いていました。
そこで、安心したのか、じめじめした洞窟を出ようということになりました。そして、それぞれが、洞窟前の広い原っぱに作りたい施設を言い出しました。
「私は、演奏が出来る舞台がある音楽ホールが欲しいです…」
「やっぱり、畑を増やして、あずきをたくさん育てたいので、倉庫を建ててほしいです…」
「私は、伊吹様との家が欲しい…」
「いらないよ…」
「わしは、洞窟の中は湿っぽいので、本をしまえる部屋が欲しいのじゃ…」
「うきー、魔獣達と遊べる場所が欲しいうきー」
今まで、みんな洞窟の中で、こもっていたので、太陽の下の広い外の施設は憧れです。思い思いに想いを馳せます。それを見た伊吹は、口を開きました。
「よし、それをみんなで作りましょう…」
「やりましょう…」
「おおっ」
「やったわ…」
「お願いじゃ…」
「うきー」
伊吹の一声で、みんなが歓声を上げました。そして、それぞれの分担を決めて、すぐに作業に入りました。
まず、導師とバッハンが話し合って、施設の設計図を書き始めました。ミザルとイワザルとザルとピヨピヨバード達が、建物の材料の木材を集めるので、森の中に行きました。
伊吹は、建設予定地を決めて、邪魔になる大きい岩や木の根っこを魔法で、どかしました。その後をクマードンが、ベアークローの要領で土を掘り起こして、整地をしました。そのそばで、ネッコンは蝶々を追いかけたり、自由に遊んでいました。
「クマードン行くよ、おりゃ、おりゃ」
「うがー、うが、うが」
「にや、にゃーん」
森の中の木材集めは、イワザルが剣で木を切り倒したり、ミザルも魔法で木を倒しました。倒した木をミザルの亜空間ポットへ、ザルが指示を出して、ピヨピヨバード達が魔法を使い、運びま入れました。
伊吹は、ある程度、建設予定地の整地が終わったので、導師とバッハンの元に設計図の作成の様子を見に行きました。
「なんじゃ、伊吹…作業は進んでおるか…」
「終わったよ…」
「早いのう…」
「設計図見せて…」
「思いのほか、大きくなってしまいました…」
導師とバッハンは、大まかに全体を書いた後に細かい部分を書き足していました。もちろん導師は、本を収納出来る本棚を書いて、バッハンは、音楽ホールの客席をひとつひとつ書いています。
伊吹は、西の大国で、役者をしていた時があるので、特にバッハンの言っていた演奏が出来る舞台がある音楽ホールが、気になってました。
「バッハン、この舞台は、芝居も出来るようにしてね…」
「いいですよ伊吹…幕と袖から出れるようにすればいいね…」
「お客さんの観る所は、どんな感じ…」
「今は、扇状にして、だんだんにして、上にいくほど高くするのが、流行なんですよ…」
「へー、扇の形なんだね…だんだんのが観やすいね…」
伊吹は、設計図を見て、楽しみでワクワクしました。西の大国の芝居小屋でお客さんにきゃー、きゃー言われた役者をしていた時を思い出しました。
「バッハン…舞台出来たら、旅の一座を呼んで、お芝居もしていい?」
「おおっ、芝居もいいですね…いっそのこと、お客さんをたくさん入れちゃいましょう…」
「お客さんを呼ぶんだね…」
バッハンは、この星は娯楽がないので、村人達が楽しめる施設にしようと思いました。
「それじゃあ、村人達のお店屋も近くに建ててあげようよ…やっぱり、芝居小屋のそばには、お店屋さんとかで、活気がないと…」
「なるほど、商店街ですね…」
バッハンも伊吹も、王女ヨギンの事をすっかりと忘れて、夢を広げていました。導師は、自分の部屋を一生懸命に書いていました。
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